【フルーツバスケット】草摩夾の本当の姿と呪いを考察！声優や父母との関係は？

2007年に「もっとも売れている少女マンガ」としてギネスブックに掲載されたフルーツバスケットですが、まだ作品を読んだ事が無いという人もいるかもしれません。今回はそんなフルーツバスケットという作品に登場する草摩夾というキャラクターについて、抱えている呪いについてやアニメ版を担当した声優、更には本作のヒロインである本田透との気になる恋愛模様などについてをまとめてご紹介します。

フルーツバスケットは1998年から2006年まで花とゆめにて連載されていたファンタジー作品で、高屋奈月が原作の少女漫画です。作品の連載途中だった2001年にテレビ東京系列でのアニメ化もされた作品で、2019年には再び1からのアニメ化がされて現在も放送が続けられています。フルーツバスケットの略称は「フルバ」と呼ばれており、2015年からは次世代編となる「フルーツバスケットanother」の連載も続けられています。

フルーツバスケットは主人公の本田透という女子高生が、草摩という一族の分家であるとある家に居候をする物語となっています。草摩家の人々の中には動物憑きという呪いの体質を持った人物が複数存在しており、本田透はそれらの秘密に深く関わっていく事となります。少女漫画である為に恋愛的な要素も含まれる作品ですが、メインとなるのは登場人物同士の交流であり心温まるシーンの多い名作でもあります。

母子家庭で育った女子高生の本田透は、事故により母親を失った事で親戚の家へ預けられる事となります。けれどひょんな事からテント暮らしをする事になった本田透は、土砂崩れによりテントを失ってしまい草摩の家に居候をする事となりました。しかし居候初日、草摩夾が起こしたトラブルを止めようと抱き着いた本田透は、突然動物の姿へと変身してしまった彼らの秘密を知る事となるのでした。

フルーツバスケットでは草摩夾の詳細なプロフィールは明かされていませんが、山羊座であるという事から12月22日から1月19日までの間に草摩夾の誕生日があるものと考えられています。草摩夾はオレンジ色のショートカットで、ぶっきらぼうな性格をしているものの心根は優しい人物である事もわかっています。行方をくらまして山で修業を積んでいたり、同い年である草摩由希に対してライバル心を燃やしている人物です。

フルーツバスケットの中でも人気の高いキャラクターの一人である草摩夾ですが、続いては草摩夾の抱える呪いの詳細についてや、本当の姿についての考察をご紹介します。草摩家の中でも呪いを抱える人物は複数存在していますが、その中でも特に重い呪いを抱えている草摩夾はその明るい性格とは裏腹に、深い闇を抱えている人物でもあるのかもしれません。

草摩家の人間の中には、十二支の呪いを受けている人々が存在します。これは数百年前に「神」と「十二支」の間で交わされた契約であり、呪いであると同時に絆でもあるとされています。物の怪憑きと呼ばれる彼らの特徴は、異性に抱き着かれたり体力が落ちるといった条件下で、十二支の動物の姿へと変身してしまうというものです。「神」である人間相手や物の怪憑き同士であれば、抱き着かれた場合でも変身する事はありません。

十二支の呪いでありながら草摩夾に憑いた物の怪はネコですが、ネコは十二支の中でも仲間外れの存在です。これは数百年前に交わされたとされる神と十二支との契約の際に、ネコだけがそれを拒否した為に裏切り者とされてしまった事が由来である様です。実際に十二支を集めた草摩家の宴には、草摩夾も呼ばれるものの参加する事は許されていない状態で、草摩の当主である草摩慊人も草摩夾を嫌う姿が見られています。

フルーツバスケットにおける十二支の呪いは、可愛らしい動物の姿に変身してしまうという、読者から見ればどこかほのぼのとしてしまう呪いとは程遠いものにも感じられます。しかし物の怪憑きの人々はそれぞれに悲しい過去を背負っており、決して和やかなものではありません。そんな呪いも猫憑きに限っては他の物の怪憑きとは異なる部分が存在しており、可愛らしい猫の姿以外に草摩夾はもう1つ別の姿を持っているのです。

草摩夾はフルーツバスケットの作中で、常に手首に数珠を身に着けている事がわかります。一見するとただのオシャレの一環の様にも思えるこの数珠こそが、草摩夾にかけられた呪いに関する重要なアイテムとなっています。この数珠は高位な僧侶の骨と血を用いて作られた特別な物で、代々猫憑きの人間へと受け継がれてきたものなのです。これを身に着ける事で、草摩夾は本来の姿を封印して生活を続けていました。

草摩夾は自らの師匠であり保護者でもある草摩籍真の手によって、数珠を外されてしまいます。封印を失った草摩夾の身体はみるみるうちに変化していき、本田透や草摩由希の前に本来の怪物の様な姿を晒してしまう事となったのです。本来の姿となった草摩夾は腐った様な悪臭を漂わせ、嫌悪されたと思った草摩夾はその場を逃げ出していきました。草摩夾が他人との関りを避けるのは、誰にも言えないこの呪いがある為でした。

フルーツバスケットの第1作目となるアニメでは、担当した声優が草摩夾というキャラクターの魅力を更に深めてくれていました。続いてはアニメで草摩夾役を演じた声優についてもご紹介します。漫画を読んだだけではわからなかった草摩夾の心境の変化なども、声がつく事によって更に共感できるものになっていた筈です。

アニメで草摩夾役を演じたのは、声優の関智一さんです。関智一さんは少年役から青年役まで幅広い役柄を演じ分ける事のできる声優で、人気の高い声優の一人でもあります。基本的には声色を変える事よりも、口調などに変化をつけて演じる事を考えているそうです。ただしドラえもんのスネ夫などの役を演じる際には声を作る事もあり、また声優としてだけではなく舞台俳優や専門学校の特別講師としてなど幅広い活躍も見せています。

名前：関 智一(せき ともかず)
生年月日：1972年9月8日(現在46歳)
出身：東京都江東区深川
身長：172cm
職業：声優、ナレーター、舞台俳優、歌手、漫画原作者
所属：アトミックモンキー

フルーツバスケット以外にもとても多くの作品で声優を務めている関智一さんですが、声優としての主な出演作は「カードキャプターさくら」の木之本桃矢役、「ゲートキーパーズ」の影山零士役、「はじめの一歩」の宮田一郎役、「RAVE」のハル・グローリー役、「機動戦士ガンダムSEED」のイザーク・ジュール役、「フルメタル・パニック！」の相良宗介役などが挙げられます。

声優として現在も活躍を続けている関智一さんですが、一方でフィギュア作りの腕前がプロ級である事も知られています。学生時代には海洋堂というフィギュア制作メーカーに通っていた事もあり、コラム記事を持ったりモデラーとしての活躍もしています。

関智一さんは業界の中でも屈指の特撮好きという事でも知られており、仮面ライダーの愛好者でもあります。関智一さんが特撮に出会ったきっかけは少年期に視聴していたウルトラマンタロウなどの番組で、声優として活動をしてからは仮面ライダーに関連した楽曲を熱唱して見せたり、時には自ら作詞をするなど、特撮に対する関智一さんの熱の入り具合がよくわかるエピソードが多く存在しています。

魅力たっぷりの声優が演じる草摩夾は性格や言動なども含めて人気の高さが頷けるキャラクターですが、フルーツバスケットの作中では草摩夾の両親との切ない関係性なども描かれていました。続いては草摩夾の父や母との関係性についてをご紹介します。フルーツバスケットに登場するキャラクター達はそれぞれに悲しい過去や傷を背負っていますが、草摩夾もまた呪いと共に悲しい過去を持っている人物だったのです。

草摩夾に限らず、草摩家の十二支の呪いを受けた人物達は、両親と歪な関係性を築いている場合が多い様です。自分の子供が動物に変身してしまうという、あり得ない出来事を受け入れる事ができず心を病んでしまう親もいれば、過剰なまでに子供に干渉し過保護になってしまう親も存在しています。そんな境遇の中で、草摩夾は両親から愛情を受ける事無く育ってきた人物でもありました。

草摩夾の母親は一見すると過保護なまでの態度を見せていましたが、実際には一日の間に何度も草摩夾の数珠が外れたりしないかを確認したり、「大事だから誰にも見せたくない」と言い絶対に外には出さない徹底ぶりでした。しかしやがては耐え切れなくなり、草摩夾の母親は自らの命を絶ってしまうという悲しい結末を迎えてしまいました。

更に草摩夾の母親の死後には、存命の父親からも育児放棄をされてしまう事となります。両親から愛情を受ける事なく孤独になってしまった草摩夾は、師匠でもある草摩籍真の元で育てられる事となったのです。そこで初めて愛情を知る事となった草摩夾は草摩籍真に懐き、本田透の前で本当の姿を晒す事となった際には絆は絶たれてしまうかと思われたものの、本当の親子の様な絆が芽生えていく事となりました。

フルーツバスケットに登場するキャラクターの中でも辛い過去を背負い、強い呪いを抱えている草摩夾でしたが、本田透という存在と出会う事でこれまでには縁が無いと思われていた恋愛事情が絡んでくる事となりました。切なくなる出来事も多いフルーツバスケットですが、続いては少し甘酸っぱくも微笑ましい草摩夾の周辺の恋愛事情についてを順番にご紹介します。

草摩夾と草摩由希は同い年であり、犬猿の仲でもありました。ただ仲が悪いというだけでなく時には心からの嫌悪を見せる事もあった二人ですが、本田透という少女が現れた事で二人の関係性にも変化が見られ始めます。本田透との時間を過ごすうちに、無償の愛とも言える様な本田透の優しさや純粋さに触れた二人は、やがて本田透に対してこれまで他の人間には感じた事のない様な特別な想いを抱き始める事となります。

読者からすれば草摩夾が本田透に対して恋心を抱いている様子は一目瞭然でしたが、意外な事に告白をしたのは本田透からだったのです。草摩由希と草摩夾のどちらを選ぶのかと話題になっていたフルーツバスケットですが、本田透が恋愛感情を抱いたのは草摩夾でした。しかし告白をしたものの草摩夾の不器用さからすぐに付き合うといった展開にはならず、ひと悶着があったのもこの二人らしい恋愛のスタートだと言えそうです。

本田透が草摩夾に対する恋愛感情を自覚したのは、草摩夾が本田透の前で本当の姿を晒してしまった時の事でした。どの様な姿になっても本田透にとっての草摩夾という存在は変わらず、一緒にいたいと感じる気持ちの方が強く残っていたのです。呪いを理由に幽閉されようとしていた草摩夾を救う為に、本田透は奔走し草摩夾と共に生きていきたいのだと伝える事を決意しました。

フルーツバスケットの中で描かれた恋愛模様は、草摩夾の周辺だけではありません。草摩由希は生徒会のメンバーである倉伎真知、草摩潑春は同じ十二支の一人である草摩依鈴、草摩燈路も同じく十二支の草摩杞紗と両想いとなっていました。その一方で実らない恋愛をしていた人物も存在し、草摩夾に想いを寄せていた草摩楽羅は玉砕となり、一途で献身的な恋愛は切ない終わりを迎えてしまいました。

胸を締め付けられる様な展開も多く感情を揺さぶられるフルーツバスケットですが、紆余曲折を経て本田透との恋愛が成就した草摩夾は、ラストでは幸せな姿を見る事ができました。本田透との間には子供が生まれているだけでなく、更に先の未来では孫も誕生しており幸せな結婚生活が続けられている事がわかります。草摩夾を応援し続けてきたファンにとっては、これほど幸せな結末も無いのかもしれません。

呪いや人間関係など見守るのが辛くなる様な展開も多かったフルーツバスケットですが、最後には幸せな結末を迎える事となり胸を撫で下ろしたファンも多かった筈です。続いてはフルーツバスケットで見事恋愛を成就させた草摩夾という人物について、ツイッター上ではどの様な感想や評価をされているのかを、少しだけご紹介します。草摩夾という人物は、ファンの目にはどの様に映っているのでしょうか？

現在新たなアニメが放送されているフルーツバスケットですが、草摩夾というキャラクターの魅力を再確認している人も少なくありません。草摩夾と恋愛をしたいと考えている人にとっては、本田透と結婚をしたラストについては素直に喜べない事もあるかもしれませんが、それほどまでに草摩夾が魅力的なキャラクターである事は間違いなさそうです。

新規のアニメを観た人の中には、草摩夾の声優はやはり関智一さんが良かったと感じる人もいる様です。アニメ作品のリメイクにおいては声優の一新は賛否両論出てくるものですが、それだけ関智一さんが声優を務めた草摩夾に愛着があったという事なのかもしれません。

草摩夾はやはりイケメンであるという意見も多い様です。本田透との三角関係の様にもなっていた草摩由希とはまた違ったタイプのイケメンである事から、草摩夾派と草摩由希派に読者が分かれる事もある様です。ただし恋愛などは抜きにしても、この三人が幸せそうならそれで良いと考える人も多い様です。

フルーツバスケットの主要キャラクターの一人である草摩夾について、かけられている呪いについてや担当している声優、更には恋愛模様などについてをまとめてご紹介しましたが、これまで草摩夾にはあまり興味が無かったという人も彼の魅力を理解する事ができたのではないでしょうか？始めはただ暴力的で騒がしいキャラクターとも思われがちな草摩夾ですが、実は悲しく重い過去を背負った人物でもあったのです。

旧アニメでは原作が完結していなかった事から漫画とは異なる結末を迎える事となったフルーツバスケットですが、新アニメを観てフルーツバスケットや草摩夾というキャラクターに興味を持ったという人は、原作や旧アニメを復習しつつ新アニメも楽しんでみてはいかがでしょうか？草摩夾以外にも魅力的なキャラクターは多数登場しているので、きっとお気に入りのキャラクターを見つける事ができる筈です。