銭ゲバの名言と魅力ネタバレ!漫画の登場人物が全員不幸?【ジョージ秋山】

漫画『銭ゲバ』は、ジョージ秋山さんが「銭」に人生を捧げたひとりの男の姿を描いたピカレスクロマンです。過激な表現も用いながら人にとっての金や愛情、善悪の真実に迫るこの銭ゲバはいまでも根強い人気を持つ作品となっています。今回はこの銭ゲバのあらすじや登場人物をネタバレ紹介していきます!作者であるジョージ秋山さんとその作風、そして作中の名言などもまとめていますので最後までお楽しみください。

銭ゲバの名言と魅力ネタバレ!漫画の登場人物が全員不幸?【ジョージ秋山】のイメージ

目次

  1. 銭ゲバの漫画ネタバレが知りたい!
  2. 銭ゲバの意味や作者のジョージ・秋山を紹介!
  3. 銭ゲバの漫画あらすじをネタバレ解説!
  4. 銭ゲバの登場人物を紹介!
  5. 銭ゲバの名言集
  6. 銭ゲバの漫画を見た人の感想や評価は?
  7. 銭ゲバの漫画ネタバレまとめ!

銭ゲバの漫画ネタバレが知りたい!

ジョージ秋山さんによる漫画『銭ゲバ』は、ひとりの男が「銭」を得るため人間性を捨ててのし上がっていく姿を描いたピカレスク漫画です。2009年には松山ケンイチさん主演のテレビドラマも放映されました。

この記事では、この衝撃作・銭ゲバのあらすじや登場人物をネタバレ紹介します!他にも登場人物の名言や銭ゲバを読んだ人の感想、さらに作者のジョージ秋山さんについてもまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。

銭ゲバの意味や作者のジョージ・秋山を紹介!

漫画『銭ゲバ』とそのタイトルの意味

『銭ゲバ』は、主人公の「蒲郡風太郎」があることをきっかけに金銭至上主義者のような信念を持つようになり、あらゆる手段を使って金や名誉を追い求める人生を描いた作品です。銭ゲバで描かれる風太郎の波乱万丈な生き様は、綺麗ごとや建前に流されず人間の心の底に潜む悪の部分を暴き出し、恐ろしくも読む人の心に響き続けています。

作品のタイトルでもある銭ゲバという言葉は、作中では「金のためなら何でもするやつ」と説明されています。ドイツ語の「ゲバルト(暴力)」は日本では「(特に国家に対する)実力闘争」を意味しますが、一般的に「銭ゲバ」といえば「守銭奴・ケチな人間」という意味で使われます。風太郎は守銭奴という言葉に収まりきらないほどの大悪漢として描かれており、ジョージ秋山さん独自の解釈として銭ゲバという言葉が使われているようです。

銭ゲバは松山ケンイチさんが主人公の風太郎を演じたテレビドラマ版も放映されました。おおむね原作を踏襲した内容となっていますが、原作が発表された1970年代ではなく、リーマンショック後の社会的格差が問題となった2009年当時が舞台となっており現代風にアレンジされています。登場人物については細かく設定が変更され、さらに最終回は原作と大きく異なる結末を迎えました。

作者のジョージ秋山さんについて

作者のジョージ秋山さんは東京都出身の漫画家です。ジョージ秋山さんは1996年に『ガイコツくん』で商業誌デビューを果たすと次々と作品を発表していき、ギャグ漫画でありながらもどこか哀愁漂う作風で人気作家となりました。そして1970年に発表されたのが、銭ゲバと並んでジョージ秋山さんの代表作となった『アシュラ』です。

「飢餓の蔓延り人が人を喰らう世界で生きる子供」を描いた狂気のストーリーは読者に衝撃を与え、第1話が掲載された雑誌は一部の地域では有害図書に指定されるなど波紋を呼びました。同時期に発表した今作銭ゲバも、それまでのジョージ秋山さんの作風とは違い過激な描写で「人間の善悪」やモラルを追及する内容となっています。

銭ゲバの漫画あらすじをネタバレ解説!

銭ゲバのネタバレあらすじ①母の死

酒乱の父「蒲郡兼三(がまごおり けんぞう)」と病弱の母「久仁子」の元に生まれた「蒲郡風太郎(ふうたろう)」。父は妻と子供に暴力を振るい、さらには借金を抱え愛人をつくり蒸発しました。残された久仁子は極貧生活を余儀なくされ、風太郎のために身を粉にして働きますがそれがあだとなりますます身体を壊してしまいます。風太郎はその風貌が原因で周囲の人間のいじめを受けたこともあり、劣悪な環境で幼少期を過ごしました。

やがて、これまでの苦労がたたり発作を起こしてしまう久仁子。高い薬は使えず、治療費を滞納していることから唯一久仁子を診てくれていた医者からも突き放され危篤状態に陥ります。一時は容態が安定し、久しぶりに母と一緒の布団で寝る風太郎。風太郎は貧しいながらも優しく愛情深い母をとても慕っていたのです。

しかし翌朝目覚めた風太郎の隣にあったのは、すでに冷たくなっている久仁子の姿。風太郎は大声をあげ嘆き悲しみます。心の拠り所であった母の死に、風太郎は「母親はがないから死んだ」と結論を出しました。久仁子の死がきっかけとなり、「世の中は銭が全て」という信念を胸に壮絶な人生を歩んでいくことになります。

銭ゲバのネタバレあらすじ②「にいちゃん」との別れ

金に執着するようになった風太郎は、ある日他人の車から金を盗み出そうとします。それを見ていたのは、風太郎の家の近所に住んでいた青年です。この青年は何かと蒲郡親子を気にかけ親切にしてくれていた青年で、風太郎も「にいちゃん」と呼び頼りにしていました。

雨の中、必死で逃げる風太郎を追いかけ盗んだ金を返すよう説得する青年。「そんなことをしたら死んだ母が悲しむぞ」と言う青年に、風太郎は「でも銭があれば母は死ななかった」と反論します。取っ組み合いになり、舞い散る金。それを拾う青年の姿を見て、風太郎は衝動的にスコップを振り上げ青年を撲殺してしまったのです。

自分を大切にしてくれた青年を手にかけてしまったことで、とうとう風太郎の心は完全に人間性を失ってしまいます。泣きながら青年の遺体を埋めた風太郎は決意を固め駅で片道切符を買うと、故郷を去って行きました。

銭ゲバのネタバレあらすじ③風太郎の計画

町で盗みを繰り返しながら生活を続ける風太郎は、ある日「社長」と呼ばれる身なりの良い男が高級な車に乗り込むのを目撃し、あることを企みます。後日、風太郎は社長が乗る車がやってくるのを待ち伏せし、なんとその身を車の前に投げ出しました。車にひかれ大怪我を負った風太郎は治るまで社長の家に世話になることになりましたが、こうして社長の懐に入り込むことが風太郎の計画だったのです。

金持ちの社長に取り入るために、不良に金をつかませわざと社長の娘を襲わせる風太郎。それを助け娘や社長の信用を得ていきます。しかし、あるとき風太郎をひいた運転手「新星」が風太郎の過去を知りその正体に気が付きます。

何を企んでいるのかと問い詰められた風太郎は新星を殺害し、彼の荷物と一緒に地面に埋めてしまうのでした。こうしてまんまと社長の運転手のポジションについた風太郎は、社長の二人の娘を利用し会社を乗っ取るための恐ろしい計画を次々と実行していくことになります。

銭ゲバの登場人物を紹介!

銭ゲバの主人公である風太郎は過酷な生い立ちのキャラクターですが、他の登場人物たちも風太郎に出会うことによって壮絶な人生を歩んでいくことになります。ここでは、主な登場キャラクターをネタバレしながら紹介していきます。

蒲郡風太郎

「~ズラ」という語尾が特徴的な「蒲郡風太郎(がまごおり ふうたろう)」は銭ゲバの主人公で、酒乱の父と病弱な母の元に生まれます。左目に生まれつき醜い傷があり、幼少期はその風貌や家庭環境が原因で周囲の人間から疎まれいじめられることもありました。元々は小柄で痩せた体型でしたが、金を手に入れ裕福な暮らしを手に入れてからはそれと比例するように身体も肥えていきます。

多額の借金を残して父が蒸発してからはさらに貧しい生活を強いられ、診察代を払えない久仁子の病状は悪化の一途をたどります。とうとう最愛の母を目の前で亡くした風太郎は「世の中は銭が全て」という考えに至り、どんな手を使ってでも金を手に入れることを決意し、殺人に手を染めていくことになるのです。

金持ちの社長に取り入って娘と結婚し殺人を繰り返しながらその家を乗っ取った風太郎は、仲間の代議士の勧めでついには政界にまで進出します。金と地位と名誉、すべてを手に入れたはずの風太郎。しかし「幸せとは何か」を考えたとき、風太郎の頭に浮かんだのは穏やかで温かい「普通の家庭」でした。手を汚し生きてきた風太郎は今までの人生を振り返り、「銭にまみれた」世の中を嘆いて拳銃で自殺しその生涯を終えるのでした。

三枝子

風太郎が目を付けた社長の長女が三枝子(みえこ)です。とても美しい容姿をしており、風太郎の憧れの相手でもあります。三枝子も、仕事熱心でさらに不良に襲われたところを助けてくれた風太郎を信頼していくようになりますが、家を乗っ取った風太郎から強姦され屋敷ごと燃やされてしまいます。

後に実は生き延びていることが分かり、身ごもった子供を連れて風太郎の目の前に現れます。三枝子は風太郎から受けた仕打ちを恨んでおり、共に生活をしながら復讐の機会をうかがっていました。しかし子供の父親である風太郎から子供を殺され、さらに三枝子自身も危機感を覚えた風太郎から刺され死んでしまいます。

正美

正美(まさみ)は社長の次女で三枝子の妹です。生まれつき片足が不自由で右目の周りには大きな痣があり、完璧な姉の三枝子と比べられることがずっとコンプレックスだった正美。分け隔てなく優しくしてくれる風太郎を好きになり、ついには結婚することになります。幸せを掴んだと思われたものの、結婚式の日の夜に自宅が火事になり父と姉を失い風太郎だけが頼りとなってしまいます。

正美は心から風太郎を愛していましたが、結婚は社長の座を狙った風太郎の計画のひとつに過ぎず、風太郎は結婚後にその正体を現します。そして暴力や暴言など風太郎からひどい虐待を受け、翌日首を吊って自殺してしまう正美。死後も風太郎から顧みられることはなく、その悲しい人生は幕を閉じました。

銭ゲバの名言集

銭ゲバの名言①「この世で一番の権力者は銭ズラ。」

銭ゲバの名言ネタバレ紹介一つ目は「この世で一番の権力者は銭ズラ。銭が正義ズラ。」という風太郎の言葉です。この拝金主義のような台詞は、現代の日本ではピンとこない人もいるかもしれません。しかし、確かに世の中はお金で回っており、多くの人間は生きるために毎日お金を稼ぐために戦っています。そして時には、人間として大切なことより目の前にある大金にひれ伏すこともあります。

また、そんな「お金」は、善人の前でも悪人の前でも価値は平等です。物言わずただ人生を支配し続けるお金。悪行を重ねながら金で人の心を操り、それでも金という権力に屈しない愛を探しながらも、それを見つけることができなかった風太郎が残した名言です。

銭ゲバの名言②「きれいなものしか 愛せないズラ。」

銭ゲバの名言二つ目は、風太郎の「きれいなものしか 愛せないズラ。」という言葉です。前述したとおり、風太郎は金を絶対的なものとして追い求めながらも、心の奥底ではそれに左右されない「本当の愛」を探し続けていました。金か愛か、人間にとって本当に大切なものはどちらか思い悩む風太郎は、「小畑純子」というひとりの女子高生と出会います。

風太郎に懐く無垢な純子との出会いにより、信頼や愛というものに希望を持つことができるようになった風太郎。しかし純子は、風太郎が金持ちだということを知ったとたん、お金欲しさに自分の身体を買ってほしいと風太郎に頼みます。やっと見つけたと思った「きれいなもの」が目の前で壊れる絶望の瞬間でした。

銭ゲバの名言③「ケダモノには 心は だけないわ。」

三つ目の名言は、風太郎に復讐を誓う三枝子の台詞です。金のために家庭を破滅させられ、自身も殺されかけた三枝子は、風太郎の命を奪うのではなく生きたまま苦しみを味わわせようとします。金のみを絶対的なものだと信じる風太郎を「ケダモノ」と称し精神的に追い詰めようとしますが、モラルを捨て去った風太郎にあえなく殺されてしまいます。

しかし、風太郎が夢想した「幸せな家庭」に三枝子が登場したことからも、風太郎の心に確かな爪痕を残したことは間違いありません。

銭ゲバの漫画を見た人の感想や評価は?

風太郎は会社の社長となった後工場を休みなく稼働させ、近隣にその工業廃水を垂れ流すというエピソードがあります。現実の日本でも過去には、周囲に住む人々の健康を損なう「公害」が問題となったこともありました。銭ゲバでは利益を追求することを絶対正義とすることの恐ろしさも描かれています。

この作品では、風太郎の人生を通して人間の「業」を描き出しています。銭ゲバとして壮絶な人生を歩み様々な醜い感情を見てきた風太郎は遺書に「この世にもし真実があったとしたら それは私だ」と書き残し、人間を「悪」と言い切りました。人生の勝者となり、死ぬことで悪から自分の心を守ったという風太郎。悪に満ちた地獄のような世界をどう生きるか、銭ゲバは読者に問いかけています。

銭ゲバのストーリーは大きく分けて2部構成のような形になっており、風太郎の凶悪な行動とその苦悩が描かれる前半、政治家になるための権力争いが描かれる後半に分かれています。全体的に重く心を抉るエピソードが続き、風太郎という男の狂気的な言動は読後に大きな影響を受けることになるかもしれません。

銭ゲバの漫画ネタバレまとめ!

銭ゲバのあらすじや登場人物をネタバレ紹介してきましたが、いかがでしたか?人間の本質を見抜き容赦なく描いているジョージ秋山さんの漫画は、今でも多くの人々に衝撃を与え続けています。また、ここでは紹介しきれなかった名言やエピソードも多くあり、銭ゲバを読めば読者それぞれに胸を打たれるシーンや言葉が見つかるはずです。

絵そのものも特徴的で、細かい描写は読み手の汲み取り方に委ねられている部分が大きく、読み応えのある作品になっています。重いテーマを扱った昔の作品ではありますが現代社会にも通じる問題が描かれているこの作品を、ぜひ読んでみてください。

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