2024年03月12日公開
2024年03月12日更新
【首くくりの町】ネタバレあらすじを解説!祟られた町の悲惨な過去とは?
首くくりの町のネタバレあらすじを解説しました。九州のとある田舎で起きた事件を、主人公の過去回想という形で真実に迫った首くくりの町。猟友会の死をきっかけに町では不可解な現象が起き始め、人々は祟りと恐れ始めます。果たして、祟りの正体は何か、過去にこの土地で何が起きたのでしょうか。ここでは、首くくりの町の漫画のネタバレあらすじや、作品の感想についてネタバレ紹介します。
首くくりの町とは?
謎の怪異現象に見舞われた町と、人々のパニックを描いた首くくりの町。人間の仕業とは思えない所業の数々に、人々は祟りだと考え始めます。そして、怪異の原因を突き止めていく中、過去の凄惨な事件が明るみになりました。以下では、首くくりの町の漫画あらすじネタバレと過去の事件の真相、漫画の感想をネタバレ紹介します。
首くくりの町の漫画の概要
首くくりの町は、夜行列車原作・武者辰虎作画によるミステリーホラー作品で、全1巻で構成されています。1970年代を舞台に、九州のとある田舎町で起きた怪異現象や不可解な事件を描いた作品です。
首くくりの町の見どころ
首くくりの町
— 河野 秀紀 (@doraemosoyugami) February 17, 2024
町の恨みを晴らす為に人柱になった少女
夢の中で何度も殺されて怨みに対して謝り続ける
主人公は少女の苦しみを分かち合う方法を模索する
この話面白いから見てほしい
ネット小説から出た話
夜行列車で検索したら読めるはず pic.twitter.com/PxgAa3E7VV
主人公・小林ケイタの実体験として描かれた首くくりの町。かつて九州の田舎町で起きた怪異事件の真相を主人公の目線で迫る、新感覚なミステリーホラーです。町を襲った怪異の原因は何か、町の知られざる歴史にも迫った奥深いストーリーが興味をそそります。
首くくりの町の1話~5話ネタバレ!過去や事件とは?
以下では、主人公・小林ケイタの過去回想という形で展開される、首くくりの町の漫画の1話~5話をあらすじネタバレ紹介します。
1話あらすじネタバレ
小学校4年生だった小林ケイタは、年子の兄・アキオと一緒に神社の盆踊りに出かけ、神社の先代神主の妻だったシズ婆と分家の娘・篠宮皐月と知り合います。この出来事を機に、神社の手伝いを始めたケイタとアキオ。次の年の盆踊りには、兄弟もお祭りの準備に参加します。盆踊りまであと3日に迫った頃、町では山から下りてきた山犬に悩まされ、猟友会による駆除が行われます。
2話あらすじネタバレ
山の麓に位置する篠宮神社から山道へ向かった猟友会でしたが、日が暮れても山を下りず、翌日になっても戻ってきませんでした。山で異変が起きたと察し、駐在員たちが捜索にあたります。そして、山道の両脇で首を吊った猟友会の変わり果てた姿を発見しました。真新しいロープが使われたことから自殺も想定されたものの、死後に吊るされたことから事件と断定されます。
3話あらすじネタバレ
司法解剖の結果、猟友会の死因は脳内出血と判明するも、外傷や毒物の服用が見られませんでした。あまりにも不可解な事件から、警察内では祟りや呪いの仕業とささやかれます。また、山での事件を受け、篠宮神社の神主が清祓いの儀式に取り掛かります。しかし、儀式のために用意した酒や塩の腐食、大幣が千切れてしまい儀式を阻まれます。強力な穢れを感じつつ、祝詞を上げ終えるとすぐさま下山しました。
猟友会の事件後、野生の動物たちが山を下りる事態が起き、人間の生活を脅かします。さらに、大型台風と九州を震源とする大地震に見舞われ、ケイタの町でも犠牲者が出ました。その後も、町では首吊り遺体をはじめ、次々と怪奇現象に見舞われます。九州や四国から神職・僧侶が派遣され、大がかりな祈祷が行われるも、町の怪異は増える一方でした。
わずか1ヵ月で20名の犠牲者を出し、明日は我が身と人々は恐怖にさいなまれます。そして、怪異現象はケイタの小学校でも起き、何者かにとりかれた男性教諭が犠牲になりました。さらに、校長先生の放送中、謎のうめき声が混じり、学校はパニックに陥ります。
4話あらすじネタバレ
小学校が休校となり、暇を持て余したケイタは、篠宮神社にいるシズ婆と一緒に過ごします。そして、季節は秋になり、町のお寺の住職が神社を訪ねました。町の怪異について檀家から相談されることが多く、原因を突き止めようと奔走する住職。ケイタから小学校での怪異現象を聞き出します。
5話あらすじネタバレ
一連の厄災は、129人の怨念が寄り集まってできた1つの怨霊であり、その脅威が町に迫っていると推測します。この事態を解消するべく、神社とお寺、教会は共同声明を出し、怨霊に対峙していくことを決意しました。ある日、神社の相談会に参加した曽根崎という50代の男性が、熊本の実家で見つけた古文書「OO村忌録」を取り出しました。
そこには、かつて町が村として点在していた時代、村のいざこざによって部落集落が滅ぼされたこと、女子供に至るまで凄惨な方法で殺害されたことが記録されていました。後日、町のお寺の妙蓮寺では、厄災を鎮めるために大法要が営まれました。読経中、誰かのうめき声やどぶのような臭い、嫌な圧迫感を覚えたケイタ。法要の出席者たちも感じており、篠宮神社の氏子がお堂を飛び出してしまいます。
その後、氏子は境内に倒れ込み、数匹の山犬に襲われます。氏子を庇うべく、山犬の前に立ちふさがったケイタ。目があった瞬間、山犬は腹ばいになった女性へと変化し、ケイタの足を掴みました。神主に助けられ、事なきを得たケイタでしたが、足首には掴まれた痕がくっきり残りました。
首くくりの町の6話~11話あらすじネタバレ
以下では、過去に起きた凄惨な事件が恐怖をそそる、首くくりの町の漫画の6話~11話をあらすじネタバレ紹介します。
6話あらすじネタバレ
妙蓮寺での一件後、恐怖にさいなまれるケイタは、篠宮神社で寝泊まりすることにしました。シズ婆や神主からお祓いを受け、修行の日々を送る中、夢の中で謎の人物からお告げを受けました。皐月を守るように命じられ、目覚めると痣の痛みが消えていることに気が付きます。数日後、ケイタはシズ婆からお祓いを受けることになりました。
祝詞を上げる間、ケイタの足の痣から出血し、痛みと恐怖に耐えながら怨霊調伏の祈祷に突入しました。しかし、ケイタに憑りついたものはシズ婆でも取り除くことが出来ません。ここで、シズ婆からこの町の知られざる歴史の真実と、一連の厄災の因果について語り始めます。
7話あらすじネタバレ
町の厄災の因果は江戸時代末期にさかのぼり、後に町の核となる村をはじめ、複数の村がありました。また、周囲には「穢多」と呼ばれる部落民の集落も点在し、村の人々から迫害を受けていました。ある日、村の豪商の息子・矢作藤吉は、商売のため村を回っている間、部落出身の女性・サトと恋仲になります。その後、彼女を連れて実家に戻るも、父親の藤右衛門の反対されます。
手打ちにされそうになったサトを庇い、実家を出ていった藤吉。サトと同様、部落民に身をやつし、集落に受け入れてもらおうと必死に働きます。その頃、息子を失い、正気を無くしてしまった藤右衛門。そんな彼を哀れむ人々の同情や彼に取り入れたい商売人により、部落集落への襲撃が横行します。以前から部落への差別や嫌がらせはあったものの、藤吉が来てからは、部落から死者が出ました。
やがて、村人の襲撃は藤吉が入った集落にも及び、村長一家が全滅しました。藤吉を快く思っていなかった人々は、全ての元凶は藤吉にあるとみなし、彼と妻子を弾圧しました。妻と子供を失い、全てに絶望した藤吉でしたが、妻の両親と藤吉の気にかけていた村人の助けにより、矢作の実家へ戻りました。その後、両親に温かく迎え入れられ、部落で起きた出来事を話した藤吉。
身体が回復するまで、家と神社を往復する生活を送り、亡くなった妻子の菩提を弔うと同時に、大切な人を奪った部落集落の根絶を願うようになりました。かつて部落から逃げる藤吉の命を救った山の祭神。彼の熱心な祈りと憐れな姿に心を打たれ、彼の願いを叶えることを決意します。やがて、部落集落の根絶は村人へ波及し、討伐隊が結成されました。
さらに、村役である藤右衛門は武勲者への多額の報酬を約束し、男たちがこぞって討伐隊に志願しました。残酷な形で根絶させられた部落民。一方、村人たちは自分たちが起こした凄惨な事件を忘れていきます。また、時代の流れによって人々の信仰心が薄れ、守り神である祭神の力も弱まります。同時に、部落民の怨念が増していき、彼らの魂が恐ろしい厄災となって人々を襲いました。
8話あらすじネタバレ
町で起きた怪異への恐れからか、今年の初詣は例年以上の参拝客であり、ケイタとアキオも神社の手伝いに奔走します。そして、正月の三が日を過ぎた頃、篠宮神社にてシズ婆による怨霊調伏の祈祷が行われました。怨霊を鎮めるため、町の人々の身代わりとして怨霊に殺される運命を辿ったシズ婆。一方、孫の皐月も夢を通じて、霊界でのシズ婆の動向を見ていました。
植物状態となって辛うじて生きているシズ婆ですが、肉体が力尽きれば過酷な役目を続けることができません。そこで、おばあちゃんに万が一のことが起きた場合、皐月がその役目を引き受けると決意しました。
9話あらすじネタバレ
3年後、シズ婆さんの肉体が限界に達し、彼女の息子である篠宮神社の神主がその役目を引き継ぐことになりました。シズ婆さんが遺した資料を頼りに儀式を執り行い、皐月も巫女舞を披露しました。ひそかに役目を引き継ぐことを願っていた皐月。その思いは伝わり、皐月は眠るたびに怨霊に殺される夢を見るようになります。
10話あらすじネタバレ
かつてケイタの足を掴んだ女は、夫と子供の前で犯され、叫び声を鎮めるために喉を潰されました。そばでは仲の良かった少女が犯されそうになり、少女を守ろうと男に襲い掛かります。うめき声をあげながら男に抵抗する女。その声は、かつてケイタ達が聞いたものと同じでした。気が付くと現実に戻り、皐月が殺される光景を目の当たりにしたケイタ。
ようやく「皐月を支えろ」の意味が分かり、全てを終わらせるために神社での厳しい修行に入りました。そして、皐月がお役目を果たせるように彼女を見守ること、万が一の時はその役目を自分が引き受ける覚悟を決めます。
11話あらすじネタバレ
本日ポロリと更新されてしまった「首くくりの町 最終話」ですが、めちゃくちゃいいです
— 夜行列車 怪談作家【くらげバンチ・ピッコマ連載中】 (@55yakou) January 25, 2024
めちゃくちゃいいので最終話だけでも読んでください
武者先生、新潮社さん、そして読者の皆様、本当にありがとうございました
皐月とケイタの物語はこれで一旦の完結となりますhttps://t.co/66anz9F5cu pic.twitter.com/Z2UC1Nu4vV
皐月の真摯な態度が功を奏し、彼女を殺しに来る怨霊は10人ほどに減りました。また、皐月のお役目を見守るように、彼女を許した霊たちが集まるようになります。ケイタと因縁のある女の霊も消え、残り1人となったものの、その男は皐月を許そうとしません。いつもように皐月を殺そうしたしたものの、彼女を見守っていた霊たちに阻まれます。それでも諦めきれず、次の日には一連の厄災で犠牲となった人々を引き連れてやってきます。
猟友会の人々や小学校時代の教諭、氏子などが恨めしそうな眼を向ける中、集団からシズ婆が出てきました。死後も皐月を見守り、彼女と一緒に怨霊へ許しを請うシズ婆。やがて、犠牲者の霊は消えていき、再び男だけが1人残されました。集合体としての怨霊の維持が困難だと察した男は、ようやく皐月を許しました。
役目を全うし、長い眠りから目覚めた皐月。数年後、ケイタと皐月は結婚し、5人の子宝に恵まれました。また、かつて怪異に見舞われた町はさらなる発展を遂げ、この町で起きた怪異はおとぎ話として語り継がれています。
首くくりの町に関する感想や評価
以下では、ケイタ達を襲った怪異の数々や過去の事件が恐怖をそそる、首くくりの町に関する感想や評価を紹介します。
感想1:首くくりの町が良い
首くくりの町めっちゃ良かった…
— さざしな はる(VR) (@shimu_rock) September 21, 2023
主人公が過去に遭遇した怪異事件を描いた首くくりの町の漫画。ケイタ達を襲った怪奇現象の数々は、恐ろしさを掻き立てる一方、どこかありふれたようにも感じるでしょう。しかし、ストーリー後半には、町がかつて村だった頃に起きた凄惨な事件が語られ、人間の持つ残虐さも強調されました。過激な表現から苦手と感じる方もいる一方、SNSでは首くくりの町が良いと高く評価されています。
感想2:味のある脇役
首くくりの町の漫画、ケイタのお母さんがいい感じに昭和のお母さんなのが地味に良かったよね。整い過ぎない画風で、脇役一人ひとりに味がある…あんまり絵が綺麗過ぎると怖さ半減する気がするんで
— 小田マキ@ファファモファオミ💉済 (@oda_maki_musi) June 8, 2023
首くくりの町といえば、町を襲う怪異現象の数々や、過去の凄惨な事件などホラー要素が目立つでしょう。しかし、首くくりの町はストーリーだけでなく、主人公を取り巻く人々も見どころです。近年では漫画化もされ、作品を手に取る方も増えているでしょう。また、SNSでは味のある脇役が良いとの声もみられ、彼らがどのような形で怪異と向き合うのか、脇役の活躍も首くくりの町の面白い魅力です。
感想3:首くくりの町の漫画版も読みたい
!!!!!
— うわつか (@Mr_gay_boy) June 1, 2023
首くくりの町、漫画版あるの!?!?!?
面白すぎたから漫画版も読みたい pic.twitter.com/la9QVYJzh8
首くくりの町が漫画版になったことで読みやすくなったとの感想が見られる一方、原作ファンからは漫画版も読みたいとの声も寄せられています。原作小説でも、グロテスクなシーンが多かった首くくりの町。町を襲った怪異現象や過去の凄惨な事件をどのように描くのか、首くくりの町の小説・漫画版を読み比べてみることも、面白いでしょう。
首くくりの町のネタバレまとめ
首くくりの町の漫画のあらすじネタバレと感想をまとめました。小説として発表され、コミカライズされたことで注目を集める首くくりの町。過去にこの土地で起きた凄惨な事件は、時代が変わっても消えることなく、怨霊となって人々に襲い掛かりました。作中の事件はフィクションであるものの、実際に起きたようなリアルな展開が興味をそそります。