祝福されないこどもたちのネタバレ感想！殺人鬼の親を持つ3姉弟のミステリー漫画

殺人鬼の両親を持つ3姉弟の苦悩や葛藤を描いた、ダークミステリー漫画「祝福されないこどもたち」。加害者家族となった3姉弟を襲う新たな脅威や、彼らを取り巻く人間関係が例えようのない恐怖を掻き立てます。果たして、3姉弟に平穏な生活は訪れるでしょうか。以下では、「祝福されないこどもたち」の漫画あらすじネタバレを紹介します。その他、「祝福されないこどもたち」の見どころや感想などもまとめました。

殺人犯の両親を持った3姉弟の苦悩や葛藤を描いた「祝福されないこどもたち」の漫画。2023年12月現在まで「めちゃコミック」にて独占配信されているダークミステリー作品です。

「祝福されないこどもたち」の作者・きよね駿先生です。コミックサイトにて漫画連載をしており、主な作品は「溺れる水」「わたし、今日から「おひとりさま」」等があります。

以下では、両親の罪を抱えながら生きる3姉弟たちの日々を描いた、漫画「祝福されないこどもたち」の1話～10話あらすじをネタバレ紹介します。

ある秘密を抱えながら妹弟と一緒にアパート暮らしをしていた樋口波留子。3人の平穏な生活は妹・奈津子の結婚を機に揺るがされます。彼氏からプロポーズを受け、幸せの絶頂にいる奈津子。しかし、波留子は相手に苦しい思いをさせるとの理由から、結婚に反対でした。

波留子が妹の結婚に反対した理由は、両親が殺人犯だからです。まだ3姉弟が幼かった頃、山奥でひっそりと暮らしていた樋口家。しかし、野菜が育てられていた畑には、殺害後に解体された被害者の遺体が埋まっていました。自分たちは殺人犯の子供であり、幸せになってはいけないと考える波留子。そのような想いから、奈津子の結婚を祝福することが出来ませんでした。

自分たちが結婚することは、両親の過去が知られることになり、相手を苦しめることになると諭す波留子。それは奈津子も理解していたものの、やはり彼氏との結婚を諦めきれません。どうすれば波留子に迷惑をかけず幸せな結婚ができるのか、奈津子は葛藤します。

結婚を巡る姉妹喧嘩の末、奈津子は彼氏の家にしばらく泊まることにしました。やはり、波留子に結婚を反対されている理由が気になるのか、彼氏からその事を追求される奈津子。最初こそ誤魔化していたものの、意を決して本当のことを打ち明けました。しかし、彼氏は樋口家の過去を受け入れ、その後自宅に戻った奈津子もその事を姉に報告しました。

姉たちが結婚について思い悩む中、弟・亜紀斗は両親が加害者という事実に葛藤していました。両親が逮捕された時、亜紀斗は1歳であり、事件について知る由もありません。なぜ、両親は刑務所に入ったのか、その理由を調べるうちに両親の犯行を知りました。両親の残虐すぎる事件に衝撃と怒りが込み上げてきた亜紀斗。同時に、事件を知ったことで加害者の子供という事実を突きつけられ、思い悩みます。

姉たちは事件を忘れようとしており、他に相談できる相手もいません。そんな中、SNSで加害者家族が集まるアカウントを見つけました。それらに興味を持った亜紀斗は、加害者の会への参加を思い立ちます。

意を決して加害者の会に参加した亜紀斗でしたが、想像していたものとは全く異なる雰囲気にがっかりします。さらに、SNSでやり取りしていた「翔太さん」について聞いて回ると、2年前に自殺したことが判明しました。しかし、亜紀斗と翔太さんは昨日もSNSでやり取りをしていました。SNSの翔太さんの正体は、何者でしょうか。

両親の事件に加担していた過去から、他人と関わることを避けていた波留子。しかし、事件後、自分たちを気にかけてくれた弁護士・水沢には心を開いていました。奈津子の結婚を相談し、アドバイスをもらった波留子。後日、奈津子の彼氏・五十嵐弘人と対面しました。

奈津子の結婚相手として信頼して良いのか、弘人を吟味する波留子。一方の弘人は緊張を見せつつ良い人すぎる印象を与え、波留子は不信感を覚えます。奈津子を結婚させたいけれど、3姉弟が離れ離れになってしまうことを恐れる波留子。しかし、両親の事件の時のように利己的な考えで人に迷惑をかけてはいけないと、葛藤します。

ネイリストとして働く奈津子は、駅から自宅に帰る途中、背後から怪しい気配を察します。一方、樋口家に脅迫の手紙が届きました。波留子の手ですぐさまゴミ箱に捨てられるも、亜紀斗に見つかります。SNSを通じて情報が漏れてしまい、脅迫状が届いたと思い詰める亜紀斗。弟の異変を察した奈津子は、差出人に心あたりがありました。そこで、弟を連れて記者の梶宗一郎のもとへ向かいます。

脅迫状を受けて、今後記事にされる可能性が頭をよぎった波留子。祖母の介護施設に向かい、職員に話をしました。一方、奈津子は、記者の梶が情報を売った「タカハシ」という人物の特定に取り掛かります。有力が手がかりが見つからない中、奈津子は祖母のいる施設にいき、高橋という職員を見かけます。その人物は梶から聞いた特徴と一致し、奈津子は確信しました。

以下では、3姉弟の周囲の人々の正体が気になる、漫画「祝福されないこどもたち」の11話～15話あらすじをネタバレ紹介します。

脅迫状の送り主が施設職員の高橋大和だと突き止めた奈津子と亜紀斗。もし、この事実を波留子に話せば、引っ越しせざるを得ません。恋人と離れて暮らすことに亜紀斗は悩みます。そんなある日、駅前で高橋をみかけた奈津子。尾行についたものの、まもなく高橋を見失ってしまいます。その時、恋人の弘人をみかけ、衝撃的な光景を目の当たりにしました。

奈津子を守るべく、高橋を階段から突き落とした弘人。高橋は意識不明の重体となり、その後死亡すれば弘人が殺人犯になります。自分のせいで恋人が犯人になると嘆く奈津子に、亜紀斗は正当防衛だとフォローします。後日、高橋の入院先の病院で弘人と対面した亜紀斗。一時的に釈放された弘人と公園で話し合い、共に姉たちを守っていくことを誓いました。

物語は3姉妹の両親の逮捕までさかのぼり、両親の犯行を手伝わされていた波留子も警察の取り調べを受けました。罪を犯した自分も刑務所に入ると覚悟し、妹弟とは縁を切ることを決めた波留子。その後、妹と弟は祖母の元へ引き取られ、波留子は偽名を使って施設に入所しました。両親が犯した事件は世間を震撼させ、テレビのニュースにてはじめて両親の殺害動機を知りました。

それはあまりにも身勝手なものであり、両親に対して怒りがこみ上げると同時に、それらに加担していたことへ罪悪感を覚えます。数年後、波留子がアパートで一人暮らしを始めた頃、両親は11人を殺害した罪で死刑判決が言い渡されました。

祖母が施設に入ったことを機に、妹弟との共同生活が始まった波留子。しかし、高橋の件で姉弟は再び離れて暮らすことになりました。引っ越しに反対する亜紀斗は波留子に反発し、夜中まで帰ってこない日が続きます。また、引っ越しの相談を受けた奈津子は亜紀斗と一緒に暮らすことを決め、波留子は孤独を感じます。

波留子と妹弟が離れて暮らし始めた頃、高橋が意識を取り戻します。その頃、公園では記者の梶と弘人が密会をしていました。弘人はなぜか、梶には「タカハシ」と呼ばれていました。一方、弘人の自宅の床下収納を発見した奈津子。そこには、波留子に関する資料が隠されており、姉のことを調べていると察します。

以下では、漫画「祝福されないこどもたち」の見どころや、最終回についてあらすじネタバレを交えながら紹介します。

以下では、登場人物の葛藤や3姉弟に迫る新たな脅威などミステリー展開が興味をそそる、「祝福されないこどもたち」の漫画の見どころを紹介します。

タイトルの通り、本作品の登場人物たちは両親が殺人犯という過去を持っています。子供たちに罪はないものの、世間は彼らを殺人犯の子供として見ざるを得ません。また、それらを理由に平穏な生活すら脅かされています。両親の犯した罪を償うためにも、自分たちは幸せになってはいけないと思い詰める長女・波留子。次女の奈津子も、幸せの絶頂からどん底に突き落とされる出来事に見舞われます。

また、両親の逮捕時、1歳だった長男・亜紀斗も、両親の罪を知ったことで加害者家族としての葛藤を抱えることになりました。このように、両親の罪を原因とする登場人物たちの葛藤や苦悩も、本作品の見どころとなっています。

波留子の独立を機に、アパートで共に暮らし始めた3姉弟。両親の犯した罪を背負いながらも、それなりに幸せな日々を送っていました。しかし、世間ではいまだ両親の事件を忘れかねており、一通の脅迫状が姉弟の生活を崩壊します。さらに、姉弟の周囲では不穏な影も見え始め、新たな脅威が登場人物たちに降りかかります。

結婚を約束した彼氏の本性を知り、弘人への信頼が揺らぎ始めた奈津子。さらに、弘人は記者の梶と接点があり、彼には「タカハシ」と名乗っています。何が真実なのか、誰を信用すればよいのか、登場人物の本性を疑いたくなるミステリー展開が興味をそそります。

「祝福されないこどもたち」の最終回では、両親の罪に苦悩する3姉弟が樋口家の過去と向き合い、そこから新たな答えを見いだす展開が予想されます。これまでは両親の過去をタブーとし、それらに目を背けることで平穏な生活を保とうとしてきた波留子。しかし、それらに向き合わなければ、姉弟の平穏な日々は望めないでしょう。また、奈津子の婚約者であり、樋口家について調べる五十嵐弘人の正体も気になります。

波留子について調べている点から、彼の両親または身内も樋口家の両親によって殺害された可能性が浮上しています。もしかしたら、奈津子に近づいたことや樋口家に関する情報収集は、樋口家への復讐とも考えられるでしょう。加害者家族として苦悩する樋口家に対して、弘人は被害者家族としての葛藤を抱えています。果たして、両者の関係はどのような結末を迎えるでしょうか。

以下では、加害者家族である樋口家にふりかかる新たな脅威が気になる、「祝福されないこどもたち」の漫画に関する感想や評価を紹介します。

「祝福されないこどもたち」というタイトルの通り、登場人物たちは両親の犯罪を理由に世間並みに生活を送ることが出来ません。しかし、子供たちには罪がないもの関わらず、なぜ彼らがそこまで罪の意識を持たなければならないのか、疑問に思った方も多いでしょう。SNSでは、「祝福されない子供たち」は考えさせられる漫画とも評されており、加害者家族となった人々について考えるきっかけにもなっています。

「祝福されないこどもたち」の主人公の両親は、身勝手な理由で11人を殺害した罪で死刑判決を受けたことが明かされています。しかし、作中では両親の事件についていまだ不明な点もあり、事件の真相も気になるでしょう。また、奈津子の結婚相手である五十嵐弘人をはじめ、3姉弟の周囲の人々に怪しい動きがみえはじめ、漫画が面白い、続きが気になるとの感想も寄せられています。

加害者家族となった登場人物に焦点を当てた「祝福されない子供たち」といえば、幼くして両親の犯行に加担せざるを得なかった波留子の苦悩にも注目が集まっています。波留子は両親が殺害した被害者の解体を手伝わされ、妹弟よりも罪の意識を強く持っています。そのため、世間的な幸せを望むことを良しとせず、罪の意識に囚われ続ける波留子が一番辛いとの感想も見られます。

「祝福されないこどもたち」は、加害者家族である登場人物を中心に展開され、彼らの平穏な生活は一通の脅迫状によって終わりを告げました。新たな登場人物も現れ、樋口家は窮地に陥ると予想されるでしょう。しかし、どんなに苦しい状況に置かれても、彼らは決してぶれることはありません。SNSでは、「祝福されないこどもたち」の登場人物たちが、どんな状況でもぶれない姿がすごいとの声も見られます。

「祝福されないこどもたち」の漫画あらすじネタバレや見どころ、感想などを紹介しました。両親が犯した罪によって加害者家族というレッテルを貼られた樋口家の3姉弟。特に長女・波留子は両親の犯行を手伝わされた過去から、人一倍罪の意識にさいなまれています。また、波留子の情報を集める弘人の動向も気になり、両者にはどのような関係があるのか、謎が深まっています。