2019年01月03日公開
2019年01月03日更新
月下の棋士(漫画)の最終回の感想や評価・評判まとめ!将棋初心者でも面白い?
この記事では漫画・月下の棋士の最終回のネタバレあらすじ、その感想や評価をまとめていきます。将棋界といえば非常に独特な世界を形成しており、一般的には敷居が高くなじみの薄い世界だと思われがちです。しかしそんなイメージを覆し、非常に斬新な手法で新たな将棋界を描ききり、さらに将棋初心者でも楽しめてしまうのが月下の棋士です。そんな月下の棋士の魅力をネタバレあらすじと共に紹介していきます。
目次
月下の棋士(漫画)の最終回の感想や評価、評判が気になる!
近年羽生善治さんや藤井聡太さんの活躍によって俄然注目を集める将棋界ですが、そんな将棋界を個性溢れるキャラクターと独特の表現方法で描いているのが漫画・月下の棋士です。能條純一さんによって描かれた月下の棋士は将棋界のイメージを覆す型破りな作風で注目を集め、一躍将棋漫画の代表的作品となりました。
「棋士には月下の光が良く似合う」や「駒が泣いてるぜ」などの名言も飛び出し、実際にはまずありえないであろう将棋界を見事な筆致で描ききった月下の棋士。その最終回をネタバレすると共に、読者はどういった感想、評価を持って迎えたのか等も探っていきます。
月下の棋士(漫画)の最終回に至るまでのあらすじまとめ!
まずは最終回に至るまでの月下の棋士のあらすじをまとめていきます。氷室将介を中心に紡がれるストーリーはどういった起伏を辿り最終回へと向かうのでしょうか。将棋に人生をかける登場人物たちの熱い物語を是非チェックしてみてください。
月下の棋士(漫画)第1巻のネタバレあらすじまとめ
将棋界のビッグイベントである第51期名人戦の大原巌名人と挑戦者・滝川幸次の対局が熱海で行われている最中、主人公である氷室将介という青年が東京の将棋会館を訪れます。将介の手には伝説の棋士・御神三吉の推薦状。推薦状を読んだプロ棋士の虎丸は将介を奨励会員である二人と対局させます。その対局に大勝した将介は特例での奨励会入会を認められ、果てしない将棋界の頂点を目指す道を歩みだします。
月下の棋士(漫画)第2巻のネタバレあらすじまとめ
奨励会への入会以来向かうところ敵なしで連勝街道を突き進む将介ですが、そのぞんざいな態度と物言いで周囲からの反感を買ってしまいます。先の名人戦で新名人となった滝川幸次は将介のことを気に留めますが、大原巌は将介の除名を画策します。
月下の棋士(漫画)第3巻のネタバレあらすじまとめ
プロ入りへの最後の関門である三段リーグを戦う将介ですが、その三段リーグでも無類の強さを見せつけ対戦相手を寄せ付けません。そん中で将介は将棋に対する情熱を失いそうになりますが、三段リーグのライバルである鈴本永吉の師匠である刈田升三に対鈴本戦での敗北を予言されます。
月下の棋士(漫画)第4巻のネタバレあらすじまとめ
将介と鈴本の対局は死闘となります。鈴本は最後の一手を指して、そのまま将棋盤の上に覆いかぶさって倒れてしまい救急車で運ばれてしまいます。鈴本は無事意識を回復しますが将介との対局の代償は大きく、将棋を指すことに対して恐れを抱くようになってしまいます。
月下の棋士(漫画)第5巻のネタバレあらすじまとめ
自身の祖父である御神三吉の因縁の相手である村木の家を訪ねた将介は村木の弟子である名人滝川幸次を倒すことを改めて決意します。時を同じくしてその年の名人への挑戦者を決める対局が大原巌と刈田升三の両者によって火蓋が切って落とされます。
月下の棋士(漫画)第6巻のネタバレあらすじまとめ
将介は名人・滝川幸次と大原巌との名人戦に立ち会うこととなります。その将介の存在に気をとられてしまい滝川は劣勢を強いられついには敗勢へと追い込まれます。しかし、最後の最後で病気持ちである大原の容態が悪化してしまいなかなかトドメの一手を指すことが出来ません。
月下の棋士(漫画)第7巻のネタバレあらすじまとめ
将介は王竜戦の準決勝を刈田升三と戦うことになります。棋士としての峠を越えた刈田ですが将介との対局に並々ならぬ気迫を見せてきます。刈田が7手目を指したところで将棋会館は停電に見舞われてしまいますが、月明かりを頼りに二人は対局を続けます。
月下の棋士(漫画)第8巻のネタバレあらすじまとめ
将介と大原との対局が始まります。将介は大原の戦法を見切り対局を優位に進めます。しかし大原も戦法を変え自らの命を賭けた渾身の一手一手を指してきます。その気迫に将介は祖父である御神三吉の得意戦法で戦うことで応えます。
月下の棋士(漫画)第9巻のネタバレあらすじまとめ
将介は伝説の真剣師である丸亀のもとを訪ねます。将介の祖父御神三吉の弟子であった丸亀は将介の訪問を歓迎し三吉との思い出話に花を咲かせます。王竜戦は将介が封じ手を指し初日を終えますが、滝川は不敵に自らの勝利を宣言します。
月下の棋士(漫画)第10巻のネタバレあらすじまとめ
将介と滝川は秋葉原将棋倶楽部で対局をすることになります。その対局は誰の目から見ても明らかに将介の優勢で進みますが、滝川は意に介さず余裕を見せます。さらに対局中に滝川の師匠である村木の自殺の一報が飛び込んできますが滝川は対局を続けます。
月下の棋士(漫画)第11巻のネタバレあらすじまとめ
将介は滝川との対局に敗れてしまいます。対局後将介は滝川に握手を求めますが、その際に右手を差し出した滝川はバランスを崩しそのまま階段から真っ逆さまに落ちていってしまいます。それから1ヵ月後、刈田の責任のもとに除名処分を撤回された将介は名人への道である順位戦へと挑みます。
月下の棋士(漫画)第12巻のネタバレあらすじまとめ
女流棋士である大和岬のことが気になる将介はその養父である大和天空を訪ねますが、岬に関わるのはやめろと忠告をされてしまいます。その後も岬に素直になるように促す将介ですが岬は今のままでいいと一蹴します。
月下の棋士(漫画)第13巻のネタバレあらすじまとめ
順位戦のC級2組の最終戦を戦う将介と岬。なんとしてでも勝ちたいと岬は失禁しても対局を続け将介を追い込むがついに負けを認めます。そして将介から実父の最期の対局の話を聞かされ涙を流します。
月下の棋士(漫画)第14巻のネタバレあらすじまとめ
名人・滝川幸次と挑戦者・大和天空で始まった名人戦の第3局はすでに滝川の勝利で大勢を決していますが天空はなかなか投了できずにいます。天空は名人位のためではなく岬のために将棋を指しており、岬もまたそれに気付いていました。
月下の棋士(漫画)第15巻のネタバレあらすじまとめ
他人のことを意に介さず将棋を指し続ける将介にたいして岬は棋士として致命的な欠陥があると言い放ち将介のもとを去ります。その言葉が引っかかった将介は岬のアパートを訪ねますがさらにそこで別れを告げられます。その帰り道、将介はかつて奨励会時代のライバル鈴本が道路工事のアルバイトで懸命に働いている姿を目にします。
月下の棋士(漫画)第16巻のネタバレあらすじまとめ
C級1組の順位戦を戦う将介。対戦相手である佐伯の優勢を誰もが信じる中、唯一人将介は自分の勝ちを確信し、笑顔を交えながら指し回します。対戦相手の佐伯も対局中に将介が自ら額を鏡にぶつけ流した血を見て考えを改め、より完璧な勝利を目指そうとします。
月下の棋士(漫画)第17巻のネタバレあらすじまとめ
名人・滝川と挑戦者古葉健による名人戦は第7局までもつれ、その第7局も3度の千日手を経るという大熱戦と相成ります。かつて思いを寄せた女性との約束を守るためには時間の無い古葉はすぐの再戦を求めます。
月下の棋士(漫画)第18巻のネタバレあらすじまとめ
B級1組への昇級を果たすべく将介は師匠・虎丸との対局に挑みます。そこでの対局で虎丸はかつて名人であった大原を破ったときの戦法である中飛車を将介にたいしてぶつけてきます。
月下の棋士(漫画)第19巻のネタバレあらすじまとめ
将介はついにA級への昇級を果たし、滝川も名人位を防衛し続けます。将介はA級昇級後の初対局として三国イワンというかつてチェスの世界チャンピョンの座を5年に渡って防衛し続けた人物との対局に挑みます。
月下の棋士(漫画)第20巻のネタバレあらすじまとめ
A級順位戦の第2局。将介は首藤崇九段との対局に挑みます。一目見ると弱そうな首藤ですがその実力は疑いようが無く、奨励会時代は名人の滝川ですら歯が立たなかったとの話を将介は刈田から聞かされます。
月下の棋士(漫画)第21巻のネタバレあらすじまとめ
熱を帯びるA級順位戦。将介の次の対局相手は光本コンツェルンの総帥でもある光本龍一です。ヘリコプターで飛行場に降り立ちそこからポルシェで対局場へ向かう光本、そんな光本が将介に「おまえにあってオレにはないもの…オレにあってお前にはないもの…なんだ?」と語りかけると、将介は自分にあるものは「勝ち」で光本にあるものは「負け」だと言い放ちます。
月下の棋士(漫画)第22巻のネタバレあらすじまとめ
A級順位戦3日目までを終えて将介は3戦全勝と好スタートを切ります。そんな将介の次の対局相手は土居学。対局前に将棋会館の前で土居と出くわすと、土居は将介の祖父である御神三吉とは兄弟弟子であると告げてきます。
月下の棋士(漫画)第23巻のネタバレあらすじまとめ
将介のA級順位戦5日目の対戦相手は因縁の相手である大和天空です。しかし天空は対局よりも養女である岬の残した「変わる決心」という言葉の真意を探ることに気をとられています。将介がそんな天空を挑発し続けると天空は怒りを力に将棋を指します。
月下の棋士(漫画)第24巻のネタバレあらすじまとめ
トップ棋士たちがしのぎを削るA級順位戦、次の対局相手はかつて将介と死闘を演じたのち病死してしまった棋士・村森の兄弟子にあたる山内です。山内は将介との対局を弔い合戦と位置づけ過去の将介と村森の対局をなぞった将棋を指してきます。
月下の棋士(漫画)第25巻のネタバレあらすじまとめ
A級順位戦7日目の将介の対局相手は曲者坂口吾兵です。調子の上がらない将介にたいして坂口は容赦なく攻め込んできます。そして坂口の巧みな将棋の前に将介は敗れてしまい、A級順位戦8日目を前にして将介は姿をくらませてしまいます。
月下の棋士(漫画)第26巻のネタバレあらすじまとめ
熾烈を極めるA級順位戦は8日目を向かえ、将介はすでに2敗と名人挑戦へ後がありません。そんな将介の対局相手はここまで全勝と勢いに乗る佐伯宗光。佐伯は自信を盾に60手までに将介を破ると宣言します。向かえた60手目で将介は周囲を驚愕させる1手を放ちます。
月下の棋士(漫画)第27巻のネタバレあらすじまとめ
A級順位戦はついに最終日を迎えます。前回の対局で佐伯を破り名人挑戦者争いに踏みとどまった将介の対局相手は何かとお世話になってきている刈田升三です。さまざまな思惑が絡まる中、名人挑戦を賭けた最後の一戦が幕を開けます。
月下の棋士(漫画)第28巻のネタバレあらすじまとめ
A級順位戦最終日の対局はいよいよ大詰めを迎えます。8日目を終えてトップの佐伯は大和天空に敗戦に追い込まれ、2敗で追う将介は刈田を追い詰めていきます。その対局中負けを意識した刈田は思わず目をつぶります。
月下の棋士(漫画)第29巻のネタバレあらすじまとめ
佐伯が破れ将介が勝利したためA級順位戦は佐伯と将介によるプレーオフに持ち込まれます。その対局の前日女性記者である立原が将介の身を案じボウリングへと誘います。気遣いを見せてくれる立原ですが、そんな彼女に対して将介は「オレはひとりが辛いなんて思ったことはねえ。一番辛いのは負けることだ」と言い放ちます。
月下の棋士(漫画)第30巻のネタバレあらすじまとめ
名人挑戦をかけたA級順位戦プレーオフ。69手目を指し終えた将介は特別対局室を後にし女性記者である立原に勝負の結末を予言するかのような言葉を投げます。特別対局室に一人残された佐伯は将介の指し回しの真意を探ろうと必死に考えます。
月下の棋士(漫画)第31巻のネタバレあらすじまとめ
名人・滝川幸次、挑戦者・氷室将介にて幕を開くこととなった第57期名人戦は時間無制限の一本勝負という異例のルールが適用されることとなります。対局序盤に滝川が「95手目、私の5五角で、きみの投了」と挑発すると将介も「96手目、オレの一手で、てめぇの投了だ」と切り返します。しかしそんな言葉とは裏腹に将介は自信が追い詰められていることを感じます。
月下の棋士(漫画)の最終回のあらすじをまとめて紹介!
それでは月下の棋士最終回のネタバレあらすじをまとめます。将棋界最高の名誉である名人位。その地位をめぐって繰り広げられる将介と滝川の対局はどういったものとなり、そしてどういった結末をもって最終回を迎えるのでしょうか。
最終回の舞台は第57期名人戦
時間無制限一本勝負の二日目から丸四日間一手も指さずに沈黙を守っていた名人・滝川がついに次の手を指します。すると勝負の情勢は一気に滝川へと傾き、追い込まれた将介の脳裏には「投了」の2文字がちらつき始めます。
しかしそんな時将介の頭の中で祖父であり将棋の師匠でもある御神三吉の「負けるぐらいなら死ね」という叱咤の声が響きます。そして幼いころ三吉に誓った「世界一の棋士になる」という言葉を胸に将介は気力を取り戻し、滝川を倒すべく盤に向かい直します。
激闘の末に
再び激しい神経戦を繰り広げる将介と滝川ですが、局面は滝川の圧倒的有利です。しかし最後まで勝負をあきらめない将介の懸命の指し回しに滝川は焦りを覚えます。そして迎えた運命の95手目、滝川は宣言どおり5五角と指し将介に投了を促します。そんな滝川に対して将介の指した96手目は9二金。この時のために用意しておいたとっておきの一手でした。
その手を見た滝川はそのまま精神を崩壊させ病院へと運ばれていきます。そしてそのまま滝川が次の一手を指すことは不可能と判断され将介の勝利となります。しかしこの最後の一手は滝川が将介に情けをかけていたため成立した手であり、空しさを覚えた将介は名人位を返上し、故郷である高知へ帰ろうとします。
エピローグ
ですが、そんな将介に対して立原が「あなたが将棋を愛しているように私もあなたを愛しているから」と思いを伝えると、将介もその気持ちに応えて思い留まり、後に二人は結婚をすることになります。
それから10年の時を経ての名人戦。大原の孫である鉄太の挑戦を受けるのは名人となった氷室将介です。
月下の棋士(漫画)は将棋初心者でも楽しめる?魅力まとめ
ここでは月下の棋士のその魅力を紹介していきます。将棋漫画というだけで「ちょっと敷居が高そう」「難しそうだ」と敬遠してしまう人も多いかもしれませんが、月下の棋士は将棋のルールを理解していなくても楽しめる漫画となっています。
月下の棋士(漫画)は画力が高くとても読みやすい!
まず、人物や風景の描写が素晴らしく高い評価を得ています。その独特の登場人物の魅力や勝負の世界の持つ緊張感、緊迫感といったものが存分に表現されています。その独特のタッチの絵はクセも強く、最初は苦手だと思う人もいるかもしれませんが読み進めていくうちに能條純一さんのこの絵でないとこの作品は成り立たないと感じるほどです。
月下の棋士(漫画)は将棋だけど地味じゃない!
将棋というと将棋盤を挟んで二人が黙々と駒を指し続けるという絵的に地味で漫画として面白くなるのか疑問に思う方もいるかと思いますが、月下の棋士はそんな先入観を根こそぎ覆す漫画となっています。主人公の氷室将介はキャップをかぶり、ラガーシャツにジーパンという出で立ちで対局に臨み、その話し口はぞんざいであり読者の注意を引きます。脇を固める登場人物たちも将介に負けず劣らずの個性を発揮しています。
月下の棋士(漫画)を読んだ人の感想や評価をまとめて紹介!
ここでは月下の棋士を読んだ人のその感想、評価をまとめていきます。個性的過ぎるキャラクターたちが将棋にすべてをぶつけるその姿は読者にどんな思いを喚起させたのでしょうか。
職場の休憩室においてある「月下の棋士」にはまりつつある。キャラがどれも個性的で面白いわ。
— うさぎをもふもふし隊 (@lop_usausa) August 30, 2013
まず個性的なキャラクターのインパクトで多くの読者を獲得しているようです。多くの魅力的なキャラクターが登場しており、主人公の将介の関わっていない脇役同士の対局も人気を集めています。
月下の棋士を連載で読んでた時は将棋全然しらなかったけど面白かったし、滝川のインパクトすごかった…今読み返したらさらに面白いだろうな…そして監修河口先生だったのか…
— さば (@chibi_sava) July 4, 2017
やはり将棋をまったく知らなくても楽しめる漫画となっているようです。そしてこの漫画を機に将棋の世界に詳しくなっていく人を生み出すほどの作品となっています。
月下の棋士はいいぞ
— Cocoヤシマン (@753_coconut) July 10, 2017
一つのものに命を懸ける人間の心というものの熱さが伝わってくる気がする
さまざまな評価のされ方をしている漫画ですが、登場人物たちの生き様に感銘を受けた方も多く、確かなストーリー展開や作者の表現力の評価の高さが伺えます。
月下の棋士の評価は非常に高く、2001年の連載終了から長い時を経た今もなお読む人を楽しませ続けているようです。また幅の広い評価のされ方をしており作品の魅力の深みを感じさせてくれます。
月下の棋士(漫画)の最終回の感想や評価、評判まとめ
いかかでしたでしょうか。ここまで月下の棋士の最終回のあらすじ、そしてその感想や評価といったところをまとめてきました。月下の棋士は非常に魅力的な漫画であり、さまざまな方向からの高い評価を得ており、そして将棋を知らなくても誰もが楽しめる漫画となっていることがわかりました。少しでも気になった方は是非手にとって読んでみて新たな将棋の世界に触れてみてください。