2018年11月13日公開
2018年11月13日更新
波よ聞いてくれの魅力・感想をネタバレ!作中の名言や実写化の可能性も考察
『波よ聞いてくれ』は、沙村広明さんが「ラジオ局」を舞台に描く青年漫画です。恋人に逃げられ傷心中の主人公「鼓田ミナレ」が、個性的なキャラクターたちと出会いながらドタバタ劇に巻き込まれていく本作。『無限の住人』で知られる沙村さんが描いたこの『波よ聞いてくれ』にはどんな魅力があるのでしょうか?また、実写化するとしたらどんなキャスティングとなるのでしょうか?今回は、この作品の魅力や読者の感想をまとめ、作中の名言もネタバレ紹介していきます!
目次
波よ聞いてくれの魅力と感想・名言をネタバレ!実写化の可能性を考察!
沙村広明さんが「ラジオの世界」をテーマに描いた『波よ聞いてくれ』は、これまでの沙村さんの作風とは一風変わった作品として知られています。個性の強いキャラクターたちが繰り広げる会話劇や名言には「腹を抱えて笑った」「窒息するほど面白い」という感想も多く、各所で絶賛されています。
そんな『波よ聞いてくれ』は、いったいどのようなところが魅力的なのでしょうか?今回は、読者の感想や作中の名言などをネタバレ紹介しながら、この作品の魅力に迫ります。また、「ラジオ局」という珍しい題材から生まれるエピソードも「ぜひ実写で見てみたい」という感想が多く見られる今作。実写化の可能性についても考察してみましたので、あわせてぜひご覧ください!
波よ聞いてくれとは?
作者は沙村広明さん
『波よ聞いてくれ』は、『無限の住人』で知られる漫画家の沙村広明さんによる青年漫画です。『無限の住人』は沙村さんの漫画家としてのデビュー作であり、国内外の漫画賞を受賞しています。テレビアニメ化や舞台化、さらに木村拓哉さん主演で実写映画化もされ大ヒット作品となりました。
そんな『無限の住人』や短編漫画『ブラッドハーレーの馬車』などでバイオレンスやエログロ調の作風のイメージを持たれている沙村さん。しかし、『波よ聞いてくれ』ではそれらの要素を封印しており、「万人が読める作品を描いてみよう」と思ったところから今作が構想されていったそうです。
波よ聞いてくれのあらすじ
北海道札幌市のスープカレー屋"ボイジャー"で働く「鼓田(こだ)ミナレ」25歳は、交際していた「光雄」という男に騙されて金を持ち逃げされ、バーでそのことについて愚痴をこぼしていました。酒に酔ったミナレに絡まれた「麻藤兼嗣(まとう かねつぐ)」は、ミナレの語り口に興味を示しその話を隠し録りします。翌日、仕事中にラジオを聴いていたミナレの耳に飛び込んできたのは「自分の声」。昨日麻藤に語った光雄の話でした。
仕事場を飛び出してミナレが乗り込んだ先は、そのラジオを放送している"藻岩山ラジオ局"。生放送中に乱入しディレクターに文句をつけようとしたのです。藻岩山ラジオ局のディレクターは、バーでミナレが絡んだ麻藤でした。憤るミナレに、麻藤は「放送を止めたいなら放送事故が起こらないようお前が間を持たせてみろ」と言い放ちます。こうしてミナレはマイクを握りパーソナリティーとしてデビューを果たすことになりました。
麻藤から言われたアドリブトークを見事披露した素人のミナレ。バーで会話を交わしただけでミナレにラジオパーソナリティーとしての素質を見出した麻藤は、この放送でミナレを言いくるめラジオ業界にスカウトします。業界に興味を持ったミナレはスープカレー屋の仕事と掛け持ちすることを決め、麻藤はミナレのため20分の番組を用意します。番組名は「波よ聞いてくれ」。ミナレのパーソナリティーとしての人生が始まります。
波よ聞いてくれの魅力を紹介!
主人公・ミナレの魅力
『波よ聞いてくれ』の魅力のひとつは、登場人物のキャラクターの濃さ。なかでもミナレは物語を引っ張る主人公としてひときわ個性的なキャラクターとして描かれています。ミナレの性格は、一言で表せば破天荒。男勝りとも言えるパワフルさをもち口も悪く、とても勢いのある女性です。世話好きで人情味も持ち合わせていますが、向こう見ずで無駄に行動力があるためそれが空回りすることもしばしば。
しかし一方で頭の回転が早いため、感情的な物言いをしながらもその内容はとても論理的です。それは日常の会話のみならず、アドリブ力を要求されるラジオのトーク(作中でのミナレの台詞)でも発揮されます。切れ味の良いミナレのトークはカオスでありながら嫌味がなく、「いつまでも聞いていたい」と思わせるような魅力を持っているのです。
また、ミナレは良くも悪くも「まっすぐな」性格をしています。その場のことしか考えず猪突猛進に行動して失敗をすることが多いミナレですが、自信満々でへこたれず突き進むその生き様には清々しいものがあります。そんなミナレは外見も特徴的で、ディレクターの麻藤曰く「黙ってたほうがモテる」とのこと。スープカレー屋で共に働く男性従業員もミナレに好意をよせています。
そうして「美人」と評されるミナレは、恋人に金を持ち逃げされたというエピソードからも分かるように、結構なダメ女男好きです。パーソナリティーとしてデビューした後、ラジオを聞いた光雄と再会したミナレ。怒りのあまり「殺す」とまで息巻いていた相手の言い訳を聞き入れ、なんとノコノコ家までついて行き良い雰囲気になってしまいます。
このように「チョロい」一面も持っているミナレの好みのタイプは「尽くさせるのがうまいタイプ」だそうです。逆に「自分の事をなんでも自分でこなしてしまう男」は自分の存在意義に疑問を感じるため好みではありません。自信と活力があり我が道を突き進んでいく姿と、ダメ男に振り回される「残念な美人」の部分とのギャップもミナレの魅力のひとつなのかもしれません。
サブキャラクターも濃い人物ばかり
ミナレを取り巻く登場人物たちも濃いキャラクターが揃っています。まずは、バーで出会ったミナレをラジオの仕事に引きずり込んだ麻藤兼嗣。麻藤は、ミナレが後にラジオ番組を持つことになる藻岩山ラジオ局のディレクターです。胡散臭いくたびれた中年男性に見えますが業界に生きる人間のしたたかさも持っており、ミナレをラジオの世界へ誘い、さらにその後も無理難題を押し付けながらもミナレの才能を輝かせていきます。
ミナレの先輩で人気パーソナリティである「茅代(ちしろ)まどか」も、そのクールで淑やかな見た目に反して面白い性格をしています。自分本位でトークを繰り広げる新米のミナレに「リスナーに対する姿勢」を真面目に説きますが、その説教の長いこと長いこと。公園のベンチで酒を片手に延々と喋り続けるまどかに、ミナレも思わず突っ込みます。
ミナレのように強い個性をもち要領が良い人間にいつも「美味しいところ」を持っていかれてしまうという「生真面目」なまどかは、ときおりそのようなコンプレックスを覗かせ他人に管をまいてしまうのです。藻岩山ラジオで三本の指に入るほど人気で優秀な人物ですがこんな人間らしい一面も持っていて、ミナレに影響を与えていきます。
ミナレや麻藤を陰で支えるのは、藻岩山ラジオでADを務める「南波瑞穂(なんば みずほ)」です。家賃を払えなくなり家を追い出されたミナレを自宅に居候させるなど気立てが良く、また女子力も高い女性です。しかし、その人の良さが災いしストレスを溜めがちで、精神的に限界を迎えると「包丁を名刀並みの切れ味になるまで研ぎ続ける」という奇行に走るというこれまた強烈な個性を持っています。
ラジオ局のみならず、ミナレが働くスープカレー屋に関わるキャラクターも個性的です。店の雰囲気に合わないミナレを邪険に扱うオネェ口調の店長「宝田」。そして「残念な美人」ミナレに好意を寄せ、懲りずにアタックし続ける真面目で優しい青年「中原忠也(なかはら ちゅうや)」。このような、ミナレに負けないほど個性的なキャラクターたちも『波よ聞いてくれ』のストーリーを盛り上げる一因となっています。
先の読めない展開
金を持ち逃げされどん底にいたミナレが業界の偉い人に見出され、「ラジオで華々しくデビューを飾りスターへの階段を登っていく」というようなシンデレラストーリー。と、いういわけにはいかないのが『波よ聞いてくれ』の面白いところです。ラジオの仕事を始めてもすぐに食べていけるほど業界は甘くありません。そのため、ミナレはスープカレー屋とラジオパーソナリティの仕事という二足のわらじを履いて生活することになるのです。
そしてディレクターの麻藤の「無茶振り」な番組企画、さらにミナレの周りにいる濃いキャラクターたちによって、ミナレはどんどん予期せぬ事件に巻き込まれていきます。細かいネタバレは伏せますが、光雄との急な再会の他、ミナレの住むアパートの怪事件、さらに怪しげな宗教団体による監禁など、物語は思いがけない展開を見せていきます。それらに振り回されながらも前に突き進んでいくミナレの姿も必見です。
テンポの良いストーリー
ミナレがラジオパーソナリティとしてマイクの前に立った時から様々な出来事や人間関係が描かれていきますが、『波よ聞いてくれ』のすごいところは、それらが次々と怒涛の展開を見せるテンポの良さです。それは情報量の多い物語の序盤だけではありません。話が進むにつれどんどんとギアがあがっていくような疾走感があります。次の話への「引き」も上手く、どんどん先が読みたくなるような作りになっています。
テンポの良さに一役買っているのがキャラクターどうしの軽快なやり取りです。実在する有名人の名前や時事ネタなども織り込みながらコントのようなやり取りを繰り広げていくため、笑いながら夢中になって読み進められます。
根底にあるのはしっかりした「ラジオ漫画」のストーリー
我が道を行くミナレのドタバタ劇が楽しい『波よ聞いてくれ』ですが、その面白さを支えているのはやはり「ラジオ業界」という世界をしっかりと描いているという点です。藻岩山ラジオの構成作家「久連子克三(くれこ かつみ)」が登場するエピソードでは、ラジオ業界の裏側について触れています。
また、ラジオ局で働くスタッフやスタジオの風景がリアルに描写されており、我々が普段あまり目にすることのない「ラジオという世界」がどういうものか自然と伝わってくるようになっています。作者の沙村さんはラジオ局に取材をして『波よ聞いてくれ』を描いているそうですが、インタビューでは作中のミナレのトークを重視してほしいとのことから、いわゆる「業界モノ」になりすぎないようにしているとも語っているようです。
波よ聞いてくれの作中の名言をネタバレ紹介!
『波よ聞いてくれ』のもう一つの魅力が、ミナレをはじめとする登場キャラクターの台詞まわしです。職場が増え、個性の強い人物たちに囲まれますます混沌とするミナレの人間関係。日々つのるイライラが、ミナレのアドリブトークや突っ込みを冴えわたらせます。ここでは、作者の沙村さんのセンスが光るミナレの名言をネタバレ紹介していきます!
波よ聞いてくれの名言ネタバレ①「地の果てまでも追い詰めて 殺す!!」
名言ネタバレ一つめは、1巻でラジオ局に乱入したミナレが元カレの光雄に向けて放った「地の果てまでも追い詰めて 殺す!!」という台詞。怒涛のアドリブトークの締めの衝撃的な一言です。生放送中にこの言葉を言ってのけるミナレのパワフルさがよく表れているシーンとなっています。
実は、ミナレは後に別の放送を聞いた光雄とあっさり再会を果たします。光雄からメールをもらい動揺したミナレは猟銃を買う準備をしたり格闘技のイメージトレーニングを始めたりするのですが、なんだかんだで光雄への情を捨てきれない様子。持ち逃げした現金の半分をミナレに返してきた光雄の家までついて行ってしまいます。果たして再会した光雄とミナレはどうなってしまうのか、この先は漫画で確かめてみてください。
波よ聞いてくれの名言ネタバレ②「いつも湧き出てる無根拠な自信」
名言ネタバレ二つめは、「ギリギリで蘇った!いつも湧き出る無根拠な自信が!!」という台詞です。ミナレの番組をつくることになったものの、スポンサーを集めていないという麻藤。しかしそれが逆に、誰にも配慮することなく自由な番組作りができるということで、麻藤は「自分を裏切って逃げた男をたった今殺してきた女」というテーマのラジオドラマをやろうと提案してきます。
アドリブ満載の内容にテンションが下がり若干自信を無くしたミナレは、麻藤に「自分は女としてどうか」と聞くと、「黙ってればモテる」とのこと。それを聞いて「ラジオの仕事を続けたら男運が逃げる!」と憤るミナレに、麻藤は「はは…かもしえれねぇな。でもお前を独占したいからよ」と甘い台詞を言います。単純なミナレはその一言で自信を取り戻し、ラジオドラマを決行するのでした。
波よ聞いてくれの名言ネタバレ③「ただただ 挽回したい」
名言ネタバレ三つめです。自分の番組を持つようになったミナレは、第一回、第二回の放送で自分の元カレである光雄をモデルとした架空実況を演じ好評を得ました。第三回の放送前には、「進次」という青年から番組あてに「自分は死者に呪われている」といったようなオカルトめいた手紙が届きます。進次はミナレと同じアパートに住んでおり、酔いつぶれたミナレをたびたび部屋に送り届けていた親切な青年です。
ミナレとスタッフは番組企画として進次の家に訪問するのですが、そこで怪事件に遭遇し、ミナレは大失態を演じてしまうのです。結局、第三回の放送は、ミナレの失態に巻き込まれた進次とそれに謝罪するミナレという形の内容になりました。ここで注目したいのが、ミナレが「挽回」という言葉を使っている点です。
間違いを犯したときに人はそれを反省し「償う」ものですが、ミナレは「挽回したい」というポジティブな言葉を(無意識に)選んでいます。いつも前を向いて真っすぐなミナレの性格が表れている名言です。
波よ聞いてくれの名言ネタバレ④「これは「女の生態」一年生の授業内容です」
名言ネタバレ4つめは、ミナレと同じくスープカレー屋"ボイジャー"で働く青年、中原に向けての講釈です。"ボイジャー"には「城華(たちばな)マキエ」という女性も一緒に働いており、中原に好意がある様子です。しかしマキエの想いに気づかない鈍感な中原。マキエが情緒不安定になっていることを気にかけそのことをミナレに相談すると、痛快な切り返しをしてきます。
出典: https://lrnc.cc
ミナレ曰く、「女が情緒不安定になるのは自分が執着してる相手にだけ」とのこと。遠まわしにマキエの気持ちを中原に伝えています。ミナレを通して、女性の気持ちに踏み込んだ「女の生態」が描かれることも多い『波よ聞いてくれ』。「ラジオと恋愛」もテーマのひとつではありますが、こんな風に講釈を垂れる主人公のミナレは(いまのところ)誰ともいい感じにならないのも面白いところです。
波よ聞いてくれの実写化の可能性を考察!
実写化するならドラマ向き?
『波よ聞いてくれ』はラジオ局を舞台にしたリアルなストーリーということもあり、実写化を待ち望む声も多く聞かれます。漫画作品の実写化といえばテレビドラマ、映画、舞台など様々なジャンルで展開されますが、『波よ聞いてくれ』は既にラジオドラマは製作されています。この作品が「実写化」されるとしたら、どのメディアになるのでしょうか?
ミナレのラジオ番組「波よ聞いてくれ」では、実際にミナレの周りで起こる出来事や取材した出来事を元に放送内容を決めています。ラジオの放送回ごとにいくつかのエピソードに分かれているため、『波よ聞いてくれ』の実写化はテレビドラマ向きであると言えるかもしれません。
波よ聞いてくれのイメージキャストは?
もし実写化されたら誰がどの役にキャスティングされるのか、読者のみなさんにはそれぞれイメージがあるようです。『波よ聞いてくれ』という作品にはミナレの魅力が大きく影響するので、主人公を任せられる女優として様々な名前が挙がっています。
だから栗山千明と阿部寛で「波よ聞いてくれ」の実写を頼む
— YODA@3日目東ラ-44a (@YODA_44) May 15, 2018
沙村広明さんの『無限の住人』の実写映画で姉御仇の金髪美女を演じた栗山千明さん、テレビドラマ『悪夢ちゃん』で優しい笑顔の裏に腹黒い本性を隠した教師役を演じた北川景子さんを期待する声の他、バラエティ番組でも活躍しておりコメディタッチな演技もできる松岡茉優さんの名前も見られました。
もし、『波よ聞いてくれ』を実写化するんやったら北川景子女史を希望。『モップガール』『悪夢ちゃん』での怪演がかなり生かされるかな~と。そして共演でリリー・フランキー氏などの怪しい演技派オジサマをぶっ混んで欲しい。
— Kazto//zero (@Kazto007) July 2, 2015
(……勝手な妄想でゴメンなさい)
『波よ聞いてくれ』にはミナレの他にも個性的なキャラクターが多数登場するため、ミナレ役以外のキャストも様々な俳優が予想されています。ミナレと共に番組を作るナイスミドルな麻藤には、豊川悦司さんや阿部寛さん、浅野忠信さんなどの名前が挙がっています。麻藤の年齢よりは少し上ですが、リリー・フランキーさんも麻藤の「胡散臭さ」を上手く演じてくれそうです。
波よ聞いてくれを実写するなら麻藤さんはトヨエツがいいなぁ…
— 悌太 (@88_taho) October 4, 2016
実写化される際は、その作品の監督にも注目が集まります。漫画の実写化といえば、近年では『るろうに剣心』の三池崇史さんや『銀魂』の福田雄一さんなどが有名です。キャラクターどうしの掛け合いとストーリー展開のテンポの良さが重要なこの作品の監督には、宮藤官九郎さんの作風があっているという意見もあるようです。
波よ聞いてくれの感想を紹介
感想紹介①「ラジオ漫画」として面白い
『波よ聞いてくれ』4巻。「面白いに決まってるものが面白い」レベルなので新しい感想といや「亀かわいい」くらいのもんですが。でも改めて読み返すとこの漫画を「面白く成立させる」って相当な力業なわけで、ねえ。この人にしかできねえよなあ。ベアゲルダーも新刊待ってますからねぇ。 pic.twitter.com/er87Mvrg48
— 正夢の3人目 (@magami_dai) September 25, 2017
この漫画そのものに対する感想です。「言葉」という題材を取り扱った漫画はいくつかありますが、とりわけ漫画で表現するのが難しい「ラジオ業界」が舞台となっている『波よ聞いてくれ』。業界の事情を詳しく書くだけではなく、まるで深夜ラジオを聴いているように読めるミナレのトークを「紙面から声が聞こえてくるよう」とい言い表した感想もありました。
感想紹介②序盤から怒涛の展開
すごいアップテンポでハイスピードなギャグ漫画だった。なんかブレーキの壊れた車に乗せられたような感じ。ずぶの素人がラジオパーソナリティに抜擢されるんだけど、その経緯がとてもアクロバティック。
『波よ聞いてくれ』のストーリー展開についての感想です。次々と予想のつかないことが起こり疾走感のある展開で、続きを読まずにはいられない内容となっています。「このテンポの良さがクセになる!」という感想も多く見られました。
感想紹介③沙村さんの台詞のセンス
沙村広明「波よ聞いてくれ」第3巻。毎回感想として思うのが、短編集「おひっこし」の頃から、この人の会話のセンス最高だな、という事でして。なんだか知らないけど、こういう気の利いた(?)会話が出来るようになりたいです。世間的に気が利いてるかどうかはわかりませんが。
— テクノ番長 (@technobanchou) December 1, 2016
沙村広明さんが『無限の住人』の連載と並行して、別名義で発表した短編漫画集『おひっこし』にも触れての感想です。『波よ聞いてくれ』で繰り広げられる「テンポの良い会話劇」は、この『おひっこし』の頃から健在です。長い台詞書きを読むのが全く苦にならないほど、会話やラジオトークの台詞のセンスが光っています。
波よ聞いてくれの魅力と感想をネタバレ!実写化を考察まとめ
『波よ聞いてくれ』の魅力や名言、読者の感想などをまとめてネタバレ紹介してきましたが、いかがでしたか?ここでご紹介した登場キャラクターやエピソードは本編のごく一部ですので、この作品の神髄はぜひ実際に漫画を読んで味わってみてください。まるで本当のラジオを聴いているような、ミナレやキャラクターたちのやり取りがクセになること間違いなしです。
また、実写化を待ち望む読者も多い『波よ聞いてくれ』。原作のような勢いのある作品になるように、個性的なキャラクターたちにぴったりのキャスティングになることを期待しましょう!