2018年09月28日公開
2018年09月28日更新
DINER(ダイナー)の漫画・原作小説をネタバレ紹介!殺し屋ばかりの登場人物?
「DINER(ダイナー)」とは平山夢明さんが原作の小説です。現在は漫画にもなっているこの作品をネタバレ含目ながら紹介していきます。ヒロインで主人公のオオバカナコというキャラクターがどのような人物で、そしてそれを取り巻く個性的な登場人物がどのような影響を及ぼしていくのか、とても危ないにおいのする世界観を持ったこの漫画DINER(ダイナー)を、当記事で紐解きながらぜひ体感してみてください。
目次
DINER(ダイナー)の漫画と原作小説をネタバレ!登場人物は殺し屋ばかり?
DINER(ダイナー)とは、原作が小説の漫画です。その個性的なキャラクター、異色を放つ設定がとても面白いと話題になっており、人気の高い作品です。原作の小説は大藪春彦賞と日本冒険小説協会大賞をダブル受賞した事でも有名な、平山夢明さんの作品です。今回はそのDINER(ダイナー)のどんなところが面白く、人気の秘訣になっているのか、ネタバレを含みながら登場人物やあらすじをネタバレ紹介していきます。
DINER(ダイナー)とは?
まず、DINER(ダイナー)という言葉の意味ですが、「食事する人、ディナーの客、食堂車、(食堂車風の)簡易食堂、ダイナー」となっており、いわゆる食堂です。物語の舞台も大半がこのDINER(ダイナー)になっており、ここで繰り広げられるドラマや物語がとても面白いと話題の漫画になっています。
ヒロインで主人公のオオバカナコがお金欲しさから危険なバイトに手を出したところから漫画の物語がスタートし、そこでミスをしたことから凄まじい拷問を受け、世界中の誰かに売るつもりで競売にかけられるが買い手がつかず、危うく殺されかけたその時、ある会員制の定食屋(ダイナー)の店主、ボンベロという男が経営するその店で働くことになります。
DINER(ダイナー)の店主に買われて働くことになる、というところだけで見れば何も問題がなく、平和な漫画なのでは?と思われがちですが、このDINER(ダイナー)が問題で、ここに来る客はもれなく全員が殺し屋という、いわくつきのDINER(ダイナー)だったのです。一筋縄ではいかない凶悪な客ばかりを相手に、カナコは生き延びることができるのか? という漫画になっています。
DINER(ダイナー)に登場する登場人物は殺し屋ばかり?
漫画DINER(ダイナー)の登場人物を紹介していきます。一般の人間から、設定がとても奇抜な個性的殺し屋など、数多くの人物が登場する漫画DINER(ダイナー)ですが、皆さんとても魅力的な人物です。各人のストーリーも交えて紹介しているので、一部ネタバレが含まれます。
カナコ
漫画DINER(ダイナー)の主人公でヒロインで、本当は超普通の一般人です。が、仕事が長続きせず、生活がどんどん自堕落になっていく中、お金さえあればもっときらびやかな生活が送れる、と求人情報サイトを見ていたカナコがふと目にしたのが、一日運転手をするだけで30万円もらえるという超高額バイトでした。
普通なら怪しくて応募なんてしないのでしょうが、お金に困っていたカナコは飛びついてしまいます。この判断が間違いで、カナコはある組織につかまってしまうことになります。壮絶な拷問の末に人身売買にかけられ、カナコはあるDINER(ダイナー)のオーナー、コフィという人物に買われます。彼女は、そこで働くか、死ぬかを選ぶしかありませんでした。
しかし、ここでの仕事も全く安全ではなく、客に殺される可能性がありました。キャンティーンの客は殺し屋ばかりだったのです。ミスをして客の逆鱗に触れて殺されても、店主のは助けてくれません。そういう約束なのです。また、発言や行動に自由はなく、店主の命令に忠実に従わなければ、店主に殺されることだってあります。
その証拠に、過去にもカナコ以外のウェイトレスが何人もいましたが、客に殺されるかボンベロに殺されるか、そのどちらかの運命を辿っていました。キャンティーンの壁には歴代のウェイトレスの写真が貼ってあり、カナコは9人目のウェイトレスなので、初めは店主に「9枚目」と呼ばれていました。
ボンベロ
DINER(ダイナー)キャンティーンの店主でありシェフです。もちろん彼自身も殺人犯で、世間からみればれっきとした犯罪者です。性格はものすごく冷徹で完璧主義者で、過去に命令に背いたウェイトレスを殺してもいます。
肝心の料理の腕は超一流で、さらには客ごとの好みをすべて把握しており、その客にあった最高の料理を提供するのです。料理の手際も一流で、同時に3〜4つのことをこなしています。ボンベロが表の世界にいたとすれば、間違いなく世界で称されるほどの料理人でしょう。
スキン
スキンはこの漫画DINER(ダイナー)登場する殺し屋のなかでは最もと言っていい程、優しい性格の人物です。ボンベロが作るスフレが大好物です。しかし、実はこの好物のスフレに対してスキンはとても大きなトラウマを抱えていました。母が殺されてしまったことが大きな傷となったスキンなのですが、この母が良く作ってくれたお菓子が、スフレだったからです。
完璧なスフレを食べてしまうと、スキンはトラウマにつぶされてしまい狂人になってしまうことを知っていたボンベロは、あえて完璧なスフレを作らず、必ず何かしらの異物を混入させ、トラウマが発動することを阻止していました。
炎眉
漫画DINER(ダイナー)では珍しく、女性の殺し屋です。また、炎眉はボンベロに惚れており、ボンベロに近づく女性に対して強い嫉妬心を抱いています。カナコも例外ではありませんでした。炎眉の容姿はとても美しく、女性から見ても惚れ惚れするほどです。
そんな炎眉も、育った環境が異常で、両親はカルト宗教に入れ込んでいていました。彼女はその犠牲になっていたのです。鶏の首を切り落として、ミルクにその血を注いで飲まされたりもされていました。そして、殺し屋になるための訓練をしていたのは、実はボンベロだったのです。性格は激昂しやすく、ボンベロの近くにあるものや人をすべて壊そうとするほどです。
DINER(ダイナー)の漫画版をネタバレ紹介!
ここでは漫画DINER(ダイナー)のネタバレを交えた解説を、巻ごとにまとめていきます。実際の物語の中核に触れながらネタバレをしていきますので、読む予定の方でネタバレが苦手な方はご注意ください。
漫画DINER1巻
まず漫画を開くと登場するのは主人公のオオバカナコです。前述の怪しい高額バイトに応募し、危険な組織につかまってしまい、DINER(ダイナー)に変われる序盤から物語が始まります。ボンベロに使われながら、何度も殺されそうになりながらもなんとか毎日を過ごしている中、まず最初のトラブルに巻き込まれます。
殺し屋同士でも命を狙うことは多く、ある殺し屋が狙われた結果、このDINER(ダイナー)の中でスカルジャックというゲームに巻き込まれます。こともあろうにカナコはこの狙われている殺し屋を助けるため、自らスカルジャックに参加をします。
このスカルジャックというゲームは、基本のルールは有名なカードゲーム、ブラックジャックなのですが、ペナルティが強烈で、チップが特殊なコインです。このコインは、淵が刃物のようにとがれており、ゲームの参加者はこのコインを少なくしていくことを目的にしています。21に遠かった敗者は、21から離れた分だけのコインを口に入れなくてはならないという過酷なゲームでした。
また、スカルジャックは5回1セットで行われ、最終ゲームで一番コインを口に含んでいる敗者が1位の人間に顔を殴られるというルール付きで始まったこのゲームで、カナコは最初から8枚のコインを口に含まされてしまうのでした。
漫画DINER2巻
漫画DIINR(ダイナー)の2巻は、スカルジャックの続きから始まります。敗色漂う中、連敗を重ねてしまうカナコでした。まともにやっても勝てるわけはなく、相手はいかさまをしていたのです。これに気付いたボンベロは、なんとカナコを助けるのです。
料理をしているふりをしてその行動でカナコにヒントを送り、それまで敗色濃厚だったゲームに、カナコは勝利するのでした。これでカナコが肩入れした殺し屋は助かります。しかし、まだ終わってはいませんでした。このゲームを仕掛け、裏で操っていた黒幕が登場します。彼もまた殺し屋で、直接その命を狙いに来たのでした。
しかもその腕は超一流で、粛清対象になったものは決して逃げられません。殺し屋としての腕もかなり立つボンベロでさえ相まみえたくないと思うほどでした。結果、カナコが救った命もあっけなく潰えてしまったのです。
次に、この漫画DINER(ダイナー)でとても人気の高いシナリオが始まります。登場人物紹介でも書いていますが、スキンが登場します。このスキンは、いつものごとくこのDINER(ダイナー)にスフレを食べにやってきます。ボンベロもそれにこたえており、スキンが店に入ってくると何も注文しなくてもスフレが作られるのです。
しかしこのスフレには問題が一つあります。それは、必ず何か異物が混入しているのです。時には車のおもちゃ、時には10円玉などが入っているのです。もちろんボンベロが意図的に入れているのですが、なぜこんなことをするのでしょうか?その理由はスキンの過去にあります。
スキンはとてもやさしい性格の持ち主で、幼少期は母親が大好きな男の子でした。しかしこの母親が事件に巻き込まれ、スキンもろとも殺されそうになってしまいます。そこで母親は、スキンを守って銃で撃たれて命を落とします。目の前で母親が銃殺されるのを見てしまったスキンはそれがきっかけで異常者になるのです。
母親が強いトラウマになってしまったが、母親の作ってくれたスフレが好きで食べたい、でも食べるとトラウマが引き起こされてしまう、でも食べたいといった葛藤とともに生きていたスキンに対して、ボンベロが編み出したのがこの「異物混入スフレ」です。味は完璧に母親のそれを再現しているが、異物が入っていることで完ぺきではなくなるというぎりぎりのバランスを保った一品だったのです。
ボンベロはカナコに対してそのスフレの理由を詳しく説明することもありませんでした。そのため、スキンのことを可哀そうに思ったカナコはすきを見て焼き上げ前のスフレ生地からその異物を取り出し、スキンに提供します。食べ始める「完璧なスフレ」によって、ついにスキンのトラウマが引き起こされてしまうのです。
2巻でここまで核心に触れるストーリー展開になっている漫画DINER(ダイナー)ですが、現在は4巻まで発売されており、その目まぐるしい展開の速さ、重厚な人間ドラマなどから大変な人気を呼んでいます。ここではネタバレを含めながらあらすじ紹介を行いました。
DINER(ダイナー)の原作は小説!内容は?
ここでは、もともと小説で刊行されていたDINER(ダイナー)ですが、小説はどのような作品だったのか、作者はどんな方なのか、漫画になった理由などもネタバレ解説していきます。
漫画は新しいが、原作は2009年に刊行された
とても人気の高い漫画DINER(ダイナー)ですが、原作の小説は2009年にポプラ社から刊行されています。小説で世に出た時から評価が高かったこの作品は、「第28回日本冒険小説協会大賞」と「第13回大藪春彦賞」をダブル受賞しています。
原作者「平山夢明」とは?
平山夢明(ひらやまゆめあき)さんは、日本の作家として活躍している方です。神奈川県川崎市出身の男性です。主に書いている小説のジャンルはホラー物で、小説だけではなく、実話怪談なども行っているようです。映画評論なども行っており、その際の名前は「デルモンテ平山」という名前委になっているようです。また、映画監督やラジオパーソナリティーと本当に多くのジャンルにわたって活動をされている方です。
代表的な作品としては当記事で紹介していますDINER(ダイナー)をはじめ、「ミサイルマン」や「暗くて静かでロックな娘」、「デブを捨てに」などの作品も平山さんの代表作となっています。そのほかにも平山さんは「GANTZ/EXA」と「テラフォーマーズ・LOST MISSION」など、有名漫画のアナザーストーリーを小説にされていることでも有名です。
DINER(ダイナー)を読んだ感想は?
パート休なんで久々に平山夢明の「DINER」を読んだ
— なひこ (@KTj9On944d0MUxh) September 12, 2018
平山作品は出てくる女性の肝の据わりっぷりというか度量の深さが半端ないのが良い
「デブを捨てに」のデブとか
原作ファンの方も漫画を読んで納得の出来と高い評価をつけています。平山さんの書くバイオレンスストーリはー本当に行きつく暇のない展開がありながらもしっかりと読者の心を離さない、魅力的な作品になっています。
ヤンジャン、DINER面白いよ(俺は初めて読んだ平山夢明がDINERだから余計に入れ込んでるけど
— オダ (@oda8888) September 15, 2018
ヤングジャンプで連載されているDINERですが、今もかなり人気の高い掲載漫画といわれています。作品が有名なだけあり、このDINERを読んだことがきっかけで平山さんのファンになった、という人も多いといわれています。
ひっっさびさに面白い漫画読んだ...
— せみまる。 (@majikiti_001) January 27, 2018
この同情もクソもない感じ、見え隠れする温かさとレアなギャグ感がほんとに好きだ。
私がときめくくらい好みのキャラを登場させては殺すのほんとにしんどい。#DINER#平山夢明#河合孝典 pic.twitter.com/dU1txxQ1bF
漫画版は、1,2巻が同時に発売されていました。漫画の販売方法としては少々珍しく、これも話題を呼んでいました。また、漫画の帯に書いてあるように、実はこのDINERは映像化の規格が進行しています。2019年に映画化がされる予定になっています。
DINER(ダイナー)の漫画と原作小説ネタバレまとめ
人気漫画DINER(ダイナー)の情報をネタバレを含めながら紹介をしてきました。とてもバイオレンスですが、その中でも人のやさしさや残酷さ、ずるさなどが痛快に書かれているこのDINER(ダイナー)は、若い方からもっと上の世代の方など、あらゆる年齢層に支持されています。おせっかいからトラブルに巻き込まれてしまうカナコが、この先どうなるのか、見守るつもりで一読してみてはいかがでしょうか?