【ジョジョ】チョコラータは最低のゲス？セッコとの関係や名言・名セリフまとめ

チョコラータは、少年ジャンプ連載中の『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの「第五部 黄金の風」の登場人物。主人公のジョルノ・ジョバーナがのし上がって牛耳ろうとしているギャング組織「パッショーネ」のボスの親衛隊の一人で、スタンド使いです。カビの胞子嚢を思わせる髪型で、胸に大きな十字架の刺繍が入った上着を身につけています。

年齢は34歳。元医師ですが、慈悲深さとは無縁の悪魔のような性格です。医師時代は、患者が痛みや死の恐怖に苦悶する様子を観察し、死を間近にした者が生に執着する表情をビデオに撮影することに無上の喜びを見出していました。医療ミスに見せかけて人体実験を行い、病院を解雇されたところを組織に拾われたのです。

冷酷無比なボスが、チョコラータを切り札としながらも、「危険すぎるので本当は使いたくない」と言っていることからも、チョコラータの異常な残虐性をうかがい知ることができます。普段は、同じく親衛隊の一員のセッコ(後述)と共に、封印されて監視下に置かれており、ボスは土壇場に追い込まれるまで出撃命令およびスタンド能力の使用許可を出しません。

アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』の第10話ではシルエットのみ登場。ボスを裏切った組織の暗殺部隊のソルベを36枚にスライスして他の暗殺部隊メンバーに送りつけ、ジェラートにはその惨殺現場を見せて恐怖で死に至らしめたのは、チョコラータとセッコであると示唆されていました。今後のアニメでの活躍も期待できるかもしれません。

『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズには、「最低のゲス」と言われるキャラクターが何人か登場しました。い「第一部 ファントムブラッド」と「第三部 スターダストクルセイダース」の最大の敵、DIOことディオ・ブランドーは石仮面の吸血鬼。ジョースター一族に異常な執着を示しました。

「第四部 ダイヤモンドは砕けない」の「吉良吉影(きらよしかげ)」は、女性を殺し、切断した手首を持ち歩く猟奇殺人鬼。「第六部 ストーンオーシャン」のエンリコ・プッチ神父はDIOを崇拝し、目的達成のためなら平然と他人を犠牲にする無自覚の悪人。これら、錚々たる「最低のゲス」に負けずとも劣らない「最低のゲス」がチョコラータです。

チョコラータを 拾い、切り札としているパッショーネのボスでさえ、「最低のゲス」と嫌悪するほどの下劣っぷりは、ポルナレフとジョルノたちの合流地点コロッセオが在るローマ市内全域に食人カビを撒くという無差別攻撃にも見て取れます。ジョルノはチョコラータを「限りない悪」と評しました。

チョコラータのスタンド「グリーン・ディ」の性能は、《破壊力:A/スピード:C/射程距離:A/持続力:A/精密動作性:E/成長性:A 》。カビの生えた人型スタンドで、頭や首から突き出した数十本のサボテンのようなパイプから、肉体を腐食させるカビを散布して攻撃します。その食人カビは、現在の位置よりも低い場所へ移動すると急速に繁殖する性質があり、高度が数センチ下がっただけでもすぐに繁殖します。

グリーン・ディの「下の位置にいるものにカビを繁殖させる」という能力は、チョコラータの人を見下ろすことに幸せを感じるというゲスな性格の現れとか。散布範囲内のすべての生物の肉体を無差別に腐らせ、その死体は食人カビの新たな散布元となるので、カビは際限なく拡散。その性質は、極悪非道なまでに人の死と苦痛を探求し続けるチョコラータの趣向にマッチしています。

グリーン・ディが散布する食人カビは、「バッタカビ」や「冬虫夏草」のように生物に寄生します。このカビは「生きている生物」を培地として繁殖するので、肉体が既に死亡していたブチャラティに付着しても繁殖することができませんでした。グリーン・ディは近距離パワー型のスタンドなので、食人カビ散布以外でも肉弾戦にも優れており、パンチの連打でジョルノに致命傷を与えてヘリの外に吹き飛ばすほどです。

チョコラータは、自分の体を切断し、断面をグリーン・ディのカビで覆って止血することで、切り離されたパーツごとに動かすこともできます。

チョコラータのスタンド「グリーン・ディ」の能力は、組織の護衛チームを途中離脱したパンナコッタ・フーゴのスタンド「パープル・ヘイズ」の殺人ウイルスの散布という能力と酷似しています。これは、「フーゴが直属のリーダー・ブチャラティを裏切ってジョルノ達の前に立ち塞がるという当初の構想」の名残。作者の荒木先生は、フーゴを裏切り者にしたくなかったそうです。

「グリーン・ディ」の名前の由来は、アメリカのロックバンド「Green Day」。「Green Day」は、「アメリカン・イディオット」などの楽曲で知られ、「アメリカン・イディオット」をリード曲としたアルバムを元に、ブロードウェイ・ミュージカル『アメリカン・イディオット』が作られました。

セッコは、チョコラータと同じくパッショーネのボスの親衛隊の一人。チョコラータの元患者で、チョコラータの指示にしか従いません。ボス曰く「考えの読めない男」セッコは、チョコラータ共々危険視されています。チョコラータのスタンドは「オアシス」。身に纏うタイプのスタンドで、周囲のあらゆる物を泥化させたり、再び固化させることが可能。このため、地中を泳いだり、敵を泥に引きずり込んだり、幅の広い攻撃ができます。

『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』の中では、チョコラータは相棒のセッコとコンビで戦います。セッコのオアシスの力で、道路や建物ごと地下に落下した相手を、チョコラータのグリーン・ディの「現在よりも低い位置に移動する」と繁殖する食人カビで抹殺するという合わせ技は、ブチャラティに「この2人組、相性が良すぎる！今まで出会ったどのチームよりも！小指が赤い糸で結ばれてるコンビかチクショオ！」と評されました。

セッコは、チョコラータが放った角砂糖を口でキャッチしたり、留守録の声に泣いて喜ぶなど、忠実なペットのように振舞っていますが、実は計算高く小狡い性格。チョコラータに付き従っていたのは、彼の下に居れば安全だからで、セッコにとってみれば、チョコラータを利用している状態。チョコラータが敗れたことを知るや否や、掌を返して彼を罵倒し始めました。セッコもチョコラータと合わせて「最低のゲス」と言えるかもしれません。

セッコのスタンド「オアシス」の名前は「Oasis(オアシス)」というバンドに由来します。センターを務めていたギャラガー兄弟はお互い仲が悪く、兄のノエルは他バンドにこき下ろすことでも有名で、「グリーン・ディ」もその標的となったことがあります。セッコがチョコラータを急に罵倒し始めたのは、この辺りのエピソードから来ているのかもしれません。

他者を全く信用していないチョコラータですが、唯一セッコにだけは信頼を寄せており、ペットのように可愛がっています。時には、過剰な愛撫と「よしよし」とのお褒めの言葉で労います。セッコには迷惑かもしれませんが、「最低なゲス」のチョコラータのたった一つの愛ある名言です。

人が死に至る様子をビデオカメラで録画するのを趣味としているチョコラータは、セッコに撮影させます。ミスは許されないので、セッコも真剣です。「ちゃんとビデオ回ってるか？」だけならば普通のセリフですが、撮影対象が尋常ではないので、やはり、最低のゲスならではの名言と言えるでしょう。

「希望が尽きて、命を終える瞬間の顔」が見たいとは、並大抵の人には言えないセリフ、まさに最低のゲスに相応しい名言です。ジョルノをヘリコプターから突き落として、絶望する顔見たさに身を乗り出しています。子供が虫を潰して遊ぶような楽しげな表情もとても気になるとファンの間で話題となりました。

「幸せには『２つの場合』があると思うんだ。ひとつは絶望が、希望に変わった時、幸せだと感じる。そして幸せだと感じる『２つ目』の状況は！絶望したヤツを見おろす時だあああーッ！！」というのがセリフの全文。チョコラータとコンビを組むセッコを鼓舞するため、自分たちが人を傷つけても良い理由を説明しています。こちらも人を人とも思わぬ最低のゲスの名言と評判です。

「角砂糖も食いたいだろ？投げてやる。ご褒美だ。何個食いたい？2個か？うそだよ！5個投げてやろう！同時に5個口でキャッチできるかな？手使っちゃだめだぞ」という、ちょっと微笑ましいセリフですが、「同時に5個口でキャッチ」は酷いです。セッコが少しかわいそうに思えてくると話題になった名言です。

『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズは、原作の漫画から様々にメディアミックス展開されており、作品ごとに同じ役のキャラクターボイスををいろいろな声優が担当することも。2002年にカプコンから発売されたPlayStation 2用ソフト『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の旋風』で、チョコラータのキャラクターボイスを担当したのは、声優の「石野竜三(いしのりゅうぞう)」さんです。

• 所属:81プロデュース
• 誕生日:12月12日
• 出身地:東京都
• 趣味、特技:作曲、ギター、スポーツ観戦、落語鑑賞

25歳で声優・俳優としてデビューした石野さんは、声優として活動するだけでなく、『おかあさんといっしょ あそびだいすき!』で遊び歌の歌唱を担当するなど多方面で活躍中で、声優養成所「花やしきアクターズスタジオ」で講師も務めています。また、2012年より主に落語を原作とした「語り芝居」を開始、独自のスタイルを築いています。石野さんが声優として出演した作品は次の通り。

• ゲームなど『戦国BASARA』:長宗我部元親
• アニメなど『新機動戦記ガンダムW』:張五飛
• アニメ『獣の奏者エリン』:ワダン
• 外画ドラマ『NCIS：LA ～極秘潜入捜査班～』:クリフ・ボスワース
• 外画アニメ『劇場版 リロ＆スティッチ』:スレッジ

2013年にバンダイナムコゲームスから発売されたPlayStation 3用ソフト『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』(略称:『ジョジョASB』)、2015年に同社から発売されたPlayStation 3および4用ソフト『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』で、チョコラータのキャラクターボイスを担当したのは、声優の「内田直哉(うちだなおや)」さんです。

• 所属:大沢事務所
• 誕生日:5月1日
• 出身地:東京都
• 趣味、特技:ゴルフ、歌唱、ダンス

内田さんは、15歳でNHKドラマ『幻の殺意』でデビュー、1970年代は声優の神谷明さん、中尾隆聖さん等とユニット「フォーインワン」として活動していました。1980年には『電子戦隊デンジマン』で緑川達也(デンジグリーン)を演じるなど、実写、舞台、ミュージカル、声優と幅広く活躍されているベテラン俳優です。内田さんがとして出演された作品は次の通り。

• ミュージカル『レ・ミゼラブル』(1987-1991年):アンジョルラス(初代)
• アニメ『逆境無頼カイジ』:遠藤勇次
• アニメ『COBRA THE ANIMATION』:コブラ
• アニメ『DRIFTERS(ドリフターズ)』:織田信長
• 吹替え担当俳優:アンディ・ガルシア、ケビン・コスナー、ハリソン・フォードなど

ボスの指示通りにボスの娘・トリッシュを護衛してボスの元に辿り着いたブチャラティは、ボスの本当の目的が「娘を守ること」ではなく、「自身の手で確実に始末すること」だったと知ります。トリッシュを庇ったブチャラティたちに、ボスは裏切り者として抹殺するべく追手を差し向けました。追撃を躱すジョルノの元に、かつて空条承太郎と共にDIOと戦ったポルナレフから「スタンドを進化させられる矢」の情報が入ります。

ポルナレフとの合流地点であるコロッセオに急ぐジョルノたちを、チョコラータとセッコが急襲。既に肉体が死を迎えていたブチャラティにはグリーン・ディのカビは効果がなく、逃げおおせることができましたが、チョコラータは、コロッセオが在るローマ中に食人カビを撒くという無差別攻撃に出ようとします。

ジョルノとミスタは、ヘリコプターで襲ってきたチョコラータと激突。ヘリに乗り込んだジョルノは、体を切断して上半身だけになって潜んでいたチョコラータを発見しました。対峙することとなりました。チョコラータがジョルノをヘリから突き落とし、身を乗り出したところをミスタのスタンドの攻撃を受けて落下。しかし、生きていたチョコラータは、近づいたミスタたちを人質に取り、勝利を確信します。

ミスタのスタンド、セックスピストルのNo.5と自らの機転でチョコラータを逆転したジョルノ。無差別の食人カビ攻撃に加え、ミスタと亀を人質に取った卑怯なチョコラータに同情の余地はなく、ジョルノはチョコラータに漫画にして7ページ半にも渡る122連発の無駄無駄ラッシュで打ちのめします。

無駄無駄ラッシュの末、チョコラータはゴミ収集車に殴り飛ばされるという最期を迎えます。最低のゲス、チョコラータの断末魔の叫び「ヤッダーバァアァァァァアアアアア」も名台詞と言えるかもしれません。ゴミ収集車に書いてあった「燃えるゴミは月・水・金」というフレーズも有名になりました。

一方、地上でブチャラティと戦闘を繰り広げていた、チョコラータの相棒セッコは、チョコラータの遺言からブチャラティたちの目標であるポルナレフの存在と矢の存在を知りました。矢を奪い、パワーアップしてボスに成り代わろうと暴走しますが、ブチャラティに敗れ、チョコラータと共にゴミ収集車送りとなりました。

『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズに登場する最低のゲスの中でもチョコラータは一番ないのでしょうか。チョコラータが「ヤバい奴」のハードルを上げたのは間違いなさそうです。

現在放送中のアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』では、まだシルエットのみの登場のチョコラータですが、早くチョコラータが観たいとの声が多数ありました。最低のゲスですが、チョコラータは大人気です。そして、アニメでキャラクターボイスを担当する声優さんが誰なのか、注目です。

スタッフさんにもジョジョファンが多いことでも有名な『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメシリーズ。ボスを裏切ったソルベを輪切りにして、ホルマリン漬けにしたものを送りつける場面は漫画にあったのですが、それを実行したのがチョコラータだったという、アニメオリジナルの設定には、ファンも納得だったようです。

そして、チョコラータ最大の見せ場、無駄無駄ラッシュは人気の高いシーン。アニメでどう描かれるのか、楽しみにされているファンの方も沢山おられます。放送が待ち遠しいという声が非常に多くあがっています。

『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』に登場するチョコラータについてご紹介してきましたが、シリーズの中でも他に引けを取らない「最低のゲス」であることが分かりました。しかし、最期まで「最低のゲス」だったからこそ、無駄無駄ラッシュという最大の見せ場を迎えられたとも言えます。チョコラータが気になった方は、ぜひ、『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』で名言の数々と、最低のゲスっぷりをお楽しみください。