【七夕の国】ネタバレあらすじと感想!伏線回収が面白いSF歴史ミステリー漫画

漫画「七夕の国」のネタバレあらすじをまとめています。超能力を持っていながら力を活かせない主人公が、謎多き丸神の里へ挑む物語を、最終回の結末まで徹底解説!まとまったあらすじ構成や伏線の回収など、本作の見どころも説明しているため必見です。他にも、個性的な登場人物をくわしく紹介していきます。七夕の国を読んだ人の感想や評価もネタバレで載せているため、気になる人はぜひチェックしてみてください。

【七夕の国】ネタバレあらすじと感想!伏線回収が面白いSF歴史ミステリー漫画のイメージ

目次

  1. 七夕の国とは?
  2. 七夕の国の漫画あらすじネタバレ
  3. 七夕の国の見どころ
  4. 七夕の国の登場人物一覧
  5. 七夕の国に関する感想や評価
  6. 七夕の国のネタバレまとめ

七夕の国とは?

七夕の国の概要

漫画「七夕の国」は、1996~1999年にかけて小学館の「ビッグコミックスピリッツ」にて、不定期連載された作品です。超能力とミステリーを盛り込んだ伝奇SF漫画となっています。1997~1999年にかけては、ビッグコミックスより全4巻が刊行されました。また、2003年には同社より上下2巻の「完全版」が、刊行されています。2024年7月より、Disney+にて実写ドラマが配信される予定です。

七夕の国の作者

七夕の国の作者は、岩明均(いわあき ひとし)さんです。本作は「寄生獣」の次に発表した長編作品となっています。深みのある作品が多く、大変読み応えがあることでも人気を博している漫画家です。代表作である「寄生獣」では、1993年に第17回講談社漫画賞一般部門、1996年に第27回星雲賞コミック部門を受賞しました。2000年代の作品は、歴史的な題材を扱った漫画が多いです。

七夕の国|無料漫画(まんが)ならピッコマ|岩明均

七夕の国の漫画あらすじネタバレ

1巻あらすじネタバレ

七夕の国の南丸洋二(ナン丸)は、超能力を持った大学生です。彼は手を触れないで、対象物に小さな穴をあけることができます。ナン丸はサークルの研究室で、7枚重なったケトン紙に穴を開ける超能力を、仲間たちに披露しました。しかし、何の役にも立たない超能力のため、後輩たちにバカにされている様子です。

ナン丸は面識のない教授の丸神から呼び出されます。彼は多賀谷という男と共に、丸神の研究室へ行きました。ところが、丸神先生が行方不明であることを、江見先生から知らされます。丸神先生は、昔の丸神の里である黒嶺郡丸川町へ向かったようです。

また、ナン丸は地方豪族である丸神正頼の子孫かもしれないと告げられました。そのため、ナン丸の父方の親戚で、丸川町と繋がりがないか調べてほしいと、江見先生は彼に依頼したのです。驚くことに、丸神先生はナン丸と同じ能力の持ち主でした。大学を出た江見先生は、丸川町で殺人事件があったことを車内のラジオで知ります。

一方、ナン丸は丸神ゼミの研究生たちと共に、丸神町へ向かいました。彼はそこで東丸幸子という女性と出会い、さまざまな話を聞かされます。彼女は「素質」を持った人物が、この町に生まれてくることも教えました。七夕の国の漫画1巻あらすじネタバレは、祭りの儀式や殺人事件など怪しくて気になる要素が多く登場します。

2巻あらすじネタバレ

七夕の国の高志は、ナン丸たちが宿泊した宿帳を見て、住所や通っている大学を知りました。高志はナン丸と組んで超能力を有効活用しようと考え、数日後に彼の通う大学を訪れます。ちょうどその頃、参議院議員の五郎敏郎は、講演会で演説をしていました。すると、球状の黒い模様入りの塊が、突然目の前に現れます。球場の塊が五郎にぶつかった瞬間、上半身をすべて「もっていかれて」しまいました。

幸子の兄ということもあり、高志に心を許したナン丸は、力の使い方を教わります。高志は球状の黒い模様入りの塊を作り出し、部屋にあった椅子の背もたれにぶつけました。すると、椅子の背もたれが、跡形もなくもっていかれたのです。高志に教わった通り、ナン丸も球体を作り出しました。すると、高志よりもはるかに大きい球体ができたため、彼は非常に驚きます。ナン丸が球体の正体を尋ねると、「窓の外」だと答えました。

続いて、「手がとどく」ということは、窓の外に手がとどくことだと話します。後日、ナン丸は新技能啓発セミナーで、自身の超能力を披露しました。一方、江見先生は丸神の里が祭りを重んじる理由について調査します。後日、高志が詐欺行為をしていたことに気づき、ナン丸は講師料の30万を突き返しました。自宅へ戻ったナン丸は、洗面所で顔を洗っているときに、額に何かできているのを見つけます。

ナン丸は自分の能力を就職に活かしたかったけれど、何も思いつきませんでした。ある日、町を歩いていた際ら交通事故に遭遇して、人命救助のため人前で超能力を使います。自宅でテレビを観ていたら、ナン丸が超能力で子供を助けた場面を見た人たちが、インタビューを受けていたのです。七夕の国の漫画2巻あらすじネタバレでは、「手が届く者」の圧倒的な力を知ることができます。

3巻あらすじネタバレ

七夕の国のナン丸が、交通事故で子供を助けているところを、写真撮影した男がいました。話題の「えぐり魔」の正体はナン丸ではないかと考え、男はネガが大金で売れると期待します。しかし、正体がナン丸である証拠がないため、彼を尾行して自宅を探り出しました。一方、幸子はナン丸の通う大学を訪れます。彼女は丸神先生から預かった模型の報酬40万円と、江見先生への手紙を持っていました。

丸川町の町民たちは詐欺商売をやめるように、高志へ警告します。しかし、彼は町民たちの声を聞き入れません。すると、頼之がやってきて、セミナーをやめるように言います。そして、話があるから一緒に来てくれと誘い出しました。頼之はナン丸の正体を知り、どのように対処してよいか分からないため、消えてもらうしかないと言います。球体を作って攻撃しようとすると、幸子が身を挺してナン丸を庇いました。

頼之はいきなり消すのは無理だと思い直します。その後、ナン丸は丸川町の町民が手配してくれたホテルで、1泊することになりました。そこで幸子と話す機会があり、彼女が兄の高志から虐待を受けていたことを知ります。新技能研究会の飲み会が開催され、ナン丸はベロベロに酔いました。その際に、巨大なカササギの背に乗り、窓の外にいる幸子のところへ向かう夢を見ます。

10月になると、頼之はどうしても許せないヤツがいると、高志に告げました。それから11~2月の間に、飛行機や大型船、車などが突然に姿を消したのです。3月にはナン丸の目の前で。巨大な球体がビルの半分をもっていかれたのでした。

帰宅したナン丸が部屋に入ると、高志がくつろいでいます。そして、頼之が心のモヤモヤと決着をつけたがっていると言いました。そのうち面白いことが起きるかもと言い残して、その場を去ります。七夕の国の漫画3巻あらすじネタバレは、超能力を使うと代償があるにもかかわらず、巨大なものを次々ともっていく頼之を見ることができます。

4巻最終回あらすじと結末ネタバレ

七夕の国の漫画4巻あらすじネタバレでは、ついに失踪した丸神先生が登場します。最終回の結末では、丸神の里の秘密がどのように明かされるのでしょうか?丸川町へ来たナン丸と江見先生は、話し合いに参加するため幸子の本家へ向かいます。また、頼之と高志も幸子の本家へ来ていました。大叔父は頼之を見て、「答えがでたということか」とつぶやきます。

頼之は「その通り」と答えて、大叔父にここで停滞状況の打破をすると伝えました。そして、屋敷を去ろうとしたとき、ふすまの外に敵がいることを察知します。傍にいた高志へ警戒するように忠告してふすまを開けると、敵が彼らを目がけて発砲してきました。頼之たちは屋敷の中で身を潜めていると、侵入した男たちは大叔父を見つけます。

頼之は男たちを倒してその場を離れようとしたとき、高志が横たわっている敵を馬鹿にしようと顔を出しました。ところが、敵はまだ生きており銃で高志を撃ち抜いたのです。銃声を聞いて駆けつけたナン丸は、大叔父が血まみれで倒れているのを発見します。みんなで大叔父を看取っている中、幸子は誰かを探すように歩き回りました。そして、高志の死体を見つけます。

江見先生は壁についていた跡を見て、「カササギ」という言葉を漏らしました。ナン丸は幸子の実家に泊まることになり、夜中まで「窓の外」の世界について話します。江見先生は「毎年の祭りのスケジュールと旗については順番が逆である」という丸神先生の一文の意味を、ようやく理解しました。最終回の結末では、丸神先生がカササギの旗の由来や、七夕祭りと名付けられた理由などを説明します。

1000年ほど前に、この地に訪れた「カササギ」が神になりました。そして、人々をこの地に留めておくために、「手がとどく」力と「窓の外」が見える恐怖をバラまいたのです。丸神先生は自身が出した結論をみんなに聞かせます。頼之が最終的に丸神山に来ると、丸神先生は予想していました。最終回の終盤では、人間とかけ離れた姿になった頼之が、丸神先生やナン丸の前に現れます。

頼之は「手がとどく者」の力で作れる球体は、窓ではなく玄関だという考察をナン丸に告げました。そして、巨大な球体を作り、その場にいたみんなを取り込もうとします。迎えに来ないなら、こちらから出向くと頼之が言いました。すると、幸子は自分も一緒に生きたいと言います。しかし、ナン丸に止められて、現世に留まりました。このようにして、七夕の国は最終回の結末を迎え、丸神の里の謎と超能力をめぐる騒動は幕を閉じます。

七夕の国の見どころ

見どころ①その後の展開が気になる構成

漫画4巻で最終回の結末を迎える七夕の国は、非常に読み応えのある作品です。また、超能力SFと伝奇の要素が絡み合い、最終回の結末まで飽きのこない構成となっています。本作の世界観には、「わかる人」「」わからない人」「素質のある人」「素質を持たない人」という4つのタイプが存在しました。これは現実世界でも共感を覚える部分があり、読者にリアリティさのある内容を提供しています。

七夕の国の主人公は、「わからないが素質のある人」でした。最終回の結末まで無駄がなく、ソフトなSF漫画としても面白い漫画です。また、今後の展開が気になる構成のため、最終回の結末まで一気に読んだという読者の感想も上がっていました。

見どころ②伏線の回収

七夕の国は最終回の結末まで短い物語ですが、まとまったあらすじ構成と伏線の回収が見事に行われています。序盤からさまざまな伏線が張られており、後半から最終回にかけて次々と回収していく展開は圧巻です。

また、本作では力の名前が「手がとどく者」「窓を開いた者」など、分かりにくい名前で描写されていました。後半では、なぜそのような名前で呼ぶのかという理由も明らかにされます。七夕の国は、読み終わったあとの満足感が半端ないという読者の感想も納得です。

七夕の国の登場人物一覧

登場人物①南丸洋二

本作の主人公で「ナン丸」という名前で親しまれています。新技能開拓研究会というサークルの部長を務めている大学4年生です。超能力を持っていますが、あまり役に立たない実情から、後輩の一部には馬鹿にされています。楽天的で穏やかな性格をしていますが、しっかりとした考えを持つ人物です。

登場人物②丸神正美

ナン丸が通う大学の歴史・民俗学の教授です。丸神ゼミの講師も務めており、大学でまだ面識のないナン丸を呼び出しました。ところが、自分の家系について丸川町で調査しているうちに失踪し、ナン丸には会っていません。ナン丸と同じ先祖をもっており、「窓の外に手が届き、見ることができる」能力者の一人です。

登場人物③丸神頼之

七夕の国に登場する丸神家の当主です。かつては、里の神官を務めてしましたが、4年前に突然失踪しました。里の人間から大変恐れられており、高志でさえも頼之の言うことは素直に聞くほどです。「手が届く」能力においては、代々の神官の中でも群を抜いています。航空機や船など巨大な物でも、丸ごと消し去ることが可能です。

登場人物④東丸幸子

丸川町の喫茶店で働く女性です。兄に虐待された過去があり、「手がとどく」能力には否定的な考えを持っています。気丈な性格で兄の頼之を恐れてはいませんが、「窓の外」への恐怖や拘束感は持っていました。彼女自身は「窓の外を見る」能力を持っており、手はとどかないようです。

登場人物⑤東丸高志

幸子の兄で、「窓の外に手がとどく」能力を持っています。お調子者の皮肉屋で、非常に短気な性格です。また、モラルに欠けており、自分の能力を使って妹を虐待していました。詐欺とわかっていながら、超能力セミナーの片棒を担ぎます。「六本目の指があるように意識せよ」という能力使用のアドバイスを、ナン丸にしていました。

七夕の国に関する感想や評価

七夕の国は、ファンの間で実写化が難しいだろうと予想されていました。しかし、ついに2024年7月よりディズニープラススターにて、ドラマシリーズ化の独占配信が決定しました。 多くのファンから嬉しい、楽しみという感想が寄せられています。

漫画家の岩明先生の作品の中で、七夕の国が最も好きだという感想があります。代表作である「寄生獣」も良かったけれど、純粋な作品の面白さでいえば、七夕の国が一番だという感想も寄せられていました。

七夕の国の作品は、何十回読んでも泣きそうになるという感想があります。超能力を持ってしまったナン丸と頼之が、自分の力に対してそれぞれ正反対の答えを出したのが印象的だったという感想も上がっていました。また、2人に同等の優しい結末を、作者が用意したところも好きだという感想があります。個人的には「煮え切らない結末」だったけれど、それ自体が作品のテーマに対するアンサーだと思うという感想もありました。

七夕の国のネタバレまとめ

七夕の国は比較的短いストーリーではあるものの、内容が濃い上に伏線の回収もしっかりとされている読み応えのある作品です。次の展開が非常に気になる物語の構成で、一気に読み進めたくなるでしょう。同作者の「寄生獣」に劣らない面白さと評価する読者も多いため、機会があればぜひ読んでみてください。

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