女王の花（漫画）をネタバレ解説！最終回の感想と亜姫・薄星の結末は？

2015年に小学館漫画賞を受賞し、2017年には最終回を迎えた女王の花は、現在でも根強いファンによって、恋愛関係の切なさと、人に対する忠誠心によって涙なしでは語れない作品として語り継がれています。架空ながらも、当時の歴史さながらの人間模様は、少女漫画だからと見下すことは出来ません。

そして今回は、一気に読んだら涙腺崩壊間違いなしと言われている漫画「女王の花」の各巻に関するネタバレと、最終回を見た読者たちの感想を紹介します。

女王の花は「二の姫の物語」や「そんなんじゃねえよ」で有名な作者「和泉かねよし」によって描かれた漫画です。最初は読み切りとして発表されましたが、読者に好評だったため、定期連載されることになりました。2015年には第60回小学館漫画賞にて少女向け部門を受賞しました。

物語の舞台は四つの国が存在する大陸。その国の一つ「亜の国」の女王は、1000年に一度しか咲かない、どんな願いも叶えてくれる「千年の花」を求めました。その理由は、女王が花を求める前に起こった、ある出来事が原因でした。女王の花は亜の国の女王が体験した人生のお話です。

亜王を父親に、黄妃を母親に持つ、亜の国の姫です。幼年期に母親が病に倒れ、第二王妃の土妃たちに虐げられていましたが、奴隷の薄星と商人の青徹に出会い、運命が大きく変わります。母親の死後、黄の国に人質として送られ、青徹に仕込まれた知恵を使い、黄の国での立場を高めていきます。

薄星に対して姫と奴隷以上の感情を抱いており、戦の時には薄星のことを案じています。土妃との戦いに勝利し、亜の国の女王として即位します。その後は父親のように賢王として国政を仕切りながらも、他の国からの婚約を振り払いながら薄星を待ち、最後には千年の花を煎じて消えました。

土妃に奴隷として連れられているところを亜姫に助け出されて以降、亜姫を守る人物として活躍します。戦では青徹から学んだ武術を使いこなし、亜姫の勝利をサポートしています。金色の髪と青い目を持つため、周囲の人から気味悪がられていましたが、亜姫は褒め称えていたために、亜姫に対しては絶対の忠誠を尽くします。

亜姫の土妃との戦いの最中に敵軍の攻撃を受けて、川へ姿を消して以降消息不明でしたが、亜姫が千年の花を煎じて眠っていたところに現れ、亜姫と一緒に旅立ちます。

亜の国の第二王妃で、亜姫の腹違いの弟を産んでいます。権力と子供の亜王子のために黄妃を毒殺し、亜王も殺害します。その際、青徹によって左目を潰されながらも、攻め込んできた亜姫と戦い、敗北して殺されるこなく牢に入れられます。

敗北のきっかけは息子の亜王子の病死によって、軍隊の士気が低下したことにあります。これにより最初は優勢に立っていた土妃は敗北せざるを得なくなり、最後に死ぬために亜姫に対して暴言を吐きましたが、死が訪れることはありませんでした。

黄の国出身で、亜の国の正妃であり亜姫の母親です。15歳の頃に嫁ぎ、亜姫を生みますが、土妃によく思われていなかったため、毒殺されました。

実は嫁ぐ前に青徹と出会っており、駆け落ちの計画を立てていましたが、待ち合わせの場所に来ませんでした。正妃となってからは従属していた青徹を黄の国に返し、噂を立てないようにしていましたが、数年後に布を送りもう一度駆け落ちしようとしますが、失敗に終わりました。

黄妃の病を治す薬を探していた亜姫と薄星に対して、当初は商人として接していましたが、亜姫のかんざしを見て二人に知恵や武芸を教えます。その後は黄の国に招致されて再び亜姫たちと出会いますが、戦いを避けるために再び亜の国に送り出されます。そして土妃の反乱に巻き込まれて亜王と共に焼死します。

正体は黄の国の名門、青家の次男「青蓋」です。10歳で黄妃に仕え、黄妃が嫁ぐ前に駆け落ちを計画していましたが、決行されずに終わり、今まで通りに従者として従えていましたが、黄の国に返されます。数年後に黄妃からの布を受け取り、サイド駆け落ちをしようと実行しますが、兄の青逸に阻止され、その際に左目を失います。黄妃の計らいにより、亜姫と薄星に会うまで商人の青徹として第二の人生を歩んでいました。

亜の国の王で亜姫の父親ですが、愛情よりも王として動く賢王です。亜姫を次の王として見ていましたが、土の国の手から守るために亜姫を黄の国に送り出します。亜王子に対しては王としての才能がないと見ており、玉儞の半分を亜姫に託しています。

青徹との会話中に土妃によるクーデターが発生し、死ぬ間際に、黄妃と亜姫に対する忠誠を尽くした青徹に対して「大義であった」と言い、絶命します。

ここからは女王の花の各巻のあらすじネタバレについて紹介していきます。亜姫と薄星の出会いや、行動について、要チェックです。

1000年に一度しか咲かない花「千年の花」にはどんな望みも叶うと言われていました。そして、とある国の女王はその花を望んでいました。その昔、亜王と黄妃の娘「亜姫」は亜王の第二王妃である土妃によって虐げられていました。ある日、亜姫は金色の髪と青い目を持つ奴隷と出会い、彼を庇います。庇われた奴隷「薄星」はその恩から忠誠を尽くすと誓います。

こうして亜姫と薄星はお互いを唯一の味方として王宮内で過ごし、亜姫は薄星からおまじないの言葉「千年の花」を教えてくれます。ある日、亜姫は薄星と共に母親の黄妃の病を治すための薬を探します。質屋でかんざしを売ろうとしていた時、商人の「青徹」と出会います。青徹と出会った二人は生き抜くために必要なことを教えてくれました。

その後、黄妃は土妃の計略で毒殺により死亡し、死を知った亜姫は泣き崩れます。薄星はおまじないの言葉を口にし、泣いている亜姫を慰めます。一方、亜王は土の国が攻め込んで来たという情報を入手し、亜姫と薄星を黄の国へ人質として送り込みます。このことに亜姫は父親である亜王に対し強い憎しみを抱きますが、失望することなく、強くなって亜の国へ帰ると誓いました。

人質として送られて来た亜姫は、土の国に攻められている黄の国を助けるために薄星とともに戦場へ赴きます。殺し合いの風景を見た亜姫はショックを受け、薄星に対して八つ当たりをしてしまいます。この行為に二人は深く落ち込んでしまいますが、薄星がいる軍が捨て駒にされると知った亜姫は、助けるために作戦を変更させ、薄星を救出します。

戦いを終えて黄の国に戻る最中、亜姫は薄星に自身の目標を語ります。土妃に変わって亜の王になること、そのあとに全てを捨てること、そして薄星に攫われることを語りました。そんな亜姫の姿を見て、薄星はどうしようもないぐらいに好きになります。

ある晩、色情を我慢できなくなった薄星が亜姫に襲い掛かります。押し倒された亜姫は気持ち悪いと言い、突き放します。薄星に対して異性として見ていなかった亜姫は、戸惑いながら、薄星は自分が起こした行動に後悔しながら、夜を過ごします。

場面は変わって、青徹にはとある過去が存在していました。青蓋として黄妃に仕えていたこと、そして二人は秋と薄星のような関係性だったこと。亜の国へ嫁ぐことが決まった際には駆け落ちしようと考えていましたが、周囲に迷惑をかけたくなかった黄妃は約束の場所に行かず、二人は主従関係のまま亜の国へ向かいました。嫁いだ後に青徹は黄の国へ帰りましたが、黄妃のために再び亜の国へ戻り、逃げますが失敗に終わります。

黄妃を逃がすためにあえて自分だけ捕まった青蓋ですが、黄妃は青蓋を助けるために逃げず、別れを告げました。その後、青蓋は青徹として生き、現在へと至るのでした。

目を覚ました亜姫は、薄星がいないことに気づきます。敵が近くにいて、対処するために消えたと理解していましたが、亜姫は思わず薄星を追い、川で敵軍と戦っている薄星を見つけます。戦いの中で亜姫を見つけた薄星は、おまじないの言葉を叫びながら戦いますが、敵の槍を受けて、亜姫に微笑みながら川へと消えていきました。

亜姫は恋していた自分が消えたことを自覚し、軍の指揮官として、亜の国の王となるために、土妃と最後まで戦うことになりました。城攻めの際に背後から春琴という少女に刺されながらも、彼女を侍女として迎え入れました。その後、薄星からの手紙を受け取り、亜姫は中身を見て「再見」とつぶやきました。そして土妃を捕えた亜姫は、土妃を牢に繋ぎました。

あの国の女王となった亜姫は何年も人々に尽くして平和な国を築き上げていきました。そして、30年経ったある日亜姫は「千年の花を探しなさい」という御触れを出し、商人によって花が献上されます。その半年後に亜姫暗殺事件が起きました。千年の花を受け取ってから、亜姫は深い眠りに落ち、そのまま目覚めることなく眠り続けていました。

犯人として春琴と異国の商人が引き出され、春琴は、亜姫が後継者を見つけようとしても、重臣たちはこれを拒み続け、一人を貫き来ることのない人を待ち続ける亜姫の姿に悲しみ、解放して上げてほしいと悲願し、商人は、千年の花は苦痛を取り去り夢幻の世界に誘う花で、父親の代から女王が望んだら届けるように言われていたと語りました。

眠っていた女王は窓からの風と光を感じ、目を覚ますと薄星と再開します。亜姫は若返り、薄星と抱きしめ合いました。春琴たちが部屋を訪れると誰もいない状態で、亜姫が煙のように消えていたため、春琴と商人は解放されました。春琴はいつまでも亜姫を見ていたかったと告白したあと、微笑みながら佇む亜姫の姿を見たような気がしました。場面は変わり、ふてくされてた薄星は亜姫に笑われながらも、二人一緒に旅立つのでした。

ここからは、女王の花の最終回を読んだ人の感想や評価を紹介していきます。涙ぐみながら最終回を読んだ人たちの感想を要チェックです。

こちらの感想は、最終回まで読んで今も女王の花の世界観に囚われているし、亜姫と薄星の関係性に切なさを感じると述べています。女王の花は中国風味な架空の世界観を持ち、その世界観が破綻することなく最後まで丁寧に描かれているだけでなく、亜姫と薄星の恋愛模様も複雑で、切ないラブストーリーとなっています。そんな涙腺崩壊な名作が映像作品になると、視聴者の涙が止まらないと考えられています。

こちらの感想は、女王の花を読み終えて感動したけど、その良さを伝えられるほどの語彙力がないと述べています。亜姫は幼年期から苦痛の日々を過ごしてきましたが、薄星と出会ってその日々に光が差し込まれて強く成長します。薄星はその容姿から周囲に気味悪がられていますが、亜姫に賞賛されたことをきっかけに彼女を守ろうと決心します。どちらもお互いがいるから強く生きているので、出会えてよかったと泣く読者が存在します。

こちらの最終回の感想は、鳥肌がたつほど号泣したのは初めてと述べています。薄星を待っていた亜姫は、最後に千年の花を使い旅立つのですが、その際に薄星に再開できたので、最後まで読んだ読者たちによって感涙の嵐が起こりました。それは、漫画を読んで泣くことがなかった人も、女王の花を読んで初めて泣いたと感想を述べるほどです。

こちらの感想は、女王の花を最後まで読むことが出来て、よかったと述べています。2007年に発表されて、2010年に連載開始され、2017年に連載終了したので、約10年の歳月も続いていた大作ということになります。大作というにふさわしい内容を持ち、実際にリアルタイムで追いかけてきた人にとっては最高の作品だと言われています。

こちらの感想は、女王の花を読んでから涙が止まらないと述べています。作中には青徹や亜王の死や、亜姫と薄星のすれ違いといった、涙が出てしまうシーンが随所に存在しており、それは1巻に3回は泣き所はあると言われるほどです。特に最終回は切なくも幸せなハッピーエンドとなって終了するので、読者は涙をこらえきれないと発言しています。

最終回では夢か現実か、定かではありませんが、亜姫と青徹は結ばれたと読者の間で解釈されています。亜姫の「女王として死にたくない」という願いも、姿を消したことから叶ったと読者により考察されています。そんな感動的なラブストーリーが描かれている、漫画「女王の花」を読む機会がありましたら、ぜひ読んでみましょう。