ドラゴンジャムの感想・レビュー!ストリートバスケ漫画のあらすじと登場人物は?

「ドラゴンジャム」は、藤井五成(ふじい いつなり)先生によるバスケ漫画です。この記事では、ドラゴンジャムのあらすじ、登場人物についてまとめています。独特のタッチと台詞遣いや溢れる情熱で読む人を選んでしまう漫画、「ドラゴンジャム」。でも、一度その世界観にはまってしまうと、ついついノリにひきこまれてしまう、という感想でもちきりです。若干ネタバレしていますのでご注意ください!

ドラゴンジャムの感想・レビュー!ストリートバスケ漫画のあらすじと登場人物は?のイメージ

目次

  1. ドラゴンジャムの感想やあらすじに迫る!
  2. ドラゴンジャムの登場人物を紹介!
  3. ドラゴンジャムの漫画あらすじとは?
  4. ドラゴンジャムの感想やレビューをまとめて紹介!
  5. ドラゴンジャムの感想やレビューまとめ!

ドラゴンジャムの感想やあらすじに迫る!

「DRAGON JAM」(以降、ドラゴンジャム)の第1話が掲載されたのは、2010年夏の「月刊!スピリッツ」で、「週刊ビッグコミックスピリッツ」に移籍しました。藤井先生の体調が思わしくなく、下描きが掲載されてしまったこともあります。今は残念ながら休載中です。

ドラゴンジャムの漫画単行本はビッグコミックスから16巻まで出ています。(2018年10月現在)ドラゴンジャムの帯には、実は、五十嵐圭選手や武井壮さんなど錚々たるメンバーから推薦コメントをいただいています。

ドラゴンジャムは、バスケ漫画としてはめずらしく、ストリートボール(ストリートバスケ・ストバスとも。以降ストリートボール)を題材にしています。「SLAM DUNK(スラムダンク)」や「黒子のバスケ」など、多くのバスケ漫画では部活が中心です。ほかにストリートボールをメインで扱っている漫画として、「Harlem Beat(ハーレムビート)」が有名です。

ただ、ドラゴンジャムは、国内最大規模であり最高峰であるストリートボールリーグ「SOMECITY」を筆頭に、お店やコートなどまで実在の情報が織り込まれているため、臨場感が高いと評判です。ドラゴンジャムでは、必殺技を出したり、オーラを放ったりと、漫画ならではの表現も人気です。

さらにストリートボールにはショーの一面もあります。漫画のなかでも余興としての1on1開催やマイクパフォーマンスなど、部活バスケではありえない出来事が発生します。我の強い主人公ですが、ストリートボールではまだひよっこ。ストリートボール歴の長い他の登場人物はさらにクセがあり、しかもほとんどのキャラが熱血系です。

また、ドラゴンジャムにおいては主人公達がハイティーンであるがゆえに、挫折や友情などの青春描写もしっかりあります。ハードな練習を重ね、「努力がものいう世界だ」というスタンスの彼らですが、ただのスポ根とは一線を画すとの感想もありました。

ドラゴンジャムの主人公たちを陰日向に支える大人たちにも、スポットがよく当たります。中学・高校時代にパッとしなかった登場人物が、年を経て人生経験を積むことで多くの人から信望を集めたり、逆にアラサーになってからバスケを始めた登場人物が、バスケにのめり込んだりと、様々なバックグラウンドストーリーが楽しめます。

ストリートボールリーグ 「SOMECITY」| 3on3形式のストリートバスケリーグ

ドラゴンジャムの登場人物を紹介!

ドラゴンジャムの登場人物は、面白い二つ名を持っていたり、メインの登場人物でもフルネームが判明していないという特徴があります。この記事では、ドラゴンジャムのキャラクターの愛称・コートネームを中心に登場人物を紹介します。

龍也

本名は立花 龍也、愛称はドラゴン。彼がドラゴンジャムの主人公です。目立ちたがり屋でお調子者ですが闘争心も強く、いろんな問題も引き起こします。プレイスタイルは派手で、素早いドリブルやシュートスキルに定評があります。

龍也は幼い頃からお父さんとバスケをしており、小学生の頃からミニバスケで全国へ行くなど、才能の片鱗をのぞかせていました。中学校時代はチームメンバーのせいで勝てず、パッとした成績は残せていません。

ちなみに龍也のお父さんは、龍也が小学校6年生の時に亡くなりました。今はお母さんと2人暮らしです。かなり貧乏なので龍也は高校に行っていません。

あるきっかけ(詳細はあらすじにまとめます)で、龍也はストリートボールにのめり込みます。後述のアコ・タイゾー(・パンサー)とチームを組み、ストリートボールのプロ選手を目指します。また、ストリートボールを通じて知り合った「アンちゃん」が営むバスケショップでアルバイトもはじめました。

アコ

アコは主人公チームの紅一点です。とはいえ、マスコットやマネージャーではなく、れっきとした選手です。冷静な判断や精度の高い3Pでチームに欠かせない存在となっています。ちなみに本名は明かされていません。

アコは龍也の中学校時代の同級生です。中学は女子バスケット部でした。ただ、バスケで男性にもてている、という理由で女の子たちからイジメを受けたことがあるため、高校ではバスケ部に入っていません。

タイゾー

タイゾーも主人公チームの一人で、本名不明です。3巻表紙左上の少年です。龍也とは中学校時代の部活仲間でした。長身を活かした技巧的なプレイやアシストを得意とします。髪型とは裏腹に、性格はおとなしいです。ただ、実はかなりの負けず嫌いという噂もあります。

パンサー

本名は葉山 瞬一(はやま しゅんいち)です。主人公チームに遅れて合流しました。もともとは高校男子バスケの強豪である辻沢高校のホープでした。

ストリートボールは遊びだと見下していましたが、実際に龍也たちと試合をしたことで考えを変えました。あらすじにまとめた通り様々な要因が重なり、現在は辻沢高校のバスケ部を退部しています。

パンサーは龍也同様、自己顕示欲が強いです。その感想を読者に深く印象づけたのは、龍也との1on1により、チーム名を「パンサー王子と給食当番」に決めたくだりでしょう。ドラゴンジャムでも屈指の人気キャラです。

涼司

フルネームは緋口 涼司(ひぐち りょうじ)です。ドラゴンジャム4巻表紙、左側の優男です。石川県出身ながら、神奈川県のバスケ部強豪の辻沢高校に特待生で入学するほどの才能を持っています。パスワークや広い視野を強みとします。

ドラゴンジャム冒頭で龍也と遭遇し、お互いに小学校時代の因縁の相手だと気付いて賭けバスケを始めてしまうことが、この漫画のプロローグにあたります。現在は、辻沢高校でポイントガードとして活躍する一方で、ストリートボールへの興味も高めています。

TJ(ティージェイ)

本名は寺門 丞(てらかど じょう)です。龍也たちにストリートボールという世界を教えました。ストリートボールチーム「T.REX」のリーダーとして、登場人物皆から一目置かれる存在です。豪快なダンクが得意です。

ハンサム

本名は早川 勇(はやかわ いさむ)です。T.REXのメンバーです。3Pシューターです。龍也たちの兄貴分であり、アコの先生でもあります。髪の色と顔立ちから、某バンドマンがモデルでは?という感想が囁かれています。

キャシーの憂鬱/10%s(テンパーズ)/シルバーの銀時計/ブギウギ列車夜行便/駒沢特戦隊

WHO'S GOT GAMEで、強豪と称されるグループです。ドラゴンジャム第1部・2部とは段違いのキャラの濃さで様々な感想を引き起こしました。トーナメント戦なので、全員が龍也たちと戦うわけではありません。ちなみに「キャシーの憂鬱」のリーダー、キャシーはハンサムの妹です。

アンちゃん

SOMECITYの運営者であり、TEAM-Sのメンバーです。もともとはサラリーマンでしたが、同僚に誘われて始めたバスケにはまってしまい、現在はバスケショップの店長です。龍也の雇い主です。実は、龍也のお父さんとも友だちでした。

ドラゴンジャムの漫画あらすじとは?

ドラゴンジャム第1部のあらすじ

龍也・アコ・タイゾーは、観光客と賭けバスケしてお金を稼いでいました。ある日龍也は、隣人でもある警官、猛虎から、金銭面の家庭事情も踏まえたうえで、賭けバスケに対して注意を受けてしまいます。

気分の沈んでいる龍也たちが見かけたのが、バスケ部強豪、辻沢高校1年生でした。彼らこそバスケにおいてエリートです。しかも可愛いマネージャーもいると知り、嫉妬した龍也は賭けバスケをふっかけてしまいます。

しかも辻沢高校1年生の中にいた「涼司」が龍也の因縁の相手だと判明します。龍也と涼司が対決したのは、ミニバス時代の全国大会決勝戦です。

幼い龍也はそのとき、「試合に勝てばお父さんの病気が治る」と信じて全国大会に挑んでいました。実力が伯仲していた彼らの均衡が崩れたのは、涼司のプレイで龍也が右額に怪我をしてしまったとき。結局、全国大会で勝ったのは涼司のチームでした。

賭けバスケにおいて、龍也たちは最初こそ順調に辻沢高校を翻弄します。ですが、龍也の個人プレイに頼っていたり、短時間プレイに慣れていた主人公チームがスタミナ切れを起こしてしまったりとその優勢はほころびはじめます。辻沢高校はじわじわ押し返して、結局大差で勝利をおさめます。稼いだお金も持っていってしまいました。

その後、その試合を見ていたというTJが、龍也たちに声を掛けてきました。TJは龍也を気に入り、ダンクを披露してくれます。TJから焼き肉をごちそうになりながら、龍也・アコ・タイゾーは、「ストリートボール」という存在を知ります。

そして翌日、地元でストリートボールをやっているTJたちの練習に合流――したはずが試合することになり、龍也たちはまたしてもボロボロに負けます。ただ、そんななかで龍也は、「TJたちは個人技がすごいだけではない」と気付きます。

龍也はそんな話をお母さんに打ち明けます。すると、お母さんは、亡くなった龍也のお父さんもストリートボールをやっていたと教えてくれるのです。

龍也はアコ・タイゾーをストリートボールリーグ「SOMECITY」の大会に誘います。大会の熱気に触れ、全員がやる気を取り戻します。そして目標を「辻沢高校へのリベンジ」とし、ひと夏の間、厳しい練習を重ねます。

そして龍也たちは挑戦状を辻沢高校1年生にたたきつけます。アンちゃんの配慮により、龍也たち「ストリートドリームス」と辻沢高校1年生たち「TWOサワーズ」は、SOMECITYのエキシビジョンとして戦うことになります。

出だしは6点と大差をつけたストリートドリームス。ですが後半、TWOサワーズに点取り屋のパンサーが投入され、涼司も本領を発揮し、次第に劣勢になっていってしまいます。その結果…。

ドラゴンジャム第2部のあらすじ

実は、辻沢高校バスケ部においては、賭けバスケはもちろん、ストリートボールの大会への参加は禁止されていました。全てが学校にばれたとき、その責任を一身に負ったのは、涼司ではなく、なんとパンサーでした。

その結果、パンサーは無期限部活動禁止処分を受けます。さらに他の部員からも冷たい反応も浴びせかけられます。ストリートボールに魅力を感じていたパンサーは、龍也たちのチームに参加し、のちに、正式に退部届を出します。

龍也は、プロのストリートボーラーを目指すため、SOMECITYに所属しようと考えます。実際にプロであるハンサムに、そのきつさを聞いても決心は変わりませんでした。

そこで、龍也たちはSOMECITYのトライアウト(入団試験)である「WHO'S GOT GAME」に挑戦することにし、またしても猛特訓をはじめます。

ドラゴンジャム第3部のあらすじ

いよいよWHO'S GOT GAMEが始まります。トーナメント戦なので負けたら終わってしまいます。もちろん主人公チーム(チーム名は「パンサー王子と給食当番」になりました)の前にも、強敵・難敵が立ちはだかります。

ミニバス時代の恩師、刺激のほしいおっさんたち、さらに女性陣が…と、個性豊かなチームと登場人物が、あらすじにまとめきれないほど、独特の試合運びを見せます。名言も次々飛び出します。

ドラゴンジャムの感想やレビューをまとめて紹介!

「ドラゴンジャムの1巻がつまらなかった。続きを買うか迷う」という声がネット質問板にあがっていましたが、そこへは「巻を追うごとに面白さが増していくので、ためらわず買いましょう!」など熱い返事が書き込まれていました。ここでは、具体的に感想・レビューをご紹介します。

ドラゴンジャムは、ストリートボールをテーマとした漫画なので、対戦相手も学生に限定されません。自分の意思でチームを作り・選んだ登場人物たちと、性別・年齢を問わず選手同士として勝負できるという魅力があります。

例えば主人公チームの紅一点、アコは身長152cmと、女子としても小柄です。それでも、大柄な男性陣相手に勝負したり、挑発したりと名シーンが多くあります。ファンが多いのも納得の活躍ぶりです。

努力と友情でなんとかリベンジを果たしますが、その後すぐ別の奴らにボコボコにやられます
落ちこぼれな主人公達は何度やっても通用しないあたりが好きです
今11巻まで出ているのですがまだ主人公達は弱っちい感じです
だからこそこれからが楽しみです

また、スポーツものとして珍しいのは、主人公チームが、「ちゃんとバスケやっている人々」に、とにかくよく負けること。最初から必殺技が使えたり特殊技能があったりするわけではなく、むしろ「自分を得意分野」すら分かっていない」状態からのスタートなのです。

魅力を語る前に一つ断っておきたいのですが

“私はファンキーなノリが嫌いです!”

 

ワーワー騒ぐのとか、マジでウザいと思っているのですが
「DRAGONJAM(ドラゴンジャム)」の作品に出てくる

“ファンキーなノリはめちゃくちゃ心地いい”

です

ストリートボールは、にぎやかです。観客との距離も近く、「楽しんでこそ!」な雰囲気があります。自分の意思でやっているからこそ、登場人物は皆それぞれなりにバスケに真剣に向き合っています。そのためか、以下のような感想を抱く人もいます。

新キャラが出ると作品の雰囲気が変わる可能性があるので少し心配でしたが、
反対に変わらなすぎで面白ですw

ドラゴンジャム第3部以降は、大会ということも相まって一気に登場人物が増えました。ノリよく大人数、となると、キャラがかぶったりぶれたりする漫画もありますが、ドラゴンジャムにおいては、「こんなキャラだったのか!」と面白がる、次のような感想が多く見られました。

ドラゴンジャムについて、面白い、バスケをしたくなる、ストリートボールをはじめた、という感想が多い一方で、新刊が出ないことや休載が続くことに対しては、再開を願う切実な声があがっていました。第3部WHO'S GOT GAME編の真っ最中で単行本が止まっていることも一因だと思われます。

ちなみに、実在する大会だからこそ、次のような感想も呟かれていました。また、実在する選手でありドラゴンジャムの登場人物でもある人の宣伝も見かけられます。

ドラゴンジャムの感想やレビューまとめ!

この記事では、バスケ漫画「ドラゴンジャム」のあらすじや登場人物、感想についてまとめました。あらすじにおさまらないほど、規格外のエネルギーを感じていただければ幸いです。

最後に、ドラゴンジャムの魅力を表すエピソードをひとつご紹介します。タイトルにつけられた「ジャム」についてです。タイトルのジャムは、ダンクシュートのことではありません。音楽用語からです。

ドラゴンジャムの「ジャム」は、ジャズやロックなどで使われる言葉で、「方向性だけ決めて即興で演奏するセッション」のことです。龍也のお父さんは「アドリブ」とも表現していました。ドラゴンジャムは、自分のチーム内はもちろん、相手チームとも互いの個性を活かし合う「ジャム」を意識している漫画なのです。

ノリよくムダなく展開していくので、ついついその世界観にひきこまれてしまいます。休載中だからこそ、最新話に追いつきやすい今、ぜひストリートボール漫画「ドラゴンジャム」を読んでみてください。

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