ライアー×ライアーの漫画あらすじをネタバレ！最終巻の感想は？

『ライアー×ライアー』は、金田一連十郎さんによる「義理の姉弟の奇妙な三角関係」を描いたラブコメ漫画です。今回は、ライアー×ライアーのあらすじをネタバレ紹介し、作品を読んだ人の感想もあわせて紹介していきます！

ライアー×ライアーは講談社の漫画雑誌「デザート」で、2010年から2017年にかけて不定期連載された漫画です。単行本は全10巻で完結しており、声優の寿美菜子さんと内山昂輝さんが姉弟役を演じるドラマCDが単行本に付属したこともあります。2015年には講談社漫画賞の「少女部門」にライアー×ライアーがノミネートされました。

ライアー×ライアーの作者は大阪府出身の漫画家・イラストレーターの金田一連十郎さんです。金田一さんは高校在学中にエニックス21世紀マンガ大賞準大賞を受賞、「月刊少年ガンガン」でその受賞作品である『ジャングルはいつもハレのちグゥ』を連載し始め16歳でプロデビューを果たします。『ジャングルはいつもハレのちグゥ』はテレビアニメ化、OVA化もされるなどはヒット作となりました。

高槻湊(たかつき みなと)はライアー×ライアーの主人公で、20歳の大学生です。湊が小学生の頃に母親が再婚し、同い年の弟ができます。二人は同い年ですが、誕生日が少し早い湊は姉になり、高校や大学も同じ学校へ進学しています。しかし、とある理由から湊は透に苦手意識を持っており、あまり中の良い姉弟とはいえない状況です。

湊の義理の弟で、湊が変装した「野口みな」と付き合うことになる高槻透(たかつき とおる)です。イケメンで女子から人気が高く、本人も「来るもの拒まず」な態度であることから、女性経験が豊富。それが災いして自宅で上級生との情事のあとを湊に目撃されてしまい、避けられています。

烏丸真士(からすま しんじ)は、湊が小学生のころ同じ塾に通っていた男子で、湊が密かに憧れていた存在でもあります。他大学とのサークル交流会で湊と再会し、後に告白することになります。

ここかからは、ライアー×ライアーのあらすじをネタバレ紹介していきます。湊と透、そして湊が変装した「みな」(記事中では「ミナ」と表記します)との奇妙な三角関係を描いたこの作品は、どんなあらすじの漫画なのでしょうか？それではあらすじネタバレをご覧ください。

ライアー×ライアー1巻のネタバレです。主人公の高槻湊は友人の「真樹」から、憧れのブレザーや鞄などの小物を借り、今どきの高校生のメイクを施してもらいます。童顔の湊は高校生の格好をしていても違和感がなく、真樹のすすめもありそのまま街へ遊びに行くことになりました。

そこで出会ったのは、湊の義理の弟「高槻透」。小学生の頃から家族ぐるみで遊んでいた湊と透の親は再婚し、二人は家族となりました。偶然出くわした弟に、湊は自分のコスプレが恥ずかしくなり、自分は「野口みな」という女子高生で湊とは別人だと咄嗟に嘘をついてしまいました。

湊の苦し紛れの嘘を信じた透はミナを気に入り、携帯や財布を買い与えて猛烈なアプローチをかけてきます。困惑する湊ですが、中学時代から透の女癖の悪さに迷惑をかけられていたため、これをきっかけに透の女性関係を整理させようと企みます。

そして告白してきた透に、「いま関係を持っている女性全員と切れたら付き合う」と条件を出すミナ。すると来るもの拒まずで自分からは熱心にアピールしないはずの透がさっそく全員と連絡を絶ち、「これで付き合える」とミナに伝えます。ですが、付き合う「ふり」とはいえ弟と付き合うことはできないと、困った湊はさんざん透を焦らしていきます。

そんなとき、湊は大学のサークルの飲み会で小学生時代に片思いをしていた相手「烏丸真士」と再会。昔と変わらず素敵な真士にもう一度恋をしようと決意する湊でしたが、ミナが消えて再び透の女性関係が荒れることを懸念。そしてこの妙な関係にけじめをつけるため、「一度ちゃんと付き合ってから別れよう」ということを思いつきます。

女遊びの激しかった透はミナといる時はとても幸せそうな笑顔ばかりで、姉の湊と接するときとも全く違う様子です。「好きな人と付き合うのは初めて」というミナに向けられた言葉に照れてしまう湊。仲の良かった小学生時代を思い出します。

一方で、湊としての本命である真士からも告白され喜びますが、二股のようになってしまった状況に慌ててしまいます。突然訪れた複雑なモテ期に困り果てる湊。義理の弟とキスまでしてしまった湊の恋愛は次巻に続きます。

2巻のネタバレです。ミナとして透と付き合っているため真士への返事を保留にした湊。しかしサークルメンバーで行った京都旅行でも二人きりで行動することが多く、湊はますます真士に惹かれていきます。そこで湊は、早く透の方から別れを切り出してもらうため、今まで下半身がだらしなかった透に対して「ヤらせない女作戦」を決行することになりました。

透のほうから別れを切り出させるのは、真面目にミナと付き合う透が「振られたショックで以前のような男に戻ってしまうのを防ぐため」という姉心からです。こうしてなんとか透とキス以上のことがないようかわす湊でしたが、独り暮らしを始めるという透の自宅に誘われ貞操の危機に陥ってしまいます。慌てた湊は「親の転勤でエクアドルに引っ越す」というとんでもない嘘をついて別れを切り出しました。

それを聞いた透は、まさかの大号泣。そんな弱々しい姿と、「ミナが好きだ」という透のすがるような言葉に湊の目にも思わず涙が浮かびます。こうして架空の女子高生ミナと透の恋は終わりを迎えました。

透を傷つけてしまったことで落ち込む湊は、前に進むため真士に返事をすることを決意します。めでたく結ばれた真士と湊は付き合い始めますが、それから2ヵ月後、透の友人から「透とずっと連絡がつかない」ということを聞かされます。心配になり姉として透の元を訪ねると、そこにはミナから振られたショックで激しく落ち込む透の姿が。それを見た湊は透のことを気にかけ始めます。

真樹からも「弟とのことはまだ湊の中では終わってない」とアドバイスを受けた湊。一晩かけて出した答えは、「真士と別れ、ミナとして透の気が済むまでそばにいる」というものでした。とうとうクリスマスの日、湊は真士に別れを告げ、優しい真士はそれを受け止めます。そして湊は再びミナとして大みそかの夜に透の前に現れ、二人は抱き合うのでした。

3巻のネタバレです。湊は、「エクアドルから急遽帰国し叔母の家に泊めてもらう」という設定に変更し、またミナとして透と付き合い始めます。落ち込んでいた透はミナとの再会で元気を取り戻しますが二人きりでムードが高まってしまい、またしても処女の湊は貞操の危機に。そして湊は新たに「うちはカトリック教徒」と嘘をついてしまいます。婚前交渉はできないというミナに「じゃあ結婚しよう」と迫る透。

なんとかその場は切り抜けたものの透は将来の話を始め、だんだんと事態の収拾がつかなくなってきてしまいました。時はすぎ、バレンタインの日に外でデートしていた二人は街で透の友人と出くわし、ミナが湊に似ていることを怪しまれます。バレずに切り抜けた湊は、ミナが誰に似ているのか透に探りを入れてみると「あんまり喋りたくない人」と言われ、透の中に湊としての自分がいないことを寂しく感じます。

二人はミナの(偽)バースデー旅行として一泊の温泉旅行に行くことになりました。湊だとバレないよう透が寝てからメイクを落とそうとしていたところ、急に透が起きてスッピンを見せてくれと頼んできます。正体がバレてしまったと観念して白状しようとすると、透は「ミナ、化粧薄いほうがいいんじゃないの？」と一言。この言葉に、湊は「外見だけなら湊としても透に認めてもらえる」のではないかと頑張り始めます。

今度は姉の湊として泊りに行ったり料理を作ってあげたりと透にアプローチを仕掛けます。それでも透はミナにゾッコン。そして透と待ち合わせていた湊は、ミナに変装した状態で真士と遭遇します。真士は別人のような湊に声をかけるか迷いますが、湊に電話をかけてみるとミナの携帯が鳴ってしまうのでした。

4巻のネタバレです。真士と湊が一緒にいるところにやってきた透は真士となにやら話し始め、困った湊は真士にメールし、一旦その場から離れてもらうよう頼みます。そこで透と手を繋いでいるところを見られてしまい、流石に隠しきれなくなった湊は真士に事情を説明することに。真士は自分にも妹がいることから湊と透の関係を「応援できない」と言い、湊はそれを受けて自分の恋が間違っているのだと悩み始めました。

それからというもの、湊はミナとしても姉としても透に対して今までのように接することができなくなってしまいますが、それでも透への恋心はなくなりません。姉として近づくことができないならミナを完璧に演じて透の傍に居続けると決断した湊は、ついに自分の方から一線を越えようと透を誘いますが、真剣にミナのことを考える透は誘いには乗らずただミナを抱きしめるのでした。

ここで真士との関係にも進展が。大学サークルの飲み会で、湊に気がある先輩の「塚口」が真士と湊の関係を突っ込んだところ、真士は「湊と付き合っている」と答えたのです。それを聞いてなぜ真士がそんな風に答えたのか悶々と悩む湊を励ましたのは、大学では距離をとっていた透でした。喜ぶ湊でしたが、それと同時に自分の中で透の存在が大きくなっていることに姉として不安を覚えます。

5巻のネタバレです。大学でも普通の兄弟のように接することができるようになった湊と透。ある日、透はミナに「ずっと仲の悪かった姉弟で久しぶりに話すことになったけど、どう接していいか分からない」と相談をします。自分のことを相談された湊は嬉しくなり「(向こうは)仲良くしたいんじゃないか」と答えます。すると翌日から、透は湊に遠慮なく近づいてくるようになったのです。

湊は自分が所属するサークルの部長に頼まれダメ元で透をサークルに勧誘すると、なんと透は入部を決意。サークルの飲み会で再び真士と対峙することになります。真士の「姉がいるからサークルに入ったのか」という問いに意味深な表情を見せますが、透はそれを否定します。そして姉弟はサークルメンバーで毎年恒例のコスプレパーティーにも参加。真士に別れを告げた日から一年が経とうとしていました。

冬にはメンバーでスキー旅行に行くことになります。その夜の洗い物中、真士はまたしても透に探りを入れ「彼女と姉が同じ顔で間違えたりしないの？」と問うと、なにか動揺した様子で食器を滑らせる透。「絶対に姉には(ミナのことを)話さないで」とクギを刺す透に、真士は「湊がそれ(彼女が自分と同じ顔をしていること)を知ったらどう思うかな」と煽り、静かなバトルが起こります。

6巻のネタバレです。スキー旅行中、「ミナとして透とは春には別れる」と真士に告げた湊。真士は自分が湊に未練があることを匂わせるように「別れた相手を想い続けるのは辛い」と返します。旅行から帰った後も、透には秘密を話さないでほしいとお願いする湊に、真士は黙ってる代わりに見返りが欲しいと言い、「湊とヨリを戻すこと」を要求してくるのです。

透に迷惑がかかることを恐れた湊はその要求をのみ、二股状態のようになりながらも真士と交際を始めます。元々趣味の合う二人は楽しく過ごし湊の実家に遊びに行ったり旅行に行ったりしますが、真士は「透のために自分と付き合っている」という湊の覚悟をためすように、ホテルで身体の関係を求めてきます。それに対し、「真士にこんなことまでさせてしまったことが申し訳ない」と辛そうに服を脱ぎ始める湊。

しかし、実は真士がここまでしたのは「湊の悪い所を見つけて未練を断ち切るため」「湊に嫌われるため」だったのです。それでも湊を好きだという気持ちに気づいた真士は、自分勝手な理由で振り回してしまったことを詫び、別れを告げます。そんな真士の姿を見て、「自分もいままでの嘘の清算をするべきだ」と感じた湊は、透に全てを打ち明けるためミナとして会う約束を取り付けます。

7巻のネタバレです。透との約束に日に高熱を出して寝込んでしまった湊。そこへ現れたのは透でした。姉として大切にされていると感じた湊は、透の気持ちに満足します。そして改めてカミングアウトすることとなった日、なんと透のほうからミナへ別れ話を切り出してきたのです。ミナを好きになったのは、ある人と似ていたからだったということ。ミナ本人を好きになっても、どうしてもその人の優先順位が一番になってしまうこと。

透は出会ったときからずっと湊に恋をしていたことをミナに打ち明けました。透もまた、湊に迷惑が掛からないよう自分の気持ちを隠し続けていたのです。湊であることを明かすタイミングを逃したまま、二人は別れることとなりました。透の本当の気持ちを知った湊は、透と会うことが気まずくなってしまい家を出ようとしますが、ひとり暮らしすることを心配した母親が透との二人暮らしを提案してきます。

湊の就職が決まり、共同生活を始めた二人。今までどおり姉弟として生活しますが、湊を意識しているのかどこか様子のおかしい透。湊の幸せだけを願い自分の人生を顧みない透に対して湊は覚悟を決め、「透のことが好き」と自分の気持ちを伝えます。

8巻のネタバレです。意を決して透に告白した湊ですが、透の反応はまさかのスルー。「罰ゲーム？」とまで言われてしまった湊は粘り強く気持ちを伝えますが、そのうち透に避けられるようになってしまいます。一方、サークルの飲み会で真士から湊の恋心について聞いた透は、告白は本心からのものだと気が付きます。

父親から、湊の母親を「友達」だと聞かされ出会った透と湊。出会ったときから湊に恋をした透でしたが、後に自分の父が湊の母親と結婚することになり大きくショックを受けます。湊と「姉弟」になってしまったことで自暴自棄となり女遊びが始まってしまった透。自分の姿を反面教師として見せれば、湊が悪い男に引っかからないようになるという考えもあったようです。

こういった経緯があり、透は湊に「姉弟になれて良かったと思ったことなんて一度もない」と伝えます。そして湊も、もう一度「透が好き」と伝えると、透は照れながらもその想いを受け止めます。晴れて正式に両想いとなった二人。年が明け、二人も新しい関係で新年を迎えます。しかし、そこで透は寝ている湊の横に「ミナにあげたはずの携帯」があることに気づきます。

9巻のネタバレです。ミナの携帯を湊が持っていたことでとうとう正体がバレてしまった湊は、これまでの事情を説明し透に謝ります。透はミナと恋人としてやってきたことを思い出し気まずくなってしまいますが、湊が騙していたことについて責めることはありませんでした。こうして、二人の間のわだかまりは消えました。

湊は恋人同士として同居生活をしていくうちに、透がミナのときのように「キス以上」のことを迫ってこないことが気になります。長い間我慢しているうちに、湊は透にとって神聖な存在のようになってしまったようです。そんな透を湊が押し倒し良い雰囲気になったところで、二人の電話に母親から電話がかかってきます。このの関係を両親にどう説明するか悩む二人。

その後大学を卒業し就職した二人はお盆に実家へ戻り、母親の頼まれごとを一緒にこなしていきます。仲の悪かった二人の距離が縮まっていることに気づいた母親が「あんたたちそんなに仲良かったっけ？」と何気なく尋ねると、それをチャンスと見た湊が、思い切って二人の関係をカミングアウトするのでした。

湊のカミングアウトに驚き固まってしまう母親。焦った湊はさっきのは冗談だとごまかしますが、母親の反応に「受け止めてもらえるものじゃない」と感じた二人は落ち込んでしまいます。しかしその夜、家族4人揃っての食事の際に母親が二人のことを「仲良し夫婦みたいだった」と話すと、父親は「血が繋がってないからそれもアリ」と発言します。

そのやり取りを見た透が「実は本当に付き合ってる」と改めて打ち明けると、なんと両親は「二人が幸せならそれでいい」と関係を受け入れてくれたのです。こうして話はとんとん拍子に進んでいき、二人はめでたく結婚することができました。晴れて本当の夫婦となれた二人の幸せな姿でライアー×ライアーの物語は幕を閉じます。

ライアー×ライアーのサブキャラクターにも注目した感想です。ライアー×ライアーは湊や透、真士を中心に物語が進んでいきますが、彼女らをとりまく友人・先輩もキャラが濃く、お気に入りのキャラクターがいる！という感想も見られました。

真士のその後の幸せを願う感想です。ライアー×ライアーの作中では残念ながら湊と結ばれることはなかった真士。しかしちゃんとけじめをつけられた真士も前に進んでほしいという感想で応援する読者もいました。

金田一さんは「コミカルな作風」でも知られています。ライアー×ライアーでも「義理の姉弟の恋」というシリアスなストーリーもテンポよく進んでいくため、ドキドキしながら最後まで一気に読んだという感想もありました。

最終話についての感想です。ライアー×ライアー最終巻には、結婚した湊と透が「初めて出会った場所」に訪れるというエピソードも収録されています。そんな二人の幸せな様子を祝福する感想も多く寄せられているようです。

ライアー×ライアーのあらすじや感想をネタバレ紹介してきましたが、いかがでしたか？最終巻には、本編の他にも番外編が収録されています。嘘を重ねながらも幸せをつかんだ二人の姿を、ぜひ漫画でご覧ください！