ヤダモンの最終回をネタバレ!魔女の日常と成長を描いたアニメのあらすじは?

この記事の『ヤダモン』とは、知る人ぞ知るといった感じで語られる、魔女っ子アニメです。1992年8月24日~1993年7月16日までの月~金曜日に、NHKで10分枠で放送されていました。再放送を挟みながらの約1年ですので、全170話です。当時のアニメ雑誌でもよく特集されていて、今もNHKでの再放送を望むファンの声が高い作品です。25年経っても語られる『ヤダモン』の魅力、そしてあらすじをネタバレ込みで、ご紹介していきます。

ヤダモンの最終回をネタバレ!魔女の日常と成長を描いたアニメのあらすじは?のイメージ

目次

  1. ヤダモンの最終回の内容やあらすじに迫る!
  2. ヤダモンのアニメあらすじをネタバレ紹介!
  3. ヤダモンの最終回をネタバレ紹介!
  4. ヤダモンのアニメ主題歌は?
  5. ヤダモンをNHKで再放送してほしいという声が多数!
  6. ヤダモンの最終回ネタバレまとめ!

ヤダモンの最終回の内容やあらすじに迫る!

『ヤダモン』の主人公は、魔女の森から人間界に来たヤダモンという5歳の女の子です。ネタバレしますと実は滅びゆく魔女一族の最後の子であり、かつお姫様という、壮大な設定を隠し持っています。そんな女の子ですが、とにかく聞かん坊のワガママっ子で、すぐ『ヤダモン!』と言っては、まわりを困らせます。魔女っ子にしては珍しく、序盤から「自分は魔女だ」とバラしていますが、人間側には最終回手前まで信じてもらえません。

前半では主に、ヤダモンや、ヤダモンと仲良くなる人間の男の子『ジャン』を中心としたホームドラマが。後半からは光の力しか持たない魔女ヤダモンと、闇に染まった魔女『キラ』を中心としたシリアスな、時にダークとも形容できるファンタジードラマが展開されていきます。最終回では地球が大ピンチになります。そしてそこで、170話を通して成長したヤダモンの勇姿が見られます。

ヤダモンは、キャラクターや持ち物のデザインが特徴的です。ヤダモンや他の魔女が魔法を使う時に、髪の毛が蝶や蛾のように広がります。ヤダモンはアゲハ蝶のような髪型に、女王の師匠であるベリアルは、ヤママユガのような形になります。敵対するキラはスズメガのような形に広がりますが、これは漫画版とDVD特典でしか見られません。魔女の女王もアニメ本編では羽を広げないものの、EDではヤダモンと一緒に羽を広げています。

ヤダモンは魔女らしく空を飛びますが、居候するルブラン家にほうきが無かったので、アップライト型の掃除機に乗って空を飛びまわります。それからヤダモンは「ティラクル・ラミカル・レミラミルー」という呪文を唱えて魔法を使います。ですが、この呪文は魔法が上手になってくると省略可能のようで、最終回あたりではあまり唱えていません。

ヤダモンのアニメあらすじをネタバレ紹介!

一人の魔女の日常と成長、そして滅びゆく種族を描いた物語

物語前半では、魔女ヤダモンと彼女を取り巻く人々の日常を中心に描きつつも、さまざまなエピソードを通して、実は魔女達が大変な立場であることが、少しずつ明かされていきます。物語後半からは一転、闇に魅せられた魔女キラとの戦いへと、進んでいきます。『ヤダモン』に出てくる魔女と妖精は、新しく子どもが生まれなくなっている種族です。対立するキラは、闇の力を借りて一族の滅びを阻止しようとする、孤立無援の魔女です。

第1週ネタバレ・ヤダモンとジャンの出会い

それでは序盤のあらすじをご紹介します。第1話、物語は7才の人間の男の子ジャン・ルブランの視点からスタートします。地球上の保護動物の研究を行う『クリーチャーアイランド研究所』で働く両親を持つジャンは、ある日、研究所に『謎の卵』が届いたという知らせを受けます。ジャンは興味津々で、ガラパゴスで発見された『謎の卵』を見に行きます。

そして帰り道、ジャンはライオンと話している女の子と出会います。何事かと思いきや、ライオンが虫歯で困っていたので助けていたと、女の子はジャンに、わけを話します。「君、だれ?」ジャンが聞くと、開いたチョウチョのような髪型の女の子は『ヤダモン』と名乗るのでした。このように人間の男の子『ジャン』と魔女の森から追放された女の子『ヤダモン』によって、ボーイ・ミーツ・ガールが果たされて、物語は動き始めます。

『ヤダモン』は第1話から、ラスボスが登場。設定は後づけ⁉

巣卵

第1話でクリーチャーアイランド研究所に届く、謎の卵ですが、先にネタバレしますと中身は、物語後半から登場する魔女『キラ』です。キラは闇の力に魅了されて破壊を尽くした為、師匠である魔女ベリアルによって、卵に封印されたのです。なおこれについて当時のアニメ雑誌に、こんなスタッフの声が掲載されていました。『謎の卵は最初、設定をちゃんと考えてなかったんですよね。第1話の時点ではスタッフの間でも謎の卵でした』

後から考えたとは思えないほど、キラは卵から出た後、物語に関わります。『ヤダモン』中でも人気が高いキャラです。なにせ闇の力を使ってやりたいことが、魔女の一族を滅びから救うこと。ただ私利私欲で動く悪役ではないのです。闇の力を使えるようになってもなお、ヤダモンのワガママに負けて魔法でドーナツを出すような、甘さも実は隠し持っています。そういう所も、最後までワガママを通すヤダモンとは対照的なキャラです。

キラはヤダモンに対しても、『私と共に闇の力で進化しましょう』と、自分の味方に誘う姿勢はなかなか崩しません。最終回付近で光と闇の両方の力を得たヤダモンが、立ちはだかった時に、はじめて対立するのです。その時にキラが「あなたは子供だから、まだ何も知らないから、私の愛がわからないのです」とヤダモンに語りだすシーンは、とても印象的です。

第2週ネタバレ・時の妖精タイモン登場

ではヤダモンのパートナーとなる妖精、タイモンが登場する第2週の大まかなあらすじをご紹介します。第1週でジャンと出会ったヤダモンは、ルブラン家の居候になります。そしてここへ、喋る不思議な動物『タイモン』がやってきます。タイモンは時の妖精で、ヤダモンのそばにいるために、妖精界から人間界にやってきました。少しの間だけ時間を止めることができます。

ネタバレしますと、タイモンは実は滅びゆく妖精一族の最後の子であり、かつ王子様です。タイモン王子は、妖精と不仲である魔女達の姫、ヤダモンのことが好きになって、人間界に来たのです。妖精王によって動物の姿に変えられていますが、最終回の直前から少しだけ、本来の美少年の姿に戻ります。

物語前半のあらすじ・アットホームな日常とファンタジー

『ヤダモン』前半のあらすじを大まかにご紹介します。キラの存在が明らかになるまでは、主にヤダモンやジャンを取り巻く日常のドラマが描かれます。自由奔放でワガママがすぎて魔女界を追い出されたヤダモンですが、人間界に来てもやりたい放題しています。しかしワガママがすぎると、離れたところにいる母親から×マークを頬につけられるようになるので、ヤダモンはやってはいけないことを学んで、成長していきます。

月

ヤダモンは魔法の使い方を、研究所の地下にいるテレパシーで会話をするマナティや、女王やキラの師匠であるベリアルから学んでいきます。物語序盤では満月の夜と、タイモンが時間を止めた時にしか空を飛べなかったヤダモンですが、空を自由に飛び、いろいろな魔法が使えるようになっていきます。そしてその過程で、魔法を使う危険性や、ヤダモンが大きな力を秘めた魔女であることが明かされていきます。

物語前半からシビアな一面も、ちらほらとアリ

前半では、ヤダモンが魔女として成長していくファンタジーの他、ジャンが幼馴染のガールフレンドを意識しだす話や、ジャンの両親の結婚記念日の話など、温かいホームドラマがよく展開されます。そうしながらも、後半に強く向き合うことになる「どうしようもない現実」がときおり描写されます。たびたび研究所を通して、絶滅に向かっている保護動物の姿が映し出されます。

凧

第91話『タコタコ上がれ!』は1話完結ですが、美しい友情と共に、非常にシビアな現実が描かれています。あらすじをご紹介します。ヤダモンは重病の女の子と仲良くなり、その子とタコあげにチャレンジします。しかし女の子の病気はどんどん重くなり、危篤になります。ヤダモンは魔法で病気を治そうとしますが、それは叶わず、代わりに女の子の頼みでタコをあげます。女の子はヤダモンがあげたタコを見ながら、短い生涯を終えます。

後半あらすじ・明らかになる魔女と妖精の危機

無邪気なヤダモンを主人公に、温かくも、暗い部分も描いた物語は、後半からは闇との対立へと進みます。第106話で泡の妖精シンウィが登場して、シンウィからタイモンが王子であること、妖精王が病気であることが語られます。第116話から最終話までは、ひと続きの話です。121話で魔女の女王が登場して、ヤダモンが魔女の森から追放された姫であることが語られ、ベリアルによって、闇の魔女キラの存在が明らかになります。

封印された卵の中で目覚めたキラは、クリーチャーアイランドに咲くパミラスの花に寄生し、そしてヤダモンをそそのかして、力を奪って復活を遂げます。ジャン達はクリーチャーアイランドにはびこるパミラスの花と戦い、魔女と妖精達はキラと戦っていきます。ヤダモン達は苦戦に強いられて、ついに犠牲者も出ます。クリーチャーアイランドが危機になり、みんなが苦しんでいるのを見たヤダモンは、ついにキラに立ち向かいます。

ヤダモンの最終回をネタバレ紹介!

最終回ネタバレ、10分間で連続の急展開!

では最終回『瞳のなかの地球』のあらすじをご紹介します。自分を邪魔するものはすべて滅べばいいと考えたキラは、まず月を壊します。月を戻そうとするヤダモンとタイモンに襲いかかり、タイモンを刺します。次に地球を壊し、自分自身も消滅します。

光と闇と両方の力を得たヤダモンは、地球と、地球上の生きものをすべて助けて、消滅します。地球を戻す前に『本当の魔法は、自然があること。みんながみんなを大好きってこと』と、ジャンに話したヤダモンは、みんなのもとに帰ってくることはありませんでした。ジャンは穏やかな日常に戻ります。ジャンの自室では、笑っているヤダモンの似顔絵が飾ってあります。

最終回で、ヤダモンが成し遂げたこと

最終回で気になるのは、ヤダモンは具体的にどうなったのか? ということです。作中で消滅したと語られていますが、それはあくまで体の消滅であり、意思は残っているかのようにも読みとれます。現に魔女の女王は光っているヤダモンに再会して『おかえり』と言っています。そして白い蝶と黒い蝶が重なるイメージシーンがあります。これはヤダモンが、光と闇を融合させて、バランスをとったことを示しているのかもしれません。

EDの歌詞を、なぞらえるような終わり方

最終回のEDは、通常とは違い、エピローグのアニメーションに重なる形で流れます。朝食を食べたジャンは学校へと向かう途中、ヤダモンを思わせる緑の蝶とすれ違います。ジャンは蝶を目で追い、そして『行ってくるよ』とつぶやきます。BGMでは『それぞれ別の場所にいても、あなたをずっと見守っているよ』と歌われています。ヤダモンは空から、みんなを見守っているのだろうなと思わせる演出で、物語は終わります。

滅びゆく魔女の行く末、妖精の行く末、そして地球の保護動物の行く末については、詳しく語られず『ヤダモン』は終わります。大団円とはいかないシビアな結末が、トラウマになった方もいるようです。しかし闇の力に染まったキラを追い出した魔女達は、結局は滅びに向かっていたようですから、ヤダモンによって光と闇が融合したこと、そして戦いを経て、魔女と妖精が手を取り合ったことは、希望があるエンディングともいえます。

ヤダモンのアニメ主題歌は?

主題歌を歌うのは、80~90年代の大人気バンド!

『ヤダモン』の主題歌を担当したのは、放送当時にその名よろしく、飛ぶ勢いでヒット曲を連発していたバンド『LINDBERG(リンドバーグ)』です。放送開始から終了まで、オープニングとエンディングを担当されていました。LINDBERGは1988年に結成された、4人組のロックバンドです。2ndシングルの「今すぐKiss Me」が大ヒットとなり、一躍有名になりました。

SUEZENさんの絵も、大きく話題に

さてヤダモンのキャラクターデザインを手がけたSUEZEN(すえぜん)さんは多彩な方で、飯田史雄名義ではアニメ映画『オネアミスの翼』の作画監督をされています。ヤダモンのED『この空にちかって』で、SUEZENさんのカラーイラストが披露されたことも、大きく話題になりました。OPの『Magical Dreamer』の元気なアニメ絵とは対照的に、カラーインクで描かれたイラストを止め絵で合わせている演出がとても印象的でした。

ヤダモンをNHKで再放送してほしいという声が多数!

ヤダモンは本放送の翌年に再放送して以降は、再放送をしておりません。また見たい! という当時のファンは多く、Twitter上で『NHK夕方に再放送してほしいアニメ』にヤダモンをあげる人も、たくさんおられました。全話収録のソフト化も諸事情によって長らくされておらず、2006年にようやくDVD-BOXが発売されました。現在はそのDVD-BOXも販売終了しているようです。

再放送を望む声がもっと上がれば、NHKでの再放送も夢ではないかもしれません。NHKは過去の作品を夕方に再放送することがあるので、ぜひやっていただきたいところです。

ヤダモンの最終回ネタバレまとめ!

ネタバレ込みでアニメ『ヤダモン』のあらすじを最終回までご紹介しましたが、いかがだったでしょうか? 最近は、明るい魔女っ子アニメの亜流作品が出てきているので、今一度、この暗い一面も持つ魔女っ子アニメ『ヤダモン』が多くの方に見られれば…と思う人もいます。また、個性あふれるキャラクター達による人間ドラマも、魅力です。『ヤダモン』は、ひじょうにさまざまな要素を持った90年代のアニメです。

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