ホムンクルスはトラウマ漫画?感想や最終話・衝撃のラストをネタバレを考察

漫画ホムンクルスは人間の深層心理をテーマとし、人々に根付くトラウマやコンプレックスをテーマに描かれた漫画です。主人公名越はトレパーネションという手術を受け、ある日を境にホムンクルスが視えるようになり、それを機に自分探しが始まります。ホムンクルスの最終話は衝撃的なラストを迎えたことが話題となりました。そんなホムンクルスのあらすじと驚きの最終話についてネタバレ解説を行います。また、ホムンクルスを読んだ人の感想もまとめました!

ホムンクルスはトラウマ漫画?感想や最終話・衝撃のラストをネタバレを考察のイメージ

目次

  1. ホムンクルスとは?
  2. ホムンクルスの漫画あらすじネタバレ
  3. ホムンクルスがトラウマ漫画といわれる理由
  4. ホムンクルスの最終話・ラストをネタバレ考察
  5. ホムンクルスを読んだ感想や評価は?
  6. ホムンクルスの漫画のネタバレまとめ

ホムンクルスとは?

ホムンクルス概要

ホムンクルスとは2003年にビックコミックスピリッツで連載していた漫画です。ホムンクルスの連載は8年間に及び、全15巻で完結しています。ホムンクルスは独特な世界観が描かれた漫画であり、多くの読者を引き付けました。しかし、最終話は衝撃的なラストを迎えており、作品内容もトラウマと言われています。後半になるにつれて心にダメージを負うという感想があるほど、その内容は強烈です。

ホムンクルスの作者

ホムンクルスの作者は山本英夫です。代表作は『ホムンクルス』、『のぞき屋』が挙げられます。作品のテーマとしては人間の深層心理といったものをメインに取り扱い、ホムンクルスはまさに深層心理を始めとした人々の心の闇を中心的に取り扱います。また、ホムンクルスの取材として舞台となっている西新宿で実際にホームレス生活をしたりと、徹底的な取材を行うことにより、より一層リアルな漫画作りに励んでいます。

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ホムンクルスの漫画あらすじネタバレ

ホムンクルスとはどのようなあらすじの漫画なのでしょうか?ここでは序盤のあらすじについてネタバレ含めて紹介します。

ホムンクルスあらすじネタバレ① 主人公はホームレス

ホムンクルスの主人公である「名越進」は新宿西口の公園で車の中でホームレス生活を送っていました。ホームレスがたむろする場にはあまり顔を出さず、他のホームレスからも虚言癖があると陰口を叩かれます。ホームレスの目から見ると中途半端にホームレスの世界に入りきれない存在として見られていました。名越は空虚な生活を送り続けていると、ある一人の男が訪れます。

その人物は医大生である伊藤学という男でした。名越は伊藤からとある提案を受けます。それは頭蓋骨に穴を空けるトレパネーションの被験者になってほしいという驚きの提案でした。当然、名越はそんな気味が悪い提案を断ろうとしました。

ホムンクルスあらすじネタバレ② 人体実験の被験者となる

伊藤がトレパネーションを勧める理由は単なる知的好奇心を満たす為でした。人は頭蓋骨と脳に隙間があり、成長につれてその隙間が埋められていきます。トレパネーションはその隙間を人工的に生み出すことを目的としています。脳は窮屈な頭蓋骨の中から隙間が生まれることにより、脳のストレスが減り活性化します。これにより、約36%の人間が第六感に目覚めます。伊藤は本当に発言するか試したいという提案でした。

トレパネーション施術を受ければ、名越に70万円の報酬が支払われます。名越はホームレス生活を続け、金銭的余裕がありませんでした。不気味な提案に不安は残るものの、生活のためには仕方ないと、名越はトレパネーションの施術を受けることに同意しました。

ホムンクルスあらすじネタバレ③ ホムンクルスが視えるようになる

トルパネーションの施術は無事終わりました。本来であれば、手術により脳の圧力が変化し、大量の血液が脳に送り込まれることによって脳が活性化するはずでした。しかし、名越にそれほどの変化はありませんでした。それから数日経過すると、ある日名越に異変が訪れます。

それは、道行く人々の一部が異形のように見えていました。どう見ても人間には見えないですが、普通の人間も見えています。名越はすぐ伊藤に報告しました。すると伊藤はその異形のことを「ホムンクルス」と答えました。名越は人間が持つ五感では見えない情報を視覚化できるようになったと伊藤は仮説を立てました。

名越は左目を隠すとホムンクルスが視えるようになります。それは右脳の働きに理由がありました。右脳は創造力や感性を司ります。右脳は左半身を制御、左脳は右半身の制御をしています。左目を隠すことによって、右脳の活動を活発化させることにより、名越はホムンクルスが視えるようになりました。

これにより、名越は人間の深層心理に根付くトラウマやコンプレックスといったものが、ホムンクルスという形で視えるようになりました。それから名越は人々のトラウマやコンプレックスを解決していきます。ロボットのようなヤクザが妙に小指を目立たせていると思えば、実は過去に友人の小指を切り落としてしまったことがありました。しかし、そのトラウマを解決するとヤクザはホムンクルスではなく人間に見えるようになりました。

こうして色々なホムンクルスを見ていき、次々とトラウマやコンプレックスを解決していきます。しかし、名越はある疑問を抱きます。どうして自分にこのような能力が身についたのか?そもそも人間とは何なのか?物語の後半では、名越自身も過去にトラウマを持っており、自分自身もホムンクルスであることが判明していきます。

ホムンクルスがトラウマ漫画といわれる理由

ホムンクルスはトラウマ漫画だという感想が目立っています。何故トラウマ漫画だと言われているのでしょうか?その所以について、まとめましたので解説します。

トラウマ漫画と言われる理由① トラウマを視覚化する能力

ホムンクルスの主人公、名越はトルパネーションの手術によりホムンクルスを視る力を手にしました。ホムンクルスは人間の深層心理に根付くトラウマやコンプレックスが視覚化した姿です。名越は過去にトラウマを抱えている人を見分けることができます。

トラウマ漫画と言われる理由② トラウマが漫画のテーマの一つ

名越はホムンクルスを見るとトラウマを解決しようと動き出します。過去に友人の小指を切り落としてしまったヤクザや教育熱心な母親に悩まされる女子高生。名越に手術を施した伊藤自身も強いコンプレックスを抱いていることがわかったりと、トラウマはまさにホムンクルスという漫画のテーマとなっています。

また、物語の後半になるにつれて名越自身にも過去に大きなトラウマを抱えていることが発覚します。名越は自分自身に実感を持てなくなっていました。名越は自分自身のトラウマと向き合い、自分自身が何者であるかを求めます。しかし、名越の抱える心の闇は予想以上に深いです。他人だけではなく、名越自身もトラウマと向き合うのはまさにトラウマ漫画と言っても過言ではありません。

トラウマ漫画と言われる理由③ 心を抉るような後半の展開

ホムンクルスは前半はトラウマを抱えている人々の闇を解決していく、ミステリアスな漫画として展開が進んでいきます。しかし、後半からは一変し、サイコホラー漫画のような展開となります。最初から読み続けていた人であれば、とても同じ作品とは思えない程に内容がおどろおどろしくなります。

伊藤が名越のコンプレックスを見抜き、名越が現実世界で実感が持てなくなったと語るシーンがあります。これは名越の心理を描写するために、あえて顔を黒く塗りつぶして表したりと、このように名越の心を抉っていくようなシーンが多くあります。他にもホムンクルスの冒頭では名越の寝ている姿と胎児が寝ている姿を並べたりと、名越の心情を現すような表現はたくさんあります。

また、名越は過去に自分自身の実感を得るために自らの精液を食べていた描写もあります。傍から見れば気味が悪いの一言で済みますが、名越の心理描写をしっかり見てきた人には説得力があるような描写がいくつもあります。このように名越の心理描写が描かれていき、特に後半は不気味な展開が続きました。そのことから、ホムンクルスはトラウマ漫画だと言われています。

ホムンクルスの最終話・ラストをネタバレ考察

ホムンクルスの最終話は衝撃的なラストを迎えています。一体どのようなラストだったのでしょうか?ネタバレ考察を含めて、ホムンクルスの最終話について解説します。

最終話ネタバレ考察① ホムンクルスが自分の顔に視える

ホムンクルスの最終話は、名越が視るホムンクルスが全て自分の顔に見えるという衝撃的なラストを迎えています。何故そのような最終話となったのでしょうか?それは、名越が最後に出会ったななみという女性が大きく関わってきます。

ななみのホムンクルスは顔が次から次へと変化していました。それはななみには過去に整形をしており、それにより自分自身の実感を得られなくなりました。その結果、嘘で塗り固めた偽りの自分というコンプレックスを抱えることとなりました。それは名越とまさに同類でした。名越は今でこそイケメンですが、それは過去に自分の顔を整形したことがあり、自分自身に実感がありませんでした。

名越は過去、銀行マンとして働いていました。その時代、名越は自分の心が保てなくなると自らの精子を食して自分自身の実感を得ていました。精子は自分の臭いと温度を保っている物であり、それを食べることによって自分が自分であることを実感していました。名越もななみと同じように、自分自身に実感がない状態でした。

名越はななみにトルパネーションの手術を施し、ホムンクルスが視える世界へ誘いました。こうして自分のホムンクルスを視てくれる人物ができて、名越はホムンクルスから人間に戻れると思っていました。ななみと性交をするとき、ななみの顔が名越の顔に見えていました。名越にとって、性交は自分自身を知るために効率が良い行為でした。

自分自身と性交をすることにより、五感をすべて使って自分を感じることができます。つまり、自分の顔をしたななみと性交することはまさに自分自身を知ることになって好都合でした。しかし、成功の途中ななみは眠ってしまいます。その時、ななみの顔はホムンクルスではなく普通の顔に戻っていました。このとき、ななみは現実の世界に戻ることができて、コンプレックスが解消されていました。

しかし、ななみは手術の後遺症で亡くなってしまいます。名越は自分自身と対峙することができた世界に実感を得ていました。そして現実世界ではなく、ホムンクルスが視える世界に実感を求めます。ななみを失った名越はホムンクルスの世界に実感を求め、その結果ホムンクルスが全員自分の顔に見えるようになるラストへ繋がりました。名越としてはこれで実感を得られましたが、果たして幸せかどうかと言われると名越次第となります。

最終話ネタバレ考察② 単行本限定のラスト

単行本限定のラストがあります。名越が失踪している中、伊藤によって見つけられます。伊藤は泣きじゃくっていました。伊藤は名越にトレパネーションをしてしまったことにより、名越の人生を壊してしまったと後悔しています。名越の頭には何度もトレパネーションを繰り返した形跡が見えます。伊藤の周囲には警察、そして名越は笑顔で警察に向かっていくラストとなります。

これは詳しく描写されたわけではありませんが、名越は自分だけではなく他社にもトルパネーションを強要するようになりました。名越と一緒に失踪した女性がいましたが、その姿はありませんでした。これにより、名越はトルパネーションを繰り返すことによって女性を殺害してしまったのではないかと予想できます。

名越は自分のホムンクルスを見てくれる人をずっと求めていました。名越は最終話にあの女は俺を見てくれなくなったと言いました。トレパネーションの効果が切れたからなのか、はたまたトレパネーションの後遺症により亡くなったことにより影響なのかは断言できません。しかし、この展開を読んで多くの方が深く考えさせられたのではないでしょうか?本当の自分とは、自分自身の価値とは?それがホムンクルスの魅力でもあります。

ホムンクルスを読んだ感想や評価は?

漫画ホムンクルスを読んだ人の感想をTwitterを中心にまとめました。衝撃的なラストを迎えた漫画ですが、どのような感想が多いのでしょうか?

ホムンクルスのテーマの一つである自分探しを中心にとらえた感想です。主人公である名越はホムンクルスが視えたことにより、自ら抱いたコンプレックスに気づき、自分自身の実態を求めます。人間の闇やトラウマに対する描写といい、自分探しをテーマとした作品の中では傑作という感想よく上がっています。

短い感想ではありますが、まさにホムンクルスを現している感想です。ホムンクルスはトラウマ漫画と言われています。人間の深層心理をテーマとした作品ではありますが、非常に重い内容で決して最終話もハッピーエンドと言えるようなラストではありませんでした。しかし、決して悪い意味ではなく、それほど深い内容の漫画だと言うことを意味しています。非常にわかりやすい感想だったので紹介いたしました。

ホムンクルスの漫画のネタバレまとめ

ホムンクルスについてネタバレ含めて紹介させていただきましたがいかがだったでしょうか?ホムンクルスは前半から最終話までかけて、名越の自分探しを中心とした漫画です。人々のトラウマやコンプレックスを取り扱い、その内容の重さからもトラウマ漫画と言われ、特に最終話の展開が衝撃的だったという感想を抱く人は多いです。

ホムンクルスは全15巻で完結済みの作品です。その内容はとても深く、読者を引き付けるほどの魅力がある作品です。もし、ホムンクルスに興味を持ちましたら是非読んでみましょう。ホムンクルスはこの記事では伝えきれていないたくさんの魅力が詰まっています。15巻と少し長いですが、読み応えはとてもあります。是非、機会があれば手にしてみましょう!

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