64ロクヨンのネタバレまとめ!映画あらすじ・犯人や衝撃の結末まで紹介

映画「64-ロクヨン-」の物語は、たった7日間しかなかった昭和64年に起こった、ある誘拐殺人事件から始まる。小説が原作となっており、そのページ数は600ページ超、登場人物は150人以上という大作。それが前後編2部作の映画として作られた。佐藤浩市が主役を務め、永瀬正敏や緒方直人を始めとした大物俳優の面々が脇を固めている。ロクヨンのネタバレあらすじやキャスト、世間からの反応に至るまでを紹介する。あらすじから何から何までネタバレいっぱいのためご注意を…!

64ロクヨンのネタバレまとめ!映画あらすじ・犯人や衝撃の結末まで紹介のイメージ

目次

  1. 64ロクヨンのネタバレをまとめて紹介!
  2. ロクヨンとは?
  3. ロクヨンの映画あらすじをネタバレ紹介! 
  4. ロクヨンの衝撃の結末とは?
  5. ロクヨンの犯人について考察!
  6. ロクヨンのキャスト一覧!
  7. ロクヨンの感想を紹介!
  8. ロクヨンのネタバレまとめ!

64ロクヨンのネタバレをまとめて紹介!

豪華俳優陣の出演で話題となった映画「64-ロクヨン-」。そのあらすじはあまりに衝撃的なものになっている。映画は前編と後編にわかれており、2つの誘拐事件が話の軸になっている。キャストや世間からの声だけでなく、あらすじではそのそれぞれの犯人、隠された事実、一見無関係と思われたその2つの事件の関係性など、ネタバレに次ぐネタバレをしながら紹介していく。

ロクヨンとは?

ネタバレあらすじに行く前に、ここで少しロクヨンについて紹介したい。原作や、あらすじの元になったかもしれない実際に起こった事件などなど、少し詳しめに紹介する。

大人気ミステリー小説の映画化

「64-ロクヨン-」は、「半落ち」や「クライマーズ・ハイ」などで有名な、横山秀夫の小説の1つである。2013年には「このミステリーがすごい!」第1位など、複数の賞を獲得した人気作品だ。2015年には、テレビドラマとして放送され、平成27年度(第70回)文化庁芸術祭賞大賞(テレビ・ドラマ部門)を受賞している。そして瀬々敬久が監督を務め映画となり、2016年5月7日に前編、翌月の6月11日に後編が続けて公開された。

実話が元になっている?

あらすじの元になったとはっきり明言はされていないが、似たような事件が昭和62年にあった。「功明(よしあき)ちゃん誘拐殺人事件」である。昭和62年9月14日、群馬県高崎市で、5歳の功明ちゃんが自宅斜め向かいの神社から姿を消した。その夜、男から身代金2000万円を要求する電話が自宅にかかってきた。その2日後の16日午後、寺沢川で遺体となった功明ちゃんが発見される。犯人は捕まらないまま、平成14年に時効成立した。

戦後に発生した身代金目的の誘拐殺人事件で、唯一の未解決事件となったこの事件。この話が元ではないかと言われるのは、いくつか共通点があるからだ。幼い子供が犠牲となっていること、警察は犯人の電話の逆探知に失敗していること、子供は亡くなり犯人は捕まっていないことなど。しかも功明(よしあき)ちゃんの事件当時、横山秀夫は群馬県の上毛(じょうもう)新聞の記者をしていた。ロクヨンのドラマと映画のロケ地も群馬県が多い。

事件当時、犯人捜査のため犯人の声を録音した音声が、特別捜査本部から公開された。功明ちゃんの父親と犯人が電話で話す声である。犯人からの電話は、計4回。この公開された声は、その4回目の犯人からの電話の声だと言われている。恐ろしいのは、4回目の電話の時点では、功明ちゃんは既に殺害されていた。4回目の電話は9月16日7時50分、しかし功明ちゃんの死亡推定時刻は、9月15日10時以前だった。胃は空っぽだったという。

ちなみに、この事件当時、偶然マイケル・ジャクソンが来日していた。「BAD」をリリースしての日本ツアーでの来日だった。マイケルはこの事件に非常に心を痛めたという。ライブを行っていた昭和62年9月21日、大阪の西宮球場での本番中に、マイケルは功明ちゃんへの「今回の日本ツアーを功明くんに捧げる」というメッセージを、通訳を介して伝えた。そして追悼の意を込めて、「I Just Can't Stop Loving You」を歌った。

昭和62年の功明ちゃん誘拐殺人事件の他にも、昭和の終わりには他にも幼い子供が犠牲となった、悲惨な事件が起きている。昭和63年から昭和64年2月にかけて発生した「東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件」、通称「宮崎勤事件」だ。宮崎勤事件の方が長期間ではあるが、発生した時期がロクヨンの中の雨宮翔子ちゃん誘拐殺人事件とまさに同じ、犠牲者が女の子という点も同じだ。こちらの犯人は既に死刑が執行されている。

ロクヨンの映画あらすじをネタバレ紹介! 

いよいよ、映画「64-ロクヨン-」のネタバレあらすじを紹介していく。ミステリーの醍醐味である「犯人は誰か?」も、あらすじを説明しながら包み隠さずしっかりネタバレしているため、まだこれから観る!という方は怒涛のネタバレに注意していただきたい。

焦らすようだが、ネタバレあらすじをご堪能いただく前に、予告動画をご覧いただくことをオススメする。以下から映画前後編全てのあらすじを、何度も言うがネタバレたっぷりで一気に紹介していくため、少しでも予告で先にドキドキしていただきたい。ナレーターの遠藤憲一の声にも注目。

雨宮翔子ちゃん誘拐殺人事件発生

主人公の三上義信は、ある県の刑事をしている。昭和64年1月5日、漬物工場を営む雨宮(あまみや)芳男の7歳の1人娘、雨宮翔子ちゃんの誘拐事件が発生した。1人で出掛けたまま帰ってこず、夜になると雨宮家には犯人と思しき男から身代金を要求する電話がかかってきていた。犯人はサトウと名乗り、電話の内容は、「マルコシ百貨店の一番大きなスーツケースに2000万円を入れて用意しろ」というものだった。

犯人は身代金の受け取り場所として何件もの喫茶店などを次々と指定し、最後には道中の橋からスーツケースを投げ捨てろという指示を出してきた。2000万円は犯人に奪われてしまう。しかしその5日後、翔子ちゃんは空き地の車のトランクから遺体で発見された。犯人は捕まらないまま、平成の始まりと時が重なり事件の報道がかき消されていった。たった7日間しかなかった昭和64年に起きた事件のため、「ロクヨン」と名付けられた。

14年後 記者クラブとの確執

事件未解決のまま平成14年まで月日が流れる。三上はロクヨン当時は刑事部に所属する刑事だったが、今は警務部に属する広報室の広報官となっている。広報室と切ってもきれない関係にあるのが、「記者クラブ」だ。その年の12月4日、妊婦による老人ひき逃げ事故が発生する。しかし警務部トップからの指示で、その妊婦の名前は記者クラブには明かさないとされる。広報官として三上は記者クラブに匿名と伝えるが、猛反発が起きる。

記者達は「県警本部長に抗議文を出す」と事を大きく広げ、広報室だけでは処理できない事態になっていく。本部長室の前まで記者達が詰めかけ揉み合いになり、その中で記者クラブのリーダー、秋川が持っていた抗議文は三上の手との間で運悪く破れてしまう。それによりまた険悪になり、三上は秋川に「来週の警察庁長官の取材もボイコットする」と宣言されてしまう。

三上と雨宮の再会

その「警察庁長官の取材」というのは、12月12日に行われる予定の、県警への警察庁長官の訪問及び、ロクヨンの遺族である雨宮宅への慰問についての取材である。未解決事件を必ず解決させるという姿勢を内外にアピールするためだ。その雨宮宅への慰問の許可取りを、ロクヨン当時の捜査官だったということで三上が命じられる。

これにより三上は久しぶりに雨宮に会うことになるが、雨宮から長官の慰問は断られてしまう。長官慰問が実現すれば少しでもロクヨンへの注目が高まり、何か事件解決のヒントが得られるかも、と三上は説得するが、雨宮は受け入れなかった。事件解決に繋がる可能性のあることを受け入れない雨宮を疑問に思う三上。また、雨宮と現在の刑事部との関係について、探りを入れ始める。

「幸田メモ」の存在

三上は、ロクヨン捜査にも参加していた元同僚に、自分が抜けた後の刑事部の人間と雨宮との関係を聞きに行く。その時、「幸田メモ」というものの存在を知る。幸田というのは、ロクヨンの時に雨宮宅で自宅班として捜査に参加していた刑事、幸田一樹のことだった。幸田メモについて、三上は刑事時代の元上司であり、ロクヨン事件の指揮官をしていた松岡に話を聞きに行く。しかし結果は「言えん」の一言。情報は得られなかった。

幸田の所在発覚・幸田メモの正体

ロクヨン当時の別の捜査官、柿沼に話を聞きにいったところ、その時ちょうど柿沼が幸田を見張ってたことに気づく。幸田は、ロクヨンから半年ほど後に警察を辞め、今はスーパーの警備員をしていた。その幸田の見張りはロクヨン後14年間、ずっと行われていたのだ。理由は、幸田メモの内容流出を防ぐためだった。幸田メモとは、当時犯人の電話の逆探知と録音に失敗した自宅班がその事実を隠蔽したことを、幸田がメモしたものだった。

ロクヨン発生当時、幸田は公表するよう自宅班の班長を説得したが、班長は「犯人さえ捕まれば丸く収まる」と隠蔽を決めた。録音の失敗により、犯人の声を唯一聴いたのは、殺害された雨宮祥子ちゃんの父親、雨宮芳男のみとなった。幸田は事実を記したメモを刑事部長官舎に送ったが握りつぶされ、幸田メモは自宅班と刑事部長しか知り得ないものとなった。幸田の見張りと幸田メモの内容は、歴代の刑事部長の申し送り事項となっていた。

記者クラブとの和解

そうこうしている内に、県警へ警察庁長官の訪問、及び雨宮宅への慰問の日が近づく。三上は記者クラブにボイコットを辞めさせなければならない。しかしそこで、刑事部は記者クラブのボイコットを実現させたいことが判明する。刑事部長のポストが本庁人事になることを、警察庁長官が訪問時に発表すると知ったからだ。つまり、刑事部長のポストは、本庁の人間の天下り先になるということだ。

刑事部はそれを阻止するために、記者クラブが要求する先日の「妊婦による老人ひき逃げ事故」のその妊婦の実名を記者クラブに明かさず、ボイコットを実現させたいのである。また、その妊婦は公安委員の娘だった。公安委員と揉めることを避けて、上層部は匿名の判断をしていた。しかし三上は、独断で記者クラブにその妊婦の実名を告げる。記者クラブは実名を得たものの、かたくなに実名が明かされなかった事情を知り怒声をあげる。

しかしここで三上は、その事故で亡くなった「銘川亮次(めいかわりょうじ)」という老人について、記者クラブに語る。銘川老人の孤独な人生を知り、静まり返る記者クラブ。その老人の死はまだ発表されておらず、まだ世間の誰も知らない。三上は、ロクヨンの記事は極端に少なく、遺族の雨宮芳男は、今も昭和64年に取り残されている、警察庁長官の取材を行ってほしい、と訴える。記者クラブはボイコットを取り下げるのだった。

誘拐事件発生

いよいよ明日、雨宮宅に警察庁長官が慰問するとなった日、ある誘拐事件が発生する。被害者は17歳の女子高生で、目崎正人の長女、目崎歌澄(めさきかすみ)。犯人は「サトウ」と名乗り、「マルコシ百貨店の一番大きいスーツケースで、2000万円を用意」するよう家族に要求してくる。その手口はあのロクヨンと全く同じものだった。ロクヨンを真似た愉快犯の犯行か、また別の狙いがあるのか。映画の前編はここで終了となる。

映画後半が始まる。三上の説得で記者クラブの警察庁長官の取材のボイコットがなくなったにも関わらず、その長官の訪問自体がなくなってしまった。刑事部長ポストが天下り先になることを阻止するため、上層部の力で慰問どころか県警への訪問そのものがなくなったようであった。それについて雨宮に謝罪に行く三上。雨宮は、ロクヨンで殺された娘翔子との思い出、事件に対する思いを静かに語るだけだった。

歌澄誘拐の犯人の声

ロクヨンを模倣したような誘拐事件が発生し、誘拐された歌澄の父親である目崎正人が、犯人からの電話の指示に従う。ロクヨン当時とほぼ同じ順に次々と行先を指示され、必死に車を運転し、捜査班も後に続いた。三上はこの事件でも指揮を執る松岡に頼み、その捜査車両に乗り込んでいた。

その捜査車両で、目崎正人に入る電話を捜査員も聴く中、犯人が変声のために使っていたヘリウムガスが切れ、捜査員達は犯人の本当の声を聴いた。三上と松岡は、その声がすぐ幸田一樹の声であることに気づく。幸田はロクヨン当時、雨宮宅で自宅班として捜査に参加していた。

歌澄の補導

その直後、目崎歌澄が万引きで補導されたという知らせが入る。歌澄は誘拐などされておらず、ただの家出中だった。そのタイミングを狙って犯人は目崎家に2000万を要求する電話をかけ、ロクヨンを模倣したような事件を起こしたのだった。しかし警察は目崎正人にそのことは伝えず、犯人の指示通りに走らせ続けた。指揮していた松岡は、この事件がロクヨンの解決に繋がると信じていたため、そのまま終わらせるわけにはいかなかった。

ロクヨンの犯人

目崎正人は歌澄が無事であることを知らず、犯人の指示に従い、ある喫茶店の裏手の空き地にたどりつく。そこで現金2000万円全て燃やすよう指示され、その通り金を全て燃やす。その様子を雨宮芳男はじっと見つめていた。目崎正人への犯人の指示電話は、その空き地にあった「一斗缶の底を見ろ」で終わった。底にはある1枚のメモがあった。メモには、「犯人へ 全て14年前のままだ。娘は小さな棺に入っている」と書かれていた。

目崎歌澄誘拐偽装事件の犯人の狙い

ロクヨンの犯人は目崎正人だった。雨宮芳男が1人でそれを突き止め、ロクヨン後も交流のあった幸田とともに、今回の事件を引き起こしたのだ。メモを見た目崎正人は空き地で泣き崩れる。しかしその時、目崎の携帯に妻から歌澄が無事である知らせが入る。誘拐が元々なかったということは、犯人の狙いは自分か。そう悟った目崎は、そのメモを半分に破り、自分が犯人であることを明言する部分をその場で食べて、証拠を隠滅した。

目崎正人の解放

偽装ではあったものの、長女が誘拐された父親である目崎正人。しかし犯人の指示に従い車で走っている時、知らないと言っていたはずの土地で目的地への近道を取ったり、最後の空き地ではメモを破って半分食べたりと不審なことが多く、警察から追及を受ける。ロクヨンの犯人かと気づいた刑事部はこのまま逮捕にもっていきたいところだが証拠は不十分。目崎は帰宅することになる。そしてこの事件を機に、雨宮も幸田も姿を消す。

目崎正人次女の失踪

三上がその後雨宮宅を訪れたところ、1人の少女が飛び出してきた。その少女は目崎正人の次女、早紀だった。今度は次女が目崎家からいなくなっていた。三上は早紀を車に乗せ、目崎正人に電話をし「小さな棺、来い」とだけ伝えた。目崎正人が真っ直ぐに向かったのは、14年前、自身が雨宮祥子ちゃんの首を絞めて殺害し、車のトランクに遺体を遺棄した場所だった。小さな棺とは、車のトランクのことだった。

三上と目崎正人の対峙

とうとう三上がロクヨンの犯人と対峙することになる。目崎正人は「娘を返せ」と三上に掴みかかり取っ組み合いになるが、駆け付けた捜査員達により、改めて警察に連行される。これにより誘拐偽装事件と14年前の事件の関連が注目され、「14年前の翔子ちゃん事件に急展開か」とメディアで報道される。誰の記憶にも残らなかった事件が、14年の時を経てようやく世間に大きく知らされることになったのだった。

幸田と雨宮のその後

目崎歌澄誘拐偽装事件の犯人である雨宮芳男と幸田一樹は、事件後失踪していた。しかし目崎正人が連行され、新聞やニュースで大きく14年前の事件について報じられたことは彼らも知ることとなる。その後雨宮と幸田それぞれが自ら出頭した。雨宮翔子ちゃん誘拐殺人事件の時効まで、残り1年あまりのことだった。

ロクヨンの衝撃の結末とは?

ある意味、あらすじの中で1番重要なネタバレかもしれない。三上が最後目崎正人を追い詰めたその時、最大の疑問をぶつける。「なぜ翔子ちゃんを殺したのか」。当時目崎正人は暴力団に騙されて借金が1600万あった。その借金はロクヨンの後返済されている。身代金の2000万を手に入れた時点で翔子ちゃんに用はなかったはずだった。目崎正人は、翔子ちゃん殺害理由について、「そんなこと、俺にわかるか」と語った。

ロクヨンの犯人について考察!

ネタバレ満載のあらすじはいかがだっただろうか。あらすじを紹介するだけでもネタバレ祭りになってしまった。長いあらすじは終了して、ここからはロクヨンの真犯人について、なぜわかったのか、その後どうなったのかについて、またネタバレしながら考察していきたい。ネタバレは終わらない。

真犯人がわかったのはなぜ?をネタバレ

ロクヨンの真犯人を突き止めたのは、あらすじでネタバレした通り、ロクヨンで殺害された雨宮翔子ちゃんの父親、雨宮芳男である。警察を見限り、たった1人で犯人を突き止めた。その犯人捜しの唯一の鍵が、「声」。ロクヨン発生当時、犯人の声を聞いたのは雨宮芳男のみだった。その声の記憶だけを頼りに、雨宮は分厚い電話帳片手に、県内の電話に1件1件、公衆電話から無言電話をかけた。そして目崎正人にたどり着いたのだった。

映画後編の始まりに、大雨の中公衆電話で電話をかける雨宮芳男がはっきり映る。映画冒頭ですごいネタバレをしている。ちなみに三上家についてのネタバレだが、1人娘が失踪中。しかも物語が終わるまでには帰ってこない。そんな中三上家に無言電話がかかってくる。かけているのはロクヨンの犯人探し中の雨宮なのだが、娘からだと思い必死に「帰って来い」という三上夫婦の声を、雨宮はどんな気持ちで聞いていたのだろうか。

真犯人のその後は?もネタバレ

目崎正人がどうなったかネタバレしたいところだが、警察に確保された後、自白してロクヨンの真犯人として逮捕されたかどうかは、映画では描かれていない。予測するなら、雨宮芳男が目崎を突き止めたこと、更に目崎自身、知らないと言っていた地域を知っていたりメモを食べたりと不審な言動をしており、雨宮翔子ちゃんの遺体の遺棄場所をはっきり覚えていて向かえたことなどから、自白に向けて警察にて追及されると考えられる。

ロクヨンのキャスト一覧!

ネタバレ盛り盛りのあらすじから真犯人ついてもご覧いただいた次は、豪華俳優陣を紹介させていただく。原作でも登場人物は150人以上という多さのため、映画でもかなり多い。そのため、その中でも1番コアとなる人物たちを厳選して紹介する。ネタバレは一旦お休みする。

佐藤浩市/三上義信役

1960年生まれの佐藤浩市。父親は三國連太郎であることで有名だが、自身の息子も俳優デビューし、親子3代で俳優となった。佐藤浩市の俳優デビューは1980年。その翌年に出演した映画「青春の門」で、ブルーリボン賞新人賞を受賞した。映画「64-ロクヨン」で、2017年3月3日、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を獲得。長年活躍する佐藤浩市だが、好きな音楽のジャンルはヘヴィメタと、意外な一面も持っている。

永瀬正敏/雨宮芳男役

1983年、映画「ションベン・ライダー」でデビューした永瀬正敏。しばらくはドラマにも出演していたが、1990年、映画「ミステリー・トレイン」に出演してからは、映画が活躍の中心となっている。1991年、映画「息子」での演技で、第34回ブルーリボン賞 助演男優賞を受賞した。同じ年の第15回日本アカデミー賞では新人俳優賞と最優秀助演男優賞をダブル受賞。映画には欠かせない存在となっている。

緒形直人/目崎正人役

2018年には映画「散り椿」や、第71回カンヌ国際映画祭パルムドール賞を獲得した、映画「万引き家族」にも出演した緒方直人。こちらも親子3代俳優で、父親は2008年に亡くなった緒形拳。デビュー3年目の23歳にして、緒方直人はNHK大河ドラマ「信長 KING OF ZIPANGU」(1992)で、主人公信長役を熱演した。ナレーターとしての実力も評価されており、テレビ番組「世界遺産」では1996年から2001年まで、ナレーターを務めた。

瑛太/東洋新聞記者 秋川修次役

モデルから出発し芸能界デビューした瑛太。モデルデビューは、1999年7月の「ホットドッグプレス」、俳優としてはドラマ「さよなら、小津先生」(2001)でデビューした。その後の活躍は目覚ましく、2009年には第52回ブルーリボン賞 助演男優賞、第33回日本アカデミー賞 優秀助演男優賞 と2つの大きな賞を受賞することとなった。映画やドラマだけでなく、桑田佳祐など大物アーティストのミュージックビデオにも出演している。

ロクヨンの感想を紹介!

大ヒットを記録した映画「64-ロクヨン-」。2016年6月11日の後編公開から1週間程の6月19日に、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて舞台挨拶が行われた。前月の5月7日に公開された前編は、公開から44日経った時点で観客動員数が140万人を突破。後編に至っては6月11日に公開された後、たった9日で75万人に達した。6月19日時点で既に累計215万人に達していた。原作が人気小説なだけに、注目の高さが伺える。

佐藤浩市、緒形直人、永瀬正敏、父親役3人が登壇!!
「64-ロクヨン-」大ヒット御礼舞台挨拶

SNSに寄せられた声…からネタバレ

主人公三上と同じ職を経験した同業者の方からも、映画「ロクヨン」は面白いと人気だったようだ。早速ネタバレ再開だが、映画の中で三上が「1人1人が責任をもって職務を全うしなければ、こんな巨大な組織回るはずがありません」と言うシーンがある。「ロクヨン」だけでなく様々な映画やドラマで、保身に走る人間によりドロドロした警察の裏側、というのがよく描かれるが、全くのフィクションの部分、ではないのかもしれない。

もう既にネタバレしているが、「ロクヨン」の事件の犯人は目崎正人で、緒方直人が演じている。映画後編にしか出てこない緒方直人だが、その前半では、偽装ではあったが長女が誘拐され、身代金2000万を要求され、犯人の指示に振り回され錯乱状態になりながらも必死に車を走らせる父親である。しかし後半、自分がロクヨンの犯人と明言するメモを見てからの彼は、一瞬で「14年間逃げ続けた、ロクヨンの犯人」の顔に変わる。

とにかく俳優たちの熱い演技が光るロクヨン。三上がいる広報室の隣には「記者クラブ」の部屋があり、そこの記者たちは「実名報道」の権利を勝ち取ろうと、広報部と激しい争いを繰り広げている。小さいネタバレをすると、途中「原則実名報道」と三上が約束をするわけだが、それまでのその記者達と広報室の人間たちとの言い合い、怒鳴り合い、もみ合いでは、まるで戦争のようなやり取りを繰り広げられている。

永瀬正敏のやつれっぷりをネタバレ

佐藤浩市などから放たれたのが「動」の熱量なら、雨宮芳男役を演じた永瀬正敏からは「静」の熱量を感じた人も多かったようだ。映画「ロクヨン」で雨宮役を演じるにあたり、永瀬正敏は壮絶な体重調整を行っている。最初のシーンの昭和64年といえば、まだバブル時代の真っ只中。漬物工場を営んでいる社長で、景気もよかったであろうこの時の雨宮役を、永瀬は普段より3.8kg体重を増やして演じた。

しかし、14年後の雨宮は、全く違う。見た目ネタバレをすると、それを表現するため、永瀬は約2週間で14.2kg落とした。そのやつれた姿で、娘を殺した犯人への憎しみや怒りを15年近くずっと絶やすことなく、警察も頼れず、途方もない数の電話番号を押し続け、たった一つの「声」の記憶だけを頼りに、自分1人で犯人を探し続ける雨宮芳男を表現した。言葉が少なくても、観ている者に哀しみやむなしさを十分に与えた。

昭和64年に取り残されたもう1人の人物をネタバレ

娘を殺され、雨宮はその時間に取り残されてしまった。しかし実は、取り残されたのは雨宮だけではなかった。あらすじで紹介し切れなかったネタバレだが、ロクヨンで警察が犯人の声を録音し損なった原因は、テープレコーダーの不具合。そのレコーダー操作の担当をしていた「日吉(ひよし)」という人物がいる。彼はNTTから警察官へと転職し、偶然最初に担当したのがロクヨンだった。雨宮宅に待機する自宅班となった。

その最初の事件で録音ミスをしてしまい、自宅班の班長からは「お前のせいだ」と言われる。そしてそのまま退職。それ以降14年間、実家の自室に引きこもってしまう。その生活から抜け出すきっかけもネタバレすると、誰あろう三上だった。日吉は三上からの「君のせいじゃない」という手紙を受け取る。その一言で、14年というあまりに長い期間の呪縛から、ようやく解放される。それは、息子を心配する母親にとっても同じだった。

話題になったキャッチフレーズからネタバレ

ロクヨンが発生した昭和64年から平成14年まで逃げ続け、時効まで残り1年まできた目崎。もう少しで逃げ切れる、というところで警察に連行された。雨宮芳男の執念が実を結んだ瞬間だった。三上の元上司である松岡(三浦友和)の「昭和64年、そこに犯人を引きずり戻す」という言葉からも、当時の指揮官として「絶対に逃がさない」という強い思いが表れている。

目崎正人は「昭和64年に引きずり戻されなければならない」人物、雨宮芳男は「昭和64年に取り残されている」人物。運悪くロクヨン発生時が平成の始まりと重なり、事件の報道がほとんどされなかった。雨宮にとっては、身心全てがあの「ロクヨン」に捕まっているのに、周りは事件の存在すら知らない。またセリフネタバレだが、雨宮の「思い出が日に日に消えていく。残るのは整理のつかない心だけ。」と語る表情が印象的だ。

小田和正の書下ろし主題歌

映画「64-ロクヨン-」で話題になったのは豪華キャストやあらすじだけではない。この映画のために小田和正が書き下ろした、「風は止んだ」という曲も話題になった。「(映画が)重いテーマだったので同じような色合いで前向きな感じがいいかなあとスタートして、とにかく『君を想う気持ちだけが強くなっていく』(歌詞最後の部分)というところへ行き着きました。」と本人がコメントしている。

小田和正のあの優しい、切ないような声で歌われる「風は止んだ」。主演を務めた佐藤浩市は、「映画『64-ロクヨン-前編/後編』は、原作を読んだときから大変な仕事になるという覚悟を決めて撮影に臨んだ作品。完成した映画のラストに小田和正さんの曲が流れたとき、ようやく永い戦いが終わったように穏やかな気持ちになれました。」と語った。

ロクヨンのネタバレまとめ!

大きいネタバレから小さいネタバレまで、ネタバレに次ぐネタバレをしながら映画「64-ロクヨン-」を紹介した。最初のネタバレである「幸田メモ」の存在からその内容、ロクヨンの犯人、雨宮と幸田の最後、なぜロクヨンの真犯人がわかったのか、なぜロクヨンの真犯人は雨宮翔子ちゃんを殺したのかなど、最後まで大量のネタバレを掲載した。ネタバレの答え合わせとして映画を観てもいいかもしれない。

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