2018年09月23日公開
2018年09月23日更新
星守る犬の映画・漫画原作が泣ける!ネタバレあらすじと感想を紹介
2008年の文化庁メディア芸術祭の漫画部門審査委員会推薦作品となった原作漫画「星守る犬」!2011年には西田敏行主演で実写映画化も果たし泣ける!として話題となりました。この記事では、そんな「星守る犬」の映画や原作漫画のあらすじについてネタバレ紹介していきます!原作漫画と映画にどんな違いがあるのでしょうか?また、星守る犬は非常に奥が深い作品で「考えさせられる」という感想が多くあります。そこで最後には星守る犬の映画や原作漫画に関する感想についても紹介していきます!
目次
星守る犬の映画や原作漫画が泣けると話題に!
2008年の文化庁メディア芸術祭の漫画部門審査委員会推薦作品となった原作漫画「星守る犬」!2011年には西田敏行主演で実写映画化も果たし話題となりました。この記事では、そんな「星守る犬」の映画や原作漫画のあらすじについてネタバレ紹介していきます!また、最後に星守る犬の映画や原作漫画に関する感想についても紹介していきます!
星守る犬の映画のあらすじをネタバレ紹介!
出典: https://eiga.com
まずは、星守る犬の映画あらすじをネタバレ紹介していきます!星守る犬の映画は2011年に公開され、西田敏行主演で話題になった映画です。この映画の監督は「犯人に告ぐ」などの映画を手がけた瀧本智行で、映画脚本は「守護天使」などを手がけた橋本祐志です。そんな星守る犬の映画は、涙なしで見ることができないと話題になっています。以下のあらすじはネタバレも含むので、まだ映画を見たことがない人はご注意ください。
京介とクロの出会い
「9歳の夏、両親揃ってあっけなくこの世を去った」星を見上げながらつぶやく奥津京介のこの言葉から星守る犬の映画は始まります。幼い奥津京介は両親を亡くし祖父母に引き取られますが、1年ほどが経って祖母が重い病気に罹ってしまいます。
おじいちゃんは、寝たきりのおばあちゃんがひまわりを見れるように部屋の壁を壊しました。それから、おばあちゃんは満開のひまわり畑を眺めながら静かに息を引き取りました。そしてその数日後、おじいちゃんは京介のために小さな子犬を連れてきました。その子犬に京介は、「クロ」と名付けます。これが、クロと京介の出会いだったのです。
大人になった京介
それから何年もの月日が過ぎ、育ててくれた祖父母も愛犬のクロもこの世を去り、京介は一人きりで生活していました。大人になった京介は、北海道の名寄市役所福祉総務課に勤めています。そして、ある日「キャンプ場の裏手にある放置された車両の中から、白骨化した遺体が出てきた」という一報が市役所に入ります。そこで、京介は現場に行くことになります。
現場には汚いワゴン車一台と木で作ったような十字架のお墓がありました。警察の話によると、ワゴン車には「ハッ」とだけ文字が残った小さな犬のマスコットと身元不明の50歳から60歳代くらいの男性の白骨化遺体が残されており、男性の遺体の傍らには秋田犬の遺体もあったそうです。
そして不可解なことに、男性は死後半年経過していたのに対し、秋田犬の方は息絶えてからあまり時間は経過していなかったようです。警察官は「おそらく犬は飼い主が死んでしまったのをわからずに、ずっとそばで目を覚ますのを待っていたのだろう」と悲しげに語っていました。
秋田犬の遺体はワゴン車の近くに埋葬することになり、身元不明の男の遺体は無縁仏として処理することになったようです。京介は犬の小さなお墓に手を合わせます。丁度そのとき風が吹き、京介の前に3枚の領収書とレシートが舞い降りました。京介はその日の晩、6年前に死んでしまったクロの犬小屋を眺めながら物思いに耽ります。そして、京介は領収書を手がかりに亡くなった男と犬の足取りを追う旅に出る決意をします。
東京での出会い
出典: http://jfdb.jp
領収書から得られた有力な情報は、「東京都新宿区」の住所と「前田義男」の名前でした。そこで、京介はまず北海道から東京へと向かいます。しかし東京ではさらなる有力な情報は得られず、代わりになぜか旭川まで送っていってほしい」という女の子を乗せることになってしまいました。
犬の名前はハッピー
少女を乗せて走っているとたどり着いたのは海辺の旅館でした。そこの女将は、京介が持ってきた「ハッ」と書かれた犬のマスコットに心当たりがあるようでした。去年の夏、無料宿泊券を2枚持った男が「ハッピー」という犬を連れて宿泊させてほしいと頼みこみにきたそうです。
本当なら断るところでしたが、不憫に思い泊まらせたのが間違いだったと女将は言います。犬は部屋で枕を噛みちぎって、男は酒に酔っ払って他の団体客の写真撮影に乱入するなど、本当に迷惑な客だったそうです。
おじさんは良い人だった?
旅館で話を聞いた京介たちは、もうひとつの手がかりのレシートに載っていた福島県いわき市のコンビニショップ永崎へと向かいます。ここでは、おじさんがハッピーの餌と食料を買ったようです。店員に話を聞くと、どうやらアンパンを万引きしようとした少年をおじさんが止めて、少年に買ってあげたようです。
そして、そのあとにおじさんはその少年と海で遊び、その際に、おじさんは少年の体に痣があることに気づいていました。おじさんは明日は家まで送ってあげるからと言い、少年を自分の車に泊めてあげます。しかしその翌朝少年の姿はなく、おじさんの財布もまたなくなっていました。コンビニの店員によるとおじさんは「悲しいのは財布を盗られたことよりも、素直に甘えられないあの子が悲しい」と言っていたようです。
リサイクルショップ河童
京介たちは次にリサイクルショップ河童へと立ち寄りました。少年に財布を盗まれてお金に困っていたおじさんは、リサイクルショップで金目のものを売ろうとしたようです。しかも、ハッピーの具合が良くなくて動物病院での治療費もない状態でした。ハッピーはなんとか手術が成功して助かりますが、金目のものもすべて売ってしまって文字通りおじさんとハッピーは無一文になりました。
有希の事情
これまで京介と一緒に旅をしてきた少女・有希は、東京でオーデイションに落ちたということを京介に語ります。有希の家には新しいお父さんが来て、そのお父さんは酒癖が悪く酒を飲むと有希を本気で殴ってくるらしいのです。そこで有希はどうしても家を出たくて、東京でオーデイションを受けて受かったら一人暮らしをしたいと考えていたようです。
マウニの丘で
京介たちは次に石狩市にあるレストラン「マウニの丘」に立ち寄りました。この場所にも、おじさんとハッピーは訪れていました。おじさんはレストランでハッピーと食事をしたあと、ハッピーをレストランのオーナーに預けて、立ち去ろうとしました。しかし、ハッピーはおじさんと別れるのを非常に嫌がり鎖を取っておじさんの元へ走ろうと必死でした。そこで、おじさんは仕方なくハッピーを再び車に乗せていくことにしました。
おじさんの過去
おじさんは、かつて鉄工所で働いていました。そんなある日家に帰ると、娘が一匹の犬を拾ってきていました。その犬の名前はすでに「ハッピー」という名前がつけられていて、その日から家族三人だったところにハッピーという家族の一員が加わり楽しい日々が始まったのです。しかし、次第に娘は「大きくなったハッピーは可愛くない」と言って散歩や世話もしなくなりました。
代わりに、いつもおじさんがハッピーのお散歩に行っていました。また、妻から娘のことや仕事のことを相談されることもありましたが、おじさんはいつも「お前の好きにすればいい」と返すだけでした。そんなある日、おじさんはそれまでずっと働いてきた鉄工所をリストラされました。なかなか再就職が決まらず家で何もしないおじさんに、妻は「親の介護や家事や仕事でもういっぱいいっぱいなのよ!」と怒りを爆発させました。
おじさんは家にいづらくなってハッピーとハローワークに行くことが多くなりました。そんなある日、胸が苦しくなって病院で薬をもらいました。そして家に帰ると、妻が指輪と離婚届けを置き、娘を連れて家を出ていきました。家に残されたのは、ハッピーと何も持たない冴えないおじさんだけでした。
おじさんとハッピーの最期
無一文になったおじさんとハッピーは、行き着いたキャンプ場の裏手で車を泊めて生活することにしました。夏の間はキャンプ場は賑わっていて、客の残した食べ物などを漁って食いつなぐことができました。しかし、冬になるとキャンプ場を訪れる人も減り、おじさんとハッピーは寒さと飢えに震えていました。そしてとうとう2010年の冬、おじさんは亡くなりました。
ハッピーはおじさんが息を引き取ったあと、一人でどこにでも行けたのにずっとおじさんのそばを離れようとはしませんでした。ハッピーはその後もおじさんのために食べ物を見つけようとキャンプ場に行っていましたが、だんだんとお客さんがハッピーを見る目は変わっていきました。もうずっと体を洗っていないハッピーの汚らしい姿に、人々はハッピーを野犬とみなすようになっていったのです。
ある日、いつものようにハッピーはキャンプ場のお客さんのところに食べ物をもらうために駆け寄りました。しかし、お客さんは野犬が襲ってきたと勘違いをしてハッピーの顔めがけて薪を投げつけました。そして、ハッピーは顔に大怪我を負いました。ハッピーはふらつきながらもおじさんの亡骸の近くへと足を進めます。ハッピーには「よくがんばったな。ゆっくりお休み」と言う優しいおじさんの声が聞こえていました。
星守る犬の原作漫画のあらすじをネタバレ紹介!
星守る犬
ここでは、星守る犬の原作漫画のあらすじについてネタバレ紹介していきます!星守る犬の原作は双葉社の「漫画アクション」という雑誌にて2008年に掲載されて話題になった漫画です。第1巻の「星守る犬」は、「星守る犬」と「日輪草」という二つのエピソードから構成されています。「星守る犬」ではおじさんとハッピーの生前の出来事が描かれます。
また、「日輪草」では星守る犬の後日談が語られています。映画でも登場した奥津京介が身元不明の遺体と犬の生前の足取りを追って旅にでるという物語です。京介は子供のころに犬を飼っていました。亡くなってしまったおじさんとハッピーの足取りを掴むうちに、あまり可愛がってやることのできなかった犬のことを思い出して京介は慟哭を禁じえません。
あの頃飼っていたあの犬は、いつも夜空の無数の星を眺めながら、手の届くことの遠いなにかを求めていました。きっとハッピーも同じように星を守っていたのでしょう。そう、これこそがタイトルにもなっている「星守る犬」なのです。星守る犬の意味とは決して手の届くことのない星をずっと眺め続けている犬のことで、「高望みをする人」というのをたとえて示す言葉だといわれています。
続・星守る犬
次に紹介するのは星守る犬の原作漫画の続編である「続・星守る犬」です。続・星守る犬では、ハッピーの弟犬であるチビを巡る物語になります。救いようのない終わり方をした前作「星守る犬」とは違い、この続編は希望のあるお話となっています。前作に登場したコンビニでアンパンを万引きしようとして、さらにおじさんから財布を盗んだ少年のその後も描かれています。
おじさんの財布を盗んだあと、少年はペットショップでパグを盗んだり様々なところに迷惑をかけながら、ついに目的地であった祖父の家へとたどり着きます。少年の祖父は孫が今までどうやってここまで来たかを知り、今まで迷惑をかけてきた人たちに謝罪をしに少年を連れていきます。しかし、一番お礼をしなければいけないおじさんは見つかりませんでした。その後、少年は祖父の家でパグも一緒に幸せに暮らすようになりました。
星守る犬の原作漫画と映画の感想とは?
ここでは、星守る犬の原作漫画や映画に関する感想について紹介していきます!星守る犬は、とても奥が深い作品で、「考えさせられる」という感想が多くありました。
人の幸せとペットの幸せ、言葉は通じないけど心が通じあっている。犬を飼っている方は是非見てください。きっとペットに対する気持ちが変わると思います。
また、上記のように犬を飼っている人には特に心に響くから、ぜひ見てほしいという感想もありました。もちろん犬を飼っていない人も涙なしでこの映画(原作漫画)は見られないと話題になっているので、ぜひ見てみてください。
中年男性は何故人生の再起をしようとしなかったのか。主人亡き後汚れたハッピーに対する人間の冷たい仕打ちやハッピーの末路に、胸が締め付けられずにいられなかった。
また、死んでしまったおじさんがなぜ人生をやり直そうとしなかったのか疑問だという感想もありました。たしかに、おじさんは人生をやり直そうと思えばいくらでも方法はあったはずです。お金を盗まれて帰ることができなくなったのなら、警察や役所などに行って保護してもらえばきっとこのような悲惨な最期にはならなかったはずです。おじさんはなぜ自ら死を選んだのでしょうか?その答えは誰にもわかりません。
亡くなる側にとって、自分を看とってくれる存在だけで有り難いのである。命を看とってやるまでが責任なのだ。犬にはその責任の先が分からない…。人の死(ペットの死)は辛いが、乗越えて何歩。共倒れなんて、選んではダメだ。
また、共倒れという末路を選んだおじさんの選択に対する憤りの感想もありました。ハッピーは確かにおじさんのそばにいられて幸せだったのかもしれませんが、おじさんの死後ハッピーはひとりぼっちでした。ハッピーを残して死んだおじさんはなんて無責任なのだろうという厳しい感想もみられました。
星守る犬は映画も原作漫画も本当に泣ける作品だった!
ここまで星守る犬の映画や原作漫画のあらすじについて紹介してきました。星守る犬は映画も原作漫画も名作で、泣けるという感想が非常に多い作品でした。まだ見たことがないという人も、どちらかしか見たことがないという人も、ぜひ両方の作品を楽しんでみてください!