海獣の子供がアニメ映画化!原作漫画のあらすじや感想をネタバレ解説

『海獣の子供』は、五十嵐大介による漫画作品で、2006年から2011年まで『月刊IKKI』にて連載されていました。日本漫画家協会賞などで注目を集めた『海獣の子供』は、高い画力と繊細なタッチが特徴的で画集も発売されるほど。そんな『海獣の子供』がアニメ映画化されることになりました。今回はそんな注目度の高い漫画作品『海獣の子供』のネタバレや解説、感想など紹介します。

海獣の子供がアニメ映画化!原作漫画のあらすじや感想をネタバレ解説のイメージ

目次

  1. 海獣の子供がアニメ映画化!原作漫画が気になる!
  2. 海獣の子供とは?
  3. 海獣の子供がアニメ映画化!公開日はいつ?
  4. 海獣の子供の原作漫画のあらすじをネタバレ解説!
  5. 海獣の子供の原作漫画の最終巻のあらすじをネタバレ解説!
  6. 海獣の子供の原作漫画を読んだ人の感想とは?
  7. 海獣の子供のアニメ映画に期待しよう!

海獣の子供がアニメ映画化!原作漫画が気になる!

小学館の漫画雑誌『月刊IKKI』にて、2006年から2011年まで連載されていた『海獣の子供』。作者は『海獣の子供』が初の長編漫画作品となった五十嵐大介です。繊細なタッチで注目を浴びた『海獣の子供』は、数々の漫画賞を受賞し注目を集めました。そして2018年7月、『海獣の子供』がアニメ映画化されることが発表されました。今回はそんな『海獣の子供』の基本情報からネタバレや解説、感想など紹介します。

海獣の子供とは?

アニメ映画化が決定した『海獣の子供』。『海獣の子供』のストーリーのネタバレや解説、感想などを紹介する前に、本作の原作者である五十嵐大介や連載していた雑誌などの基本的な情報についてお伝えします。

『海獣の子供』の原作者は、五十嵐大介

『海獣の子供』の原作者は、多摩美術大学出身の五十嵐大介。画力が高く、繊細なタッチで自然を描くことで評判のある作家です。五十嵐は、1993年に講談社の漫画雑誌『月刊アフタヌーン』にてデビュー。2003年から連載していた魔女をテーマにした連作集『魔女』では、文化庁メディア芸術祭にて優秀賞を受賞しました。さらに『魔女』のフランス語版作品は、アングレーム国際漫画祭にてベストコミックブック賞に輝きました。

2002年から2005年まで連載されていた『リトル・フォレスト』では、東北の集落で1人暮らしをする女性を描き、第10回手塚治虫文化賞にノミネート。さらに、橋本愛主演で実写映画化もされました。そして本作、『海獣の子供』は、日本漫画家協会賞にて優秀賞、第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門にて優秀賞に輝きました。『海獣の子供』は五十嵐大介にとって初となるアニメーション映画化作品となります。

美大出身ということもあり、非常にアート性の高い作品を多く生み出してる五十嵐大介。そんな五十嵐の漫画作品は、1ページ1ページをじっくりと観たくなるような魅力があり、登場するシーンやセリフについて考えながら読んでしまうとの感想も。作品の奥が深い五十嵐作品を読んだ人の中には「解説がほしい」といった感想も。解説が欲しくなってしまうほどさまざまな捉え方ができるというところも魅力です。

『海獣の子供』は、『月刊IKKI』にて連載していた作品

『海獣の子供』は小学館から発行される『月刊IKKI』の2006年の2月号から2011年の11月号にて連載されていました。もう既に完結しており、単行本は第5巻まで刊行されています。

『海獣の子供』の最終巻と共に画集も発売

高い画力と繊細なタッチで描かれる五十嵐大介の作品。『海獣の子供』では、最終巻となる第5巻と共に画集『五十嵐大介画集・海獣とタマシイ』が発売されました。『五十嵐大介画集・海獣とタマシイ』は2冊組となっており、1冊はイラストを中心としたイラストブック、もう1冊は読み物がメインとなる漫画や対談などが掲載されたものになっています。

漫画などがメインとなっている1冊には、単行本に未収録の短編作品が計7作品も収録されています。対談には、『鉄コン筋クリート』や『ピンポン』で知られる作家・松本大洋や本屋大賞常連の小説家・伊坂幸太郎など、豪華著名人が登場。他にも秘蔵のイラストなども掲載されています。

海獣の子供がアニメ映画化!公開日はいつ?

漫画賞も受賞して注目を浴びた五十嵐大介初となる長編漫画作品『海獣の子供』。そんな『海獣の子供』のアニメ映画化が決定されました。漫画『海獣の子供』のネタバレや解説、感想などを紹介する前に、アニメ映画としての『海獣の子供』について紹介します。

『海獣の子供』のアニメーション映画化が決定!

『海獣の子供』のアニメ映画化が発表されたのは、2018年の7月。既にアニメ映画としての『海獣の子供』の公式サイトは作られており、原作者・五十嵐大介のイラストや新江ノ島水族館にて行われたロケーションハンティングのようすなどが掲載されています。

アニメ映画『海獣の子供』の制作は、STUDIO4℃

今回、アニメ映画化されることになった『海獣の子供』の制作を務めるのは、世界から評価を得ているSTUDIO4℃。過去には、『マインド・ゲーム』や『鉄コン筋クリート』などの制作も担当しており、ハイクオリティな映像が話題となりました。五十嵐大介にとって初となるアニメーション映画化ですが、STUDIO4℃はアート性も非常に高いため、五十嵐の繊細な表現とも相性が良いのではないかと話題になっています。

アニメ映画『海獣の子供』の公開日は?

アニメ映画『海獣の子供』の気になる公開日ですが、まだ未定とのこと。アニメ映画化されることが発表されたときには“アニメ映画の劇場公開に向けて、鋭意制作中”とのアナウンスがあったとの情報も。続報を待ちましょう。

海獣の子供の原作漫画のあらすじをネタバレ解説!

ここからは、アニメ映画化を控える漫画『海獣の子供』のあらすじやネタバレ、解説などについて紹介します。最終巻となる第5巻までネタバレしていきたいと思います。また、導入部分でもある第1巻についてはさらに詳しくネタバレや解説を紹介していきますので、ネタバレを避けたい方は注意してください。

漫画『海獣の子供』第1巻のあらすじ

物語の主人公は、安海琉花。ハンドボール部に所属する中学生です。夏休み直前となった日の試合中、とある部員に足をかけられ、いちゃもんをつけられた琉花。琉花はそのお返しにと、その部員の顔に肘を打ちつけたところ、救急車が出動するまでの事態に。顧問に呼び出された琉花は、夏休み中の活動停止を言い渡されてしまいます。そんなこともあり、家に帰るのが嫌になった琉花は、ふと思い立って東京へ行くことに。

そこで海という少年に出会います。一方、琉花の父・正明が勤める水族館にて、世界各地の水族館から次々と魚が消える現象が発生していると情報が入ります。しかし魚たちは急にいなくなってしまうため、対処法も特にないと思い悩んでいたところ、正明の元へ琉花がいなくなったとの連絡が入ったのでした。迷いながらどうにか家に帰ってくることのできた琉花ですが、夏休みに突入するも、部活に行くこともできずでどこか落ち込み気味。

家にいるのも嫌なようすの琉花は、お酒を飲んでばかりの母・加奈子には“部活”だと嘘をついて、出かけることに。出かけるというのに、構わず次々と質問を投げかけてくる加奈子を無視し、玄関を出る琉花。自転車にまたがり、病院へ向かいます。琉花は夏休み前の試合でとある部員に足をかけられたときに怪我を負っていたのでした。医師にはまだしばらくは無理をしないようにと告げられるも、琉花は特に気にしていないようす。

一方、琉花が東京で出会った少年の海は、保護者であるジム・キューザックと共に正明が勤める水族館を訪れていたようす。しかし、ジムが目を離している隙に、海は1人でとある病院へと向かいます。その病室の1室は、カーテンで閉め切られて真っ暗になっており、さらに布を頭からかぶった少年がいました。海とその少年は親しいようすで、海はその少年に東京の海がどのようなようすだったのかをその少年に話しているのでした。

居心地が悪くて騒音しか聞こえなかったという海に対し、その少年は「よけいなものが多すぎるんだ」と言い、現在いるこの場所の感じとそっくりだと答えるのでした。そこで海はやっぱり逃げようとその少年に提案しますが、その少年は“この方法が間違っているのかわからないから、1度はやり遂げたい”と断るのでした。そんな話をしていたところ、ジムが海を迎えに病室へやってきました。

一方、病院を訪れた後に学校へ向かった琉花ですが、ハンドボール部が部活動に励んでいるところを見て、静かに立ち去ります。次に父の正明が勤める水族館へと向かう琉花は、通り雨に遭遇。道路が川のようになっている中で必死に自転車をこぎ続けていると、海が近くにいるのではないかという錯覚に陥っていました。無我夢中で自転車のペダルを回す琉花ですが、水族館に着く頃には空もすっかり晴れているのでした。

水族館についた琉花はもうすぐ閉館だから待っててほしいという正明に、大水槽を見ていていいかと頼み、さっそく水槽の前へと向かいます。ぼんやり水槽を眺めていると、そこ中にはあの謎の少年、海の姿が。琉花は、なぜ海がここにいるのかと疑問に思っていたところ、後ろからジムがやってきます。そこでジムは琉花に、海は海中で育ったのだと打ち明けます。

さらにそこへ現れた正明が、海は生まれてから2~3歳まで海の中でジュゴンに育てられたと説明。そのため皮膚が極端に乾燥に弱いとのことで、しばらくは水族館で預かることになったというのでした。その翌日。相変わらず部活に出れない琉花ですが、変わらずに学校へ向かいます。教室で机に突っ伏し、どうすれば部活に戻れるのかと悶々としている琉花。そんな琉花はふと思い立ち、机を教室の端の方へと寄せ始めます。

端に寄せたことで教室の真ん中にできた空間に寝転ぶ琉花。そんな時、足音が聞こえてきて焦る琉花ですが、そこへ現れたのは海。海は、人魂が来るから見に行こうと琉花を誘いに来たとのこと。人魂とは何なのか疑問に思いながらも、琉花は海と共に教室を後にします。途中でソフトクリームを買い、のんびり歩いている海と琉花。そこで琉花はなぜ自分そ誘ったのかと聞くと“琉花は同じニオイがするから”と海は答えるのでした。

海岸へやってきた海と琉花ですが、相変わらず“人魂”は現れません。待ち続け、ついには夜が近づくほどの時間になった頃、海にからかわれたのかもしれないと気づいた琉花。琉花は「もう暗いから帰る」と言おうとした瞬間、海は「来たよ!」と空を指します。見上げると、光の直線が空を横切っていきます。彗星なのか流れ星なのかと興奮気味に海に尋ねる琉花ですが、海は冷静に人魂だと答えます。

続けて琉花は「なぜ人魂が来るとわかったのか」と尋ねると、海は「人魂が見つけてほしいって…見つけてほしいって言ってたから」と何気なく言い、あんなに強く光っていたのはみんなに見てほしかったからだと説明するのでした。その説明を聞いた琉花はその人魂に自分を重ね、学校で海に見つけてもらったことが嬉しかったのだと、自分は誰かに見つけてほしかったのだと気付いたようすで、海へお礼を言うのでした。

そんな不思議な体験をした琉花ですが、正明から“夏の間、海と海の双子の兄である空の相手をしてほしい”と頼まれることに。海に興味津々の琉花は、その頼みを受け入れるのでした。そんな中、リュウグウノツカイなどの深海魚が浜辺へ打ち上げられることが多くなり…。以上が第1巻のあらすじやネタバレ、解説になります。

漫画『海獣の子供』第2巻のあらすじ

40年前、海の保護者であるジムに起こった出来事。島でクジラ討ちをしていたジムは、とある少年に出会います。その少年は、クジラの王が死んだときに姿を現すと言われており、ジムたちが討ったクジラの体をいかに扱うかを見届けに来ているとのことでした。ある日、その少年はジムの家に住み着くようになります。ジムはその少年にカメラの使い方を教えたり、一緒に船に乗ったりと、親睦を深めていきます。

そんなジムを見て、村の長は「この世のものでないモノとはあまり親しくなってはいけない」と警告。それでもジムはそんなことも気にせずに少年と親しくなっていったのでした。そんな日々が続いていたある日、夜の海へとでかけたジムと少年。水中ライトを使って海の中へ潜るジムと少年ですが、そこで少年はライトを水平に照らしてしまいます。

ジムはその少年に“夜の海でライトを水平に照らしてしまうと、ダツという剣のような魚が光めがけて突進してくるから”と注意し忘れていたのでした。気付いたときにはもう遅く、少年はダツという魚に体を突き抜かれ、命を落としてしまいます。浜辺へと少年の遺体を運ぶジム。少年の遺体はなぜか光り輝いており、最後にはドロドロと溶け、砂に浸みて消えていきました。

少年の死後、村は不漁に見舞われてしまい、ジムはその島を離れることに。その後もジムはさまざまな島を巡り、その少年が一体何者だったのかを調べていました。そこでわかったことは、その少年と同じような人物があらゆる海に存在しているということ。そして調査を続けていたところで海と空に出会ったと、ジムは琉花に説明したのでした。

そんな話をしながら行方不明になった海と空を捜す琉花たち。ある雨の日、琉花は浜辺で寝転んでいる海を見つけます。海は浜辺で寝転がり、空がどこにいるのかを捜していたとのこと。しかし、雨で海の水が薄まったために空を感じることができなくなったと言う海は、こんなことは初めてだと落ち込んでいるようす。そこで琉花は、空が遠くにいるからカンが働かないだけだ励まし、これから一緒に捜しに行こうと言うのでした。

そうは言いつつも、なかなか空を見つけることができない琉花と海。行方不明になったと思われていた空は、ジムの相方であるアングラードと共に行動をしていたとのこと。空は、琉花と海が見た“人魂”の落ちた場所へ行き、そのかけらを拾ってきていたのでした。一方、空がいなくなったこともあってストレスから声が出なくなった海。そんな海を見た琉花は、もう1度空を捜しに行こうと、海を連れ出します。

カンを頼りに捜しまわる琉花と海がたどり着いたのは、とある浜辺。その浜辺で空とアングラードは生活していたようでした。そこで、琉花と海も少しの間、一緒に浜辺で過ごすことになります。琉花は海に泳ぎを教えてもらったり、海の生物と触れ合っていたところ、琉花には“水と特別親しくなれる才能”が備わっているとアングラードに告げられます。

それを聞いた琉花は、もしかしたら海や空と出会ったのは偶然ではないのかもしれないと、じわじわ感じていました。その日の夜。空は、琉花たちがかつて見た“人魂”のかけらを琉花に渡して、夜の海へと消えていったのでした。以上が第2巻のあらすじやネタバレ、解説になります。

漫画『海獣の子供』第3巻のあらすじ

空がいなくなってから魂が抜けたようになってしまった琉花と、おかしなことばかり口走るようになった海。そんな琉花と海は、アングラードと一緒にヨットで旅に出ることになります。相変わらずぼんやりとしている琉花。そんな琉花が寝ているとき、海は“琉花の半分は寝ているが、もう半分は海中の深い所に行ってしまった”と言います。続けて海は、その半分を連れてくると言って、ヨットから海へと飛び込んでいったのでした。

一方で琉花は、頭だけが海の中を漂っているような、不思議な体験をしていました。海の中で生活する生き物たちをぼんやりと眺めながら、海底へたどり着いた琉花。そんな琉花を迎えに来た海が、海面へと戻っていったところで、琉花は目覚めます。不思議な体験をしていた琉花は、1週間も眠っていたようす。目覚めた琉花は、いなくなった空の声が聞こえるようになっていました。

琉花は「次は海の番」だと空が言っていると告げると、アングラードはその意味について考え込んでいるようす。そんなある日の夜。アングラードは、ジムが空との約束を破って海の生体検査をしたこと、海の体には“化学合成バクテリア”がいたこと、その“化学合成バクテリア”は深海に存在することなどを琉花に話します。そしてジムと同じくアングラードも、空や海がどこから来て、どこへ行くのかを調査していることを明かすのでした。

10年前の出来事。ジュゴンに育てられていた空と海は、ジュゴンと共に漁師の網によって捕らえられてしまいます。その情報を得た情報屋のデデは、さっそくジムにそのことを伝えたのでした。その日、ちょうどジムと会う予定であったアングラードもその話を聞いて、興味を持ったようす。空と海を預かろうと考えているジムを見たデデは「あの子たちだけを見てもだめだ。全体を見なくては。」と告げます。

一方で現代の琉花と海は、オキゴンドウの群れと共にザトウクジラの奏でる旋律に導かれるように一緒に泳いでいました。アングラードは、クジラの歌声に誘惑されて波間に姿を消した2人はまるで“セイレーンの伝説”の再現みたいだと考えていました。そんな3人は少しずつ、“人魂”の落下地へと近づいていっているのでした。

そして8年前の出来事。空と海を引き取ったジムの元へやってきたアングラード。ある日、ジムには内緒で海を連れて浜辺へとやってきたアングラードは、海と共に海中へと入っていきます。そこで不思議な体験をしたアングラードは、ジムに「わかったよ。僕らは宇宙の内臓なんだね。」と告げます。

一方、現代の正明と加奈子、そしてジムは、なぜアングラードが琉花を連れて行ったのかと調べていました。そこでジムは、琉花の母が九浦の海女の家系であったことを指摘し、加奈子と同じく琉花にも“海に特別深く関わる事のできる素質”があったことを明かします。さらにジムはここ数年で海の異変に関係のある同じ“人物”を探していることも話します。

ジムはアングラードとその“人物”に早く近づくために競争していると言い、その人物とは“世界そのもの”といわれている“原人”であると説明。正明はそんなのは神話にすぎないからと信じられないようすですが、加奈子は何か思い当たる事があったようで、ぼんやりとその話を聞いていたのでした。以上が第3巻のあらすじやネタバレ、解説になります。

漫画『海獣の子供』第4巻のあらすじ

ある日、アングラードたちが乗っていたヨットが無人の状態で発見されます。ヨットの中には“Dear Jim”と書かれた手紙だけが残されているのでした。その手紙には“本番”が差し迫っていると書かれており、そのときには“特等席”で再会したいと書かれていたとのこと。そんな中、加奈子はアングラードや琉花を捜しに行くと言い、水族館へ突如として現れたデデと共に海へと旅立つのでした。

なぜ自分と一緒に来たのかと問うデデに「あなたはわたしの事を知っているって思ったから」と答える加奈子。続けて「琉花はわたしの身代わりになったんじゃ…」と言う加奈子に、デデは“人にはそれぞれの物語があるから、琉花は身代わりだとかそれどころじゃないだろう”と伝えます。さらに、女の体は彼岸である“海”に繋がっているから、海に関しては女が専門家だと言い、必ず琉花のところにたどり着けると励ますのでした。

一方、アングラードはとある天文台を訪れていました。そこで火星や太陽を眺めながら“海とは宇宙の中でどんな存在なのか”を考えていました。そんな中「宇宙と人間が似てる」と空が言っていたことや生物はみんな同じ原料からできていることを思い、太陽も海も人間もたったひとつのものの部分にすぎないのかもしれないと、宇宙は海に似てるのだろうとぼんやり考えていたのでした。

その一方で琉花は気を失っていたようで、海におんぶされた状態で鍾乳洞のような場所へ来ていました。海の体はなぜか光り輝いており、何か問いかけて無表情のまま。無言で奥へと進んでいく海について行く琉花ですが、急に振り返った海に突き飛ばされ、深い水の中へと沈んでいってしまいます。水中では、以前空に起きた現象と同じように、光り輝いてから消える魚がおり、琉花はそれをぼんやりと眺めていました。

6年前の出来事。ジムやアングラードたちは空と海を連れて南極海へと調査へ来ていました。そこでヘリコプリオンという古代ザメに出会います。調査しようとするも、ヘリコプリオンの周りにシャチが集まってきてしまい、断念することに。その後も南極海の調査を続けるジムたちですが、多くのザトウクジラがスパイホップ行動をしているところを目撃。それを見た海は、海中へと飛び込んでいってしまいます。

海を追いかけて自身も海中へと入り込んでいったアングラード。そこでは興奮状態である海やザトウクジラなどの姿がありました。再び不思議な体験をしたアングラードは、今起こっているのは誕生の物語だと語り、いつかその“本番”を迎えるとき、どちらがその特等席にいられるか勝負しようとジムに持ち掛けたのでした。以上が第4巻のあらすじやネタバレ、解説になります。

海獣の子供の原作漫画の最終巻のあらすじをネタバレ解説!

ここまで『海獣の子供』の第4巻までのあらすじやネタバレ、解説について紹介しました。そしてここからは『海獣の子供』の最終巻である、第5巻のあらすじやネタバレ、解説などを紹介していきたいと思います。アニメ映画化する『海獣の子供』にとっても重要となる結末が描かれていますので、ネタバレを避けたい方は注意してください。

海と共に洞窟へとやってきた琉花。琉花がふと目覚めると、口から延々と水が溢れだしているのでした。原因は空から受け取った隕石とのことで、その隕石は琉花の体内にあるためにこのような状況になっているようす。そんなところへ現れた謎の人物は、琉花の役目はその隕石を洞窟まで運ぶことだったと告げます。続けて、潮が満ちると海中に没するというその洞窟で、琉花も一緒に海へ還ることになると言うのでした。

さらに、謎の人物に“君の役目は瞼を閉じることだけだ”と言われた琉花。言われた通りに目を閉じるも、この後一体何が起こるのかと好奇心に駆られた琉花は、再び瞼を開けます。そこへやってきた海。海は琉花の体内から隕石を取り出し、自らの口へと放り込むのでした。すると次は海の口から水があふれ始めます。そして、琉花の手を引いて歩きだす海。

一方でアングラードの皮膚は爛れてしまい、全身包帯に巻かれた状態で、さらに失明もしてしまったようで、とある病院のベッドで横たわっていました。そこへやってきたジムに“今回はお互い特等席に着けなかった、今回選ばれたのはあの子だ”と言い、次の機会を待つと告げるのでした。そして「さよなら。ジム…」と静かに言うのでした。

洞窟から抜け出した琉花と海は海中へと飛び込みます。そこで海の体がキラキラと光り始め、続けた海の肌は真っ黒に染まります。その後、黒い肌の表面には小さな星のような光がつき始めました。そんな海は琉花を呼んで、琉花の手を引いて海面へ連れて行きます。海面へとたどり着いた琉花ですが、そこから海の姿は消えていました。再び琉花が海の中を覗くと、そこには宇宙のような景色が広がっていました。

そんな中、全身が宇宙に散らばる星のような模様になった海を見つけた琉花。次第に、海の体に散らばる模様の1つ1つが渦を巻いたように広がっていき、海の体を取り囲んでいきます。そして、海の体は粉々になって消えていったのでした。その後、気づいたら琉花とデデによって助けられていた琉花。琉花は、低体温症と脱水症状で1週間入院することに。

そんな琉花が夏休みの始めに出会った人々は、秋の始めには皆いなくなっていたのでした。以上が最終巻である第5巻のあらすじやネタバレ、解説になります。

海獣の子供の原作漫画を読んだ人の感想とは?

2018年7月に、アニメ映画化するとの情報も公開された『海獣の子供』。そんな『海獣の子供』の最終巻までのあらすじやネタバレ、解説について紹介しました。ここからは『海獣の子供』を読んだ感想について、twitterを基に紹介してきたいと思います。

『海獣の子供』は主に海や海に関わるあらゆるできごとについて描かれた作品です。そのため、夏になると読みたくなるといった感想も。そしてなにより『海獣の子供』を読み終えた後に多くの人々が、“衝撃的”な漫画作品だったと思うようで、このような感想が多く見受けられました。アニメ映画化する際には、この“衝撃的”な要素が残っていることに期待です。

“衝撃的”な『海獣の子供』は、感想として言葉にするのも難しく、ただただ「素晴らしい」や「すごい」としか感想が言えなくなってしまうようです。『海獣の子供』は絵柄だけでなくストーリーやその神秘性などに圧倒されるようで、多くの感想からそんなところも魅力の1つだと気づかされます。

そんな魅力的な『海獣の子供』に影響されたという感想も多く、ついには実際に登場する場所へ“聖地巡礼”に行ったとのツイートも。他にも“『海獣の子供』を水族館で読みたい”といったように、物語の中に登場する要素に触れたくなったといった感想も多いようです。

物語や物語中に登場する海や自然に魅了されたという感想も多いですが、『海獣の子供』に登場するキャラクターに惚れ込んだとの感想も。特に神秘的で謎に包まれた“海”と“空”には、思わず目が離せなくなるような魅力があるようで、このような感想も多く見受けられました。

他にも『海獣の子供』のアニメ映画化について触れているツイートも多く見受けられました。今回アニメ映画化するにあたり、制作はSTUDIO4℃が務めるということで、アート性も非常に高い制作会社であることから、期待が高まっているようです。他にも、アニメ映画ということなので、声優は誰が担当するかが気になるといったツイートもありました。

海獣の子供のアニメ映画に期待しよう!

アニメ映画化を控える漫画『海獣の子供』のネタバレや解説、感想などについて紹介しました。原作者が美大出身ということもあり、アート性が高い作品となっています。アニメ映画化も決定したということで、再び漫画版『海獣の子供』も注目されているため、今後も解説や感想など白熱するでしょう。アニメ映画としての『海獣の子供』にも注目です。

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