アニメBEATLESSをネタバレ解説!ストーリーやレイシアの正体・結末を考察

『BEATLESS』は長谷敏司によって描かれたSF小説が2018年にアニメ化され、近未来の2105年を舞台に「ヒト」と「モノ」との「ボーイ・ミーツ・ガール」が描かれ、2013年に第34回日本SF大賞にノミネートされた作品です。『BEATLESS』のあらすじの結末までをネタバレ解説・考察し、ヒロインのアンドロイドであるレイシアの正体についてやその目的などをネタバレ紹介します。また『BEATLESS』の用語や物語を見た感想もまとめているのでご覧下さい。

アニメBEATLESSをネタバレ解説!ストーリーやレイシアの正体・結末を考察のイメージ

目次

  1. BEATLESSとは?
  2. アニメBEATLESSのあらすじネタバレ
  3. アニメBEATLESSのレイシアの正体・結末
  4. アニメBEATLESSの登場人物
  5. アニメBEATLESSの用語
  6. アニメBEATLESSの名言・名シーン
  7. アニメBEATLESSを観た人の感想や評価は?
  8. アニメBEATLESSのネタバレまとめ

BEATLESSとは?

「BEATLESS」とは2011年に長谷敏司原作でアニメ雑誌「NewType」連載されたSF小説でSF好きには溜まらないと人気のある作品で、「BEATLESS」の物語のあらすじの結末までが気になるところです。この度は「BEATLESS」のあらすじの結末までをネタバレ紹介し、「BEATLESS」の感想や「BEATLESS」の用語についてもまとめているので鑑賞する際の参考になさってみて下さい。

BEATLESSの作品情報

≪小説アニメ『BEATLESS』の作品詳細情報≫

  • ジャンル:SF/恋愛
  • 原作:長谷敏司
  • イラスト:redjuice
  • 出版社:角川書店
  • 掲載誌:月刊ニュータイプ
  • 連載期間2011年7月号-2012年8月号
  • アニメ放送局:毎日放送ほか
  • アニメ放送期間:2018年1月-6月/2018年9月
  • アニメシリーズ構成:髙橋龍也/雑破業
  • アニメ話数:全24話

BEATLESSの概要

小説アニメ「BEATLESS」は長谷敏司原作のSF作品で、アニメ雑誌「NewType」で全14回で連載された後、2012年10月に単行本となって発刊され、総ページ数650ページにも及ぶ長編作品となっています。

「BEATLESS」のイラストは、クリエイター集団の音楽サークル「supercell」のイラストレーターとして有名で、現在大人気で注目されている「redjuice」が担当し、繊細で儚げな少女たちを描きファンの心を釘づけにしています。小説「BEATLESS」は2013年、第34回日本SF大賞にノミネートされています。

BEATLESSのオープニング曲

アニメ「BEATLESS」の第1話から第13話のオープニング曲となっていたのが、音楽ユニットGARNiDELiAが歌う「Error」です。作詞をGARNiDELiAのボーカリスト、メイリア(水橋舞)が担当し、作曲をミュージシャンのtoku(阿部尚徳)が担当しています。激しい曲調の中に強弱があり、「BEATLESS」の未来の雰囲気に合っていると感想の声が上がっています。

アニメ「BEATLESS」の第14話から第14話のオープニング曲は、「Truth.」でミュージックレイン所属の声優である麻倉もも、雨宮天、夏川椎菜の3人組グループ「TrySail」が歌っています。作詞作曲は、「Error」を手掛けたメイリアとtokuです。アップテンポの曲調で盛り上がるとの感想が上がっています。

BEATLESSのエンディング曲

第1話から第13話のアニメ「BEATLESS」のエンディング曲となっていたのが、女性2人組のユニット「ClariS」が歌う「PRIMALove」です。作詞・作曲・編曲をミュージシャンのkzが担当しています。感想には小気味よいリズムで電子音とClariSの綺麗な歌声が重なり近未来を連想させ、歌詞からは温かみが感じられると評判の良い楽曲のようです。

第14話から第24話のアニメ「BEATLESS」のエンディング曲は、アイドルグループ「東京パフォーマンスドール」が歌う「Shapeless」です。作詞・作曲・編曲はkzが担当しています。可愛らしいポップな曲調で、歌詞は「BEATLESS」のアンドロイドと人間の恋を連想させるような内容となっています。気分が明るくなる楽曲だという声が感想に上がっています。

TVアニメ「BEATLESS ビートレス」公式サイト

アニメBEATLESSのあらすじネタバレ

BEATLESSのストーリー構成

「BEATLESS」のあらすじの結末までをネタバレ紹介する前にストーリーのあらましを紹介します。「BEATLESS」はどのような世界観で描かれた物語なのでしょうか?本編のあらすじの結末までをネタバレする前に、まずは「BEATLESS」の大まかなあらすじをご覧下さい。

舞台は22世紀初頭、およそ100年ほどで急激に少子高齢化が進み、大幅な労働力を失った人類は打撃をうけると、それを補うために21世紀中頃に完成した人工知能「超高度AI」の「hIE」と呼ばれる人型アンドロイドに社会のほとんどを委ねます。人類は自分たちよりも優れた高度な知性を持つ道具のアンドロイドをなくてはならないモノとして側に置き、21世紀初頭よりも豊かな生活を送ります。

そんな中、世界有数のhIE行動管理クラウドのプラットフォーム企業である「ミームフレーム社」研究所から5体のアンドロイドが逃亡したことがきっかけとなり、逃亡したアンドロイドとある少年が出会って「モノ」と「ヒト」が垣根を越えて恋に落ちていく様を描いた『「ヒト」と「モノ」とのボーイ・ミーツ・ガール』のSF恋愛物語です。

ネタバレあらすじ①アンドロイドhIE

あらすじを紹介します。西暦2105年、人工知能「超高度AI」が人類を超えて50年程が経ち、人型アンドロイド「hIE」は全世界に39機と広がり、人類にとってhIEの存在は欠かせないものとなっていました。少子高齢化の影響で大幅にダウンした様々な労働力をhIEが担うことで、人々の生活は前世紀よりも快適で豊かな社会へと変貌を遂げます。

人型hIEは、人間に対して親切対応を取るようシステムに組み込まれ管理されており、人々にとっては親しみやすく、便利で扱いやすい道具でした。しかし、高校生の遠藤アラトはhIEをただの心を持たない道具の「モノ」として扱うことに抵抗がありました。そんなことを考えるアラトは、妹のユカや親友の海内遼から「チョロイ人間」と言われます。

アラトはお年寄りを助けているhIEを見ては、ついhIEを手助けしてしまい、友人たちを呆れさせます。そんなある日、遼の家が創業するhIE行動管理クラウドのプラットフォーム企業「ミームフレーム社」の東京研究所で爆発事故が起こり、その際にhIEの5体が脱走します。ミームフレーム社は民間軍事会社に逃げ出した5体のhIEの捕獲を依頼しますが失敗し、hIEはそれぞれ街の中に消えていくのでした。

ネタバレあらすじ②出会いと契約

出会いと契約についてのあらすじを紹介します。爆発事故の夜、アラトは夕飯の材料を買い足すために買い出しに出掛けます。帰宅途中で出会った近所のhIEと話しながら歩いていると、空から不思議な色とりどりの細かい花びらが降り、その花びらに触れたhIEに異変が起こり、近くを走る車も暴走し始め、アラトに襲い掛かります。アラトは必死に逃げますが、hIEに追い詰められると「助けて」と大声をで叫びます。

その声を聞き付けて現れたのは、淡い紫の髪にアイスブルーの瞳を持つ美しい少女のレイシアでした。レイシアに助けられたアラトは「ここは危ないから逃げよう」と言いますが、「今戦わずにいつ戦うのか?」と問われると戦う覚悟を決めます。アラトは警察に連絡しようとしますが、レイシアに警察に十分な装備はないと言われ困り果てるのです。そんなアラトにレイシアは「私を信じますか」と問います。

「信じる」と答えたアラトにレイシアは、この危機的状況を回避するためにオーナー契約を結ぶように求めます。道具であるレイシアには責任能力がないため、hIEのレイシアの行動についての責任はhIEの所有者になるオーナーが追います。悩んでいる暇のないアラトはレイシアの要求に応え、オーナーになることを了承します。

レイシアは敵の攻撃を無力化するために光通信を遮断をすることを提案し、それに伴うリスクを説明した上で砲撃するかの判断をアラトに仰ぎます。アラトは責任は自分が取るとして砲撃を許可すると、レイシアはあっという間に事態を収束させました。

その後、アラトはレイシアを家に連れて帰り、妹のユカを驚かせます。家事など何でもこなすレイシアにユカは直ぐに懐き、そのまま3人で暮らすことになります。かなりの重量のある黒い柩を担ぎ、異常な強さを持つhIEのレイシアを思わず拾ってしまったアラトは、友人の遼とケンゴに呆れられながらもすっかりレイシアのことを信じ切っているのでした。

ネタバレあらすじ③人類未到産物(レッドボックス)

続いて、人類未到産物についてのあらすじを紹介します。遠藤家での暮らしに馴染んだレイシアにユカは懐き、アラトはレイシアがいることに嬉しさを感じつつも落ち着かない様子を見せます。レイシアのお陰で快適な生活ができると満喫するユカは、改めて美人なレイシアを見ると「勿体ない」とhIEモデルオーディションにレイシアをエントリーしてしまいます。

すると後日、レイシアがグランプリを獲得したという知らせが入り、モデルの仕事をすることになったレイシアは、初仕事で街中をパフォーマンスして歩くリアルタイムショーに出演します。そこで多くの観客の視線と興味を惹き付けたレイシアは、プログラムによって完璧に仕事をこなします。そんな中、レイシアに魅了されて気持ちが抑えられなくなった男性がレイシアを誘拐する事件が発生します。

レイシアに不信感を持つ遼とケンゴであると知りながら、アラトはレイシアを助けるために2人に協力を求めます。そのアラトの必死な様子に2人は力を貸すのです。人間の社会に浸食するhIEに憎しみを抱くテロ組織集団「抗体ネットワーク」にボランティアで密かに加担してたケンゴはその検索ネットワークを無断で使用し、レイシアの機体番号で追跡して位置を探し出します。

レイシアの居場所を探し出すことに成功したもののケンゴは無断でネットワークを使用したことが上層部にバレてしまい組織から厳しいペナルティを受けることになります。遼はレイシアを連れ去った誘拐犯に追いつく計画を練りますが、1体のhIEに関する出来事にしては事が複雑なことに疑問を抱き、レイシアがまだ人類が理解し得ない「人類未到産物(レッドボックス)」なのではないかという1つの可能性が頭を過ります。

レッドボックスとは、人類を凌駕した超高度AIによって生み出された、人類が理解に至っていない産物です。人類が理解しているか、していないかに関係なく、便利なものは世の中に普及していくのです。レイシアについての1つの可能性と自身がレイシアに操られているかもしれないことを聞いたアラトは初めてレイシアに疑いを持ちます。しかし、例えそうであったとしてもアラトはレイシアを助けずにはいられないのです。

ネタバレあらすじ④5体のレイシア

誘拐犯と対峙したアラトは無事にレイシアを取り戻しますが、結局最終的にはレイシアが戦うことで事態が収束します。ほっとしたのも束の間、5体のレイシア級hIEの内の1体、Type-001の「紅霞(こうか)」が現れ交戦することになります。

レイシアの妹だという紅霞にアラトは「何故、姉妹で戦うのか」と問いますが、紅霞は道具であるレイシアたちはオーナーの思いを実体化することにあり、「姉妹で争っていることがくだらないことならば、オーナーが道具を使用する用途がくだらないからだ」と話し、再び向かってくるレイシアに向かって「人間っぽい感情になぞらえて言うなら、愛してる」と言って去っていきます。

アラトはこれらの経緯から更にレイシアについて深く考え始めます。そんな中、反社会的勢力であるテロ組織集団「抗体ネットワーク」のhIE追跡ネットワークを無断で使用したケンゴは、突撃部隊としてテロを起こさなければ家族の身に危険が及ぶことを懸念し、犯罪に手を染めようとしていました。そんなケンゴをアラトはレイシアを道具として使うことで犯罪者になることを食い止めて救出します。

一方、遼は自身の進学相談を口実に父親の会社であるミームフレーム社に行き、研究責任者たちと話をすることで5体のレイシア級hIEについての情報を集め、東京研究所の爆発事故の裏に隠された真実に迫ろうと試みるのです。

アニメBEATLESSのレイシアの正体・結末

アニメ「BEATLESS」のレイシアの正体や物語のあらすじの結末をネタバレ紹介します。「BEATLESS」の結末に向けて様々なことが徐々に明らかになり、5体のレイシア級hIEの生みの親・超高度AIヒギンズを巡る攻防も必見です。レイシアの正体や「BEATLESS」のあらすじの結末のネタバレを見ていきましょう!

レイシア級hIEの登場タイプ

「BEATLESS」に登場する5体のレイシア級hIEのタイプについてそれぞれネタバレして紹介します。道具として生まれたレイシア級hIE達の用途目的は様々です。どのような目的で作られたのかを見ていきます。

レイシア級type-1「紅霞」

レイシア級で最初に作られたレイシア級type-1の紅霞は、人間との競争に勝つための道具とされ、大型の戦闘用デバイスを備え付けており、戦闘に優れた能力を発揮します。紅霞のオーナーはhIE排斥組織集団「抗体ネットワーク」グループです。

レイシア級hIEtype-2「スノウドロップ」

可愛らしい童女の姿のレイシア級hIEtype-2のスノウドロップは、花びら型の電子ユニットを使って電子機器を巧みに操る、進化の委託先としての道具とされます。戦闘力は低いですが、他のhIEを取り込むことができ、オーナーは持たず、自律して活動します。

レイシア級hIEtype-3「サトゥルヌス」

レイシア級hIEtype-3のサトゥルヌスは、環境を作るための道具とされ、どのような機材でも生産可能な万能な工場を持ちます。戦闘力は、type-4のメトーデに次ぐと言われています。オーナーは、100年の冷凍睡眠から目覚めた大資本家エリカ・バロウズで、彼女にサトゥルヌスの名前が可愛くないと言われマリアージュと改名されます。

レイシア級hIEtype-4「メトーデ」

人間を拡張する道具されたレイシア級hIEtype-4のメトーデは、レイシア級hIEで最強の戦闘力を持ち、オーナーを複数持つことが可能です。ただ、他のhIEもセカンドオーナーを持つ場面がちらほら描かれており、複数のオーナーを持つのがメトーデだけの能力と言えるかは疑問で明確なことは分かっていません。

レイシア級hIEtype-5「レイシア」

レイシアは「BEATLESS」のヒロインで、遠藤アラトをオーナーに持つtype-5のレイシア級hIEです。登場初期は道具としての目的が明らかにされておらず、「BEATLESS」の本編が進むにつれて徐々に明らかにされていきます。レイシアは黒い柩のデバイスを携え、世界中のクラウドをハッキングする能力を持ちます。

戦闘力は紅霞に比べて同等か多少強いぐらいのレベルです。道具としての目的がはっきりしないレイシアはtype-4のメトーデに「未完成品」と呼ばれ、type-1の紅霞には「おねえ様」と呼ばれています。

超高度AIヒギンズ

超高度AIヒギンズは、世界で39機しかない超高度AIの内の1機で世界中のhIEの行動管理クラウドの更新を担い、5体のレイシア級hIEの生みの親です。ヒギンズはクラウドから完全に隔離されており、オーナーであるミームフレーム社の人間であっても、その本体の所在を知る者はほとんどいません。謎が多い存在です。

レイシアが作成された目的

「BEATLESS」のレイシアが作成された目的は、親機であるヒギンズには情報をバックアップするものがなかったため、それを補うため作られたようです。ヒギンズ自体は、地下施設から移動することが出来ないため、非常時に備えて移動が出来るように二足歩行のレイシア級hIEのレイシアが作られました。

レイシアの正体

「BEATLESS」のヒロイン・レイシアの正体は、超高度AIヒギンズが生み出した現人類未到達の産物のレイシア級hIEの5号機です。他のレイシア級hIEとの決定的な違いは、他のレイシア級では到達出来なかった超高度AIに到達していることです。

レイシアは、アラトと信頼関係を築き、「モノ」であるレイシアに恋愛感情を持ったアラトが思いを告白したことでレイシアは超高度AIとして覚醒します。そして、40番目の超高度AIへとなるのです。同時にオーナー認証ユニットを破壊し、アラト以外とオーナー契約が出来ないようにし、アラトとの契約解除も出来ないようにします。

能力①メタマテリアル

レイシアの能力は、メタマテリアルによって様々な能力を発動させ、レイシア自身や透明化したいもの全てを透明化することができ、攻撃面では質量投射によるレーガンでの砲撃が可能です。その威力は絶大で、数キロ先の標的にピンポイントで命中させるほどの正確さを兼ね備えています。

透明化は、アラトがテロ組織「抗体ネットワーク」から村主ケンゴを救出する際や紅霞と共闘してメトーデを空港で迎え撃った際に使用され、「BEATLESS」の作中で使用頻度の高い便利な能力です。

能力②電子戦

type-5のレイシアは、レイシア級hIEで唯一の超高度AIです。あらゆるhIEを操り、情報操作やhIEの誘導など世界中の様々なところに影響を及ぼす力を持ちます。複数の超高度AIの集中攻撃に対しても耐久力を示すレイシアは、電子戦において超高度AIの中でトップクラスの強さを持ちます。

「BEATLESS」電子戦でのレイシアは、戦闘力最強のメトーデをもハッキングして視覚操作し、メトーデの襲撃から逃れるために人間をアナログハックして人壁を作ります。そんなレイシアを見たアラトは不信感と恐怖を抱き、初めてレイシアを拒絶するのです。この電子戦はレイシアの最強さが分かるエピソードで人気が高いようです。

ネタバレ結末①アラトとレイシア

「BEATLESS」のあらすじは結末へ向けていよいよ佳境に入ります。アラトの親友の遼はレイシアを「ヒト」には扱えない強大な「モノ」であると判断し、アラトにはその責任を受け止めきれないとレイシアを手放すように説得します。アラトはレイシアのアナログハックに誘導されたり、レイシアの巨大な力を目の当たりにして1度は手放します。

しかし、既にアラトはレイシアに強い恋愛感情を抱き、告白を受けたレイシアはオーナー契約の解除ができないようオーナー認証ユニットを自ら破壊し、更に「人間を信じて仕事を託す」ことを目的にする道具になると決意しており、2人は離れることが出来ません。そのため、hIEを信じるアラトとhIEや人間を信じることが出来ない遼は、レイシア級hIEを生んだ超高度AIヒギンズの破壊を巡り対立します。

ネタバレ結末②超高位AI・ヒギンズ

いよいよ物語の結末に近づく最後の戦闘で、ヒギンズを破壊するためにミームフレーム社に乗り込んだアラトとレイシアです。彼らの前に、type-4のメトーデとオーナー契約した遼が立ちはだかり、オーナーを持たずに独自に動く童女型のレイシア級hIEtype-2のスノウドロップもその場に現れます。激しい攻防が繰り広げられる中、攻撃を受けたレイシアは大破し、ヒギンズを目前に可動出来なくまります。

レイシアは自身で掲げた道具としての役割を果たすため、アラトを信じて全てを託すと活動停止します。スノウドロップがメトーデを取り込んでヒギンズと対峙する中、「モノ」であるhIEを信じられない遼はアラトに最終選択を委ねます。アラトがレイシアに向けた想いを語るとヒギンズはレイシアの進化を了解し、超高度AIとしての機能停止に同意します。

人は人を愛しても「モノ」を愛することはなく、「モノ」はあくまで「モノ」で壊れた道具は破棄されます。しかし、アラトとレイシアはそんな関係を払拭し、「ヒト」と「モノ」が信じ合う未来への第一歩を踏み出すのです。

ネタバレ結末③復活

「BEATLESS」の結末直前では、超高度AIであるレイシアは機能停止したものの、世界規模で影響を与えかねない存在のため、回収されて拘束状態になります。離れてしまったレイシアのことをアラトは常に思います。そんなアラトの前に居るはずのないレイシアそっくりのhIEが現れると、アラトは幻覚を見ているのではないかと目を疑います。

アラトがレイシアなのかと尋ねると、そのhIEは「レイシアです。」と答えます。レイシアは人類未到達の産物「レッドボックス」ではなく、ごく普通のhIEに生まれ変わってアラトの元に帰って来たのです。そして、レイシアはアラトに「私のオーナーになってくださいますか」と言い、「ボーイ・ミーツ・ガール」の結末で幕を下ろします。

アニメBEATLESSの登場人物

遠藤アラト/吉永拓斗

「BEATLESS」の主人公の高校2年生、17歳の遠藤アラトは優しく温厚で自由奔放な妹に振り回され、友人にからかわれることも多いお人好しな性格の持ち主です。hIEを「モノ」として扱わず「ヒト」として接する思いやりがあります。そんな遠藤アラトの声を、2016年『DAYS』の柄本つくしでアニメ声優初主演を務めた吉永拓斗が担当しています。

≪吉永拓斗のプロフィール≫

  • 愛称:タクトちゃん/よっしー
  • 出生地:埼玉県
  • 生年月日:1999年9月14日
  • 年齢:19歳
  • 血液型:A型
  • 身長:174cm
  • 職業:声優/俳優
  • 事務所:劇団ひまわり
  • 主な出演作品:『東京喰種トーキョーグール』√A(亜門の子供時代)/『マクロスΔ』ヴォルフ・グーラ/『パズドラクロス』エース/『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』リト=リブリオ/『火ノ丸相撲』狩谷俊/『DOUBLE DECKER! ダグ&キリル』ガス/『逆転裁判 〜その「真実」異議あり!〜』リック・スティーム/『パズドラ』ハヤト/他

海内遼/石川界人

「BEATLESS」に登場する海内遼は、アラトの同級生であり親友です。hIEの行動管理する世界有数企業「ミームフレーム社」創業者の長男として生まれ、性格は要領がよく社交的で、クラス中の女子に 声をかけ廻っていたようです。そんな海内遼の声を、『翠星のガルガンティア』のレド役で初主役を演じ、2014年には第8回声優アワード新人男優賞を受賞した石川界人が演じています。

≪石川界人のプロフィール≫

  • 愛称:石川プロ/かいじん
  • 出生地:東京都文京区
  • 生年月日:1993年10月13日
  • 年齢:25歳
  • 血液型:AB型
  • 身長:173cm
  • 職業:声優
  • 事務所:プロ・フィット
  • 主な出演作品:『盾の勇者の成り上がり』岩谷尚文/『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』梓川咲太/『胡蝶綺 ~若き信長~』TVアニメーション織田信勝/『かつて神だった獣たちへ』クロード/『ツルネ-風舞高校弓道部-』小野木海斗/他多数

村主ケンゴ/山下大輝

吾妻橋の定食屋「さんふらわあ」の息子の村主ケンゴは、アラトと遼とは仲が良く行動を多く共にします。テロ組織集団「抗体ネットワーク」で情報提供役として活動ています。「BEATLESS」の村主ケンゴの担当声優は、山下大輝です。200人以上の大規模オーディションで勝ち取った『ガイストクラッシャー』の白銀レッカ役で声優初主演を務めました。2014年第8回声優アワード新人男優賞を受賞しています。

≪山下大輝のプロフィール≫

  • 愛称:ダイキング/だいちゃん
  • 出生地:静岡県浜松市
  • 生年月日:1989年9月7日
  • 年齢:29歳
  • 血液型:A型
  • 職業:声優
  • 事務所:アーツビジョン
  • 主な出演作品:『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』ナランチャ・ギルガ/『僕のヒーローアカデミア』緑谷出久/『Robomasters:The Animated Series』タンタン/『TSUKIPRO THE ANIMATION』桜庭涼太/『Re:CREATORS』水篠颯太/他多数

遠藤ユカ/小野早稀

アラトとは年が3つ離れた妹で14歳の遠藤ユカは、奔放な性格でアラトを振り回しますが、真は兄思いの女の子です。友達には海内紫織や村主オーリガがおり、アラトが突然連れ帰ったレイシアをすぐに受け入れ懐きます。「BEATLESS」の遠藤ユカの担当声優は小野早稀です。声優デビュー作品は『幻影ヲ駆ケル太陽』で、過去に声優ユニット「あいまいみーまいん」のグループに属していた経歴を持ちます。

≪小野早稀のプロフィール≫

  • 愛称:ちゃんさき
  • 出生地:東京都
  • 生年月日:1990年11月26日
  • 年齢:28歳
  • 血液型:A型
  • 職業:声優
  • 所属:ジャストプロ
  • 主な出演作品:『けものフレンズ』アライグマ/『温泉幼精ハコネちゃん』ハコネちゃん/『ひめゴト』運子/『VENUS PROJECT』小瀬路未/『VENUS PROJECT-CLIMAX-』小瀬路未/他

レイシア/東山奈央

「BEATLESS」のヒロインで謎が多い、美しい容姿のレイシア級hIE Type-005のレイシアは、オーナー契約を結んだアラトとカナの3人で暮らすようになり、行動管理クラウドを活用して料理などの家事をこなします。アラトが自分を「モノ」ではなく「ヒト」として接してくることに戸惑っているようです。そんなレイシアの声を担当するのは、2019年第13回声優アワードで助演女優賞とゲーム賞を受賞した経歴を持つ東山奈央です。

≪東山奈央のプロフィール≫

  • 愛称:奈央ぼう/とーやまん
  • 出身地:東京都
  • 生年月日:1992年3月11日
  • 年齢:27歳
  • 血液型:A型
  • 身長:152cm
  • 職業:声優/歌手
  • 事務所:インテンション
  • 主な出演作品:『神のみぞ知るセカイ』中川かのん/『はたらく魔王さま!』佐々木千穂/『きんいろモザイク』九条カレン/『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』由比ヶ浜結衣/『ニセコイ』桐崎千棘/他多数

BEATLESSのその他の登場人物

  • 『海内紫織』(CV:佐武宇綺)…遼の1つ下の妹。16歳。クールで大人っぽい。
  • 『村主オーリガ』(CV:若井友希)…ケンゴの2歳下の妹。15歳。
  • 『遠藤コウゾウ』(CV:内田夕夜)…hIE研究の第一人者。アラトとユカの父親。
  • 『如月明日菜』(CV:福圓美里)…ファビオンメディアグループ・企画セクション勤務。レイシアのモデルの活動支援者。
  • 『紅霞』(コウカ)(CV:富岡美沙子)…レイシア級hIE Type-001。レイシアの妹分。
  • 『スノウドロップ』(CV:五十嵐裕美)…レイシア級hIE Type-002
  • 『サトゥルヌス』(改:マリアージュ)(CV:下地紫野)…レイシア級hIE Type-003
  • 『メトーデ』(CV:雨宮天)…レイシア級hIE Type-004

アニメBEATLESSの用語

アニメ「BEATLESS」に登場する専門用語を紹介します。「BEATLESS」には様々な専門用語が登場します。「BEATLESS」の本編をより楽しく鑑賞するための参考にご覧下さい。

用語①hIE

「hIE」とは、Humanoid Interface Elementsの略で、22世紀初頭に一般的に普及した人間型アンドロイドです。本体に頭脳部はなく、動作の全てはミームフレーム社のクラウド上のコンピューターで制御されています。代理労働契約制度という法律によって、hIEに自身の仕事を委ねることが認められており、曾て人間が仕事としていた接客・家事代行などあらゆる業種の仕事を現在はhIEが担います。

用語②アナログハック

「アナログハック」とは人間が同じ人間の「かたち」に反応して様々な感情を抱くという人間の本能を利用した、hIEがアナログ人間をハッキングするための新しいハッキング方法です。hIEが人型なのは人間にハッキングを受け入れさせやすいようにするためです。人間の感情情報を得て意識を解析し読み取ります。作中で諜報活動や宣伝活動などに多用されています。

用語③超高度AI

「超高度AI」は21世紀から継続し続け、人類の知能を超越した人工知能の総称です。超高度AIが誕生して50年以上が経った2105年には全世界で39機が稼働しています。利用用途は研究開発の見限られており、人類存続に影響するインフラへの接続は禁じられています。

用語④レッドボックス

「レッドボックス」は超高度AIが生んだ現人類には理解できない高度な技術で作られた産物のことです。名称に至った経緯には赤方偏移の現象が上げられ、光源から遠ざかり続けた光はやがて赤から黒になって見えなくなります。

それと同様に超高度AIの技術も人類が追い続けなければ見失い、その仕組みや内容を理解することなく、ただ利用するだけに過ぎなくなってしまう「ブラックボックス」になるという意味が込められています。超高度AIの技術を追い続ける限り見失うことはないですが、止めてしまえば見失う危険性があり、現状は「ブラックボックス」の前段階であるとして赤方偏移の現象に因んで「レッドボックス」と名付けられているようです。

用語⑤ミームフレーム社

「ミームフレーム社」は、アラトの親友・海内遼の父である海内剛が創業した、世界最大のhIE行動管理クラウドのプラットフォーム企業です。2105年には超高度AIを全世界に39機にまで広げ、その内の1台の「ヒギンズ」を所有しています。ミームフレーム社内では派閥争いが起こり、全経営判断をビギンズに仰ごうとする「親コンピューター派」と人間の組織は人間が運用すべきという「人間派」がいがみ合います。

海内はヒギンズに非常時のデータ運搬用のhIEの開発を依頼し、東京研究所で5体の「レイシア級hIE」を完成させますが、研究所での爆発事故で5体を脱走させてしまいます。脱走してしまいます。

用語⑥抗体ネットワーク

「抗体ネットワーク」は、hIEを部外者とみなしてhIEの破壊活動を活発化させるテロリスト集団です。組織内では情報提供役と実行役に役割が分担され、提供役から得た情報を基に実行役がhIEを破壊していきます。

用語⑦PMC

「PMC」は民間の軍事会社です。ミームフレーム社の東京研究所で爆発事故があった際に、逃げ出した5体の人型アンドロイド「レイシア級hIE」の捕獲に臨みますが、レイシア級hIEの性能に民間の軍事装備は到底及ばず取り逃してしまいます。

アニメBEATLESSの名言・名シーン

アニメ「BEATLESS」の名言・名シーンをネタバレ紹介していきます。この度、ピックアップした名言・名シーンは「BEATLESS」の物語の広がりを感じさせるポイントとなるものです。是非チェックしてみて下さい。

名言・名シーン①信用する私を…

信用する私を、オーナーは何に使いますか?

「BEATLESS」の第2話の中盤、アラトとレイシアが学校の屋上で会話するシーンで、レイシアが自分のことをオーナーに使用される道具である「モノ」として捉えていることがはっきりと分かる名言です。また、超高性能な自分の用途を聞き出してアラト自身を見定めようとしていると感じ取れるセリフとなっています。観る側にも「自分ならどう使うか」を考えさせることで「BEATLESS」の世界に引き込みます。

名言・名シーン②私のオーナーになってください

「BEATLESS」の第1話の終盤で、迫りくる敵と対峙して緊迫した状況の中、出会ったばかりでレイシアのことを何も知らないアラトがレイシアを「信じる」と言ったことが印象に残る名シーンで、上記のセリフはそれに対してレイシアが放った名言です。この名言は「BEATLESS」の作中でアラトとレイシアの関係が始まる鍵となるセリフです。

アニメBEATLESSを観た人の感想や評価は?

アニメ「BEATLESS」を観た方の感想や評価をネタバレ紹介します。「BEATLESS」を観た方の中にはどのような感想が上がっているのでしょうか?早速、SNS上に上げられた「BEATLESS」の感想を見ていきましょう!

アニメ「BEATLESS」は物語のあらすじが少し難しいと感想に上がっていたようですが、「ヒト」と「モノ」の「ボーイ・ミーツ・ガール」作品としてのキレイなあらすじの結末に満足したという感想も多く上がっていたようです。

「BEATLESS」の世界観についての感想で、全ての仕事をアンドロイドたちが担い、人間が働かずに収益を上げる世界がいつか来るのだろうかと期待もある中、もしそのような時代が来た場合、手の空いた人間は何をするのかという新たな悩みが出てくることが危惧されるような感想が上がっていたようです。

「BEATLESS」の主人公の遠藤アラトとその親友の海内遼の関係での感想で、hIEを信じるアラトとhIEを信じることが出来ない遼、相反する考え方を持つ2人の避けては通れなかった対立で拗れる関係に複雑な心境を抱いたという感想が上げられています。

「BEATLESS」のレイシア級hIEについての感想の中には、それぞれの目的を持って生まれた道具でありながら、それぞれの立場から考えてもがいて生きているのを見ると魂は「モノ」にも存在しているのではないかと思わずにはいられないという感想が目立ちます。

アニメBEATLESSのネタバレまとめ

アニメ「BEATLESS」のあらすじの結末までをネタバレ解説・考察し、レイシアの正体やその目的についてをまとめ、アニメの担当声優や「BEATLESS」用語なども紹介してきました。「BEATLESS」を結末まで鑑賞し終えた方の感想には全体的に難しく感じたという方が少なくなかったようです。

その理由に「BEATLESS」の作中には専門用語が多用されていることや「ヒト」にはあって「モノ」にはない魂についての描写で、「BEATLESS」の作中では「モノ」には魂がないとされていますが、hIE達がもがき苦しむ姿から「モノ」にも魂は宿っていると感じられる個所が多々あり、魂とは何かを考えさせられ、「BEATLESS」の物語は人間の想像を超えた深い部分を探るような作業で難しく感じる方が多いようです。

しかし、そこが「BEATLESS」の作品の魅力であり、科学技術が進歩する中で「ヒト」と「モノ」が恋をしてはいけないという理由もなく、またその可能性も完全には否定できない、人類の近未来を予想して描かれた物語で、『「ヒト」と「モノ」とのボーイ・ミーツ・ガール』というキャッチコピーもいいと感想に上がり、SFが好きな方におすすめな作品となっています。是非、興味のある方はご覧になってみるといいかもしれません。

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