ばらかもんの意味は元気者?各話のタイトルや五島列島の方言・セリフを解説

『ばらかもん』は、書道をテーマにした漫画です。ばらかもんというタイトルには「元気者」という意味がありますが、その意味が一発でわかる人は少ないでしょう。元気者という意味の「ばらかもん」という言葉は、五島列島の方言です。ばらかもんはアニメのタイトルにも、五島列島の方言が多く使われています。本記事では、ばらかもんの各話タイトルの意味や、作中に出てくる五島列島の方言を解説します。また、ばらかもんのセリフの中に登場する、「ジュノンボーイ」の意味も説明します。

ばらかもんの意味は元気者?各話のタイトルや五島列島の方言・セリフを解説のイメージ

目次

  1. ばらかもんとは?
  2. ばらかもんの意味は元気者?ジュノンボーイとは?
  3. ばらかもんのアニメの各話タイトルの意味
  4. ばらかもんの五島列島の方言・セリフ
  5. ばらかもんに関する感想や評価
  6. ばらかもんの意味まとめ

ばらかもんとは?

『ばらかもん』とは、書道家の半田清舟を主人公とした青春漫画です。珍しいタイトルに、思わず興味をひかれた人も多いのではないでしょうか?ばらかもんは長崎県の五島列島が舞台となっているため、五島列島の方言が多く登場します。本記事では、ばからもんのタイトルの意味や、作中に出てくる五島列島の方言などを紹介します。まずは、ばらかもんの概要とあらすじについて見ていきましょう。

ばらかもんの概要

ばらかもんはwebコミック配信サイトのガンガンONLINEで、2009年から2019年まで連載された漫画です。2014年からは、月刊少年ガンガンでも同時連載が始まりました。もともとはガンガンパワードに読み切りとして掲載された作品でしたが、人気が高かったため連載作品となりました。

ばらかもんの作者はヨシノサツキさんで、長崎県の五島列島の出身です。ヨシノサツキさんは自分の出身地であり居住地である五島列島を、ばらかもんの舞台にしました。ばらかもんは2014年にアニメが放送され、2023年にはテレビドラマの放送も発表されています。また、月刊少年ガンガンでは、2023年の5月号から期間限定で連載が復活しました。

ばらかもんのあらすじ

書道家の半田清舟は、栄華賞という賞を受賞します。そのパーティーに訪れた際、書道展示館の館長に自分の字を「つまらない字」だと言われてしまいました。それに腹を立てた半田は思わず館長を殴り、頭を冷やすため父親に五島列島に行くよう言われます。そこで半田は島の人たちと交流を深め、精神的にも成長していきます。半田は島の人たちや自然に感化され、書道家としての壁を乗り越えていくのでした。

ばらかもん - フジテレビ

ばらかもんの意味は元気者?ジュノンボーイとは?

ばらかもんの意味は元気者?

まずは、この漫画のメインタイトルである「ばらかもん」の意味から解説します。五島列島の方言を知らなくても、「ばらかもん」の「もん」は「もの」が変化した言葉だと想像がつくでしょう。では、「ばらか」とはどういう意味でしょうか?五島列島の方言である「ばらか」とは、標準語では「元気」という意味になります。

つまり、「ばらかもん」の意味は、「ばらか」と「もん」を合わせて「元気者」となります。主人公の半田清舟はそれほど元気なキャラではありませんが、五島列島の人たちは子供からお年寄りまで元気な人たちばかりです。そのため、「元気者」という意味である「ばらかもん」というタイトルがつけられたのでしょう。

ばらかもんにおけるジュノンボーイの意味

ばらかもんの1話には、頻繁に「ジュノンボーイ」という言葉が出てきます。一般的にジュノンボーイとは、「JUNON」の国民的ボーイズコンテストで優勝した人のことを指します。ばらかもんでは、五島列島に初めて足を踏み入れた半田清舟が、島の子供である琴石なるから「ジュノンボーイか?」と尋ねられるシーンが出てきます。いきなり出てきた「ジュノンボーイ」という言葉に、何か意味があるのではと思った人もいるでしょう。

しかし、ジュノンボーイという言葉に、特別な意味があるわけではありません。なるは知り合いの山村美和から「ジュノンボーイはかっこいい」と聞いており、かっこいい半田を見てジュノンボーイだと思ったようです。なるの中では、ジュノンボーイは「かっこいい男性」の代名詞になっているのでしょう。郷長が「この人はジュノンボーイじゃない」と否定していましたが、なるはしらばくの間半田のことをジュノンボーイと呼んでいました。

ばらかもんのアニメの各話タイトルの意味

ばらかもんでは作品のタイトルだけでなく、漫画やアニメの各話にも五島列島の方言が使われています。そのため、タイトルを見ただけでは各話の内容がわからない人も多いでしょう。ここでは、アニメのばらかもんに焦点を当てて、1話から12話までの各話のタイトルの意味を解説します。

各話タイトルの意味①1話「ばらかこどん」

まずは、アニメ1話のタイトルの意味を見てみましょう。アニメ1話のタイトルは、「ばらかこどん」です。「ばらかもん」が「元気者」だという意味だったことから、「ばらかこどん」の「ばらか」も「元気」という意味だとわかります。では、残りの「こどん」とはどういった意味でしょうか?五島列島の方言の「こどん」とは、「子ども」という意味になります。

つまり、「ばらかこどん」は「元気な子ども」という意味のタイトルであることがわかります。アニメ1話には元気いっぱいの琴石なるが登場するため、このタイトルになったのでしょう。なるは元気者ばかりの登場人物たちの中でも、特に元気があり余っているキャラです。そのため、なるが初めて登場するアニメ1話は、「ばらかこどん」というタイトルがぴったりだといえるでしょう。

各話タイトルの意味②2話「やかましか」

ばらかもんアニメ2話のタイトルは、「やかましか」です。「やかましか」の意味は、五島列島の方言を知らない人でも何となく想像がつくでしょう。2話のタイトルの「やかましか」は「うるさい」という意味です。アニメ2話では半田清舟の周りが一気に賑やかになり、半田はまったく書道に集中できません。2話のタイトルの「やかましか」は、半田の心中を表した言葉だといえるでしょう。

各話タイトルの意味③3話「ひとんもち」

ばらかもんのアニメ第3話のタイトルである「ひとんもち」も、何となく意味がわかるのではないでしょうか?3話のタイトルの「ひとんもち」とは「人の餅」という意味です。「人の餅」の「の」が「ん」になっているだけであるため、比較的わかりやすい方言だといえます。

各話タイトルの意味④4話「しまんおんつぁんどん」

ばらかもんアニメ4話のタイトルは、「しまんおんつぁんどん」です。五島列島の方言を喋れない人にとっては、発音するのも難しそうな言葉です。このタイトルの意味は、「島のおじさんたち」という意味になります。このタイトル通り、アニメ4話では島のおじさんたちが活躍します。

各話タイトルの意味⑤5話「うんにおえぎいっ」

ばらかもんアニメ5話のタイトルも、なかなかに難しい方言です。アニメ5話のタイトルである「うんにおえぎいっ」は、「海に泳ぎに行く」という意味になります。標準語と比べて見ると、「うん」が「海」で、「おえぎいっ」が「泳ぎに行く」であることがわかります。アニメ5話ではだいぶ島の人たちとも馴染んできた半田清舟が、子どもたちと一緒に海水浴に行く話が描かれています。

各話タイトルの意味⑥6話「よそんもん」

ばらかもんアニメ6話のタイトルは、「よそんもん」です。「ばらかもん」が「元気者」という意味だったことを踏まえると、「よそんもん」は「余所の者(よそもの)」であると推測できるでしょう。基本的には島の外から来た人のことを指す言葉ですが、それと同時に都会の人のことを「よそんもん」と呼ぶこともあります。

もともとは半田清舟も「よそんもん」でしたが、アニメ6話のタイトルは半田を指しているわけではありません。この回では、半田の友人である川藤鷹生が、書道家の神崎康介を連れて半田のもとを訪れます。タイトルの「よそんもん」は、この2人を指していると推察されます。

各話タイトルの意味⑦7話「ひさんいを」

ばらかもんアニメ7話のタイトルである「ひさんいを」は、今までのタイトルと違ってこれでひとつの単語になっています。最後が「を」で終わる単語は、標準語の中で生活している人には珍しいのではないでしょうか?「ひさんいを」は「石鯛」という意味で、作中では島の子どもたちが石鯛を釣ろうと意気込んでいました。しかし、半田清舟たち島以外の人間は、「ひさんいを」が何だかわかっていない様子でした。

各話タイトルの意味⑧8話「オンデ」

ばらかもんアニメ8話のタイトルである「オンデ」も、「ひさんいを」のようにひとつの単語です。「オンデ」とは、「念仏踊り」という意味です。オンデは五島列島の伝統的な念仏踊りで、「チャンココ」や「オーモンデー」とも呼ばれています。東京の盆踊りとはまた違う風習に、半田清舟は戸惑いながらも心地良さを感じていました。

各話タイトルの意味⑨9話「おけがまくっちした」

ばらかもんアニメ9話のタイトルは、「おけがまくっちした」です。「おけが」の部分は、おそらく「怪我」であると推察できるでしょう。しかし、ただの怪我ではなく、「大怪我」になります。「まくっちした」まで合わせると、「大怪我しそうになった」という意味になります。この回では、半田清舟が崖下に落ちるエピソードが描かれています。奇跡的に助かった半田は、夜空に浮かぶ満点の星から書道のインスピレーションを得たのでした。

各話タイトルの意味⑩10話「だっちいこで」

ばらかもんアニメ10話のタイトルは、「だっちいこで」です。「だっちいこで」は「みんなで行こう」という意味で、この回では琴石なるが半田清舟を町の夏祭りに誘う姿が描かれています。子どもたちとお祭りを満喫した半田は、誰にも告げずに東京を去るのでした。

各話タイトルの意味⑪11話「東京にいます」

ばらかもんアニメの11話は、唯一方言ではないタイトルが使われています。この回では半田清舟が東京に戻っているため、タイトルにも標準語が使われたのでしょう。一度東京に戻った半田でしたが、島のことは忘れていませんでした。島に残された琴石なるたちも、半田が戻ってくることを信じて待つのでした。

各話タイトルの意味⑫12話「かえってきてうりしか」

ばらかもんアニメの最終回である12話では、「かえってきてうれしか」というタイトルが使われました。このタイトルは、「帰ってきて嬉しい」という意味になります。タイトル通り半田清舟は五島列島へと戻り、再び島での生活を始めることになります。

ばらかもんの五島列島の方言・セリフ

14巻のおばあちゃん方言のセリフの意味

ばらかもんの漫画14巻には、島に住んでいるおばあちゃんが登場します。おばあちゃんは若者よりもさらに方言がきつく、島の子どもたちでさえ聞き取るのが難しい様子でした。おばあちゃんのセリフの最初は、「こんばんばん、たっしゃかりゃきばばって」です。これは、「このばあさんが、達者(元気)だったら頑張るけど」という意味です。

次に言った「わっどんのこまかとっかやっちょったけん」は、「君たちが小さいときからやってるから」となります。セリフの最後の「どがんなっかは...」は、「どうなるかは...」という意味です。全部合わせると、「おばあちゃんが元気なら頑張るけど、皆が小さいときからやってるからどうなるかね」といったセリフになります。

五島列島の自分や人に関する方言

次に、五島列島で使われている自分や人に関する方言を紹介します。五島列島では、「あなた」は「あが」、「あなたたち」は「あがだ」といいます。また、「あなた」は「うん」という言葉でも表され、「うな」と変化すると「あなたは」という意味になります。

「私」を指すときは「おっが」という言葉を使い、「私は」のときは「おっだ」に変わります。また、「母親」は「かか」、「父親」は「とと」、「おじいちゃん」は「じんじ」、「おばあちゃん」は「ばんば」となります。

五島列島の感情に関する方言

続いて、五島列島の感情に関する方言を見てみましょう。五島列島の方言で「寂しい」は「とうじんなか」、「びっくりする」は「たまがった」、「可愛い」は「みじょか」です。「みじょか」の対義語は「びっつ」で、「可愛くない」という意味になります。対義語である「みじょか」と「びっつ」ですが、五島列島では組み合わせて使うこともできます。

「びっつ」と「みじょか」を合わせた「びっつみじょか」は、「不細工すぎて可愛い」という意味になります。この使い方は、標準語の「キモ可愛い」と少し似ています。他の感情に関する方言には、「えずらしか(気味が悪い)」「がっぱ(がっかりする)」「つんだっか(可哀想に)」などがあります。

五島列島のその他に関する方言

五島列島には、その他にもさまざまな方言があります。例えば、「こんまか(小さい)」「あんなか(危ない)」「いなか(だめ)」「いっちょん(ひとつも)」「ごっつ(ごちそう)」「じゃっか(汚い)」「ちんぐ(仲良し)」「とびひか(久しぶり)」などです。また、五島列島では、セリフの中によく「ちょ」が使われます。例えば、標準語の「〜してる」の「て」を「ちょ」にかえると「〜しちょる」となり、五島列島の方言らしくなります。

ばらかもんに関する感想や評価

ばらかもんには、五島列島の方言が多く登場します。そのため、ばらかもんを見ると、ついつい方言を使いたくなってしまうというコメントが多く上がっていました。キャラが方言を喋っている姿がかわいいという感想や、方言が心地良かったという感想もありました。

ばらかもんを見た人からは、「また習字をやりたくなった」という感想も寄せられていました。ばらかもんを見て、辞めようと思っていた習字教室を続けられたという体験談もありました。習字を続けている人にとって、ばらかもんの影響はかなり大きいようです。また、これまで書道に関係なかった人が、ばらかもんの影響で書道部に入ったというケースもあるようです。

ばらかもんに関しては、7月から放送が予定されているドラマに関するコメントも多く見られました。ばらかもんのドラマに期待している人もいれば、不安視している人もいました。どちらにせよ注目度は高く、大勢のファンがドラマの放送を待ち望んでいます。

ばらかもんの意味まとめ

ばらかもんの作品のタイトルやアニメの各話タイトルの意味、その他の方言などをまとめました。「元気者」という意味のタイトルがつけられたばらかもんには、タイトル通り個性的な元気者たちが大勢登場します。ばらかもんの作中には五島列島で使われている独特な方言が多く登場し、それが作品の大きな魅力にもなっています。五島列島の方言の意味を知ると、さらにばらかもんの世界を楽しむことができるでしょう。

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