東京マグニチュード8.0の泣けるあらすじと感想をネタバレ!ゆうきの死因は?

「東京マグニチュード8.0」とは近年発生が想定される首都直下型地震発生時を想定して製作された日本のアニメーション。フジテレビノイタミナ枠で2009年7月10日から9月18日に放映されました。記事ではネタバレあらすじや悠貴の死因、感想をご紹介します。過去の震災体験者の証言や現状での課題点、3月11日に実際に発生した「帰宅困難者」などの問題を取り扱っています。熊本、北海道胆振と巨大地震が続く中、改めて観る価値がある作品が「東京マグニチュード8.0」です。

東京マグニチュード8.0の泣けるあらすじと感想をネタバレ!ゆうきの死因は?のイメージ

目次

  1. 東京マグニチュード8.0のあらすじと感想は?悠貴の死因について考察!
  2. 東京マグニチュード8.0のあらすじをネタバレ紹介!
  3. 東京マグニチュード8.0悠貴の死因は?
  4. 東京マグニチュード8.0の感想と評価を紹介!
  5. 東京マグニチュード8.0の声優は?
  6. 東京マグニチュード8.0のOPとED曲を紹介!
  7. 東京マグニチュード8.0のあらすじと感想をネタバレ紹介まとめ!

東京マグニチュード8.0のあらすじと感想は?悠貴の死因について考察!

今回ご紹介させて頂くのはアニメ「東京マグニチュード8.0」です。ノイタミナ枠の関係上、特別意図したわけでもなく観たという人も多く、終盤に明らかになる事実もあって号泣必至という感想が多く聞かれる作品です。

東京マグニチュード8.0とは?

「東京マグニチュード8.0」は関東大震災以降、東京では相模湾トラフなど首都圏を震源とする巨大地震が発生しておらず、今後発生が容易に想定されるため、若年者対象の「啓発」を目的とした作品が必要だと考えられて製作されたアニメです。製作当時(2008年)までに実際に記録や被害、被災者の証言といったことを盛り込み、各省庁が協力する形で製作されました。

実際のところ、邦画でも「地震列島」「日本沈没」などというディザスタームービーという形でこうしたジャンルの実写作品は国内外でも数多く作られてきましたが、若年者層を対象としたアニメ作品はほとんどなかったわけです。奇しくも「東京マグニチュード8.0」放映2年後の2011年3月11日に東日本大震災という想定外の巨大地震が発生しました。視聴者の中には「東京マグニチュード8.0」の教訓を生かし人もいるでしょう。

東日本大震災の震源地は相模湾トラフではなく、三陸沖でしたが震源が複合し巨大津波で戦後最悪の死傷者を出す災害となった上、福島原子力発電所メルトダウンという想定を超える事故も誘発しました。その後も、熊本、北海道胆振など各地で巨大地震が発生しており、もはや日本の何処に居ても震災は避けられないし、とりわけ危惧される東南海トラフ、相模湾トラフでの巨大地震発生は「まだ」起きていません。

「東京マグニチュード8.0」はこうした地震大国日本が直面する吃緊の課題であり、その製作意義は非常に大きな物となっています。また、製作から10年を経て、日本のインフラ、社会構造も変化してきているため、続編にするしないは別としてやはり綿密なシミュレーション作品の製作と「啓発」も必要となっているようです。

東京マグニチュード8.0

東京マグニチュード8.0のあらすじをネタバレ紹介!

ここからは「東京マグニチュード8.0」のネタバレあらすじをご紹介します。毎回のことなのですが、完全なネタバレあらすじを読まされると視聴する意欲がなくなるという方のために、「注意」を行っております。文中で「注意」ここから先は核心に迫るネタバレあらすじとなりますという警告を出しますので、先を読み続けるか、飛ばすかの判断は自己責任でお願いします。

ある夏の日…

中学1年生の小野沢未来は多感な年頃。親も、世の中も、なにもかもが嫌で仕方ない時期にあるごく普通の少女。一学期の終業式を迎え、母親の誕生日を迎えます。両親は共働き。未来は小学3年生の弟・悠貴を連れて東京お台場のロボット展を観に行くために二人だけで出掛けることになります。悠貴は未来と違ってまだまだ夢見る少年。ロボット展で展示されるハイテク技術に夢中。

母親へのプレゼント探しに行くことになった二人は偶然再会したバイク便のお姉さんと鉢合わせになります。譲って貰いお礼を言う悠貴ですが、未来は嫌なことだらけでイライラ。「いっそのことこんなセカイ壊れちゃえばいいのに」とネットに書き込んだ途端に地面が大きく揺れ出します。

大震災発生

マグニチュード8.0の大地震発生。もともと埋め立て地で地盤の緩いお台場は壊滅的な被害を受けます。すっかり様変わりした光景に傷ついた人々。トイレに行く悠貴と離れていた未来は悠貴を探して建物に戻ります。余震で落下した建材の下敷きになりかけた未来を助けたのはバイク便のお姉さん・日下部真理です。二人で悠貴を探し回ります。建物の崩落、火災、液状化でズダズダの建物。悠貴は自販機の下敷きでしたが無事でした。

三人は降り出した雨に足止めされ、雨宿りします。真理も母親でしたがなかなか自分の子供に構ってやれる時間がありません。未来と悠貴の自宅は砧公園の近く、真理は三軒茶屋です。バイクに荷物を取りに行った真理に未来は見捨てられたと思いましたが、真理は娘へのケーキをとりに行ったのでした。

翌朝は快晴です。自衛隊のヘリの音で未来は目を覚まします。携帯はつながりません。真理はコンビニに食べ物を調達しに行っていました。帰宅困難者は650万人。既に死者は800人を超えていました。歩こうとした矢先、海上保安庁の人員輸送が始まります。桟橋を目指す人々の流れの中にいました。相次ぐ余震、建物の崩壊。3人ははぐれそうになりながらどうにか船着き場に辿り着きます。

幸い子供と母親だと思われたことで優先的に船に乗れました。レインボーブリッジでは火災が続いていましたが遂に崩落。押し寄せる高波で船は転覆しかけます。あと一つ手前の船だったなら、崩落に巻き込まれて命を落としていた。そんな状況に真理も背筋が凍り付きます。三人は広域避難所に指定されている芝公園に向かいます。未来は下痢に見舞われていました。真理は携帯トイレを調達します。

どうにか用を足して未来は復活しますが、救援物資を落とすなど不幸が続きます。渋谷経由で三軒茶屋を目指し、更に世田谷に向かうルートこそ確定しましたが道程は長い。未来は苛立ちから悠貴に当たり散らしてしまいます。悠貴は東京タワーから家の無事を確認しようとします。しかし、その東京タワーが崩落しようとしていました。

東京タワー崩落時に未来を庇った悠貴は瓦礫に頭を打ちますが、タンコブだけで済みました。三人は未来の通う六花女学院が避難所となっていることを知り向かいますが、新築で無事だというだけで未来が悠貴に見せたがっていたステンドグラスの間は遺体安置所になってしまいました。母親を失った同級生の姿に未来は酷く落ち込みます。

ボランティアの老人・古市はせめて涼しい場所をと噴水近くに案内します。その妻は孫の死に我を喪っていました。余震が続く中、自衛隊の炊き出しで腹を満たします。誰かが誰かのために力を尽くす、悲劇があろうとなかろうと個人の事情よりも、自身の命よりも、他人のために役に立とうと懸命な人々がいる。そのことに未来は涙を流します。

未来は校内で靴を履き替え、心も入れ替えます。一方、真理は三軒茶屋が近付くに連れて次第に自制心を失い体調も悪くなっていき、勤務先の事務所で倒れてしまいます。悪夢にうなされる真理。真理の同僚あやは職場の方が安全だと職場を守っていました。強引に外に出た真理はバイクを借りて真理のために届けようとする未来と悠貴と再会します。

ロボット展で見たロボットたちが要救助者救出の現場で活躍していました。それを熱心に見つめる野々宮健斗と悠貴は意気投合します。一方、悠貴は体調を崩していました。それでも健斗に夢中の悠貴。かつて健斗はロボットに家族を救われたことがありました。以来、健斗はロボット工学の道を進むと決めていました。健斗はロボットを助けるため危機に陥りますが、未来に助けられます。しかし、悠貴は倒れます。

「注意」ここから先は重要なネタバレを含みます。これから視聴しようという上でネタバレあらすじが不要だという方は飛ばしてください。既に「視聴している」。あるいはネタバレあらすじも構わないという方だけそのまま読み進めてください。

家へ…

真理は悠貴の容体を確認して病院に連れて行きます。無情にもトリアージが行われる中、未来は悠貴が死んでだ夢にうなされますが、真理の声で目覚めます。手術はまだ続いていました。手術は終わり医師が説明しますが、未来には医師の言葉が聞こえません。悠貴の呼ぶ声で未来は目覚めます。悠貴は無事でした。役場に居た真理は三軒茶屋の火災の様子を知り、未来を見かけて声をかけます。

「解説」します「トリアージ」とは救急医療現場において治療優先度を決めるという行為です。大規模災害時など、命の優先順位を決めなければならないときに「医師が下す究極の判断です」。つまり息があっても助けられる見込みが極めて低い場合は黒、緊急の手術でどうにか助かると判断された場合は赤、重傷だが命に別状がない場合は黄色。放置しても問題ない場合は緑となります。

思い詰めた様子の真理は悠貴のことは災害伝言ダイヤルで両親に伝えたといいますが、未来は悠貴のことは私に任せてと言います。公園で真理が「ゴメンね」と泣くのを未来は明るい様子で今日は家族みんなでご飯食べられますよと励まします。しかし、真理の自宅は玄関だけを残して燃えかすになっていました。

真理は座り込んでしまいます。悠貴に促された未来は上馬小学校が避難所と遺体安置所になっていると聞きます。真理と駆けつけた上馬小学校の遺体安置所には身元不明の遺体が置かれ、真理は身元確認が出来ません。悠貴に促された未来はもう少し探してみようと言われて小学校以外に隣の幼稚園も避難所だと言われて探しに行き、保育士から真理の娘・ひなが無事であると確認します。

真理の母親はひなを避難させた後で自宅に戻ったということでした。真理は近くの病院に行きます。真理の母親も無事でした。ひなの着替えや位牌を取りに戻って怪我を負ったのでした。真理は家族が無事だったことに安堵します。

自衛隊のトラックに乗せて貰えることになった未来はひなに真理に宛てた別れのメモを渡します。そして、悠貴と二人で乗り込みます。トラックの中で未来と悠貴は思い出話をします。トラックを降りた二人は自宅マンションのある地区で降ります。親友のメグと再会した未来はお互いの無事を喜び合います。メグの話で未来たちの両親も無事だとわかります。

しかし、通っていた小学校につくなり悠貴は姿を消してしまいます。父親の怪我で二人の母親も不在でしたが悠貴の親友・樹も無事で一緒に探してくれます。悠貴の教室で習字や絵画を見ます。マロニエの観察日記を取りに行くため樹の家に行った未来と悠貴。建物の倒壊で一命を拾います。そのとき、悠貴の口から「ごめんね、ボク死んじゃったんだ」と真実が語られます。

本当は未来にはわかっていたのです。避難所に到着するなり黒いトリアージタグをつけられた悠貴。安置所で真理と未来は悠貴の遺体と対面したこと。遺体として扱われる悠貴にショックで倒れたこと。死んだ悠貴は由来のためにずっと側に居てくれたのでした。呆然とする未来を悠貴は自宅に導きます。そうして、悠貴は見えなくなります。未来は父の病室で両親と一緒に悠貴の死に泣きます。

8月の終わり、真理が訪ねて来ます。未来はまだ悠貴を失ったショックを引き摺っていました。悠貴のバックパックと共に捨てたはずの携帯を受け取ります。そこには真理からのメールとして悠貴の最後のメッセージが残されていました。未来は悠貴が買ったプレゼントと画を母に渡します。

新学期が始まり、未来は悠貴の植えたマロニエの木に水をやりに行くのでした。こうして物語は終わります。

東京マグニチュード8.0悠貴の死因は?

「東京マグニチュード8.0」全編を通じて姉の未来を励まし続けた悠貴の死因は頭部外傷による脳挫傷と外傷性の脳出血です。東京タワーの倒壊時に飛んで来た瓦礫から未来を庇い、頭部を損傷(見た目にはタンコブ)。その時の内出血に次第に血液がうっ血して溜まり、脳を圧迫しての吐き気や頭痛などの自覚症状が出ていました。死因としては正にそれが死因です。

悠貴の死を正しく認識出来ない未来は悠貴が死んだというのが悪夢であり、実際には元気に生きていると「錯覚」します。これも無理からぬ事です。身内の死を現実として受け入れられられないという伏線は六花中学で出会った古市老人の妻がそれとなっています。死因自体がどうこうというより、悠貴がなにを心から願い、おそらくは自分の命を奪う死因よりも家族とまた再会したいという願いが彼を生かせ続けた。

あのときどうだったら、とか早く死因になる要因に気づいていさえすれば、というのは後の祭りです。悠貴自身も自分の死因には気づいていなかったでしょう。2011年3月11日、多くの人々が自分の死因に気づくことなく、死者あるいは現在も行方不明者となりました。死因に気づいて誰かに何かが出来たと思うのは結局、人間の奢りに過ぎません。悲しいですがそれが「現実」です。

東京マグニチュード8.0の感想と評価を紹介!

さて、「東京マグニチュード8.0」のネタバレあらすじをご紹介し、悠貴くんの死因や彼の死に纏わる話を考察させて頂いたので「東京マグニチュード8.0」に寄せられた感想やご意見をご紹介します。

泣く、泣くと聞いていたが、後半の話数からポロポロ、最終話は本当に号泣です。

リアルで見ていてまさか結末がそう来るとは思わず号泣したクチです。そして、この番組を見て災害用品を用意したら東日本大震災が来てびっくらこいた。

同感です。逆に「東京マグニチュード8.0」観ていたお陰で東日本大震災を乗り切ることが出来た人も大勢いたかろうと。しかし、放映からたった2年でしたから「予言」などという戯言がこの作品に纏わり付くことにもなってしまいました。

「火垂るの墓」と同じく二回目を観たいと思わない作品。それは作品が悪いのではなく、涙が止まらないからです。まだ観てないないかたは是非みて下さい。

物語に入り込めば入り込むほどに喪失の痛みがトラウマとなってしまう。こうした感想も当然のものだと思いませんか?それだけ素晴らしい作品だという証でもあるのではないでしょうか?

この作品を面白い物にしている要因の一つとして他に上げるとしたら、未来の成長です。特に序盤にいえることですが、未来、超嫌なやつです。文句ばっかりだしすぐに怒るし、人の気持ちは考えられないしで最悪でした。それが色々な人と出会い、色々な経験をする中で少しずつ変わっていくところは見所の一つと言っても良いと思います。

最初から完璧な人間なんていません。13歳なんてまだまだ子供で身勝手で文句や不平ばかり、大人を信じていなくて当たり前です。しかし、大切な悠貴の分まで背負い込むことになったことで未来は一歩大人に成長します。背負うものがあるから強くなれる。大切な人が居るから強くなる。真理さんが正にそうした大人の代表です。

最終回でこれほど気持ちが揺さぶられるとは思いませんでした。第1話から10話までは「丁寧な作りのアニメ」であるという認識のまま。内容がリアルである分、かえって客観的に見れていたのですが、最後で「あの演出」はズルイ(=秀逸、の意)苦笑。

確かにズルいです。しかし、現実に東日本大震災では今でも喪った大切な人たちの想いと共に生きている人。そればかりか未来のように亡くなった人を実際に見る人がいます。オカルトだとか非現実的な要素ばかりでなく、生きている人間だからこそ、大切な人だったからこそ、生きている我々を励ましていると考えた方がきっと前向きに明日を迎えられるのではないでしょうか?

東京マグニチュード8.0の声優は?

さて、「東京マグニチュード8.0」のネタバレあらすじ、最大のネタバレである悠貴の死因考察。皆様の感想をご紹介させて頂きましたが如何でしたでしょうか?ここでは主要3キャストの声優と毎回の締めとして登場した女性アナウンサーを紹介します。

小野沢 未来(おのざわ みらい)/声優 花村怜美

中学受験で名門六花女学院に通うヒロインの未来。最初は捨て鉢で自分勝手な嫌な女の子でしたが震災体験を通じて大きく成長します。声優の花村怜美さんは「ギャラクシーエンジェる〜ん」のアニス・アジート役や「THE REFLECTION」のリサ・リビングストン役などで活躍されています。

小野沢 悠貴(おのざわ ゆうき)/声優 小林由美子

震災で命を落とす悠貴。家族思いで素直で純真で我慢強い子でした。声優の小林由美子さんは「PEACE MAKER鐵」の主人公市村鉄之助役や「焼きたて!!ジャぱん」の主人公東和馬役などを経て、現在は「クレヨンしんちゃん」の二代目・野原しんのすけ役を演じています。

日下部 真理(くさかべ まり) /声優 甲斐田裕子

逞しく脆いシングルマザーの真理。未来と悠貴にとっては頼りになるお姉さんでしたが彼女も「被災者」でした。声優の甲斐田裕子さんは「ガラスの艦隊」のヒロイン、ミシェル・ヴォルバンや「怪物王女」のリザ・ワイルドマン役、「機動戦士ガンダムUC」のマリーダ・クルス役など幅広く活躍されています。

女性アナウンサー /声優 滝川クリステル

次回予告やニュース映像で登場する女性アナウンサー滝川クリステル。本作では本人役を演じています。ご存じのように「おもてなし」を全世界にアピールして東京2020五輪招致に大きく活躍しました。

東京マグニチュード8.0のOPとED曲を紹介!

ここでは「東京マグニチュード8.0」のオープニングテーマとエンディングテーマをご紹介します。オープニングでは崩壊した東京各所が次々と紹介され、ショッキングな映像も多いですが、西川貴教さんの声が背中をそっと支えてくれるようです。

「東京マグニチュード8.0」OP「キミノウタ」

「東京マグニチュード8.0」のOP「キミノウタ」は作詞をTMレポリーションの「消臭力のお兄さん」こと西川貴教が担当。作曲は柴崎浩。abingdon boys schoolが歌っています。

「東京マグニチュード8.0」のOP「キミノウタ」はメロディを聞く度に数々の名シーンが胸を過ります。記事を読む間もこの曲を聴いてみませんか?勇気が湧きます。

「東京マグニチュード8.0」ED「M/elody」

「東京マグニチュード8.0」のEDは「M/elody」。作詞・作曲・歌 を辻詩音。編曲をmwが担当しています。

物語の終盤は特にシリアスな展開が多くなり涙腺崩壊する方も多かろうと思いますが、EDの辻詩音さんの歌声が癒やしてくれます。

東京マグニチュード8.0のあらすじと感想をネタバレ紹介まとめ!

さてここまで「東京マグニチュード8.0」についてネタバレあらすじなど様々な考察を行い感想もご紹介させていただきましたが皆様はどのような感想をお持ちになられたでしょうか?ほんの9年前(2018年現在)の作品ですが、シミュレーションとしては全然足りていないのではなかろうかと考えます。どれだけ知恵や労力を費やそうとも巨大地震災害は想像の遙か上を行ってしまう。

それはこの作品公開よりも後に東日本大震災をはじめとした実際の地震災害が「現実」として発生しているからではないでしょうか?いつ何処でどれだけの規模の地震が起こるかわかりません。予期されたものでさえ、「想定外」となる可能性を秘めています。

「東京マグニチュード8.0」は他人事の物語ではない

ボクら日本人はいつでも「未来」「悠貴」「真理」になります。あるいは物語の中で端役として活動する海上保安庁の職員や、警察官、自衛官、医師、看護師になれます。それぞれが「職責」というものに準ずればいつでもその地位に立つことになります。そうした極限状態に置かれてそれでなにを成せるかそのことが問われているのです。

そして多くの場合、「複合」します。自分自身も被災者だけれども何かの役割に立たなければならない状況は「大人」ならばなり得るものです。身内の死に遭遇しても、「職責」ゆえに自分よりも他人のために行動しなければなりません。2011年3月11日に自分が普段通っている学校が、あるいは体育館として利用している施設が「遺体安置所」と呼ばれる施設に変貌したという話などゴロゴロ転がっています。

「東京マグニチュード8.0」でも身勝手な大人、勝手な行動で和を乱し、ただでさえ大変な人たちの迷惑になる人たちが登場します。「いざ、被災した際に自分がそうした人間にならない」。これはとても大事な教訓です。そして特別なスキルを持たずとも、それが微力でも、他人のために力を貸せる真理さんのような人でありたいとは思いませんか?

「東京マグニチュード8.0」の続編ないしは同様の作品を作り続ける意義がある

実際、震災があるたびに現状ではダメだというダメ出しが出されます。それは教訓でもあり、現実のものとして必要に迫られます。必要に迫られて「教室」が「避難所」となりますし、「体育館」が「遺体安置所」と名前や役割を変えてしまいます。それは正に地震列島に暮らしていればこそです。実際、2011年3月11日を境にしてそうなった場所は数多く存在し、だからどうだと私感を述べる余地などありません。

悲しいことに福島原子力発電所の事故では新潟中越地震災害での教訓として発電機を上に置くと発電機そのものの重量が建物を押しつぶすため床に置いた方が良いという教訓が裏目に出てしまい、床に置いた結果、津波により電源が喪失する事態に陥りました。熊本地震では「本震を超える余震はない」という常識が「後から発生した巨大な本震が前震でダメージを受けた建物にとどめを刺す」という結果になりました。

北海道胆振地震では豪雨被害と発見さえ出来ていなかった地下深い活断層に沿って被害が拡大することになりました。地震のメカニズムについてはこれだけ地震災害が多発している日本においてもまだまだ解明されていない要素が多く、それが被害の拡大に繋がる結果となりました。正にいたちごっこです。そうした現実がある以上、「絶対と言える防災対策はない」ようです。

また福島原子力発電所の事故を受けて火力発電所での電力供給が北海道胆振地震では大規模広範囲に深刻な停電をもたらし、クリーンエネルギーとして期待されていたソーラーパネルによる太陽光発電はそれ以外の災害時に漏電や材料から流れ出す汚染物質により、二次被害を出すこともわかっています。対策はその都度、改められなにが正解なのか最早わかりませんが、経験を踏まえて変えていくしかないようです。

「東京マグニチュード8.0」のまとめにかえて・・・

東日本大震災の傷跡も完全に癒えない中、相次ぐ巨大地震により日本各地には今も仮設住宅での暮らしや避難所生活者がいます。それでもまた何度でも立ち上がらなくてはなりません。「東京マグニチュード8.0」の悠貴のように夢を持ち、家族を愛しながら逝った人々のため、そして私たちの日本を次世代に受け継いでいくため、少し落ち込んでしまったときは「キミノウタ」を聴いて元気と勇気を貰いましょう。

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