2018年11月09日公開
2018年11月09日更新
惡の華はトラウマ漫画?全巻のネタバレあらすじと最終回の感想を考察
惡の華とは別冊少年マガジンで連載されていた漫画でその独特の世界観から多くの読者を惹きつけた名作です。そんな惡の華ですが物語は中学生と高校生の二部で分かれており、青春時代の鬱屈とした感情や罪の意識の描写などがとても個性的で読んだ人でトラウマになった人も多い漫画になります。今回はそんな惡の華の全巻のあらすじやネタバレ、最終回を見た人の感想などから漫画惡の華を考察していきます。
目次
惡の華の漫画が気になる!
絶望をテーマに思春期独特の精神的彷徨や自我の行方を描いた青春漫画の惡の華。惡の華とはシャルル・ボードレールの詩集から取られており、その惡の華の絵が独特の世界観を出している作品になります。舞台は作者の故郷などを元にして作られ、青春時代nドロドロとした気持ちを描いています。今回はそんな惡の華のあらすじ、ネタバレや最終回、読者の感想などをご紹介し、なぜトラウマ漫画と言われているか考察します。
惡の華とは?
ドロドロとした青春時代を描いた惡の華ですが、先にあらすじやネタバレ、最終回などの感想でトラウマになる考察をする前に惡の華の作者や基本情報などを詳しくご紹介していきます。
漫画惡の華の原作者とは?
惡の華の漫画の原作者はちばてつや賞ヤング部門最優秀新人賞を受賞した押見修造が手掛ける青春漫画となっています。押見修造は別冊ヤングマガジンで「スーパーフライト」といった作品でデビューをし、同年に「アバンギャルド夢子」の連載を開始しました。その後ドラマ化された「漂流ネットカフェ」や現在ビッグコミックスペリオールで連載中のサイコサスペンス漫画「血の轍」など数多くの名作を世に出した漫画家になります。
漫画惡の華の舞台は?
惡の華は青春時代を描いた漫画ですがこの作品は中学生時代とその後を描いた高校生時代の二部構成になっている漫画で、舞台となるのは作者押尾修造の故郷が描かれています。実態感を元にした自伝ではないのですが故郷の群馬県桐生市と学生時代の学校をモデルとしていて高校生編の街は埼玉県さいたま市大宮区をモデルとしています。そしてその街の舞台とともに心の葛藤や恋愛、断罪の心で物語が形成されていきます。
テレビアニメでの惡の華
漫画惡の華はテレビアニメも2013年に放送されました。漫画のあらすじ通りではありますが実写の動きをトレースして作るロストコープと言われる手法で作成したアニメとなっており、独特な世界観をより強調する生生しい表現工夫がされています。実写の撮影は舞台となる群馬県桐生市で撮影されており、監督の発送がより詰め込まれた作品となっています。現実味のあるストーリーでおもしろいといった感想が多く寄せられました。
アニメ惡の華の声優は?
アニメの惡の華の主人公春日高男役を務めたのはアニメ「蟲師」や「ああっ女神さまっ」にも出演している植田慎一郎が務めました。ヒロイン役である仲村佐和役には「政宗くんのリベンジ」や「将国のアルタイル」などに出演している伊瀬茉莉也が。そしてもう一人のヒロイン佐伯奈々子役にはアニメ「けいおん!」や「進撃の巨人」に出演している有名声優日笠陽子が熱演しました。
ボードレールの惡の華とは?
惡の華とはフランス詩人ボードレールが書いた詩集になり、そこから名前を取ってつけられました。惡の華の詩集の内容は詩人の生誕から死までを描いた退廃的であり官能的な韻文詩集と言われています。惡の華は章の名前でもあり、物語には憂鬱と理想、反逆、死など合計101にも及ぶ編目がつけられている大作になります。アニメ惡の華ではこの詩の憂鬱とした気持ちなどが吹き込まれていて惡の華の名前に恥じない作品となっています。
惡の華の佐伯や仲村などの登場人物とは?
漫画惡の華についての基本情報やボードレールの惡の華についてご紹介し、その惡の華の世界に数々の人物達が独特の世界を形成していきます。では物語のあらすじネタバレの前に佐伯奈々子や仲村佐和などの登場人物について詳しくご紹介していきます。
春日高男
漫画惡の華の主人公。趣味は読書でボードレールの惡の華が一番のお気に入りであるが成績はあまりよくない男の子です。性格は自意識過剰で内向的と潔癖症という性格もあり対人関係において壁を作ってしまってあまりクラスからも評判がよくない主人公です。しかし心の底では佐伯奈々子に片思いしており、偶発的に彼女の体操服を盗んでしまい彼の人生が大きく変わる事になります。
仲村佐和
漫画惡の華におけるヒロインの女性。主人公高男の後ろの席で眼鏡をかけた物静かな女性ですが春日と二人きりになると秘めている感情が爆発する不思議な女の子です。目上の人にも毒舌を吐くほどの毒舌家で人との協調性が優れない一面を持ち合わせていて、先生との口論が絶えない。ある日主人公高男が佐伯奈々子の体操服を盗むところを目撃しそれ以降高男を奴隷と化し、様々なことを画策します。
佐伯奈々子
仲村佐和とは別の惡の華のもう一人のヒロイン。美女でスタイルもよく周りからの評判がとても言い奈々子ですが周囲の期待などで自分の在り方が漠然としていて事故不一致の悩みを抱えている人物になります。主人公高男に好意を寄せられ体操服を盗まれたことを知らず関係を深めていく二人。しかし自らの体操服を盗まれたことを知った奈々子は思いもよらぬ事を起こしてしまいます。
常磐文
第二部の高校生編においてヒロインを務める人物。スタイルも良く美人で男子たちに多数の人気を持っている彼女だが付き合っている先輩と上辺しか見ない態度に腹を立てながら生活しています。学校では友人たちに常に囲まれて快活なイメージを持つ彼女ですが実は文学が好きでノートに小説のプロットを書いたりしており、後に小説家デビューを果たします。
木下亜衣
佐伯奈々子の友人で気が強く仲村佐和や春日のことを嫌っています。女子のリーダー的存在ですが潔癖なため感情が表に出やすく取り乱す場面も多くあります。佐伯奈々子と春日高男が交際を始めたことに疑問を持っており、ある事件の後佐伯奈々子と絶好状態になってしまいます。
山田正和
主人公春日高男の数少ない友人の一人。女子に対してイヤらしいことばかり考えており、普段は明るい性格ですが、春日が正和のことを避けると一方的に手のひらを返した対応をしたり兄からDVDを借りて喜ぶなど子供っぽい性格の男の子です。
小島健
主人公春日高男の数少ない友人の一人。太目な山田正和とは違い痩せており、眉が濃ゆい男の子で、春日本人は小島のことを嫌っているが佐伯奈々子のことに関する性的な話題を口にしては盛り上がっている人物です。
惡の華の全巻あらすじをネタバレ紹介!
漫画惡の華は少年少女達の悩み、苦痛、断罪など様々なことを描いた青春漫画になっておりヒロインの予想だにしない行動に驚かされることが多々出てきます。そんな惡の華の各巻のあらすじやネタバレと最終回のあらすじやネタバレを一挙にご紹介します。
惡の華1巻のあらすじネタバレ
漫画惡の華は主人公春日高男が想いを寄せる佐伯奈々子の体操服を気の迷いから盗むところから始まります。誰にもバレていないと思っていた高男ですがクラスメイトの仲村佐和にバレてしまいます。仲村佐和は教師に毒舌を吐くなど変わり者の女の子です。そんな彼女にある日高男に「実は見てたんだよ。春日くんが佐伯さんの体操着盗んだところ。」と言われます。
盗んだところを見られた高男。仲村佐和は盗んだ高男に「そのかわり私と契約しよう」とみんなにバラさない代わりに高男の変態性をもっと表に出させる契約をするのでした。しかし高男はそんなことを絶対したくないと思っていました。だが高男は誰にもバレたくないという一心でその契約を飲んでしまいます。そして仲村佐和は春日高男に様々な変態的行為をさせていきます。
そんな中主人公高男は好意を寄せている佐伯奈々子とデートをすることとなります。それを見逃さないかのよに仲村佐和は高男に佐伯とのデートで盗んだ体操服を着ていけと命令します。仲村佐和は高男をいじめているわけではなく、「私もきっと変態なの」と自分自身の変態性を打ち解けます。その変態性が二人を引き合わせたのかどんどんと行為がエスカレートしていくことになるのです。
惡の華2巻のあらすじネタバレ
佐伯奈々子とのデートで盗んだ体操服を着ていくという変態的行為をしなくてはならなくなった高男。高男はバレないようにと願うばかりでした。しかし佐伯奈々子とのデートは順調に発展し、古本屋のデートなどの後勢いで高男は佐伯奈々子に告白してしまうのですがその告白に成功します。しかし仲村佐和はそれを許すはずもありません。高男自身も罪の重さに絡め取られてしまいます。
しかし告白がうまくいったことで高男自身はうれしくないはずがありません。そんな高男に後ろから仲村佐和が水をぶっかけます。水を掛けられると中の着ている体操服が透けてしまいます。焦った高男は佐伯奈々子の名前が薄っすらと浮かんでいる中その場を懸命に逃げ出します。高男バレて無いことを必死に願いました。次の日教室い行くとなんとか佐伯奈々子にはバレてはいなかったおですが仲村佐和への動揺は隠しきれません。
高男は仲村佐和と関わりたくはなかったのですが二人の変態という共通点がそうはさせません。なぜなら仲村佐和は高男の体操服盗難を唯一知っており高男自信が誤る相手が欲しいという感情からでした。そして仲村佐和は動き出し高男にあることを命令します。「自分が犯してきた罪をこの黒板に書き出せ」と。
黒板に自らの罪を書き出せと命じられた高男ですがそのようなことは嫌だと断ります。しかし高男はそのうち頭のタガが外れたか自発的に自分から黒板にどんどん自分の罪を書いていきます。それは黒板だけに止まらず、教室全体に自分の思いを全て書き出します。そして次の日が来ることに胸の高鳴りを抑えきれない状態ですが高男は全てを出し切り悩み続けていた罪悪感から解放されるのでした。
惡の華3巻のあらすじネタバレ
教室中に想いの全てをぶつけた高男と仲村佐和。次の日やはり学校は騒然としていました。そしてとうとう佐伯奈々子に「あの教室も、私の体操着も春日くんなんでしょ?」ととうとうバレてしまいます。高男は気持ちがられて佐伯奈々子と別れることになるかと思いきや佐伯奈々子は「絶対に別れない」からと高男と別れようとしません。このことに関しては読者から疑問の感想が多くあった回になります。
佐伯奈々子にはバレましたがクラスのみんなにはバレなかった教室落書き事件。しかし高男自身の母親に体操服を盗んだことなどが全てバレてしまいます。自分の変態的行為がバレてしまい高男に自分自身の居場所が なくなってしまいます。消沈しきっている高男を仲村佐和子が引っ張るように山の向こうへ連れていくのでした。そしてそんな二人を追いかける佐伯奈々子の姿がありました。
追いかけてきた佐伯奈々子は高男に「どんなことだって春日くんが私を想ってしたことなら私は嬉しい。私は変態だと思わない」と衝撃的な発言をします。そう佐伯奈々子は高男がした罪を全て受け入れる気持ちで追ってきたのです。そしてその後仲村佐和と佐伯奈々子との高男の奪い合いが始まり、口論が起こります。佐伯奈々子はデートに体操服を着ていたことを知っても動じることはありませんでした。
体操服を盗んだことに動じないどころか全てをぶつけて受け止めるとまで言います。なぜそこまで高男のことを想うのかというと「春日くんは石ころだった私を宝石にしてくれたんだもん」と言い、佐伯自身周りからの重圧に苦しんでいたところを高男が変えてくれたからです。それに苛立ちを覚えた仲村佐和は高男の変態性をどんどん言いますが決して佐伯奈々子は折れることはありませんでした。
佐伯奈々子の覚悟で高男の気持ちはどんどん佐伯奈々子の方へ引き寄せられていきます。そしてとうとう仲村佐和が高男への興味をなくし、「クソムシとして野垂生きろ」と見捨てます。しかし気持ちが揺れ動いてる高男は仲村佐和のことも引き留めます。どちらかを選ぶかの選択を叩きつけられる高男ですが優柔不断の性格なのか決断できず選ぶことが出来ませんでした。
そして仲村佐和は初めての涙を見せることになります。その涙は悲しみではなく自分自身の変態を開放するありのままの純粋な生き方を望んでいたのですが高男は打算にまみれた一番仲村佐和が嫌う人間だったからです。そして同じ変態仲間だと思っていた高男は実は大人と同じ打算的な人間で裏切られたと感じたゆえの涙を流すこととなるのでした。
惡の華4巻のあらすじネタバレ
あれからしばらく経ち、高男は気力を完全に無くし意気消沈となっていました。そんな中高男は再度「頑張って本物の変態になる」、「仲村さんを一人にしない」と再び動き出すこととなるのです。完全に縁が切れていた高男と仲村佐和は高男が近づいても相手にされる訳がありませんでした。どうしても諦めきれない高男は仲村佐和の家に押し掛けることとなるのでした。
家まで押し掛けた高男ですが仲村佐和は留守で佐和の部屋で待つこととなります。その時に部屋で仲村佐和の気持ちが全て詰まった日記を高男が読んでしまうかたちとなります。日記を読んだ高男はある決意が完全に固まります。その思いとは仲村佐和ともう一度契約し、クソムシ達の及ばない変態の世界、この町の向こう側を作るという決意でした。
そこに仲村佐和が部屋に入ってきて日記を見たことがバレてしまいます。高男は急いで逃げ、仲村佐和はクズと叫びながら追いかけます。そして高男は「仲村さん、今度は僕と契約しよう。このクソムシの海から這い出す契約を」と言います。その後高男は河川敷に秘密基地を作り、ある計画を実行しようとします。それこそ高男が仲村佐和と再契約するための変態的行為でした。
完成した秘密基地に高男はあるものを中身にしようと目論みます。ある日学校の授業でプールの時間があり、授業終わり女子生徒たちのパンツが盗まれていたのです。佐伯奈々子のパンツを除いて。そして仲村佐和を呼び出し秘密基地で合流します。秘密基地にはツリーのように吊るされたパンツを見せパイプ椅子にると契約だよと提案します。そして契約させるのは私だと言い放ち再契約が成されるかたちとなるのでした。
惡の華5巻のあらすじネタバレ
惡の華5巻は佐伯奈々子が主役のあらすじとなります。佐伯奈々子は高男の事をうらやましいと思っており、古本屋のデートの時に周りと違っていても好きなものは好きという言葉が佐伯奈々子を変えてくれました。なぜなら佐伯奈々子は大人達が喜ぶものばかり好きになり、自分自身を隠して窮屈だと感じていたからです。そんな自分自身の窮屈な世界を壊してくれた高男に好意を寄せていました。
「春日くんが初めて本当の私を見てくれた人」という理由で高男に執着する佐伯奈々子。しかし高男は優等生の佐伯奈々子が好きで本当の自分をさらけ出した普通の人間になると興味が薄れていくのです。でもどうしても高男を手に入れたい佐伯奈々子は秘密基地に向かい、究極の手段に出ます。「春日くん、私としよう」と秘密基地で高男の事を襲おうとするのです。
優等生であった佐伯奈々子とは真逆の行動をされた高男はそれほどまでに想ってくれていたと伝わりました。しかし高男の望む優等生の佐伯奈々子では無く、「こんなの佐伯さんじゃない」と佐伯奈々子から離れていきます。そして気持ちも虚しく振られた佐伯奈々子は仲村佐和へ精一杯の虚勢を投げかけます。しかし仲村佐和は「おまえなんかい死んでもわかってたまるか」と強い言葉で言い返します。
打ちのめされた佐伯奈々子はその場で泣き崩れてしまいます。全てを捨てて高男に突っ走って玉砕した佐伯奈々子は意気消沈してしまいます。そんな中ある変化が生まれます。高男と仲村佐和が作った変態達の世界への計画書が警察に見つかってしまうのでした。
惡の華6巻のあらすじネタバレ
佐伯奈々子との口論の際奈々子が放火した焼け跡を警察が調査し、その時に計画書が書いたノートが発見されます。警察が事情聴取として高男達の邪魔をします。そして周りからの抑圧で高男は外出禁止になってしまいます。そんな中髪を切った佐伯奈々子が高男と仲村佐和の暴走を止めようと家を訪ねてきます。彼女は長い黒髪を切り、髪を短くしていました。
「向こう側の世界なんてない、世界は灰色に包まれている」と佐伯奈々子が高男に告げるも耳を貸さず奈々子は高男を振ってしまいます。その後佐伯奈々子は放火で捕まり、奈々子の親友の木下亜衣が怒りから高男と仲村佐和のしてきた罪を街中に言いふらし、二人の居場所はどこにも無くなってしまうのでした。その折、向こう側に行きたい高男の家の玄関を壊し仲村佐和が家にやってきます。
そして居場所を失った仲村佐和と高男は廃屋へ逃げ込み夏祭り破壊計画という陰謀を巡らせることとなるのでした。そして仲村佐和は包丁や灯油、ライターを買い変装しようなどという恐ろしいこと口に出します。そして夏祭りの破壊の日が訪れることとなるのです。
惡の華7巻のあらすじネタバレ
夏祭り破壊に動き出す二人。向こう側に行くために歩みを進めますが警察に呼び止めれます。そんな警察をライターで脅し、多くの野次馬を相手に「クソムシの中で違う方向を向いているだけのわたしこそクソムシだ」、「向こう側は無い、別の方を見ながら生きていくことしかできないニセモノの変態」などの仲村佐和の心のうちに秘める想いをぶつけます。
結局方向性が違うだけで他の一般人と変わらない人間であることに自暴自棄になる仲村佐和。そして手に持つライターで二人で自殺を図ろうとするも高男を突き飛ばし一人で死のうとする仲村佐和。しかし仲村佐和の父によって止められ計画は大失敗に終わり、高男の中の惡の華が目を閉じ、中学生編の幕が降り、新章高校生編の幕が上がることとなるのでした。
高校生となった高男は全てを消し去り引っ越しをし、新たな人生を歩んでいました。しかし高男自身仲村佐和と決別するかたちとなり腑抜けの殻となってしまいます。そんな中高男の前に新たなヒロインである人気者常磐文が登場します。そんななんの繋がりもない彼女と高男は本の趣味をきっかけに仲良くなることになります。そして二人の距離は近づき、常磐文の家まで行くこととなるのでした。
彼女の家に行く理由は常磐文が書いた小説のプロットを見に行くためだったのですが常磐文には彼氏が存在しました。常磐文は家に男を入れたことがないにも関わらず親しげな雰囲気の二人。そんな高男にまた新たな事件が発生することとなります。
惡の華8巻のあらすじやネタバレ
常磐文の書いた小説のプロットを見せにもらい言った高男。しかし彼の前に常磐文の彼氏藤原晃司が現れます。しかし怒る事無く、握手を求め何もないことを信じる好青年でした。高男を気に入った晃司はいつものとこという場所に連れていきます。そこは学生達の集まるほったて小屋で学生達が騒いでいました。しかし高男とは正反対の場所でまともに話すことすらできる訳がありません。
まともに話せない高男をよそ目に晃司は常磐文に初めて男を家に入れたことに怒っていました。そして常磐文は怒って帰宅し、高男も追放されるかたちとなります。高男は橋の上で泣いている常磐文を見つけ、常磐さんの小説が読みたいと誘います。後日二人はカラオケに行って常磐文のプロットを見せてもらいます。その内容は素晴らしく、感想も言えないほどの感激を高男に与えました。
そんな中高男の前に佐伯奈々子が登場します。佐伯奈々子の横には新しい彼氏の小泉という男が立っておりその姿は高男そっくりの容姿でした。佐伯奈々子は高男に連絡先交換を提案し高男は受諾します。そしていきなり明日会おうと連絡があり、急遽佐伯奈々子とご飯を食べに行くこととなります。ご飯中、佐伯奈々子は高男に祭りの時の事件について語りだします。
テレビで見ていた佐伯奈々子は高男に「ざまぁみろと思ったよ」や「春日くんと仲村さんが死ねなくてぶざまに生きていくのを見て笑いを込み上げてくるのが止まらなかった」など本性を露わにしていきます。そして「一生逃げ続けるの?」などの精神攻撃で意気消沈した高男は帰宅します。そんな中常磐文と晃司が仲直りをし、佐伯・常磐二人に相手にされなくなった高男の胸の奥で惡の華の芽が開こうとしていたのでした。
惡の華9巻のあらすじやネタバレ
彼氏と仲直りした常磐文ですがまだ悩みがあるように見えました。しかし高男は近づきたいのに励ますことしか言えない自分が嫌になっていました。そして高男は自分自身の影と対話を行います。影は仲村佐和を救えなかったお前は全てを不幸にするから常磐文へ近づくのはやめろと言います。しかし幽霊の世界で生きてはいけないと気持ちを踏みとどめます。それは常磐が本好きを隠して生きるまるで幽霊みたいということでした。
そんな幽霊みたいに生きていくことは僕にはできないと思い、常磐文に近づく高男。そして心の内の惡の華を握りつぶすのでした。握りつぶした高男は自分の影はあの頃の影で仲村佐和のことを引きづっているだけだと気付きます。そして過去に囚われることを辞め今を生きていくことを高男は誓います。絶好調の高男でしたが常磐文は「何かあったの?中学生のとき」と高男の過去のことについて問いかけるのでした。
惡の華10巻のあらすじやネタバレ
過去を知りたがる常磐文と共に高男は3年ぶりに地元に帰ります。地元に戻るとのこのこ来れたなと歓迎されることはありませんでした。しかし高男はどんなに非難されようと動じることはありませんでした。そんな二人の前に現れたのは佐伯奈々子の親友木下でした。木下は「仲村がどこにいるか聞きたい?」と投げかけます。高男は言わなければならないことがあり、居場所を聞くことになります。
そして常磐文に全て打ち明け困惑する文。しかし常磐文は「私も会いに行く」と言い、二人で仲村佐和の元へと向かうのでした。常磐文が仲村佐和に会いに行くという行為は予想できなったという感想が多くありましたがこの次の11巻の最終回で全ての決着が着くことになります。
最終回惡の華11巻のあらすじやネタバレ
最終回でもある11巻の最初母親とともに暮らしているという仲村佐和の元へ常磐文と向かいます。そして海のある小さな町の砂浜で仲村佐和と出会った二人。高男は「あのとき僕を突き飛ばしたのはなぜ?」と祭りの事を問います。仲村佐和は「さぁ忘れた」と答えます。そして常磐文と付き合っているのかと聞かれ「うん」と答え仲村佐和に「じゃあ仲村さんは?」と投げかけます。
その時仲村佐和は真上を見上げました。その時の目の奥にはボードレールの惡の華の瞳が映し出されていたのでした。立ち去ろうとする仲村佐和を砂浜に投げ出し「僕は嬉しい。仲村さんが消えないでいてくれて」と叫びます。仲村佐和は高男を殴り倒し縺れ合います。そして止めに入った常磐文も高男が投げ飛ばし三人でもみ合います。そしてその後三人は砂浜に寝ころび仲村佐和が高男に「二度とくんなよふうつ人間」と言います。
最終回のネタバレ
海辺での後惡の華という物語が悪の華と文字が変わり最終回を迎えます。最終回では高男と常磐文の間に子供が生まれ、佐伯奈々子も幸せの日々を送っていました。そして高男達の物語が幕を閉じるのでが最終回最後に惡の華1話の仲村佐和の視点で描かれた物語が始まり、「何してんの?」という一言で惡の華最終回の幕が閉じるのでした。
惡の華の最終回をネタバレ紹介!
惡の華の最終回では漢字が悪の華に変わるなどのシーンがあり、これは新たな物語の始まりを指しており、高男の物語が惡の華で仲村佐和の物語が悪の華という意味合いが込められています。最終回では成長した高男や常磐文、佐伯奈々子の幸せの日々が描かれており物語は閉じるのですがそれこそが新たなる始まりであるのです。
夏祭りの後仲村佐和はどうなったか、そして消えないでくれてありがとうと言った高男に対しての思いが描かれていない惡の華。そんな惡の華を仲村佐和視点で新たに始まり、読者一人ひとりに想像を膨らませるかたちで「なにしてんの?」と最終回を迎えるのでした。
惡の華の最終回まで読んだ人の感想とは?
惡の華を最終回まで全話見た人の好評な感想や不評な感想など様々な感想が数多く寄せられています。そんな惡の華の感想を好評な感想、不評な感想で分けてご紹介していきます。
好評な感想
惡の華、完読。読むにつれて心がどんどんと苦しくなる漫画に出会ったのは初めてでした。言葉にできず押し殺したり、後ろめたく思っていた感情を代弁してくれているようで、一つの宗教のようで、気付いたら虜になり最終巻に突入していました...ああああぁ佐伯さん好きだったのにいいいいいぃ!!!!
— 紗倉まな (@sakuramanaTeee) April 26, 2015
青春時代の様々な葛藤を描いた作品だけあって読者も心が締め付けられる作品で言葉にできない良さがあるという感想が多く見られました。どんどん読むにつれ惡の華の虜となるといった作品になっているので最終回まで見ないともったいない作品になります。
『惡の華』11巻を読んだ。鳥肌がたつような、見事すぎる最終巻。圧巻の表現としか言いようがない。
— アプリ (@pepper_room) July 5, 2014
最終回の見どころの仲村佐和の目の奥に惡の華が移っているところや惡の華から悪の華へと物語が変わるところなど普通の漫画にはない表現がふんだんに使われている漫画になっているといった感想も多くありました。
不評な感想
惡の華最終巻は俺の国語力の無さに泣いた
— けんた (@kuzan82) July 24, 2014
やはり惡の華の物語は様々な伏線や何とも言えない感情を漫画に描いているので少しわかりづらいといった感想もありました。もし惡の華もを見た際に分かりづらいところなどがあればこの記事を参考に読者一人ひとりの介錯をしてみても面白い作品になります。
惡の華のアニメED曲が怖すぎると話題に!
漫画惡の華はアニメ化もされ大人気を博しました。しかし惡の華のED曲があまりにも怖すぎるといった声が多く上がっています。セリフを細切れでしゃべりながら映像が流れるのですが怪しげな声で「花ガ咲イタヨ」、「花ガ泣イテイタヨ」など不気味なセリフをしゃべります。
惡の華のED曲には原曲が存在しておりこの原曲となったのはASA-CHANG&巡礼の花という曲を元に作られています。しかしこの不気味な曲が惡の華の作品をより際立てて、より惡の華の心の罪の感情や普段隠している心の気持ちの開放を描いた作品をより楽しめるものにしているといえます。
惡の華の漫画についてまとめ!
惡の華についてあらすじやネタバレ、感想などを交えてご紹介しました。やはり独特のストーリー感で青春時代の濃さをより引き立てる作品になっていて罪の告白や心の奥の気持ちの開放などが生生しく描かれているのでそれでトラウマになる人も多い作品になります。しかし一度読むとその世界の虜となる作品であることは間違いないので是非ご覧になってください。