スマホを落としただけなのにをネタバレ!映画キャストやあらすじ・犯人の正体は?

2016年の「『このミステリーがすごい!』大賞」最終選考に残った現代の怪談めいたサイバーミステリー作品『スマホを落としただけなのに』が2018年11月2日に映画として堂々公開されました。この映画『スマホを落としただけなのに』が早くもSNSを中心に拡散が進み、話題を呼んでいます。映画を楽しむための事前知識としてあらすじやキャストをおさらいしつつ、考察したい方向けにネタバレを含む情報も紹介していきます。本記事には一足早いネタバレが含まれますので、章題確認と自己責任のもとお楽しみください。

スマホを落としただけなのにをネタバレ!映画キャストやあらすじ・犯人の正体は?のイメージ

目次

  1. スマホを落としただけなのにのあらすじやキャストを徹底調査!
  2. スマホを落としただけなのにはどんな映画?原作や監督を紹介!
  3. スマホを落としただけなのにの映画キャストを紹介!
  4. スマホを落としただけなのにの映画あらすじをネタバレ!
  5. スマホを落としただけなのにの映画結末をネタバレ!犯人の正体は?
  6. スマホを落としただけなのにの映画主題歌を紹介!
  7. スマホを落としただけなのにの映画を観た感想や評価を紹介!
  8. スマホを落としただけなのにのネタバレまとめ!

スマホを落としただけなのにのあらすじやキャストを徹底調査!

皆さん、突然ですが「スマートフォンやお財布を落としたこと」はありますか…?おそらく誰しもがスマホだけでなく様々な物品を電車やお店で落としてしまって慌てた経験があるのではないでしょうか。11月初頭、TwitterなどのSNSを中心としてこの細やかな胃の痛い問題が「#しただけなのに」というハッシュタグを伴って話題になっています。

そのハッシュタグのでどころこそが11月2日に公開した映画『スマホを落としただけなのに』なのです。今回はその旬な映画の見所をあらすじやキャストに絞ってネタバレを含みつつご紹介いたします。最低限のネタバレのみですがミステリーのギミック部分に触れますので、まだ観ていない方は見出しに「ネタバレあり」と書いてある章を薄目で飛ばしつつお楽しみ下さい。

映画『スマホを落としただけなのに』公式サイト

スマホを落としただけなのにはどんな映画?原作や監督を紹介!

この章では題名や予告編でちょっと違うものを想像しがちな映画『スマホを落としただけなのに』のスタッフや原作小説などホットな話題について最初の触りとして作品をご紹介しましょう。

原作小説『スマホを落としただけなのに』#とは

映画『スマホを落としただけなのに』は志駕晃さんの同名のミステリー小説『スマホを落としただけなのに』が原作となっています。タイトルだけパッと見ると「不倫ものの恋愛小説?」「ライトノベル?」と誤解されがちですが、宝島社の小説の表紙(田中寛崇さん作)と帯からただならぬものを感じる方も多いのではないでしょうか?

志駕晃さんは元々から小説家だったのではなく、なんと『スマホを落としただけなのに』がデビュー作という快挙を達成しています。放送業界で番組制作に関わりその経験も盛り込んだスリリングな展開を武器に作品を作りだしたことが小説の奥行きを作りだし人々を魅了しているのです。

また、『スマホを落としただけなのに』は2016年の第15回『このミステリーがすごい!』の最終候補まで残る話題作になっており、治安の良いとされている日本ならではのサイバーミステリー小説が2018年11月にこうして映画が公開されるほど人々の興味を集めているのです。また、続編である『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』がちょうど11月6日に発売されるなど話題沸騰中の作品となっています。

漫画『スマホを落としただけなのに』#とは

また、『スマホを落としただけなのに』の世界観は現在も漫画という形で拡大を続けています。こちらは『K.O.K -キング・オブ・クズ-』(2016年〜)でデビューを果たした嶋田ひろあきさんがコミカライズを担当し、色っぽさや不気味さをふんだんに盛り込んだ作風でファンを魅了しています。

漫画『スマホを落としただけなのに』の単行本は現在1巻まで発売されており、「LINEマンガ」で順次連載中ですので漫画版のみどころなどのネタバレは避けますが、気になる方はチェックしてみるとより映画が楽しめるかと思います。

映画『スマホを落としただけなのに』の気になるスタッフ#とは

新進気鋭の原作を支える映画のスタッフとして最も今回話題になっているのは、映画『スマホを落としただけなのに』のメガホンをとる中田秀夫監督でしょう。写真の一番左の優しそうな男性が中田秀夫監督です。

中田秀夫監督と言えば、本人の希望ではないもののジャパニーズホラーの火付け役となった怖い映画づくりの第一人者で、『女優霊』(1996)をはじめ『リング』(1998)、『リング2』(1999)、『ガラスの脳』(2000)、『仄暗い水の底から』(2002)などコンスタンスに邦画界にその名を馳せています。薄暗い画面や「敢えて見せない構図」「聴こえてしまう不気味な音」など観る人の没入感を煽る演出が特徴的です。

ネタバレはここでは避けますが、映画『スマホを落としただけなのに』でもその空気感は徹底されています。映画ならではの演出や巨匠アルフレッド・ヒッチコックの『サイコ』(1960)などのオマージュなどを盛り込みながら、丁寧に作り込まれた空気感に対して「怖かった」という感想が数多くあがっているのはひとえに映画であるからこその挑戦の賜物だと言えるのです。

また、今回の映画の企画を担当した平野隆さんは『陰陽師』(2001)、『下妻物語』(2004)、『感染列島』(2009)、『予告犯』(2015)、『64 -ロクヨン-』(2016〜)『コーヒーが冷めないうちに』(2018)などを世に送り出してきたヒットメーカーであり、スタッフの顔ぶれだけから言ってもかなり期待値の高い作品だとお勧めできるでしょう。

#志駕晃 (@E9nawos5InYAehk) | Twitter

スマホを落としただけなのにの映画キャストを紹介!

この章では映画『スマホを落としただけなのに』でスクリーンを彩る実力派の豪華キャストについて8人をピックアップしてご紹介しましょう。キャストを眺めながら誰がどんな行動をするのかどんな展開が待っているのか想像してみて下さい。

北川景子/稲葉麻美役

本作のヒロインにして数多くの秘密を持つキーマン「稲葉麻美」を演じるのは、2003年のテレビドラマ『美少女戦士セーラームーン』の火野レイ(セーラーマーズ)役で役者デビューをし、2006年の『間宮兄弟』でスクリーンに登場し、『ルームメイト』(2013)などで人気を博した北川景子さんです。

「女性が選ぶ「なりたい顔」ランキング」や「5万人が本気で選んだ最も美人だと思う女性芸能人ランキング」で首位を連続している彼女は、本作でも都内に住む美人会社員として恋人の富田誠と共に事件に巻き込まれていきます。

一般女性として巻き込まれる凶悪で一方的なサイバー犯罪と、稲葉麻美の持つ数々の謎は「私生活(ヒミツ)を暴かれる」という点で本作を象徴するようなキーマンになっているのです。多くのランキングで上位を勝ち取りネット上でも人気沸騰中の北川景子さんがサイバー犯罪もののキャストとして登場するのは非常に皮肉の効いた配役だとも言えるでしょう。

田中圭/富田誠役

本作で事件の発端であるスマートフォンの所持者にして稲葉麻美の恋人役である「富田誠」を演じるのキャストは田中圭さんです。田中圭さんは2018年のドラマ『おっさんずラブ』で主役の春田創一を演じたことでも今最もホットな俳優のひとりで、2003年のドラマ『WATER BOYS』から着々とファンを増やしている時の人でもあります。

本作でも愛くるしいどこか憎めない一般男性を演じつつも、要所要所でしっかりと稲葉麻美と向き合っていく芯のある人物として描かれています。どこまでも人間らしく人間らしいからこそ隙も多い富田誠ですが、巻き込まれていく巧妙なサイバー犯罪に対して思わず浮かんでしまう「その対応はヤバイでしょ」というハラハラ感も田中圭さんの確かな演技力あってこそでしょう。

要潤/武井雄哉役

本作で絶妙な立ち位置にいる「武井雄哉」を演じきったのは2001年の『仮面ライダーアギト』の氷川誠からはじまり、連続テレビ小説『まんてん』(2002)『まんぷく』(2018)や2006年の映画『UDON』、バラエティ番組では『タイムスクープハンター』シリーズ(2008〜)の主演など、ドラマからバラエティまで幅広く活躍する実力派のキャストです。

本作では稲葉麻美の過去の一端を知るキーマンとして、甘いマスクとコミカルささえも内包する武井雄哉の不穏な動きにも注目が集まっています。

バカリズム/小柳守役

映画に進出するお笑い芸人は多くいますが、その中でも意欲的に個性を発揮しているのが本作で「小柳守」を演じているキャストのバカリズムさんです。「トツギーノ」などのフリップネタで一躍を馳せ、大喜利を競う『IPPONグランプリ』では数多くの優勝経験を持つ話術のプロでもあります。

2012年に自主制作映画『バカリズム THE MOVIE』をつくったことでも話題になりましたが、実はそれ以前の1998年の『がんばっていきまっしょい』からスクリーンには登場しており、『ハンガー・ゲーム』の吹き替えを勤めるなど徐々にその座を確立させていっています。

本作でも富田誠の部署違いの同僚として、そのコミカルさと会話のテンポ感を保っており、シリアスな本筋に冷ややかな笑いと嫌な予感を齎すキーマンとして機能しています。

成田凌/浦野善治役

サイバー犯罪に巻き込まれ当惑する稲葉麻美と富田誠をセキュリティ会社としてサポートしてくれる頼もしいエンジニア「浦野善治」を演じているのは、2014年のフジテレビNEXT smartオリジナルドラマ『FLASHBACK』で役者デビューを果たした新星キャスト、成田凌さんです。

ドラマでは『逃げるは恥だが役に立つ』(2016)や連続テレビ小説『わろてんか』(2017)、映画では『残穢 -住んではいけない部屋-』(2016)に登場したり、『君の名は。』(2016)で勅使河原克彦役の声優を勤めたことでも話題になりました。

モデル出身というバックボーンを持ちつつ個性的な演技を発揮している成田凌さんは、本作でもサイバー犯罪対策のプロとして印象的なシーンを作りだすエッセンスとして大活躍しています。

原田泰造/毒島徹役

凶悪なサイバー犯罪を追う骨太な神奈川県警捜査一課警部補「毒島徹」を堂々と演じるのは、お笑いトリオ「ネプチューン」の一員でもあり今やドラマや映画でも引っ張りだこのキャスト原田泰造さんです。

1995年のTBS愛の劇場『ママに宿題』でドラマビューを果たして以来、NHK大河ドラマ『篤姫』(2008)、『龍馬伝』(2010)『花燃ゆ』(2015)をはじめ、『編集王』(2000)や『アントキノイノチ〜プロローグ〜天国への引越し屋』(2011)など多くのドラマに出演。映画では2004年の『ジャンプ』を皮切りに多くの作品に出演し、2005年には第43回ゴールデン・アロー賞・新人賞を受賞した実力派です。

本作でも、新人刑事である「加賀谷学」とバディを組む形で事件を捜査し、アナログな刑事としてサイバー犯罪に挑むことで事件に重厚感を持たせていっています。

千葉雄大/加賀谷学役

若き神奈川県警捜査一課巡査部長を演じるのは『天装戦隊ゴセイジャー』(2010)でテレビデビューを果たし一気に人気を得てきたキャストの千葉雄大さんです。『シェフのそばで。』(2013)や『ドルチェの雫』(2016)など女性を中心に絶大な人気を誇り、スクリーンでも2015年の『Mr.マックスマン』や『全員、片想い』の「あさはんのゆげ」(2016)など今をときめく俳優のひとりとなっています。

本作では、エンジニア上がりの新米刑事として独特の雰囲気を持ちつつ、「毒島徹」の右腕としてサイバー犯罪に対して果敢に挑んでいきます。原作のファンの方々に小さくネタバレをすると、「映画だけのある設定」が彼にも付与されていますのでその点も含めて楽しんでいただくことをオススメできるでしょう。

高橋メアリージュン/加奈子役

「稲葉麻美」の職場の友人にして、今回のサイバー犯罪の説得力を持たせてくれる「加奈子」を演じるのは、連続テレビ小説『純と愛』(2012)でドラマデビュー、同年の『FASHION STORY -Model-』でスクリーンデビューを果たしたホットなキャストの高橋メアリージュンさんです。

2018年にはドラマ『サバイバル・ウェディング』にも出演している人気上昇中の彼女が見せるさりげない仕草の危うさや現実にあり得そうな納得感を持たせる演技にも注目が集まっています。

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スマホを落としただけなのにの映画あらすじをネタバレ!

この章では気になる映画『スマホを落としただけなのに』のあらすじをご紹介していきます。ここでは先にネタバレ範囲を宣言し、「ことのあらすじ」と「事実」のみを端的にご紹介し、「トリック」や「推理のキーポイント」「警察サイドの捜査内容」については敢えて詳しくネタバレをいたしませんのでご安心ください。

あらすじ:スマホの落しもの

物語は会社員の富田誠が取引先との会議のためにタクシーを使用するシーンからはじまります。メッセージ機能を使って恋人の稲葉麻美とのデートを楽しみにしている富田。彼は麻美に小突かれつつも、「プロポーズ」をしようと心に決め、あれこれと思案しながら取引先に向かいます。

しかし、二兎を追う者は一兎をも得ず。タクシーは渋滞に捕まり、会議に間に合わせるために慌てて飛び出した先で冨田は「スマートフォンをタクシーに置いてきてしまった」ことに気付きます。「誰にでもある平凡なミス」に取引先に同行した上司もあまり深く取り合わず、麻美もまた「ごく当たり前の判断」として仕事の合間に「冨田の携帯からかかってきた電話」に応じたのでした。

電話の主は「スマホを拾った善意的な人物」であり、麻美もカフェに預けたという言葉に従って無事に冨田のスマホを回収しデート先であるプラネタリウムに向かいます。そこで冨田からプロポーズを受けますが、麻美はなぜか少し「躊躇する」のでした。

ネタバレありあらすじ:ラッキーの裏側

冨田はプロポーズに対して「曖昧な返答」を返す麻美に対して少しだけ不思議に思いつつも、彼女と彼女の同僚である加奈子が大好きな「レディーザザ」のペアチケットを大学時代の友人伝いにSNSを介して入手するなどラッキーな日々を送ります。しかし、何故か頼んだ覚えもない時計や電子機器が自分のクレジットカードで注文されるなど徐々に端っこから異変が起き始めるのです。

一方、麻美もまた加奈子と恋愛相談をしつつ、加奈子の提案でSNSのアカウント利用を再開します。そうすると加奈子の読み通り早速様々な人々からレスポンスなどが送られてきます。そのなかには、冨田の職場にいる小柳もいました。小柳は過去、麻美に片想いをしていることもあり積極的にレスポンスを行ってくるのです。そのテンションはまさに女性に悪絡みをする「よくいるおじさん」であり、小さな笑いを齎します。

ネタバレありあらすじ:長髪女性連続猟奇殺人事件

一方で、遡ること10日前の話として山中で死体が発見され警察が捜査のために現場に訪れます。死体の多さや極めて残虐な猟奇性から大規模な捜査を行うことになり、ここで毒島徹と加賀谷学が事件の捜査担当として物語に関わってくるのです。本記事では敢えて伏せますが、加賀谷は新人として責任感あるのか初期からかなり考察をし様々な情報がもたらされます。彼が「元プログラマーである」という設定もまた今回のキーポイントです。

※本来のあらすじでは警察サイドのふたりの考察や捜査、犯人側のヒント描写によって謎が徐々に明らかになるのですが、本記事では以降敢えてミステリーとしての楽しみを保持するためにネタバレ情報に関わる裏舞台のあらすじは「長髪の女性が狙われている」というポイント以外省いて紹介させて頂きます。

ネタバレありあらすじ:1度目の喧嘩

麻美は小柳からのしつこいメッセージに気持ち悪さを感じつつも、プロポーズの答えを出しあぐねていました。冨田も「実家に行ってみたい」という案を頑なに拒み過去を語ってくれない麻美に違和感を感じ始めます。小柳のことを麻美は冨田に相談しようとも思いますが、冨田の周りでも少しづつスマホに異変が起きはじめ、「謎の人物」から麻美に「教え子の千尋と楽しそうにする写真」が送られたことで不和は喧嘩に発展します。

この際、冨田しか知るはずのない写真が別人から送られたことで身の潔白の証明を求められ、証明の難しさに冨田もまた苦心することになるのです。ふたりは誤解を解きますが、つい話そびれた小柳のメッセージの件に麻美はまた冷ややかな印象を覚えます。そして畳み掛けるように冨田のスマホがウイルスによって少額の金額請求と共にロックされ、外的要因によってふたりの仲は綺麗によりを戻される形になります。

ネタバレありあらすじ:セキュリティのプロ

麻美は咄嗟の判断で冨田と麻美の共通の知人であるセキュリティ会社の戸田を頼ります。そうして出張中の戸田に代わってシステムエンジニアである浦野善治が協力して冨田のロック画面を看破します。この際に2人に対してサイバー犯罪の存在を示唆し、ここから物語は一気に「疑心暗鬼」の暗雲が立ち込め段々と中田監督お得意の薄暗い雰囲気になっていくのです。

並行して、警察サイドもサイバー犯罪に気付き方向性を定めていくのでわかりやすく、じわじわと侵食されていく絶妙なシーンでもあります。

ネタバレありあらすじ:2度目の喧嘩

お酒と夜景

冨田のスマホも無事復旧し、安堵するふたりをよそに、加奈子は彼氏を紹介したいと麻美を誘い、その席で偶然にも武井雄哉と再会します。この際に麻美は酷く動揺したような嫌そうな反応を浮かべますが、武井はその心情にも関わらずセクハラまがいな過去話をはじめるのです。

それに怒って退席した麻美を追い、武井は下心から「ある行動」に出てしまいます。麻美は武井を押し退けて逃げるように帰宅しますが帰路で受け取ったメッセージによって精神的に追い詰められていきます。

一方で、冨田の元にも不気味な魔の手は忍び寄ります。なんと、泥酔した千尋が突如目の前に現れ「誘ってくれてありがとう」と身に覚えのないアプローチをしてくるのです。困った冨田は酒気帯びの千尋を送って行こうとしますが、ここに逃げてきた麻美が不運にも遭遇。ふたりは破滅的な喧嘩をし、お互いに弁解をすることなくその場では離別してしまいます。

ネタバレありあらすじ:メッセージ

怒り心頭で帰宅した麻美を休ませることなく事件は牙を剥きます。なんと、武井の起こした「ある行動」を麻美のSNSのアカウントが暴露し罵る内容がアップロードされ、武井から「ルール違反だ」と訴えられるのです。身に覚えのない状況と変えられてしまったパスワードに「アカウントの乗っ取り」を悟った麻美は加奈子に連絡し助けを求めます。ここからは雪崩のように悲劇が続きます。

加奈子と連絡をとった後、なんとその「解決方法」を試すいとまもなく麻美のスマホもまた「恥ずかしい写真を公開する」という脅し文句と共にロックされてしまうのです。プライバシーの危機を感じた麻美は独断で浦野に助けを求めることになりますが、このことを冨田は知る由もありません。

「麻美は浦野に助けを求めた」。これが彼女にとっての結末に至る自発的な最後の行動になります。このようにジワジワとプライバシーや自分が秘密にしていることを暴かれ理不尽に利用される恐怖が描かれつつ、一方で刑事サイドのミステリー要素が盛り込まれつつクライマックスに向かって加速度的にすれ違い、交差して転がっていくのです。次章では端的なネタバレを含めつつクライマックスがどうなるのか紹介していきましょう。

中田秀夫 (@hideonakatan) | Twitter

スマホを落としただけなのにの映画結末をネタバレ!犯人の正体は?

浦野を頼った先の麻美の選択と、冨田の選択。そして結末についてなど、この章ではミステリーのいわゆる「尻尾」の部分を紹介していきます。ネタバレは最小限で抑えますが、キャストのうち犯人が誰かなどが表示されますので知りたくない方はこの章を飛ばして読むことを強くオススメします。

超ネタバレありあらすじ:麻美と「犯人」

包丁

麻美がふと気付くと、何処かのビニールカーテンに覆われた不気味な部屋で目を覚まします。両手を天井から吊り下げられ、足もベルトで固定されて動けない状態で、カーテンの向こうから「誰か」…この不可思議なサイバー犯罪を仕掛けた「犯人」が這い寄るのです。

髪の長い白いワンピースのようなものを着た不気味な「犯人」。サバイバルナイフを持ち、麻美の長い髪を弄びながら語りかけ正体を表します。それは、親身になって相談に乗ってくれた浦野善治でした。彼は幸せの絶頂にある麻美と冨田の関係性を妬み、また「ある理由」で麻美や他の女性たちに執着心を持ってその人生をめちゃくちゃに粉砕してやろうと今回の事件を引き起こしたのです。

逃げられない恐怖と「穴を掘ってくる」と言ってあっさりと退出する浦野に恐怖し麻美は絶望する一方で、警察組と冨田の選択が映し出されます。冨田は「ある情報」を手掛かりに駅へと向かいます。そして警察組も加賀谷の「ある経験則」をもとにクライマックスシーンに向かって追走していくかなりスリリングなシーンになっています。

このシーンの各キャストの演技はかなり真に迫っていて恐怖や希望、絶望など様々な感想を喚起させるとの意見もありますし、「加賀谷の経験則」などは原作小説とは敢えて変更がなされたポイントになっていますので映画を実際に鑑賞していただくと楽しいでしょう。

ネタバレありあらすじ:麻美と…

メリーゴーランド

なんとか間一髪で追いついた冨田は麻美を解放し、外に出ます。そこは古びた遊園地でした。そしてそのまま脱出を図りますがここで浦野が突如メリーゴーランドから現れ、冨田を殴打し身動きが取れなくなったところで絶望的な言葉を発します。それは、「麻美の秘密の暴露」を仄めかすものでした。麻美はその言葉に浦野の口から語られるよりは自分でと、冨田に辛い過去を話しはじめます。

実は麻美の本名は「山本美奈代」であり、学生時代からシェアルームをしていた「稲葉麻美」が「ある理由」で自殺したのをきっかけに彼女と入れ替わり整形手術をして「稲葉麻美」として生きてきたのです。実家に冨田を紹介したがらないのも、武井に対して酷く動揺したのも、そしてSNSを封印していたのも全てはこのためだったのです。

ネタバレありあらすじ:冨田と…

天の川

人生そのものが偽りであったことと冨田を騙し続けていたことを麻美は涙ながらに告げ、冨田もまたあまりに暗い過去と無力感に忘我し言葉が出なくなります。そして勝ち誇ったようにでは冨田を手にかけようとする浦野に対して、ここで加賀谷と毒島が駆けつけてふたりを助けてくれるのです。そうして、その場は収められ療養のために入院した冨田に麻美が家を引き払って職場からも姿を消したという情報が齎されてしまいます。

舞台は移り変わってプラネタリウム。ひとり寂しく架空の空を見上げ、冨田との愛くるしいやり取りを思い返す麻美がポツリと映ります。反芻される言葉に重ねるように冨田が現れ、そしてここで「伝えられなかった言葉」をお互いに伝え再びふたりで歩いていこうと誓って外に出ます。その後ろには高校生のカップルたち。「ある行動」をとって、そして…というところで、『スマホを落としただけなのに』は幕を閉じるのです。

スマホを落としただけなのにの映画主題歌を紹介!

映画『スマホを落としただけなのに』はキャストも豪華ですが、主題歌も今が旬のアーティスト「ポルカドットスティングレイ」を起用し話題になっています。この章では、気になる主題歌についてもご紹介しましょう。

映画『スマホを落としただけなのに』の主題歌はポルカドットスティングレイの「ヒミツ」。その歌詞はまさに稲葉麻美と彼女や彼女が大切にしている「宝物」を襲う犯人の魔の手を象徴したようなクールなナンバーになっています。

かっこよく耳に届きやすいベースラインやボーカルの雫さんの高音がテンポよく、この曲がシアターで聴きたくて来たという意見もあがるほどの出来栄えになっています。高音質高画質が楽しめるシアターでこそ楽しんで欲しい『スマホを落としただけなのに』にピッタリな1曲になっているのです。

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スマホを落としただけなのにの映画を観た感想や評価を紹介!

想像するだけでゾッとする親近感

「忘れものをしても帰ってくるから」と高を括りがちな日本の今日この頃ですが、まさにその油断を突いて滅多刺しにしてくる『スマホを落としただけなのに』に対して「自分なら…」と感情移入して恐怖する声が続々とあがっています。

また予告から惹きつけられて来場した方からは「予想以上に怖かった!」などの声もあがっており予告の破壊力以上のものがスクリーンで提供されていることが伝わってくるでしょう。タイトルのこのわからなさも、予告からシアターと踏み込んでみると一気に「このタイトル怖い!」に転じるようです。

主題歌がかっこいい!

「ヒミツ」、「なりすまし」、「本当のこと」、「逃げられない」など映画を観た上で聴いているとテーマ性が良く伝わるという意見も多く、作品をよりカッコいいアクセントを加えているのは間違いありません。

主題歌「ヒミツ」を担当したポルカドットスティングレイの楽曲がピッタリあっているとの高評価もまた続々と拡散されています。これを機にポルカドットスティングレイの世界観に触れてみるというのも楽しいかもしれません。

あのキャストのあの演技がすごい!

演技でキャラクターが個性化され、物語をわかりやすくしてくれるというのは特に初見で作品に触れる際には貴重なポイント。その要点をガッツリと抑え豪華なキャストで彩った『スマホを落としただけなのに』はまさに「ハマりやすいミステリー作品」の王道を行ったキャストの布陣だと言えるのです。

映画『スマホを落としただけなのに』 (@sumaho_otoshita) | Twitter

スマホを落としただけなのにのネタバレまとめ!

映画『スマホを落としただけなのに』の作品紹介はいかがでしたか?まだまだネタバレも少なく旬な映画を観たくなるような情報が今もなおテレビやSNSで拡散され続けています。映画だけでなく漫画や小説など様々な媒体で話題の本作を、「#スマホ落とし」「#しただけなのに」などでこの平成最後の初冬のウェーブに乗ってみるのはいかがでしょうか?

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