2024年03月05日公開
2024年03月05日更新
蝉は胎児に寄生するのネタバレあらすじと感想!蝉に刺されると死ぬパニック漫画
『蝉は胎児に寄生する』をネタバレ解説します!この記事では、ひとたび刺されると死に至るという「蝉」に翻弄される医者と島民を描いた、今話題のパニック・ホラー漫画『蝉は胎児に寄生する』を特集します。主人公の医師、立花ユリは生命の危機に見舞われた極限状態の中で、無事に子供を出産できるのでしょうか?これから、本作のあらすじをネタバレ解説するとともに、作品の見どころや謎を考察し、そして読者の感想もあわせてお届けします。
蝉は胎児に寄生するとは?
『蝉は胎児に寄生する』
— マンガカフェ yomigaeru (@yomigaeru_cc) January 14, 2024
その蝉に寄生されると、救う手段はない。唯一女性のみに助かる方法があった。妊娠すれば、蝉は胎児に寄生する…
閉鎖された島で繰り広げられる物語。圧倒的画力と、ほぼ一人称で語られる物語は、より一層閉塞感と絶望感をもたらし、息苦しく、生き苦しいです。 pic.twitter.com/WsUa579gmK
この記事では、ひとたび刺されると死に至る恐ろしい「蝉」に翻弄される医師と島民の姿を描くパニック・ホラー漫画『蝉は胎児に寄生する』を特集します。
これから、『蝉は胎児に寄生する』のネタバレあらすじ解説を中心に、本作の感想・評価の紹介やユリが子供を無事に出産できるのかなど見どころについて考察して行きますが、まずはその前に『蝉は胎児に寄生する』の作品情報をお届けします。最初に作品概要、そして作者についての解説へと続いていきます。
蝉は胎児に寄生するの概要
『蝉は胎児に寄生する』は、日本の漫画家Dr.Poroによるパニック漫画で、少年画報社の「月刊ヤングキングアワーズGH」にて2021年9月16日発売の11月号より連載がスタートしました。
『蝉は胎児に寄生する』の物語では、医師の立花ユリが小さな孤島で行う「人に寄生する蝉」の研究が描かれています。蝉に刺された人間は卵を植え付けられ、5年後に蝉が孵化する際、身体を突き破られて死んでしまいます。卵を取り除く方法はなく、刺された人間は必ず死んでしまいます。しかし、研究の結果、女性のみ助かるという唯一の方法が発見されました。
蝉は胎児に寄生するの作者
『蝉は胎児に寄生する』の作者は、漫画家のDr.Poroです。経歴など詳しいことは公表されていませんが、Dr.Poroの作品の特徴は、ホラー要素と青春ミステリーの要素の融合にあります。
《YKアワーズ2月号 本日発売!》
— アワーズ編集部 (@YKOURS) December 28, 2023
●表紙で登場!一挙2話掲載!
『朱色の仮面』那波なばな×Dr.Poro
かつての強敵・リンネの協力を得て、
ブレインを退けたペル達は、リュウのもとへ向かうのだがー…!?
◆『朱色の仮面』第5巻
◆『朱色の仮面 Side.B』全1巻
◆『蝉は胎児に寄生する』(著・Dr.Poro)全1巻 pic.twitter.com/zz6zXxkSOP
『蝉は胎児に寄生する』の他には、漫画家・那波なばなとの共作である『朱色の仮面』があり、少年画報社の「ヤングキングコミックス」にて5巻まで刊行されています。この作品では、能力を付与する不思議な仮面を作ることができる旅の仮面商人ペルと、陰鬱な空気が漂う街で謎の少女ソナとの出会いが描かれています。
蝉は胎児に寄生するの漫画あらすじネタバレ
1話あらすじネタバレ
ここからは、この記事のメインテーマであるパニックホラー漫画『蝉は胎児に寄生する』のあらすじをネタバレ解説していきます。最初は『蝉は胎児に寄生する』第1話のあらすじネタバレとなります。
Dr.Poro『蝉は胎児に寄生する』、作画コストごりごりのヤバ漫画なのでおすすめです。 pic.twitter.com/Woa3OgUbeP
— BIG LOVE... (@sida_filicop) February 13, 2022
ある小さな島で、蝉による被害が発生しました。医師たちは蝉の生態を理解するために解剖を試みました。しかし、蝉を保護していると誤解した島民たちがデモを起こし、さらに過激派の一部が病院に乱入します。その結果、蝉が覚醒してしまい、ほとんどの医師が蝉に刺される結果となりました。患者たちも被害を受け、刺された人々は処刑されることになりました。
医師団の一人である本作主人公の立花ユリも蝉に刺されましたが、外からは見えない部位だったため、刺されたことを隠すことができ、処刑を免れます。しかし、彼女は妊娠中であり、後にこの殺人蝉によって煩わされることになりました。
2話あらすじネタバレ
蝉に刺された女性が生き残る唯一の方法は、一年以内に出産することでした。蝉の卵は一年以内に孵化することが分かっており、それが胎児に影響を与えることも知られています。彼女たちは、自身が生存するために子供を産むという選択を迫られました。しかも生まれた子供を死なせてしまうのです。
アブラゼミの孵化を初めて撮影。昨年8月17日産卵なので卵期307日。橋下洽二『セミの生活史』にも卵期307〜320日とあってピタリ。 pic.twitter.com/AKWiu822aR
— 安田 守 (@yasudamam) June 20, 2023
蝉に刺されて生き残りを模索している女性は、立花ユリと町田葵、そして名前が明かされていないもう1人の女性、合わせて3人です。町田葵は、妊娠するために精子提供を受けることになりました。もう1人の女性はすでに妊娠しており、出産したら赤ちゃんを引き渡すことを約束させられました。
3話あらすじネタバレ
島の住民たちの抗議や騒乱が続き、負傷者が増加の一途をたどっています。そのため、医療現場は混乱を極めました。町田葵は現実を受け入れられず、自ら命を絶ってしまいました。さらに、蝉に刺された妊婦の女性も心を病んでいます。
Dr.Poro『蝉は胎児に寄生する』、全シーンがいかついので漫画好きはコミックス絶対買ってくれ。 pic.twitter.com/CtJvXpL9qF
— BIG LOVE... (@sida_filicop) April 19, 2022
立花ユリも医療現場で働いていますが、以前とは異なる感情を抱いていることに気づきます。彼女はあらゆることに興味を失い、非常に苦しそうにしています。そして、生きる希望を失った医師たちが大きな騒動を引き起こしてしまいました。
蝉は胎児に寄生するの見どころや謎を考察
考察①蝉は胎児に寄生するの見どころ
漫画『蝉は胎児に寄生する』は、生と死をテーマにした作品であり、生きる上で直面するさまざまな問題を浮き彫りにしています。蝉に刺されたことで死の宣告を受けた医師たちは、生きる希望を失ってしまいます。本来は生きる希望を与える立場の彼らが、その希望を失っていく姿は見ていて辛くなる方も多いことでしょう。
神はなんでこんなにいろんな性格の人間をつくったんだ…と思うことが多々ある
— ✌︎ ( ∵)◯ (@naimennobi_toha) April 20, 2023
(漫画:蝉は胎児に寄生する)https://t.co/km3s4imHnx pic.twitter.com/KeBsYMHiIx
また、『蝉は胎児に寄生する』では、自分が生き延びるために子どもを出産し、その子を犠牲にしなければならない女性たちも、心に深い傷を負っています。生と死は表裏一体であり、この作品『蝉は胎児に寄生する』はその複雑な問題を考えさせてくれます。まさにそうしたところが『蝉は胎児に寄生する』の見どころとなっています。
考察②ユリは無事に子供を出産できる?
『蝉は胎児に寄生する』の主人公・立花ユリは妊娠していますが、蝉に刺されているため、蝉の卵は胎児に寄生していると考えられます。そのため、ユリは出産すると生まれた子供を殺さなければなりません。
しかし、ユリが出産できるのかどうか、そして出産した場合に子供を殺すことができるのか、多くの人々が気になっています。どちらにしても報われない結末となるでしょうが、どうか救われる展開になってほしいと願う人々も少なくないことでしょう。
蝉は胎児に寄生するに関する感想や評価
ここまで漫画『蝉は胎児に寄生する』のネタバレあらすじ特集をお届けしてきましたが、最後に『蝉は胎児に寄生する』に関する感想や評価をTwitterより紹介します。インパクトの大きな作品だけに、感想も多種多様、たくさんありましたがほとんどは前向きで肯定的なものでした。
蝉は胎児に寄生する
— きょうこく (@kyouko298) July 17, 2023
めちゃくちゃいい
たまに出てくる心理描写の絵もめちゃくちゃ好き
最初に紹介する『蝉は胎児に寄生する』に関するツイートでは、作品に対して肯定的な感想が寄せられています。具体的な理由には触れていませんが、「めちゃくちゃいい」と語っています。稀に出てくる深層心理を描写する絵に強烈なインパクトがあるようでした。
気になっていた「変な家」と偶然見かけた「蝉は胎児に寄生する」購入したけど、良い塩梅に不気味で個人的に好みだった。
— 暇人@に🎠🧐/ホ☃️🦋推し! (@himazin_1028) January 28, 2024
こちらの投稿者の方は、おそらく本屋で『蝉は胎児に寄生する』の単行本を偶然見かけて購入し、読んでみたそうです。読んだ感想は上々であり、「良い塩梅に不気味」であるというのがポイントになります。これでしたら、ホラーが苦手な人にとってもハードルが下がるので、手に取って読みやすいかもしれません。
蝉は胎児に寄生する、鬱漫画ってより哲学漫画って感じやな
— ながい (@nagai_751) February 21, 2024
反出生が喜びそうな内容
『蝉は胎児に寄生する』はその内容から鬱漫画と評されることもあるようですが、こちらの投稿者の方は鬱ではなく哲学漫画だと言っています。人間の生と死について深く考察するところが、まさに「哲学する」ことになるのでしょう。
蝉は胎児に寄生する
— マロリアン (@dekoponnoisii) February 18, 2024
表紙買いしたんやけどこれめっちゃ最高
夢も希望もない絶望の世界なんだけど
作画がよすぎる
逐一、主人公たちの感情が表現されてて
こうやって世界って狂うんだぁってめっちゃくる
鬱漫画好きな人、ガチおすすめ pic.twitter.com/DJKSGaWfM2
『蝉は胎児に寄生する』は、絶望的な世界観の中で、主人公たちの情感が繊細なタッチで描かれていると言われています。作画のクオリティも高いという評価が多く、読者に強烈な印象を与えていることでしょう。その上でこちらのツイートでは、本作がおすすめな人を具体的に挙げています。この作品をあえて鬱漫画と定義し、鬱漫画好きにはぜひ一読していただきたいと激賞していました。
蝉は胎児に寄生するを読んだのだけど、死にゆく過程における喪失の疑似体験ができる非常に稀有な作品だ…。各人の時間的展望への気づき、他者との関係性の中に織り込まれた自己への気づき、医療関係者の燃え尽き症候群、命の喪失と蝉によって淘汰される世代性、ユングの集合的無意識にさえも斬り込む。 pic.twitter.com/EHAVyutkLX
— 俺は山形◡̈✌︎ꗯ̤̮ˡᵒᵛᵉ (@yamagata7200) January 31, 2024
こちらのツイートからは、本作が多くの読者に強い印象を与えていることを伺い知ることができます。登場人物たちが直面する選択や苦悩、時間的展望や他者との関係性などさまざまなテーマが織り込まれていることがより幅広い人の興味を刺激するのでしょう。それは、無意識を「個人的無意識」と「集合的無意識」に分けた、分析精神学のユングの理論にも切り込む内容だそうです。
『蝉は胎児に寄生する』読了
— アラエリ (@ARAERI2022) January 4, 2024
蝉に刺された人間は5年後に孵化した蝉に体を突き破られる、だが一つだけ助かる方法がある、それは胎児に寄生させること…
これは作画も内容も凄いな
生とは何かと、問いかけられているような読後感良かった
救い皆無だけど…
注)生きることに疲れてる人は読んじゃダメ! pic.twitter.com/kSoXjhHSUK
最後に紹介する感想・評価は、『蝉は胎児に寄生する』を読了した方のツイートです。読み終わった後、「生とは何か」と問いかけられているような気がしたと言います。ただし、生きることに疲れてる人は読んではいけないと、注意を喚起していました。
蝉は胎児に寄生するのネタバレまとめ
この記事では、パニック漫画『蝉は胎児に寄生する』のネタバレあらすじ解説を中心に、ユリが子供を無事に出産できるのかなど見どころや謎について考察してきました。
漫画『蝉は胎児に寄生する』は、極限状況で生きる時に直面するさまざまな問題を浮き彫りにしています。現場で救助に当たる医師たちも自分が生き延びるために産まれてくる子供を犠牲にしなければならない女性たちも心に深い傷を負っていきます。
それは主人公の立花ユリにとっても深刻な問題として降りかかって来ます。ユリが無事に子供を出産することができるのかどうか、現時点では不明ですが救われる展開になってほしいと願う人々は少なくないでしょう。このように「生と死」が描かれる過程で様々なことを考えさせてくれるところが本作最大の見どころと言えるでしょう。