よろこびのうたをネタバレ!実際の心中事件?漫画のあらすじと最終回の結末は?

漫画「よろこびのうた」は、老夫婦が火葬場で心中するという衝撃的な作品です。実際に起きた心中事件を基に描いた作品です。ここでは実話を基にした漫画「よろこびのうた」のあらすじを、第1話から最終回・結末までネタバレで紹介します。そしてこの漫画の基になった実際の事件も紹介します。さらに登場人物について、ネタバレでまとめています。また、漫画「よろこびのうた」の感想も紹介します。

よろこびのうたをネタバレ!実際の心中事件?漫画のあらすじと最終回の結末は?のイメージ

目次

  1. よろこびのうたとは?
  2. よろこびのうたは実話漫画?
  3. よろこびのうたのあらすじネタバレ
  4. よろこびのうたの最終回・結末ネタバレ
  5. よろこびのうたの登場人物
  6. よろこびのうたに関する感想や評価
  7. よろこびのうたの漫画最終回や実話まとめ

よろこびのうたとは?

漫画「よろこびのうた」は、ウチヤマユージによる実話を基にした作品です。老夫婦の心中事件という重いテーマを、シンプルな絵と無駄を徹底的に省いたセリフによって描いています。漫画「よろこびのうた」は、実話を基に描かれた作品で、老夫婦の日常から心中に至る原因、心情を淡々と描いています。作者のウチヤマユージは、この心中事件を知ったときから心を掴まれ、事件の背後に現代の様々な問題を織り込み、作品化しました。

ここでは実話漫画「よろこびのうた」の、基になった実話「老夫婦心中事件」について紹介します。そして、実話漫画「よろこびのうた」のあらすじを、第1話から第10話の最終回・結末までネタバレで紹介していきます。

よろこびのうたの漫画情報

漫画「よろこびのうた」は、作者ウチヤマユージによる実話を基にした作品です。連載されたのは講談社の「イブニング」で、2016年の2月(6号)から2016年の7月(15号)までで、全10話となっています。イブニングKCで、全1巻が発売されています。

原作者のウチヤマユージ

実話漫画「よろこびのうた」の作者、ウチヤマユージは1979年生まれ、会社員です。「キツネツカ」というサークルを個人で主催。活動としては、自主製作の漫画誌の展示即売会「コミティア」で作品を発表しています。また、雑誌「イブニング」では、漫画「よろこびのうた」の他、漫画「月光」(2015年4月28日~)を発表し、漫画「葬送行進曲」はマンガアプリ&WEB「コミックDAYS」で、2018年3月から連載されました。

よろこびのうた / ウチヤマユージ - イブニング公式サイト - モアイ

よろこびのうたは実話漫画?

漫画「よろこびのうた」は、現実に起きた高齢の夫婦による心中事件をモチーフにした実話漫画です。福井県大野市で発生したこの事件は、老老介護の末の心中事件と報道されました。ここでは、その心中事件について紹介します。

福井火葬場心中事件

福井県大野市で老夫婦の焼死体が発見されたのは、2005年11月7日のことでした。火葬場の焼却炉で発見された焼死体は、共に80代という高齢の夫婦でした。側に残された車の中にはメモがありました。「午後8時、妻とともに家を出る」、から始まり、二人は思い出の地を車で回ってから、火葬場に着きました。

メモによると「炭や薪を準備したことや、妻は黙って待っている」、さらに「7日午前零時45分をもって、点火します。さようなら」という言葉が残されていました。車はエンジンがかけられたままで、大音量のクラシック音楽が流れていました。

老老介護と社会問題

実話を基にした漫画「よろこびのうた」のモチーフとなった福井火葬場心中事件で亡くなった老夫婦は、夫が80歳で妻が82歳という高齢で、子どもは無く二人で暮らしていました。夫婦仲の良さは近所でも有名でした。糖尿病の妻は足が不自由で、しかも認知症の症状も出てきたことで、夫は妻の代わりに家事をこなし、妻を病院に連れていくなど、生活のすべてを夫が一人で支えていました。

心中を決断した二人は自宅、田畑などの財産を市に寄付する旨を遺言書に書きました。死の翌日、市役所に届いたこの遺言書は1年ほど前に書かれたもので、老老介護に疲れ果て、覚悟の上の心中とされました。ウチヤマユージはこの実話を基に、漫画「よろこびのうた」を作りました。

老夫婦の心中以外はフィクションですが、老老介護の他に、限界集落、児童虐待、認知症などの現代社会が抱える問題を描いています。ウチヤマユージによる漫画「よろこびのうた」の内容について、そのあらすじを最終回までネタバレで紹介していきます。

よろこびのうたのあらすじネタバレ

ここまで実話漫画「よろこびのうた」の、基になった実話を紹介してきました。福井県大野市で実際に起きた老夫婦心中事件は、老老介護の末の心中と言われ、その衝撃的な最期と共に現代日本が抱える問題について考えさせられる事件と言われました。ここからは、その実話を基にした漫画「よろこびのうた」のあらすじを、第1話から最終回・結末までネタバレで見ていきます。

第1話あらすじネタバレ:煙と水

ネタバレ第1話、2006年の3月北陸のF県で、老人と思われる2体の焼死体が発見されました。30年も使われていない火葬場で見つかった遺体は青木真、和子の老夫婦でした。火葬場の近くに置かれた車の中から、大音量のクラシック音楽が聞こえていて、不審に思った住民が通報したのでした。財産を市と寺に寄付しますという遺書も発見されました。妻の和子は認知症で、警察は限界集落での老老介護に疲れた末の心中と断定しました。

半年後、東京の雑誌記者・伊能順一は新宿で事故の取材をしています。車を標識にぶつけた運転手が衝突後もアクセルを踏み続けたため、タイヤの痕がくっきりとついているのが、なぜか忘れられない伊能。介護の特集記事のため、半年前の老夫婦心中事件の取材でF県に出向いた伊能は、現地の警察に取材に行きますが、断られました。伊能は青木真の妹の夫、遠山金蔵に事件の話を聞こうとしますが、追い返されました。

第2話あらすじネタバレ:水と車

ネタバレ第2話、取材の結果分かったことは、認知症の和子はデイサービスを利用していましたが、7月に車イスのまま乗れる介護用の車を購入してからは、利用を止めていました。青木夫妻は、その2か月後に遺書を書き、翌年3月に心中しました。時系列で見てみると伊能は、心中までの期間が短すぎると思いました。伊能は、取材途中で出会った小学生の幸太郎の怯えた態度や、雑貨店で見たタイヤ痕などが気になります。

伊能は上司に電話で、タイヤ痕はどのくらい残るものなのかを聞きました。すると、だいたい1年くらいと言われ、それなら雑貨店のタイや崑は1年以内に付いたものだと伊能は思いました。伊能は再び板金屋の遠山金蔵を訪ねました。

第3話あらすじネタバレ:車と縄

ネタバレ第3話、伊能は金蔵に、車のことで聞きたいことがあると言いました。青木夫妻が新しい車を購入した際、夫妻の車は金蔵によって廃車手続きが行われました。青木夫妻が車を買い替えたときのことと、雑貨店のタイヤ痕のこと、そして警察で捜索願いが出ている人物がいることについて、伊能は金蔵に尋ねました。

酒を飲みだした金蔵のすすめで伊能も酒を飲むうちに、気づけば体をロープで縛られていました。そこには伊能が訪ねて回った青木家の隣人井上太一と、雑貨店を営む先山好男の姿もありました。太一が、青木夫妻の心中事件について話し始めました。

第4話あらすじネタバレ:老老介護

ネタバレ第4話、2005年、青木真は足腰が弱い妻・和子の介護をしていました。和子は歩行器を使用していました。子どもはいませんが、夫婦仲は良好で、よく一緒に寺へ出かけていました。和子は寺で真を待っているとき、いつも地獄絵図を眺めました。近所にいいる小学生の赤星幸太郎は、いつも汚れた服を着て、体もひどく痩せていました。

父の赤星周一郎は幸太郎に食事を与えないなど、親として問題があることを近所の住民は皆、知っていました。板金業の金蔵は、表だって修理できないヤクザの車や部品などを、修理・処分したりして便宜を図るなど、ヤクザと裏で繋がっています。

第5話あらすじネタバレ:限界集落

ネタバレ第5話、集落の集会の夜、和子をデイサービスに預けた真が集会所に着くと、金蔵、好男、太一たちが集まっていました。赤星周一郎は欠席しています。和子の話になり、真は去年の夏で和子の記憶は止まり、昨日のことも覚えていないと答えました。認知症は進行していて、和子はデイサービスの鈴木のことを知らない人と言います。真たち集落の高齢者たちは、この町は限界集落だと言い、寂し気に笑い合うのでした。

第6話あらすじネタバレ:虐待

ネタバレ第6話、ある雨の日、好男の雑貨店に幸太郎の父・赤星周一郎が酒を買いに来て、値段に文句をつけようとしたところ、金蔵が来店したので周一郎は慌てて逃げていきました。そこへ真が、和子を車に待たせておいて来店しました。好男と金蔵、そして真の三人は店の中で話し始めました。店を出た周一郎が、息子の幸太郎を発見しました。すると周一郎は、幸太郎を殴りつけました。和子が車の中でその様子を目撃しました。

和子に気づいた周一郎ですが、認知症だと知っているので和子を威嚇しました。周一郎は一向に暴力を止めません。泣いている幸太郎を見ているうちに和子は、思わずハンドルを握り、アクセルを踏み込みました。急発進した車は周一郎に衝突し、周一郎はそのまま壁に押し付けられました。幸太郎は泣きながらありがとうございますと呟いています。真が、警察と救急車を呼ぶのを待って欲しいと言いました。

第7話あらすじネタバレ:裏稼業

ネタバレ第7話、とりあえず金蔵と好男は、真の家で話し合うことにしました。真は、自分がしたことにしたいと言いますが、金蔵たちに無理だと言われます。幸太郎は、父殺害について感謝しているし、何でも協力すると言いました。金蔵が、周一郎をドラム缶に入れて硫酸で溶かすことを提案しました。そしてそのドラム缶を産廃で処分する、そうすれば発覚することは絶対にないと言いました。

実は金蔵は以前にも一度、ヤクザに頼まれて死体を溶かしたことがありました。真がドラム缶に硫酸を流し込みました。寺の娘・鈴子は、幸太郎が虐待を受けていることを知り、寺で預かってくれることになりました。和子は、自分が起こした事を覚えていないようでした。真を始め、太一、好男、金蔵たちは、このまま何事もなく時が過ぎるのを待つだけとなりました。

第8話あらすじネタバレ:地獄絵

ネタバレ第8話、あれから一か月が経ち、金蔵はヤクザにドラム缶の処理を依頼しました。何もかもうまくいっているように思えました。しかし和子は夜な夜なうなされるようになりました。そんな和子の様子を案じながらも真は、金蔵たちに変わりないと言いました。真が和子と共に寺へ行くと、和子はいつものように地獄絵を観ています。そこへ幸太郎がやってきて、「助けてくれて、ありがとうございます」とお礼を言いました。

幸太郎の言葉を聞いた和子は、「あんなことに感謝してはいけない、君はいつか私を恨むようになる」と答え、「でもその頃にはもう私はいない」と言いました。さらに、私なんかに関わってはいけないという様なことを言いました。真は、和子と幸太郎のそんなやり取りを、秘かに聞いていました。

第9話あらすじネタバレ:記憶

ネタバレ第9話、和子は、あの事件を覚えていました。真は、和子が自殺するのではないかと不安になりました。真は「この土地で生まれた人間は田んぼの真ん中で焼くのが習わし」という昔聞いた父の言葉を思い出しました。真は、父の言葉が今になって心に迫ります。真は、幸太郎と和子の会話を聴いていたと言い、和子に周一郎のことを覚えているかと聞きました。覚えていると答えた和子。

真は自身の体調が思わしくないことを和子に告げ、一緒に死のうと言いました。「ええよ」と答えた和子。死ぬ方法はすでに決めてあり、決行する日は結婚記念日だと真は言いました。夫婦は、幸太郎を預けている寺に財産を贈ることにしました。ここまで、漫画「よろこびのうた」のあらすじを、1話からネタバレで見てきました。ここからは、いよいよ漫画「よろこびのうた」の結末を、ネタバレで見ていきます。

よろこびのうたの最終回・結末ネタバレ

ここまで実話漫画「よろこびのうた」のあらすじを、第1話から第9話までネタバレで見てきました。第10話の最終回・結末ネタバレでは、心中の決心をした青木夫妻の最期が描かれています。それでは最終回のあらすじを、結末までネタバレで紹介していきます。

第10話「焼身」結末ネタバレ

ネタバレ最終回、心中の覚悟を決めた青木夫妻は遺書を書き上げ、決行の日を迎えました。夫婦は一つ一つの行動をメモに書いていきます。昼食は、和子が食べたいと言ったので、天ぷらそばを食べました。そして夕食用に、自分たちが作った米でおにぎりを作りました。海苔もついていない真っ白なおにぎりを見て、和子は「贅沢なこと」と呟きました。死に場所として決めてあった火葬場に着いた真と和子。真が薪の準備をします。

準備が終わり、真と和子は焼却場に入り、体を横たえました。真は和子に睡眠薬を飲ませようとしますが、和子は楽に死んでは周一郎に申し訳ないと言い、また、真だけ苦しませるわけにはいかないと言いました。真は、生まれ育ったこの土地で、夫婦で土に還れることは、最上の喜びだと言いました。そう言って真は火をつけました。真と和子は向かい合い、手を取り合って旅立ちました。

伊能は、心中事件の真相を聴き終わりました。伊能は、記事にはしないという約束をしたので、ロープを解いてもらいました。青木夫妻の壮絶な最期に想いを馳せた伊能は、それでも夫婦は幸せだったのかもしれないと思いました。ここまで漫画「よろこびのうた」のあらうじを、最終回までネタバレで紹介してきました。次は漫画「よろこびのうた」の、主な登場人物について、まとめました。

よろこびのうたの登場人物

実話漫画「よろこびのうた」のあらすじを、最終回・結末までネタバレで見てきました。実話を基にした漫画「よろこびのうた」は、老夫婦が衝撃的な最期を迎えましたが、夫婦にとっては幸せな最期と言えるのでは?と言われています。ここで実話漫画「よろこびのうた」の登場人物を、ネタバレでまとめてみました。

青木真

青木真は、妻の和子と二人で農業をしながら暮らしていました。子どもはありません。妻の和子は認知症の症状が少しずつ出てくるようになり、真は和子の介護に加えて家事も行うなど、日々忙しく過ごしています。しかし夫婦は仲が良く、いつも一緒に出掛けるなど、仲睦まじく暮らしています。

和子の罪を被ろうとした真ですが、金蔵たちの説得によって事件を隠すことにしました。しかしそのことが、かえって和子を苦しめることになり、真は和子に心中を持ちかけました。そして二人の結婚記念日に、手を取り合った二人は天国へと旅立ちました。

青木和子

青木和子のイメージ画像

青木和子は夫と二人で穏やかに暮らしていましたが、足を悪くしてからは歩行器や車いすを使用していました。加えて認知症の症状が出てきた和子は、記憶力の低下などがあり、デイサービスを利用するようになりました。しかし和子は、他人が家に入ることを嫌がり、真といつも一緒に出掛けていました。

認知症による記憶力の低下が見られる和子ですが、自分が犯した罪を覚えていて、そのために苦しみます。真の決断に従い共に死ぬことを選んだ和子は、償いの意味を込めて睡眠薬を飲まず苦しむことを望みました。

伊能順一

伊能順一は、東京の雑誌記者です。老夫婦心中事件の取材を始めた伊能は、夫婦が車を買い替えた事や、タイヤ痕、住民の態度から釈然としないものを感じ、青木夫妻の親戚の男性・金蔵を訪ねます。そこで伊能は、心中事件の真相を知ることになりました。伊能自身は、婚約者がおり、近く結婚式を挙げる予定です。

赤星周一郎

赤星周一郎は、先祖から受け継いだ田を売り払った金で、酒にギャンブルにと放蕩生活をしています。息子幸太郎の世話もせず暴力を振るうなど、評判の悪い人物です。幸太郎への虐待を和子に見られ、それが原因で亡くなりました。

赤星幸太郎

赤星幸太郎のイメージ画像

赤星幸太郎は、赤星周一郎の一人息子です。日頃から父親の周一郎から虐待を受けていました。取材に来た伊能に対して、怪しげな態度を取ってしまい、伊能が心中事件に疑問を持つことになりました。事件の後、幸太郎は寺に預けられました。

近隣住民(井上、遠山、先山)

青木真の妹(10年前に死亡)の夫・遠山金蔵は、板金業を営んでいますが、裏でヤクザと交流があり、法に触れることもしている男です。和子が犯した罪を隠すため、死体の処理を請け負った人物です。井上太一は、青木家の隣に住んでいる元公務員で、農家でもあります。先山好男は、赤星周一郎の事件のあった雑貨店を経営しています。彼ら3人は、青木和子の罪を隠すため、積極的に関わりました。

よろこびのうたに関する感想や評価

漫画「よろこびのうた」のネタバレ感想です。老老介護、児童虐待などの重いテーマで、様々な想いが胸に迫るという感想です。最終回・結末まで終始シリアスな内容であるにも関わらず、不思議な軽やかさがあり、そこにも魅せられたということです。

漫画「よろこびのうた」のネタバレ感想です。この方は3回も読まれていて、それでも泣いてしまうということです。この作品は、心の核心に迫ってくる感動的な作品だという感想です。

漫画「よろこびのうた」のネタバレ感想です。限界集落、老老介護など現実にある問題が描かれている作品で、いろいろな人の意見ある中で、この方は読んでよかったという感想を持たれています。

よろこびのうたの漫画最終回や実話まとめ

いかがでしたか?漫画「よろこびのうた」のあらすじを、最終回・結末までネタバレで紹介しました。この漫画は実話を基にしています。老夫婦が選んだ壮絶な死は、社会に衝撃を与えました。老老介護の末に心中をした老夫婦の実話を基に作者のウチヤマユージが描いたこの作品は、事件の背後に、限界集落で暮らす高齢者、児童虐待、認知症などの現代の様々な社会問題が描かれました。漫画「よろこびのうた」をどうぞご覧ください。

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