セーラームーンとセーラームーンCrystalの声優を比較！新旧の変身シーンも紹介

『美少女戦士セーラームーン』は武内直子先生により講談社『なかよし』に連載されていました。連載期間は1992年2月号から1997年3月号まででコミックは全18巻、1992年3月にはセーラームーン(無印)のテレビアニメ放送が開始、ゲーム、ミュージカル、テレビドラマ化されている人気作品です。現在に至るまでファンに長く愛されており、2013年からは20周年企画として大人向けコスメやガチャガチャシリーズなど展開しています。

セーラームーンの舞台は東京都港区麻布十番で実在する施設がモデルとなって登場しています。またセーラームーンの母体となった作品は『コードネームはセーラーV』ですが商標権の問題でアニメ化できず、アニメ化を前提に連載されたのが『美少女戦士セーラームーン』になります。また当時としては珍しくジェンダー問題にも切り込み、少女漫画とは思えないほどのグロテスクな表現やベッドシーンなども登場しています。

主人公の月野うさぎは泣き虫な中学2年生です。ある日、額に三日月マークのある黒猫のルナに出会います。うさぎはルナから秘めたパワーを持つ幻の銀水晶と月のプリンセスを探すためセーラームーンに変身して妖魔やダーク・キングダムと戦います。そして他のセーラー戦士たちやタキシード仮面と共に銀水晶を探していきます。そしてセーラー戦士たちは前世の記憶で戦士に選ばれた理由を知ることになります。

『美少女戦士セーラームーンCrystal』は2014年7月から2015年7月までニコニコ生放送などのWebアニメとして第1期・2期が配信されており、第3期は2016年4月から6月までTOKYO MXなどで深夜アニメとして放送されていました。第4期は劇場版が予定されています。セーラームーンCrystalはリメイクではなく、原作漫画のアニメ化であり時代に合わせて改変されている部分もあります。

主題歌は「ももいろクローバーZ」が担当し、昔の可愛らしい雰囲気から原作に近い大人っぽい雰囲気になり全編デジタル工程によるアニメになっています。劇場版アニメとなるのは「デッド・ムーン編」の制作が決定、キャラクターデザインはテレビアニメで「セーラームーンR」までを担当した只野和子さんが担当することが決まっています。劇場版は全編後編で公開予定でファンも待ち望んでいます。

Crystalの物語は第1期はダーク・キングダム編、第2期はブラック・ムーン編、第3期はデス・バスターズ編が放送されました。初代のアニメと同様セーラー戦士たちと共に幻の銀水晶を探し、敵と争奪戦を繰り広げていくストーリーになっています。初代と比較すると当時はなかったスマートフォンや光学ディスク、パソコンのディスプレイなどが現在のものになっており、違和感のないように構成されています。

セーラームーン初代とセーラームーンCrystalの主人公の月野うさぎ(セーラームーン)の声優は三石琴乃さんです。セーラームーンで一躍有名になった三石琴乃さんは当時は声優業が多忙になりすぎて、命に関わるほど危険な状態に陥っていたことがあるとブログで語っています。また三石さんは声優業界の雰囲気を明るく変えた立役者であると『声優Premium Vol.2』に記載があります。

【声優・三石琴乃さんの主な出演作品】

• 1991年『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』菅生あすか役
• 1995年『新世紀エヴァンゲリオン』葛城ミサト役
• 1997年『少女革命ウテナ』有栖川樹璃役
• 1999年『GTO』神崎麗美役
• 2000年『名探偵コナン』水無怜奈/キール役
• 2001年『フルーツバスケット(初代)』草摩楽羅役

• 2002年『機動戦士ガンダムSEED』マリュー・ラミアス役
• 2005年『ドラえもん』野比玉子役
• 2009年『コケッコーさん』コケッコー役
• 2011年『スイートプリキュア♪』ハミィ役
• 2016年『CHEATING CRAFT』王先生役
• 2018年『ゾンビランドサガ』山田たえ様

初代セーラームーンの水野亜美(セーラーマーキュリー)の声優は久川綾さんです。当初は月野うさぎ役でオーディションを受けていましたが、三石さんの演技を見てとても真似できないと感じたそうです。『キテレツ大百科』で声優デビュー以降、少年少女など幅広く演じており、2018年には鶴ひろみに代わり『ドラゴンボール』のブルマ役を引き継ぎました。オーディションで決定しましたが、誰一人文句の言いようがない決定でした。

【声優・久川綾さんの主な出演作品】

• 1989年『魔法使いサリー』春日野すみれ役
• 1994年『ママレード・ボーイ』鈴木亜梨実役
• 1998年『カードキャプターさくら』ケルベロス役
• 1999年『To Heart』保科智子役
• 2001年『フルーツバスケット(初代)』草摩由希役
• 2002年『十二国記』中嶋陽子

• 2004年『天上天下』棗真夜役
• 2005年『ああっ女神さまっ』スクルド役
• 2008年『ワンピース』ローラ、シャーロット・シフォン役
• 2010年『ハートキャッチプリキュア！』月影ゆり/キュアムーンライト役
• 2015年『響け！ユーフォニアム』松本美知恵役
• 2018年『ドラゴンボール』ブルマ役

初代セーラームーンのセーラーマーズの声優は富沢美智恵さんです。エピソードでセーラーマーズの呪文の1つである『陣(じん)』を「ちん」と読み間違えていたのですがスタッフも気付かずそのまま数話放送されてしまったことがあると富沢さんは語っています。またセーラーマーズ以降強気な女性を演じることが多いものの清純派のヒロインも演じるなど役柄や仕事の幅は広いです。

【声優・富沢美智恵さんの主な出演作品】

• 1984年『超時空騎団サザンクロス』ジャンヌ役
• 1987年『きまぐれオレンジ☆ロード』春日まなみ役
• 1991年『ハイスクールミステリー学園七不思議』一条みずき役
• 1992年『クレヨンしんちゃん』まつざか梅役
• 1993年『GS美神』小笠原エミ役
• 2000年『サクラ大戦TV』神崎すみれ役

初代セーラームーンのセーラージュピターの声優は篠原恵美さんです。アニメ作品以外にも洋画の吹き替えや戦隊シリーズでは多くの声を担当しています。『爆竜戦隊アバレンジャー』では爆竜プテラドノンの声優を担当していましたが、同作品でゲスト出演を果たします。落ち着いた女性を演じることが多く、うずまきナルトや先導アイチなどの多くの母親役の声を担当しています。

【声優・篠原恵美さんの主な出演作品】

• 1996年『B'T X』シャドーエックス役
• 1997年『ルパン三世ワルサーP38』エレン役
• 1998年『カードキャプターさくら』観月歌帆役
• 2004年『マリア様がみてる』水野蓉子役
• 2008年『鉄のラインバレル』ユリアンヌ・フェイスフル役

初代セーラームーンのセーラーヴィーナスの声を担当しているのは声優の深見梨加さんです。セーラームーンシリーズでは4年半担当、吹き替えではアシュレイ・ジャッド、アンジェリーナー・ジョリー、キャサリン・ゼダ＝ジョーンズ、ジュリア・ロバーツなどの女優を担当しています。夫は俳優の津田英佑さんで、ゲーム『御神楽少女探偵団』で共演したことがきっかけのようです。

【声優・深見梨加さんの主な出演作品】

• 1993年『機動戦士Vガンダム』ヘレン・ジャクソン役
• 1995年『マクロスプラス MOVIE EDITION』ミュン・ファン・ローン役
• 1998年『御神楽少女探偵団』蘭丸役
• 2006年『ファイナルファンタジーⅫ』フラン役
• 2016年『Dimension W』クレア・スカイハート役

初代セーラームーンのちびうさの声を担当しているのは声優の荒木香恵さんです。実は荒木さんは三石さんが入院した際に主人公の月野うさぎ役を代演していました。しかし最終回付近での代演だったため精神的にも追い詰められていたそうです。後にオーデョションなしにちびうさ役に決定したと語っています。アニメ作品では『ふしぎ遊戯』で初めて主人公を担当、近年では新人声優の講師を務めています。

【声優・荒木香恵さんの主な出演作品】

• 1995年『ふしぎ遊戯』夕城美朱役
• 1999年『デジモンアドベンチャー』八神ヒカリ役
• 2000年『コレクター・ユイ(第2期)』篠崎愛/コレクター・ユイ役
• 2006年『テイルズオブテンペスト』アーリア・エクバーグ役
• 2008年『全力ウサギ』オジョウ役

『セーラームーンCrystal』でセーラーマーキュリーの現在の声を担当しているのは声優の金元寿子さんです。金元さんは引き継いだ時に初代声優の久川さんに「世代交代したのだから気を使わないで」と言われたそうで、恐縮しつつもセーラーマーキュリーについて熱く語っていました。オーディションでは実際に三石さん演じる月野うさぎとの掛け合いもあり非常に緊張したと『アニメージュ』で述べています。

【声優・金元寿子さんの主な出演作品】

• 2010年『侵略!イカ娘』イカ娘役
• 2011年『これはゾンビですか？』トモノリ役
• 2012年『スマイルプリキュア!』黄瀬やよい/キュアピーズ役
• 2013年『琴浦さん』琴浦春香役
• 2015年『機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ』アトラ・ミクスタ役
• 2018年『りゅうおうのおしごと!』空銀子役

『セーラームーンCrystal』でセーラーマーズの現在の声を担当しているのは声優の佐藤利奈さんです。憧れのセーラーマーズを演じることができてとても嬉しかったとインタビューで語っています。『魔法先生ネギま!』の主人公に抜擢されたことで声優として知名度が上がり、様々なキャラクターを演じることになります。2014年の声優アワードで主演女優賞を受賞、2016年年末に結婚と出産をブログで報告しました。

【声優・佐藤利奈さんの主な出演作品】

• 2005年『魔法先生ネギま!』ネギ・スプリングフィールド役
• 2007年『みなみけ』南春香役
• 2008年『とある魔術の禁書目録』御坂美琴役
• 2009年『夏目友人帳』多軌透役
• 2013年『のんのんびより』加賀山楓役
• 2018年『PERSONA5 the Animation』新島真役

『セーラームーンCrystal』でセーラージュピターの現在の声を担当しているのは声優の小清水亜美さんです。中学2年生の時に劇団に所属し、先輩の影響を受けて声優を志すようになります。2003年『明日のナージャ』で主人公を演じ声優デビューを果たします。元々、三石琴乃さんのファンであり『スイートプリキュア♪』や『美少女戦士セーラームーン』で共演し、実際に演じる姿を目の当たりにし興奮したそうです。

【声優・小清水亜美さんの主な出演作品】

• 2003年『明日のナージャ』ナージャ・アップルフィールド役
• 2004年『スクールランブル』塚本天満役
• 2005年『交響詩篇エウレカセブン』アネモネ役
• 2006年『コードギアス 反逆のルルーシュ』カレン・シュタットフェルト役
• 2008年『ストライクウィッチーズ』シャーロット・E・イェーガー役
• 2011年『スイートプリキュア♪』北条響/キュアメロディ役

『セーラームーンCrystal』でセーラーヴィーナスの現在の声を担当しているのは声優の伊藤静さんです。デビュー作品は2003年の『TEXHNOLYZE』の蘭役で、以降ツンデレ系ヒロインから大人の女性まで幅広く演じています。2004年には生天目仁美さんと声優ユニットを結成、2010年には個人初のミニアルバムを発売、2016年の声優アワードでは助演女優賞を受賞しています。

【声優・伊藤静さんの主な出演作品】

• 2004年『マリア様がみてる』支倉令役
• 2005年『灼眼のシャナ』ヴィルヘルミナ・カルメル役
• 2007年『ハヤテのごとく!』桂ヒナギク役
• 2008年『とある魔術の禁書目録』神裂火織役
• 2012年『PSYCHO-PASS』六合塚弥生役
• 2015年『暗殺教室』イリーナ・イェラビッチ役

『セーラームーンCrystal』でちびうさの現在の声を担当しているのは声優の福圓美里さんです。1998年にゲーム作品で声優デビュー、テレビアニメ作品では2000年『BOYS BE･･･』でデビューしています。『ときめきメモリアル4』で演じた大倉郁子役では見事なヤンデレキャラを演じ当たり役となりました。セーラームーンのオーディションでは他のメインメンバーと同時期に行われ、見事ちびうさ役に合格しました。

【声優・福圓美里さんの主な出演作品】

• 2008年『To LOVEる』金色の闇役
• 2009年『ときめきメモリアル4』大倉郁子役
• 2011年『僕は友達が少ない』志熊理科役
• 2012年『スマイルプリキュア!』星空みゆき/キュアハッピー役
• 2013年『のんのんびより』宮内ひかげ役
• 2015年『ジョジョの奇妙な冒険スターダストクルセイダース』イギー役

ここからは初代と現在のセーラームーンたちの変身シーンを比較していきましょう。初期からセーラースターズまでのセーラー戦士たちの変身シーンです。変身シーンを改めて見ると心ときめくものがあり、女の子の夢が詰まっているだけでなく今見ても古さを感じさせません。ちなみにセーラームーンでは仲間が全員死亡するシーンがあり子供たちが食事が喉を通らなくなるなどショックなシーンで当時社会現象にもなりました。

ここからはCrystalの変身シーンを見ていきましょう。Crystalの変身シーンは第1期・第2期はCGがメインでしたが、第3期からは手書きになり違和感がなくなりました。もちろん映像の技術もありますので比較するととてもきれいになっています。ただCGだと無機質な感じになってしまうので賛否は分かれました。

Crystalは3期からキャラクターデザインも1期・2期と比較するとアニメ寄りに近いデザインになって可愛らしくなっています。変身シーンも手書きになっておりファンにとってはこちらの方が親しみやすいようです。Crystalの第1期・第2期の変身シーンと比較してみてください。

『セーラームーンCrystal』が初代と比較すると現代版は今風が意識されたキャラクターデザインとなっています。初代は丸みのある可愛らしいデザインでした。セーラームーンといえば原作よりもアニメのイメージの方が強かったため、今風にデザインを変更したセーラームーンに違和感を覚えたのではないでしょうか。現代版のセーラームーンは原作に近く描かれているため、作画崩壊の時に細かくチェックされるのも原因の1つです。

『セーラームーンCrystal』はシリーズでキャラクターデザインの総作画監督も変更になっています。第1期・第2期は『うたの☆プリンスさまっ♪』や『コードギアス反逆のルルーシュRS』などで知られる佐光幸恵さん、第3期は『プリキュアシリーズ』の高橋晃さん、劇場版は初代セーラームーンのRまでを担当していた只野和子さんが務めることが決定しています。今後劇場版はどのようにデザインが変化になるのでしょうか。

初代の曲といえば『ムーンライト伝説』で今でも歌える方が多いのではないでしょうか。現在ではももいろクローバーZが主題歌を担当し曲調もガラリと変わっているため、初代と比較しまう方が多いようです。しかし、実際にオープニングを聞いたファンは曲がよくセーラームーンの世界観を忠実に再現していると評価は高く、アイドルのCDを始めて購入したという方もいました。

初代セーラームーンは原作とほぼ同時にアニメがスタートし、コミカルな部分やオリジナル要素が多く取り入れられていました。原作は全18巻で完結しており、Crystalは原作を忠実に再現していますが、原作1話をアニメ1話でまとめてしまっているため話の展開が早急かつ不自然な流れになりそれが批判につながっています。話をうまく改変したり折り合いをつけようとすると原作と異なってきてしまうのも酷いといわれる理由の1つです。

セーラームーンの月野うさぎは現在のCrystalも三石琴乃さんが担当しており、他のセーラー戦士たちの声優が世代交代していましたが三石さんの当時と比較しても変わらぬ声に驚く視聴者が多いようです。他のセーラー戦士たちは初代と比較されることが多いですが、現在の声優たちは初代を意識して演じていることが伝わってきます。声優が一新されたセーラームーンCrystalも初代もどちらも好きだという意見も多いです。

第1期・第2期・第3期と続く人気シリーズは劇場版も発表されているものの、公開日や新キャストが誰になるのかはまだ明かされておらず早く知りたいと思う方が多いようです。当初は声優が一新されたことで比較され批判もありましたが、今では続きが気になるという意見がみられるようになりました。敵役やその他脇役の声優も変更になっており、豪華声優陣が演じています。

どうしても初代と現在を比較してしまいますが、それぞれに良さがあるので昔と現在のセーラームーンを見比べてみるのも面白いかもしれません。また第1期・第2期ではセーラームーンの変身シーンや決めポーズがCGで描かれていたため批判の声も多かったですが、3期からは変身シーンのCG部分が手書きとなり違和感が減っています、最初で視聴を諦めてしまった方も3期をみると価値観が変わるかもしれません。

初代セーラームーンと現代のセーラームーンCrystalの声優や変身シーンを比較してきましたがいかがでしたでしょうか。初代には初代のCrystalにはCrystalの魅力があります。どちらの作品も面白いですのでこれを機会に初代もCrystalも堪能しちゃいましょう！