パプリカのアニメ映画あらすじをネタバレ解説!今敏監督作品の感想や評価は?

今敏監督によるアニメ映画「パプリカ」。大人向けアニメというカテゴリーでありながらも、このパプリカは日本はもちろん海外でも大ヒットし、数々の賞を受賞しました。では、映画「パプリカ」はどうしてそんなヒット作となったのでしょうか?今回は映画「パプリカ」のあらすじをネタバレ解説していきます。また、同時に今敏監督の作品について解説。パプリカの感想や評価についても触れていきます。

パプリカのアニメ映画あらすじをネタバレ解説!今敏監督作品の感想や評価は?のイメージ

目次

  1. パプリカのアニメ映画あらすじ解説や感想が知りたい!
  2. パプリカのアニメ映画作品情報!原作はある?
  3. パプリカのアニメ映画手掛けた監督について
  4. パプリカのアニメ映画登場人物や声優キャスト紹介
  5. パプリカのアニメ映画あらすじネタバレ解説!
  6. パプリカのアニメ映画が怖いと言われる理由は?
  7. パプリカのアニメ映画の感想や評価は?
  8. パプリカのアニメ映画あらすじ解説や感想まとめ

パプリカのアニメ映画あらすじ解説や感想が知りたい!

皆さんは「パプリカ」というアニメ映画作品をご存知でしょうか?アニメ映画「パプリカ」は、今敏監督による『大人向け』の映画作品とされています。しかし、このアニメ映画パプリカは、大人向けに作られた作品にも関わらず、大ヒットしました。ヒットしたのは日本だけではなく、海外でもかなり好評で、数々の賞を受賞しています。

しかし、何故大人向けのアニメ映画がそこまでヒットしたのでしょうか?今回の記事では映画「パプリカ」のあらすじをネタバレ解説していきます。また同時に鑑賞した方々の感想や、今敏監督の他作品についても紹介。パプリカにはどのような魅力があるのでしょうか?

パプリカのアニメ映画作品情報!原作はある?

日本だけでなく、海外でも好評を博したアニメ映画「パプリカ」。しかし、パプリカとは一体どんな映画なのでしょうか?今回の記事ではあらすじネタバレ解説していきますが、パプリカのあらすじをネタバレ解説していく前に、まずパプリカの概要について解説していきます。

映画の概要について解説

既に触れていますが、パプリカは今敏監督による長編SFアニメ映画作品となっています。アニメ映画とは言いますが、カテゴリーとしては「大人向け」。そのストーリーはかなり入り組んでいると評価されています。第63回ヴェネツィア国際映画祭にも正式に出品されており、海外にもその名前が知られるようになりました。

映画のキャッチコピーは「私の夢が、犯されていく」。このキャッチコピーの通り、パプリカという作品の中心は人が眠るときに見る「夢」となっており、同じく「夢」をテーマにした実写映画作品「インセプション」の作成に大きく影響を与えたとされています。

原作は筒井康隆さんによる小説!

パプリカは大人向けのアニメ映画作品という事もあり、ストーリーはかなり入り組んでいると評価されています。実はこの作品は映画オリジナルではありません。元々は小説家として有名な筒井康隆さんによる小説作品でした。原作の小説のタイトルもそのものずばり「パプリカ」。単行本としては1993年に発行されました。

単行本として発行された作品ですが、元々は『マリ・クレール』という誌面に連載されていたそうで、第1部は1991年1月号から1992年3月号、第2部が1992年8月号から1993年6月号に掲載されていました。また、小説自体も好評で、その人気から漫画にもなっています。原作者である筒井さんは元々パプリカの映画化を希望しており、今敏監督と対談した際にその希望を説明。

今敏監督がその希望にこたえる形で映画化することとなったそうです。映画の公開は2006年でしたが、映画の好評を受け、2007年にパプリカは再度漫画化しています。

パプリカのアニメ映画手掛けた監督について

監督は今敏

既に触れていますが、アニメ映画「パプリカ」の監督は今敏さんです。今敏監督は、日本のアニメ監督の中でも、熱狂的なファンを抱える監督として有名な方となっています。元々は漫画家として活動されており、1984年に「虜」という作品で漫画雑誌「週刊ヤングマガジン」の第10回「ちばてつや賞」の「優秀新人賞」に選ばれ、デビューしました。

1993年にはアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』で原画やシナリオ、構成等を担当し、キャリアを積んでいったそうです。その後アニメ映画の監督を担当しますが、映画だけでなくテレビアニメの作成も担当。「妄想代理人」という作品で初のテレビシリーズを作製されています。

アニメ映画監督として人気だった今敏監督でしたが、2010年の5月に末期の膵臓癌であったことが発覚。以前より今敏監督自身のブログでは不摂生な生活について語っており、それが原因だととも言われています。残念な事に2010年8月に46歳という若さでお亡くなりになられています。

今野敏監督が手掛けたパプリカ以外のアニメ映画

ファンに惜しまれながら亡くなった今敏監督。その今敏監督が生前手掛けたアニメ映画作品にはどんなものがあるのでしょうか?ここからは今敏監督によって作製されたアニメ映画作品について解説していきます。まず今敏監督が最初に手掛けたアニメ映画作品が1997年に公開された「PERFECT BLUE」。この作品はベルリン国際映画祭の招待作品となりました。

この作品は、とあるアイドルが女優へ転身する様子を描いたホラー作品となっています。過激な描写が含まれるため、国内でのレーディングはR-15。国外ではR-18に指定されていることがほどんどです。世界中で上映されるうち、その過激な内容から批判も多く集まったそうですが、同時に今敏監督の出世作ともなりました。続いて今敏監督が作成したアニメ映画は2002年に公開された「千年女優」。

この作品は、既に引退した女優についてインタビューを行うところからスタート。その女優の半生と、彼女の出演した映画作品の世界が描かれています。この作品は現在・過去・未来と時空を超えた「入れ子構造作品」として知られており、数々の賞を受賞。文化省メディア芸術祭アニメーション部門で「千と千尋の神隠し」と同時に大賞を受賞しています。今敏監督がその次に作製したアニメ映画作品は「東京ゴッドファーザーズ」。

あるクリスマスの夜に、3人のホームレスが捨てられた赤ちゃんを発見。赤ちゃんの実の親を見つけようと出かけるものの、その先々で騒動が発生してしまう、という作品になっています。今敏監督の作成したアニメ映画は、アニメ映画という形態をとっていますが、そのほとんどが大人向けの作品として評価されています。

パプリカのアニメ映画登場人物や声優キャスト紹介

アニメ映画の作品数自体は少ないものの、受賞歴の多い今敏監督作品。映画パプリカは、東京ゴッドファーザーズの後に作成された、今敏監督の最後の長編アニメ映画作品となります。ネタバレあらすじの解説の前に、ここからは、そんな映画パブリカに登場した人物や、その人物を担当した声優について紹介していきます。

千葉敦子(パプリカ):林原めぐみ

まず最初に紹介するのは、映画パプリカの主役・千葉敦子について。千葉敦子は精神医療総合研究所に勤める女性で、ノーベル賞受賞最有力候補とも呼び声高い優秀な人物として描かれています。そんな彼女の職業はサイコセラピスト。しかし彼女には、単なる研究院としての顔だけでなく、もう1つの裏の顔があります。

その裏の顔というのが、「パプリカ」を名乗るサイコセラピスト兼夢探偵。普段の敦子もサイコセラピストではありますが、パプリカとして活動する際には、他人と夢を共有することのできる機械「DCミニ」を使用し、クライアントの夢に直接乗り込むという手法を用います。そんな主人公、千葉敦子兼パプリカの声を演じたのは、人気声優の林原めぐみさんでした。

林原めぐみさんは、1967年生まれの声優さんです。長年に渡って活動されている方で、1990年代半ばに起こった第3次声優ブームのきっかけとなった人物の1人として挙げられることも。また、声優がレコード会社と専属契約を結ぶ制度の先駆けとなり「声優アーティスト」の礎を築いた人物としても知られています。林原めぐみさんが今までこなしてきたキャラクターの数は実に多数。

有名キャラクターも数多くこなされており、有名な役どころとしては4代目キティちゃんや「らんま1/2」の女らんま役、「エヴァンゲリヲン」の綾波レイ役や「スレイヤーズ」の主人公・リナ=インバース役等があります。

乾精次郎:江守徹

続いて紹介する登場人物は、敦子の勤める精神医療総合研究所の理事長・乾清次郎。穏やかでありながらも、どこか毅然とした人物として描かれています。下半身不随であり、作品の途中で自由な体に憧れているという描写がなされていました。そんな乾清次郎を演じたのは俳優兼演出家、そしてナレーターも務める江守徹さんです。

江守徹さんは俳優や演出家、ナレーターとして知られているほか、翻訳家も手掛けており、1991年にはオペラ「魔王」の演出も務めたそうです。1990年以降からはバラエティ番組にも出演。2007年に脳梗塞で入院したものの、その後「踊る!さんま御殿!!」に再度出演した際には、さんまさんから「全快しすぎでっせ!」とツッコまれていました。

出演作は実に多数。舞台は勿論ですが、テレビドラマへの出演も多く、「太陽にほえろ!」や「鬼平犯科帳」、「夜逃げ屋本舗」にも出演。「DIVE!」や「プリンセス・トヨトミ」」といった有名映画作品にも登場されています。アニメ映画作品では、今敏監督がパプリカの前に作成した「東京ゴッドファーザーズ」にも出演。他に映画の吹き替えを担当されることもあるようです。

島寅太郎:堀勝之祐

次に紹介する島寅太郎は、精神医療総合研究所の所長であり、夢を共有する為の機械「DCミニ」の開発責任者です。千葉敦子がパプリカとして活動しているのを知っている、理解ある人物として描かれています。また、物語の途中で事件に巻き込まれてしまいますが、その後再び敦子のサポートに入ったりと、心強い味方としても描かれていました。

そんな島寅太郎の声を演じたのは堀勝之祐さんでした。堀勝之祐さんは1941年生まれの俳優兼声優さんです。1960年には既に舞台俳優としてデビューしており、声優としても1971年には既にデビューされています。舞台出身の俳優さんですが、テレビドラマにも多数出演。「男は度胸」や大河ドラマの「草燃える」等、有名作品にも出演されています。

声優としての活動は海外ドラマや映画の吹き替えが主なようで、ハリーポッターシリーズのヴォルデモート役が特に有名。アニメ作品にももちろん沢山出演されています。中でもアニメ「トラップ一家物語」のゲオルグ・フン・トラップ男爵役や「鋼の錬金術師」のフー役は有名。渋い男性の声を演じることが多いそうです。

時田浩作:古谷徹

続いてパプリカのメインキャラクターとして紹介するのは時田浩作というキャラクターです。下の画像のように肥満体形の男性で、性格は少し子供っぽい人物として描かれていました。しかし、仕事においては正に天才で、夢を共有する機械「DCミニ」は、時田浩作の「他の人と一緒の夢を見られたら素敵だ」という幼い発想から生まれた物であることが描かれています。

そんな天才・時田浩作を演じたのは1953年生まれの有名声優・古谷徹さんです。古谷徹さんと言えばご存知の方もおおいのではないでしょうか?1966年頃からテレビアニメの声優を務めており、中でも「巨人の星」の星飛雄馬役や、「機動戦士ガンダム」のアムロ・レイ役が有名。

最近のアニメでは「ONE PICE」のサボ役や、「名探偵コナン」の安室透(降谷零)役で、ますます人気の声優さんとなっています。デビューしてすでに50年以上経っていますが、現在も第一線で活躍。人気が衰える様子はありません。

粉川利美:大塚明夫

次に紹介するパプリカのキャラクターは粉川利美。過去のトラブルが原因でトラウマを抱えており、夢探偵として活動しているパプリカにカウンセリングを依頼している刑事です。映画パプリカの物語の中では、千葉敦子と共に事件解決を目指し、その過程で自身の中にあったトラウマを克服することに成功しています。そんな粉川利美の声を演じたのは、有名声優、大塚明夫さんでした。

大塚明夫さんと言えばご存知の方も多いのではないでしょうか?ナレーター兼声優であり、俳優でもある方で、独特の低い声が特徴として知られています。映画の吹き替えではスティーブン・セガールさんやニコラス・ケイジの声を担当していることが有名。また、アニメやゲームへの出演も多く、中でも「メタルギア・ソリッド」シリーズの主人公・ネイキッド=スネークの役が「はまり役だ!」と好評を得ています。

テレビアニメへの出演も実に数多く、その中でも「BLACH」の京楽春水役や「攻殻機動隊S.A.C 2nd GIG」のバドー役、「モブサイコ100」のエクボ役は有名。声優として数々の賞を受賞されています。また、その他テレビドラマや舞台でも活動。実に多くの場で活躍されています。 

小山内守雄:山寺宏一

パプリカのメインキャラクター紹介で、最後に紹介するのは小山内守雄。精神医療総合センターの職員で、美男として描かれていました。物語の中では千葉敦子と行動することも多く、事件を共に追う姿も。そんな小山内守雄を演じたのは、有名声優兼タレントの山寺宏一さんです。他のキャストと同じくかなり有名な声優さんで、数多くの賞を受賞しています。

声優としての活動の場は実に広く、ナレーションはもちろん、映画の吹き替え、アニメ、ゲーム等幅広く活動。ゲーム「キングダムハーツ HD 2.5 リミックス」は登場キャラクターのほどんどがディズニーキャラクターであることが影響し、なんと1人で8人ものキャラクターを演じています。映画の吹き替えで有名なのはエディーマフィーさんの吹き替えや、ディズニーキャラクターの吹き替え。

渋い男性や三枚目役、悪役、コメディタイプのキャラクター等、実に様々な役を演じ分けることのできる声優と知られており、「七色の声を持つ男」と呼ばれることもあるようです。また、単純に人間の役を担当するだけでなく、動物の声やホイッスルの音を再現することも。テレビ番組等で行われる声優番付では1位を獲得することが非常に多い声優さんとなっています。

パプリカのアニメ映画あらすじネタバレ解説!

人気監督、そして人気声優によって作成された映画パプリカ。その影響もあってなのか、映画パプリカは国内だけでなく、国外からも高く評価され、話題の作品となりました。では、映画パプリカの物語とは一体どのようなものなのでしょうか?ここからは映画パプリカについて、ネタバレを交えながらあらすじを解説していきます。映画未鑑賞の方や、ネタバレが苦手な方は充分ご注意ください。

主人公は千葉敦子

既に今回の記事で触れていますが、映画パプリカの主人公は千葉敦子という女性です。舞台はサイコセラピーが発達した近未来の日本。千葉敦子は精神医療総合研究所で働くサイコセラピストで、かなり優秀な人物として描かれています。しかし、そんな彼女にはもう1つの顔がありました。その顔というのは「パプリカ」を名乗るサイコセラピスト兼夢探偵。

パプリカは、普段の千葉敦子とは異なり、クライアントの夢に直接乗り込むことによってサイコセラピーを行います。粉川利美という刑事も、そんなパプリカのサイコセラピーを受けている人間の1人。粉川は学生時代の友人とのトラブルが原因でトラウマを抱えており、インターネットを通じてパプリカのサイコセラピーを定期的に受けていました。

夢を共有する機械DCミニ

パプリカを名乗っている時も、千葉敦子を名乗っている時も同じサイコセラピストではありますが、敦子は「パプリカ」を名乗っている時は、精神医療総合研究所で開発された「DCミニ」という機械を使用します。この「DCミニ」という機械は、睡眠時に見る夢を他人と共有できるというもの。

夢を共有するとだけ言えば、利用するにあたって特に危険などないようにも聞こえるかもしれませんが、他人の夢に介入する事=他人の深層領域に踏み込むことができる、と映画の中では説明されています。実際、粉川利美がパプリカのサイコセラピーを受ける場面では、粉川利美の夢にパプリカが潜入し、起床後、その夢をパプリカが1つ1つ解説しながら、どういったトラウマを抱えているのかを探るシーンが描かれています。

詳細な使用方法については、映画の中で描かれることはありませんでしたが、パプリカが粉川利美にサイコセラピーを行う際には、お互いにこのDCミニを付けたまま眠る事によって、夢を共有していました。

ある日DCミニが研究所から盗み出されてしまう

ここからは映画パプリカの物語中盤のネタバレあらすじ解説となります。パプリカがサイコセラピーを行う際に用いていたDCミニ。しかし、まだ試作段階であることや、その危険性から一般には流通していません。そんなDCミニですが、ある日敦子が帰ろうとしている最中に研究所から盗み出されてしまったという報告が入ります。報告をしたのは敦子と同じ精神医療総合研究所の職員、時田浩作。

時田浩作はDCミニの開発者で、研究所内でも天才とされている人物です。どこかのんびりした口調で時田はDCミニが盗み出されてしまったと報告しますが、敦子は「悪用された時の危険性は誰よりも分かっているでしょ?」と時田を叱責します。しかし時田は「開発者は自分だけど、それをどう使うかはあっちゃん(敦子)の仕事でしょ?」とその危険性や緊急性を理解しません。

危機感の足りない時田の代わりに、敦子は所長や理事長にDCミニが盗み出されてしまった事を報告。すると理事長は誰かがDCミニを悪用し、他人の夢をハッキングするような事があってはならないと、DCミニ開発の凍結させるようにと言い始めます。これには敦子も所長も反論。その場で口論が始まってしまいました。

DCミニが悪用され、色んな人が精神を崩壊させられてしまう

DCミニの開発をめぐり対立する理事長と敦子達。DCミニが持ち出されてしまった危険性に理解を示しながらも、所長はDCミニによるサイコセラピーの功績について説明を行い、理事長の説得を試みます。しかし、その最中に所長に異変が。突如支離滅裂な言葉を羅列し始めたのです。戸惑う敦子達でしたが、所長はとうとう意味不明な言葉をつぶやきながら、部屋から飛び出してしまいます。

部屋から出た所長は研究所内の廊下を疾走。慌てて敦子達もその後を追います。しかし所長はとうとう、研究所の窓から何事かを呟きながら飛び降りてしまいます。あまりの出来事に言葉を失う敦子。しかし所長は重傷を追いながらも、命を取り止めました。敦子は所長がどうして身投げしてしまったのかを調査する為、意識が戻らない所長の精神状態を確かめることに。

精神医療総合研究所で所長の深層領域を確認すると、盗み出されてしまったDCミニによって、意識がジャックされてしまっていた事が判明します。所長の深層領域を覗き見た敦子は、そこで同じ研究所の職員かつ時田の助手である氷室という人物が、人形に扮して所長の傍にいるのを発見。氷室はここ数日仕事を休んでいることもあり、DCミニを盗み出したのは彼なのでは、という疑いの声が上がり始めます。

敦子も氷室の動向を疑い、時田、そして同じく研究所職員の子山内の3人で氷室の家を訪れる事に。しかし、そこに氷室の姿はありませんでした。しかし、氷室の家の中を捜す最中、敦子は強制的に夢を見させられ、あわやマンションから転落させられてしまうといった状況にまで発展。敦子は意識不明の所長の夢に介入することを決め、同じく時田は氷室を説得しようと動き始めます。

しかし研究所内では所長と同じように夢を支配されてしまった人間が続出。とうとうDCミニの開発は一旦凍結することが決定されてしまいます。落胆する時田と敦子でしたが、2人は氷室の捜索を続行。敦子はある時、氷室の家を捜索した際に見た夢に出てきた遊園地を探り当てます。その遊園地に乗り込んだ敦子と時田は、その遊園地の観覧車乗り場でDCミニを付けたまま落下してくる氷室を発見。

氷室は意識不明の重体へと陥ってしまいます。一方その頃、夢に浸食された研究院が街へ。この事から事件が明るみに出てしまい、パプリカにカウンセリングを受けていた粉川刑事が事件を担当することになります。その過程で敦子と時田刑事は、夢を侵食する犯人が氷室以外にいるのではという可能性に行きつきますが、その頃時田は単独で凍結されたはずのDCミニを作製。

1人で作り上げたDCミニを使用し氷室の夢へ介入しますが、そこで意識をジャックされてしまい…。これが映画パプリカのネタバレあらすじとなります。結末が気になる方は、是非1度映画パプリカを鑑賞してみて下さい。

パプリカのアニメ映画が怖いと言われる理由は?

ここまでで映画パプリカのネタバレあらすじを紹介しました。ミステリーの要素も濃く、多くのファンから支持されている映画パプリカですが、一方で「怖い」という感想も。

何故映画パプリカは「怖い」と言われてしまっているのでしょうか?ここからは映画パプリカが「怖い」と言われてしまっている理由について解説していきます。

人形が怖い

映画パプリカが怖いと言われている理由の1つに「夢の中に出てくる人形が怖い」というものがあります。これはかなり多くのファンが漏らしている感想で、指摘する声も沢山ありました。ネタバレあらすじの部分でも触れましたが、映画パプリカは睡眠時に見る「夢」が舞台になっている場面が数多く登場します。

あらすじでは紹介しなかった場面のネタバレとなってしまいますが、映画パプリカにおいては、この人形の出現が大きな鍵となっており、物語の要所要所で人形が登場。この人形というのはぬいぐるみ等ではなく、おかっぱ頭の日本人形となっています。氷室の家を探索した際にも、クローゼットの中から、日本人形が敦子をひっそりと見つめる場面が。また、日本人形だけでなく、西洋人形が登場する場面も多々存在します。

人形が登場する場面の多くは夢の中なのですが、その夢の中でパプリカへと人形が一斉に視線を送る等、ちょっとしたホラー要素を含む演出もなされています。映画パプリカが怖いと言われているのは、こうした人形による演出が関係しているようです。

発狂してしまった人物の支離滅裂なセリフが怖い

映画パプリカが怖いと言われてしまっている理由として、もう1つ挙げられているのは「意識をジャックされて発狂してしまったキャラクターのセリフが支離滅裂で怖い」といった感想です。ネタバレあらすじで既に紹介していますが、映画パプリカでは主人公・敦子の勤める精神医療総合センターの職員の多くが発狂してしまうシーンが登場します。

その発狂シーンでは、発狂した人物が支離滅裂な言葉を発している様子も描かれていました。これもネタバレとなってしまいますが、特に所長の発狂シーンはセリフが多く、所長は「絢爛たる紙吹雪は鳥居をくぐり、周波数を同じくするポストと冷蔵庫は先鋒をつかさどれ!」等と発言しています。また、敦子と同じく事件を捜査していた時田が発狂してしまったシーンも同様で、意味不明な言葉を口にする様子が描かれていました。

映画パプリカが怖いという感想が上がっている理由には、こうしたメインキャラクターが発狂してしまうシーンや、そのシーンで登場する「理解できないセリフ」が登場していることも原因の1つとなっているようです。

パプリカのアニメ映画の感想や評価は?

人形の登場シーンや、キャラクターの発狂シーンが怖いと言われてしまうこともある映画パプリカ。しかし、映画を実際に鑑賞した方全員が「怖い」という感想を持っているわけではないようです。ここからは「怖い」といったもの以外の感想について解説していきます。一体どのような感想があるのでしょうか?中にはネタバレとなる感想もあるので、ネタバレが苦手な方はご注意ください。

理解するのが難しい

まず感想で多かったのが「ストーリーが難解」「理解するのが難しい」といった感想です。映画パプリカはアニメ作品ではあるものの、大人向けとして作成された作品で、ミステリー要素や、ショッキングな場面も含まれています。

映画パプリカが公開された当時は、スタジオジブリによる作品「千と千尋の神隠し」が話題となっており、ジブリのような作品だと思って映画パプリカを鑑賞した方もいらっしゃったようです。そういった方々がパプリカを見て「イメージと違った」「ストーリーが複雑だ」という感想をあげることも。

しかし、そういった感想は批判として挙げられているわけではありません。「びっくりした!」という感想も多く、むしろ肯定的な意見が多いようです。

中毒性がある

映画パプリカについて次に多い感想が「中毒性がある」といった感想です。映画パプリカは場面場面がとても色鮮やかな作品としても知られており、その色鮮やかな世界に魅了されたファンも大勢いらっしゃるようです。

また、既に紹介した通り、パプリカはストーリーが難解である部分もあります。あらすじ紹介で触れなかった部分のネタバレとなってしまいますが、パプリカの物語終盤では、夢と現実が融合してしまうシーンも。こうした映画全体の色合いや、ストーリーの難解さが「中毒になる!」といった感想があがっている理由となっているようです。

絵や音楽が綺麗

最後に紹介する感想は「絵や音楽が綺麗」という感想です。「中毒性がある」という感想にもつながるのですが、映画パプリカは画面の色彩や、絵の美しさが非常に高く評価されている作品となっています。映画パプリカのファンの中には「アニメではなくこれはアート作品だ」という感想をあげていらっしゃる方も。

また、映画パプリカの音楽も大変好評な意見が多く挙げられています。映画パプリカの音楽を担当したのは平沢進さん。この平沢進さんの作り出す音楽は独特でありながらも美しいと評判で、やはり「中毒性がある」と評価する人もいらっしゃいます。

「怖い」「ストーリーが難解」という感想が多く、アニメ作品でありながら大人向けの映画とされているパプリカですが、好評な感想が多く挙げられている理由の1つには音楽や絵が綺麗だと評価されていることも関わっているようです。

パプリカのアニメ映画あらすじ解説や感想まとめ

今回の記事ではアニメ映画パプリカについてネタバレあらすじを解説し、ファンから挙げられている感想についてもまとめてみました。今回ネタバレあらすじで紹介した通り、パプリカは夢が舞台となる事が多い作品となっています。その為、予測できない展開がみられるとも評価されています。

「ストーリーが難解」「怖い」と評価されてしまう事もあるパプリカですが、感想についての解説で触れた通り、こうした感想はむしろ肯定的な評価として挙げられていることが多いようです。また、同時に「アート」と評価される程、絵や音楽等が美しいとも評判です。

今回の記事ではあらすじも紹介していますが、今回のあらすじだけでは伝わらない魅力が映画パプリカにはあります。この記事を読んで、映画パプリカが気になった方は是非1度映画パプリカを鑑賞してみて下さい。

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