ヴィンランドサガが面白い理由とは?ネタバレあらすじや作品の魅力を考察

2019年のアニメ放送も決まって注目を集める『ヴィンランドサガ』。『プラネテス』の作者として知られる幸村誠が、史実を基にした歴史漫画を連載したことでも話題となりました。ヴァイキングの世界を描いたこの作品は、歴史背景をよく知らない読書にも楽しまれています。この記事では『ヴィンランドサガ』の最新21巻までのネタバレあらすじの紹介や、なぜ『ヴィンランドサガ』は面白いと言われているのか、その魅力をまとめて解説しました。

ヴィンランドサガが面白い理由とは?ネタバレあらすじや作品の魅力を考察のイメージ

目次

  1. ヴィンランドサガが面白い理由とは?あらすじもネタバレ考察!
  2. ヴィンランドサガとは?
  3. ヴィンランドサガの登場人物を紹介!
  4. ヴィンランドサガのあらすじをネタバレ考察!
  5. ヴィンランドサガが面白い理由とは?魅力を紹介!
  6. ヴィンランドサガを最新刊まで読んだ感想とは?
  7. ヴィンランドサガの面白い理由や魅力についてまとめ!

ヴィンランドサガが面白い理由とは?あらすじもネタバレ考察!

2019年にはアニメ版の放送を控えている人気漫画『ヴィンランドサガ』。実在した人物をモデルとした魅力溢れるキャラクターたちが織りなすスケールの大きさは多くの読者から面白いと言われています。この記事ではそんな『ヴィンランドサガ』のネタバレあらすじの紹介や、面白いと言われている『ヴィンランドサガ』の魅力について紹介していきます。

TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式サイト

ヴィンランドサガとは?

壮大なスケールが魅力の『ヴィンランドサガ』は幸村誠による漫画作品です。2005年に講談社の『週刊少年マガジン』で連載開始されましたが、程なくして『月刊アフタヌーン』での連載に切り替わりました。11世紀頃に活動していたヴァイキングたちを題材にしており、主人公のトルフィンも実在したと言われている人物がモデルです。

原作者である幸村誠はアニメ化もされた『プラネテス』で知られています。『プラネテス』は宇宙のごみ(スペースデブリ)の掃除をする人物が主人公であったのに対し、『ヴィンランドサガ』は史実をベースにした歴史漫画です。漫画の舞台が大きく変化したことに驚かされた漫画ファンも多かったようです。

『ヴィンランドサガ』は2018年9月現在21巻まで出版され、連載は継続されています。主人公トルフィンは少年から始まり、物語が進むにつれて成長しました。トルフィンの風貌や哲学の変化は作品の魅力と言われます。2019年にはアニメも放送される予定です。『甲鉄城のカバネリ』や『進撃の巨人』で知られるウィットスタジオが手掛けます。アクションに定評がある制作会社なので、面白いアニメになると期待されています。

ヴィンランドサガの登場人物を紹介!

ここからは『ヴィンランドサガ』の登場人物たちを紹介します。現在21巻まで出ている『ヴィンランドサガ』には非常に多くの登場人物がいます。ここでは、主人公のトルフィンはもちろん、すでに死亡した重要人物から最新刊で活躍する主要キャラクターまで厳選して紹介しています。キャラクターに関するネタバレ情報が多くあるので注意してください。

本作の主人公!トルフィン

『ヴィンランドサガ』の主人公であるトルフィンは、実在したと言われるソルフィン・ソルザルソンをモデルにしたキャラクターです。作中では一貫して主人公を務めており、トルフィンの変化は『ヴィンランドサガ』の魅力としてよく挙げられます。戦士や暴力についての考え方を改め、風貌も大きく変化します。トルフィンの哲学は最終的には「ヴィンランドに平和な国を作る」というものになりましたが、困難な道のりです。

トルフィンの宿敵・アシェラッド

アシェラッドはヴァイキング集団の首領を務める男です。トルフィンの父トールズを処刑したことから、トルフィンには激しく憎まれています。しかし、アシェラッドはトルフィンを生かしたまま同行させており、その関係は師弟のようでもあり、複雑です。実はウェールズにルーツを持っており、最終的にはクヌートの器を認めて自らを犠牲にしてクヌートを玉座に着かせました。

デンマークの王・クヌート

クヌートはデンマーク王スヴェンの息子です。少女のような容姿をしており、気の弱い少年でしたが、従者のラグナルの死や、ヴァイキングの暴力を見て、王位を継ぐものとしての自覚を持ちます。以降は顔つきが変わり、時間が経つにつれ男らしい精悍な顔つきになっていきます。奴隷となったトルフィンとの再会時は、道は違えど同志であると認めて別れました。

冒険家のレイフ

レイフは実在した冒険家レイフ・エリクソンをモデルとしたキャラクターです。顔が広く、トルフィンを幼少期から知っています。情に厚く、長い間トルフィンを探していました。トルフィンを探す道中、ギョロ目を養子にしています。農場奴隷となったトルフィンと再会した後、トルフィンを故郷に連れて帰りました。その後、ヴィンランドを目指すための冒険に同行し、知恵を貸します。

トルフィンの父・トールズ

トールズはトルフィンの偉大なる父親です。ヨーム戦士団の大隊長として恐れられていましたが、子どもが生まれたことをきっかけに殺戮の世界から足を洗いました。しかし、フローキの謀略により、アシェラッドたちに襲われて死亡します。トルフィンが復讐鬼になるきっかけであると同時に、アシェラッドやトルケルなど、多くのヴァイキングたちに影響を与えた人物です。

ヨーム戦士団のフローキ

ヨーム戦士団に所属するフローキはトールズ謀殺を企てた策略家です。ヨーム戦士団で権力を持つことを望んでおり、孫のバルドルを団長に据えるために画策します。トルフィンがトールズの息子であることがわかると、暗殺しようと企みます。しかし、トルフィンにも親の仇であることが知られており、21巻で鉢合わせた時は激しい憎悪を向けられていました。

のっぽのトルケル

トルケルも伝承に残っている人物です。ただし、詳しい生年などははっきりとしていません。『ヴィンランドサガ』では戦闘狂の戦士として描かれてます。トルフィンにとっては大叔父にあたる人物ですが、激しく交戦しています。ただし、ふたりは互いを憎んでいるわけではなく、あくまでトルケルが強いトルフィンと戦いたいだけです。『ヴィンランドサガ』の作中屈指の実力を持つと同時にコミカルな魅力を持つキャラクターです。

トルフィンの仲間・エイナル

エイナルはトルフィンが農場奴隷として働いているところに新しくやってきた奴隷です。トルフィンのように戦闘に長けているわけではありませんが、農作業の知識が豊富です。生きる目的を失っていたトルフィンはエイナルの影響もあって人間らしさを取り戻していきました。エイナルとトルフィンは堅い友情で結ばれ「兄弟」と呼び合うようになります。『ヴィンランド』で麦を育てようと考えており、旅に同行します。

ギョロ目のトルフィン

ギョロ目はレイフが身請けした奴隷です。名前はトルフィンですが、紛らわしいので仲間からギョロ目やギョロと呼ばれています。奴隷から救ってくれた義父のレイフには心から感謝を抱いており、レイフに同行する形で旅に加わりました。合理的な考えをする傾向があり、仲間たちのムードメーカーのような存在です。戦闘能力はありませんが、ガルム相手にはったりで状況をどうにかしようとする度胸があります。

未亡人のグズリーズ

グズリーズは史実に名前のあるグズリーズ・ソルビャルナルドーティルをモデルとしたキャラクターです。史実通りに行けばトルフィンと結婚する立場にあるキャラクターですが、21巻時点では明確な恋人関係ではありません。未亡人とはいえ、まだ二十歳にも満たない若い女性です。シグルドと結婚するはずでしたが、逃げ出したため、トルフィンに旅の同行を許可されました。女性の割には力持ちです。

狩人のヒルド

ヒルドはトルフィンたちがギリシャに向かう途中で出会った女性狩人です。実は殺人マシーンだった頃のトルフィンに父親を殺されており、ヒルドも右目に怪我をしました。トルフィンに復讐するためにボウガンを自作し、狩りの技術を学びましたが、トルフィンを殺すことができません。ヴィンランドを作るというトルフィンの理想が実現できるか見定めるために旅に同行します。トルフィンの仲間の中では戦闘力が高いです。

戦闘狂のガルム

ガルムはフローキに雇われている戦士です。トルケルのように戦闘狂であり、強い敵との戦いを何よりも優先させます。敵と戦うためなら手段を選らばないので、トルフィンをおびき出すために仲間を人質に取りました。二本に分離する特性の黒い槍を操る槍の達人であり、身体能力がかなり高いです。その実力はトルケルとの一騎討ちで互角の勝負をするほどです。戦いたくないトルフィンに無理やり勝負を挑みます。

ヴィンランドサガのあらすじをネタバレ考察!

ここからは『ヴィンランドサガ』のネタバレあらすじを紹介します。簡単にあらすじをネタバレ説明すると「復讐のために戦士になったトルフィンが、自分の戦う意味を見つめなおす」というものです。復讐鬼である少年トルフィンがどのようにして優しさを取り戻していくのかが、面白いと言われています。ここでは、コミックの各巻ごとに、面白いと言われているネタバレあらすじを簡潔にまとめました。

ヴィンランドサガ1巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』1巻のネタバレあらすじは、主人公トルフィンの活躍から始まります。トルフィンはアシェラッド海賊団というヴァイキング集団に所属していました。まだ少年であるにもかかわらず、残虐な略奪行為を躊躇なく行います。しかし、トルフィンは他のヴァイキングと違って略奪自体には興味を示しません。実は首領であるアシェラッドとの決闘を望んでいました。トルフィンとアシェラッドの間には因縁がありました。

ヴィンランドサガ2巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』2巻は、幼少期のトルフィンにまつわるあらすじです。トルフィンはもともと家族で仲良く暮らしていました。トルフィンの父・トールズは強く優しい尊敬できる男でしたが、過去に北海最強の戦闘集団「ヨーム戦士団」に所属していました。トールズは過去に脱走したことを不問とされる代わりに戦に向かいます。しかし、金を貰ったアシェラッド一味が、トルフィンの目の前でトールズを処刑しました。

ヴィンランドサガ3巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』3巻では復讐を誓いながらもアシェラッドと行動するトルフィンのあらすじです。イングランドとデンマークの戦争中、「ヨーム戦士団」のトルケルという大男が裏切り、戦場を混乱させていました。アシェラッドはトルフィンを送り込みます。しかし、トルケルの常人離れした強さの前にトルフィンは敗北。アシェラッドはトルケルに捕らえられたクヌート王子を救うためにトルケルを追います。
 

ヴィンランドサガ4巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』4巻のあらすじはクヌート王子を巡るアシェラッドとトルケル一味の戦いです。アシェラッドはトルケルの隙を突いてクヌート王子を取り戻しました。一転してトルケルたちに追われる立場となったアシェラッドたちは逃げます。道中、アシェラッドは自身のルーツがアーサー王伝説のモデルであるアルトリウスにあることを明かしました。アシェラッドは本当はヴァイキングを心底憎んでいました。

ヴィンランドサガ5巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』5巻のネタバレあらすじです。クヌート王子を連れて旅するアシェラッドたちは、お付きのラグナルが邪魔になり、暗殺しました。アシェラッドはクヌートの精神的な自立を促します。しかし、一行はトルケルに追いつかれました。アシェラッドの部下たちは無残に殺されました。戦闘狂のトルケルはに捕まったアシェラッドが殺されると思ったトルフィンはトルケルにケンカを売ります。ふたりの再戦です。

ヴィンランドサガ6巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』6巻ではトルフィンvsトルケルの死闘と、クヌートの覚醒のあらすじです。トルフィンは善戦しますがトルケルには敵いません。そこでトルフィンはヨームの首領の孫であることがわかります。一方、クヌートは愛や人間の本質に悟りを開き、王としての威厳を持つ人物に生まれ変わります。クヌートは戦いを仲裁し、トルケルとアシェラッドを従え、父王スヴェンを討つことになりました。

ヴィンランドサガ7巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』7巻ではクヌートがスヴェン王と面会しました。トルケルを従えたクヌートは周囲を驚かせます。一方、トルフィンはアシェラッドに決闘を挑みますが勝てません。その後、クヌートを暗殺する事件が発生しました。しかし、殺されたのは影武者です。その場でトルフィンは幼少期に面識のあったレイフと再会します。しかし、変わり果てたトルフィンは、帰ろうと言うレイフの誘いを断ります。

ヴィンランドサガ8巻のあらすじ

大きな転機を迎える『ヴィンランドサガ』8巻のネタバレあらすじです。スヴェン王がウェールズを愚弄したためアシェラッドは王を手に掛けました。クヌートとウェールズの両方を守るため、悪役に徹したアシェラッドはクヌートに止めを刺されます。クヌートは王となりました。しかし、復讐という生きる目的を失ったトルフィンは奴隷に身を落とします。エイナルという男と一緒に森林伐採をすることになりました。

ヴィンランドサガ9巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』9巻からは奴隷となったトルフィンの農場でのあらすじが描かれます。戦士としての生き方を失ったトルフィンは黙々と森林開拓に勤しんでいました。次第にエイナルと親しくなっていきます。一方、クヌートは厳格な王として人々から畏敬の念を抱かれるようになっていきます。ある時、トルフィンとエイナルは謎の老人に馬を借りることになりますが、その老人は農場の大旦那でした。

ヴィンランドサガ10巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』10巻も引き続き農場でのあらすじが展開されます。農作業に詳しいエイナルとの交流もあり、トルフィンは次第に人間らしい感情を取り戻していきます。しかし、ある時育てていた麦が奉公人によって荒らされます。怒ったエイナルがケンカを仕掛けました。争いの中でトルフィンは過去の自分の行為を見つめなおし、暴力との決別と真の戦士になることを誓います。

ヴィンランドサガ11巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』11巻ではトルフィンたちがついに森の開拓を完了させます。始めた頃から3年以上経っていました。クヌートは更なる権力を得ていきます。トルフィンを探していたレイフは、偶然トルフィンの農場主と知り合いました。農場主の息子たちが騒ぎを起こしたことで取引をし、トルフィンのいる農場へ向かいます。そいて、クヌートも農地接収のために向かうのでした。

ヴィンランドサガ12巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』12巻では農場での逃亡奴隷・ガルザルの起こした騒ぎが描かれます。ガルザルをかくまうことになってしまったトルフィンたちでしたが、用心棒の蛇に見つかります。トルフィンは徒手空拳で応戦しました。互いに力を認め合うふたりでしたが、蛇はガルザルに致命傷を負わせます。まだ息の合ったガルザルは蛇を倒し、妻であったアルネイズと共に農場を出ていきます。

ヴィンランドサガ13巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』13巻はクヌートが農場へ攻めてきます。アルネイズは捕まって重傷を負わされました。レイフはトルフィンと再会し、身請けすると言います。浜辺ではクヌートと農場主の兵たちが争いました。アルネイズが死ぬ時、トルフィンはヴィンランドへ行こうといいます。ヴィンランドは海のはるか西にあるという伝説的な土地です。トルフィンはエイナルと共にヴィンランドに平和な国を作ろうと約束します。

ヴィンランドサガ14巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』14巻ではクヌートとトルフィンが再会します。まだ戦いの終わらない農場に、トルフィンは向かいます。クヌートとの面会を断られたトルフィンは賭けをし、100発殴られる代わりにクヌートと会いました。トルフィンと対話したクヌートは兵を引き揚げます。農場を救ったトルフィンはヴィンランドを作るために旅立ちました。まずは故郷に戻って母親や姉と再会します。

ヴィンランドサガ15巻のあらすじ

二度目の大きな転機となる『ヴィンランドサガ』15巻のネタバレあらすじを紹介します。ヴィンランドへの旅を決意したトルフィンたちでしたが、先立つものがありません。有力者のハーフダンに金を借りるつもりが、イッカクの角を貰います。ギリシアでは高く取引されることを知ったトルフィンたちは、一財を築くためにまずは東に旅立つことを決めます。一方、グズリーズというレイフの義理の妹が旅に興味を示していました。

ヴィンランドサガ16巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』16巻では、ハーフダンの息子・シグルドと結婚から逃げだしたグズリーズはトルフィンの旅に加わりました。シグルドは怒り、グズリーズを追うことになります。トルフィンたちは立ち寄った島で惨殺された一家を発見。生き残りの赤子・カルリを引き取ります。旅を続ける一行は熊に襲われたところを女狩人ヒルドに救われました。しかし、ヒルドにとってトルフィンは父親の仇でした。

ヴィンランドサガ17巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』17巻ではヒルドとの戦いが描かれます。ヒルドは熊鍋に毒を入れていました。トルフィンとの一騎討ちを要求します。ヒルドが自作した強力なボウガンを前にトルフィンは苦戦を強いられました。ヒルドはトルフィンを追い詰めますが、エイナルたちがトルフィンを殺させまいと訴えます。トルフィンを殺せないヒルドは、旅に同行してトルフィンを見極めることにしました。

ヴィンランドサガ18巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』18巻では久しぶりにトルケルが登場します。旅の途中で昔のトルフィンを知る男と会ったトルフィンは、仲間と離れ、大将であるトルケルと会うことになります。ヨーム戦士団のフローキとも会ったトルフィンは、戦士団の団長になる話を持ち掛けられます。当然トルフィンは断りますが、フローキ以外の派閥からも団長になる話を持ち掛けられ、望まぬ争いに巻き込まれていきます。

ヴィンランドサガ19巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』19巻では新たな強敵ガルムが登場します。フローキと対立するヴァグンは、フローキこそがトールズの暗殺首謀者であるとトルフィンに告げました。トルケルがヴァグンを攻めますが、フローキの配下のガルムが先行してヴァグンを討ち取ります。トルフィンはガルムと戦闘になりますが逃げました。そこでガルムはトルフィンと戦うために、グズリーズたちを人質に取ることにしました。

ヴィンランドサガ20巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』20巻では捕らわれた仲間を取り戻すためにトルフィンが戦地に向かいます。レイフとエイナルはフローキの孫・バルドルに救われました。しかし、グズリーズは取り残されてしまいます。一方、トケルとガルムは一騎討ちをし、互角の勝負で引き分けました。ギョロ目から仲間が人質に囚われたと聞いたトルフィンはレイフたちと再会し、トルケルやシグルドとも会って、グズリーズを助けるように言われます。

ヴィンランドサガ21巻のあらすじ

『ヴィンランドサガ』21巻ではグズリーズを救うためにトルフィン、ヒルドが砦に侵入します。バルドルとグズリーズと会ったトルフィンはフローキと鉢合わせますが怒りをなんとか堪えます。後をつけていたシグルドが騒ぎを起こし、砦内部は混迷します。さらに、ガルムが乱入したことにより、トルフィンは仲間と離れて戦いに身を投じることになりました。シグルドの活躍によって門は開かれますが、トルケルの部下が攻め入ります。

ヴィンランドサガが面白い理由とは?魅力を紹介!

ここでは「面白い」という声が多く聞かれる『ヴィンランドサガ』の魅力についてまとめてネタバレ紹介します。『ヴィンランドサガ』の魅力には「史実をベースにした歴史的背景」や「主人公のトルフィンの変化」そして「トルフィンを取り巻く個性的な登場人物」といったものがよく挙げられています。ここでは、それぞれの魅力についてネタバレ解説しました。

歴史的な背景

『ヴィンランドサガ』の魅力のひとつに、ヴァイキングたちにスポットを当てた歴史的な背景があります。『ヴィンランドサガ』は主人公トルフィンの物語ですが、トルフィンのモデルとなった人物ソルフィン・ソルザルソンは実在した人物と言われています。ソルフィンが登場するのは『グリーンランド人のサガ』と『赤毛のエイリークのサガ』と言われる2編。このふたつはまとめて「ヴィンランド・サガ」と呼ばれます。

「ヴィンランド・サガ」のソルフィン・ソルザルソンは未亡人のグズリーズと結婚し、ヴィンランドに到達したと伝えられています。歴史に名を残しているヴィンランドとは北アメリカの土地と言われます。名付け親は漫画にも登場するレイフ・エリクソン。漫画では復讐と戦いから身を引こうと決めたトルフィンが目指す新天地として、仲間と一緒に旅をする目的地となっています。

『ヴィンランドサガ』ではヴァイキングたちを題材にしているため、他の歴史を題材にした作品とは一線を画す部分があります。大きな特徴のひとつが宗教観です。ヴァイキングとってキリストは異教の神です。北欧神話の神々を信じる彼らは、オーディンやヴァルハラといった、キリスト教徒とは違う人生観を持っています。ヴァイキングたちは勇敢に戦って死ねば、死後の世界で神々と一緒に戦う栄誉を得られると考えます。

宗教観の違いは『ヴィンランドサガ』の登場人物の魅力にも繋がっています。初めは臆病な王子として登場したクヌートはヴァイキングたちの残虐な行為を知り、キリスト教の教えに対して独自の悟りを開きました。クヌートは劇的な変化を見せて、その後、王としての道を突き進んでいきます。そんなクヌートに王の器を見出したのがアシェラッドでした。アシェラッドはトルフィンの仇ですが、完全な悪役ではありませんでした。

アシェラッドはオーディンに誓いを立てる場面もありますが、本当はウェールズの人間であり、アーサー王で知られるアルトリア公の子孫であると信じています。当然、ヴァイキングではないので、北欧神話はアシェラッドのルーツとは相容れないものでした。それゆえ、アシェラッドはヴァイキングを嫌っています。このように、宗教観や人種といった当時のヨーロッパの歴史的背景が色濃く反映されていることが面白いと言われます。

主人公の変化が面白い

『ヴィンランドサガ』の魅力のひとつとしてよく挙げられるのが「主人公トルフィンの変化が面白い」というものです。トルフィンは第1話から冷酷な殺人マシーンのような少年として登場します。幼いながら圧倒的な強さを持つことは魅力のひとつですが、幼年期はわんぱくな少年でした。トルフィンの父親・トールズは誰もが認める戦士でしたが、家族思いの優しい父でもあります。そんな父親が殺されてトルフィンは変わりました。

父親を殺されてからのトルフィンは復讐のためだけに生きるような少年です。この頃は人を殺すことに迷いがありません。しかし、アシェラッドには敵わないので奇妙な関係になっていました。アシェラッドがクヌートのために命を散らすと、トルフィンは目標を失って抜け殻のようになってしまいます。奴隷となったトルフィンは別人のようになり、静かに暮らしました。そこで登場するのがエイナルです。

農場で働く間に、トルフィンは殺人マシーンから人間へとゆっくりと変化していきました。しかし、それは過去に犯した罪に苦しめられることでもあります。贖罪しようにも方法がわからないトルフィンは何度も自分に問いながら少しずつ変わっていきます。こうした、トルフィンの葛藤は物語の中での時間や、コミックの巻数を多く割いて描写されており、面白いと言われる『ヴィンランドサガ』の重要な要素となっています。

やがて「ヴィンランドに行って平和な国を作る」という目標を立てたトルフィンは、エイナルやレイフといった仲間と共に行動するようになります。しかし、平和主義者に生まれ変わったトルフィンに、消せない過去の罪や、出自にまつわる問題が次々と降りかかります。高い理想を抱いたトルフィンが葛藤しながらも、前へ進むのは大きな魅力であり、物語を通じて劇的に変化する主人公の姿が面白いと言われています。

個性的な登場人物たちが面白い

『ヴィンランドサガ』の魅力のひとつとしてよく挙げられるのが「個性的な登場人物たちが面白い」という意見です。『ヴィンランドサガ』には非常に多くの登場人物がいます。主人公のトルフィンやクヌートが大きく変化する様も面白いと言われますが、トルケルのように最初から強い個性を持った登場人物もいます。レイフのように史実をベースにした人物も多いため、詳しく調べるとより面白いとも言われます。

他にも、序盤のトルフィンのターゲットであるアシェラッドの生き様や、トルフィンの親友となるエイナル。戦闘狂でありながら、コミカルなセリフも多いトルケルに、トルケルと同等の実力を持つガルムなど、様々なキャラクターがトルフィンと関わります。また、史実ではトルフィンと結婚したと言われるグズリーズの動向も注目を集めています。

ヴィンランドサガを最新刊まで読んだ感想とは?

『ヴィンランドサガ』の21巻を読んだ人のネタバレ感想には以下のようなものがありました。まずは、「戦闘シーンが面白い」というネタバレ感想です。21巻ではトルフィンがガルムと再戦する羽目になりました。今度は一騎討ちではなく、周りの兵たちも後ろから攻撃してくることになり、たまらずトルフィンはガルムを引き離して仲間と逸れます。次巻でもガルムとの戦闘が激しさを増すと期待されているようです。

一方で、『ヴィンランドサガ』の先が心配というネタバレ感想もありました。21巻のトルフィンの目的は仲間を救うことでした。ヨーム戦士団の後継者問題に巻き込まれているのですが、本来は東のギリシャに向かっている最中です。

もっと大きな話で言えば、トルフィンの最終的な目的地は遥か西にあるヴィンランドです。トルフィンの理想郷に至るまでは今のペースでは相当時間がかかると心配されていました。

ヴィンランドサガの面白い理由や魅力についてまとめ!

『ヴィンランドサガ』のネタバレあらすじや、面白いと言われる理由や魅力についてまとめました。『ヴィンランドサガ』は史実をベースにした壮大なスケールの漫画です。父親の復讐を望む少年が主人公ですが、ネタバレあらすじや作品の魅力で紹介したように、単純な復讐劇ではありません。「真の戦士」や「平和の国を作る」ということについて主人公が悩みながらも進んでいく物語でもあります。

主人公・トルフィンの理想に届くまではまだ時間がかかると予想されています。今後の漫画の展開からも目が離せません。また、2019年のアニメについても期待が寄せられています。アニメではどのエピソードまで描かれるのかも注目されています。今後もますます話題となりそうな『ヴィンランドサガ』。まだ読んでいないという方は、ぜひ漫画をチェックしてみてください。

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