2018年09月11日公開
2018年09月11日更新
殺戮の天使をネタバレ!漫画版の感想・あらすじやその魅力をゲームと比較紹介
2018年7月より放送中のアニメ殺戮の天使!殺戮の天使は原作を持つアニメながらそのサイコホラーとストーリーで高い人気を集めています。今回は殺戮の天使をネタバレありで紹介していきます。アニメのあらすじのベースとなっている漫画版の紹介やあらすじ、その感想を紹介しつつ、アニメや漫画の大元の原作となるゲームとの比較も合わせて殺戮の天使全体をネタバレありで紹介していきます。
目次
殺戮の天使をネタバレ紹介!ガードナーの正体や漫画版の感想も紹介!
サイコホラーアニメとして現在高い人気を誇る殺戮の天使。独特な世界観と設定で人気を集めた殺戮の天使はアニメのベースとして漫画版、さらに大元にはゲームがあります。近年のアニメにしては極めて少ない登場人物で描きながら、その分キャラクターそれぞれが密に描かれその演出でさらに人気を高めています。
今回は殺戮の天使のアニメ版、漫画版、元になったゲームなどをネタバレありで紹介し、またそれぞれの媒体別での比較と感想、殺戮の天使の主人公であるレイチェル・ガードナーの正体などにも踏み込んでネタバレ全開でまとめていきます。
殺戮の天使とは?
殺戮の天使は元々連載型ゲーム配信サイト「電ファミニコゲームマガジン」にて連載されたRPGツクールを使って製作された無料でダウンロードして遊ぶ事ができるフリーゲームです。章ごとに区切られて展開される物語を段階的に配信する形式が取られています。配信は2015年8月から2016年2月に渡って行われ全4章の物語が展開されます。
そしてパソコン用のフリーゲームとして始まった殺戮の天使ですが、ゲームだけに絞り込んでもさらなる展開がなされており、英語、韓国語などの多言語に対応したPC他言語版、さらにはスマホ版、NintendoSwitch版が発売されています。ネタバレするとこれらの媒体での殺戮の天使はもちろん、全話同時の配信です。
ゲーム殺戮の天使の開発者である星屑KRNKRN(真田まこと)さんは殺戮の天使以前に発表した前作「霧雨が降る森」でもそうであったように演劇を取り入れた表現やあらすじで人気を集めていました。殺戮の天使でもその表現方法を用いてあらすじを展開、演出との相乗効果をもって引き込まれる世界観を構築しています。ネタバレすると最初はプレイした人の口コミだけで広がっていくのです。
そしてその口コミの広がりに拍車をかけたのが動画配信サイトなどでゲームを実況しながらプレイするゲーム実況者の人達でした。フリープレイというとっつきやすさもあって、殺戮の天使をプレイする人が瞬く間に増えていきます。それによってそれぞれのゲーム実況者にも広まり、さらには自分ではゲームをプレイせずにゲーム実況者のプレイを見て楽しむ層にも浸透していきます。そうして殺戮の天使は一気に人気作となっていくのです。
その人気は留まる事を知らず、また動画配信サイトを起点とした広がりと人気から、ネタバレになりますが殺戮の天使の登場人物の1人であるキャシーがそのキャラクター性のままバーチャルユーチューバーとしてデビューしていたりもします。
殺戮の天使の漫画版あらすじをネタバレ紹介!
ここから殺戮の天使の中でもより区切りの分かりやすい漫画版の殺戮の天使第1巻のあらすじをそれぞれの話数毎にネタバレありで紹介していきます。漫画版の殺戮の天使は、角川系列のコミック雑誌月刊コミックジーンで連載中で2018年9月現在7巻まで発売しています。
殺戮の天使1巻1話のあらすじをネタバレ
殺戮の天使1話では主人公であるレイチェル・ガードナーが目を覚ますところから始まります。レイチェルは病院に来ているはずでしたがレイチェルが目を覚ました場所は知らない場所でした。レイチェルは不思議に思いながらもとりあえず帰ろうと部屋を出ます。次の部屋にはパソコンと机しかない殺風景な部屋でした。どうすれば良いのか分からないレイチェルはパソコンから質問を求められて答えていきます。
ネタバレするとここでレイチェルの断片的な記憶が明らかになっていきます。レイチェルが病院にきたのは怪我の治療などではなく、人が殺される所をみた為でありそのカウンセリングが目的でした。パソコンからの質問に最後まで答えるとカードキーを配布されるレイチェル。カードキーを手にエレベーターに乗り込みます。エレベーターには何故か上行きのボタンしかなくレイチェルは自分が深い地下にいる事を知ります。
レイチェルがエレベーターに乗ると意味不明なアナウンスが流れエレベーターはB6階で止まってしまいます。不気味な雰囲気を感じ取りながらもエレベーターが動かなくなってしまったので、レイチェルはB6階を探索する事になります。レイチェルは不思議な文章を見つけます。そこには「そのフロアの者に殺されたくなければ別のフロアに上がるしかない」と書かれていました。
出典: https://prcm.jp
次にレイチェルは怪我をしている鳥を見つけます。落ちていたスナックを与えた上で直してあげようと考えるレイチェル。しかしそこに鈍い音と共に鎌のような物を持った男がきて逃げようとした鳥を殺してしまいます。男はレイチェルの恐怖をみるがために3秒数えてやるから逃げろと言ってカウントダウンをします。3秒ではとても逃げ切れないと考えたレイチェルはとある部屋に隠れます。
見つかりそうになりながらもなんとか難を逃れるレイチェル。元の部屋に戻ってみると無惨な姿になった鳥がいました。レイチェルは鳥を埋めてあげたいと持っていこうとして、鳥がカギをもっていた事に気付きます。これで先に進めるかもと考えエレベーターに戻ろうとしたレイチェル。しかし部屋を出ると先程の男が待ち構えていました。ここまでが漫画版殺戮の天使1巻に収録された第1話のネタバレあらすじです。
殺戮の天使1巻2話のあらすじをネタバレ
殺戮の天使1話のラストで男に窮地に追い込まれていたレイチェル。じりじりと後退するも壁際まで追い詰められてしまいます。しかしレイチェルは運の良い事に、手元にスイッチを見つけました。不意に部屋が真っ暗になった事で男が視野を奪われるとレイチェルはその間に足音を立てないようにしてエレベーターに乗り込みます。しかしエレベーターは今度は1つ上のフロアであるB5で止まってしまいます。
恐る恐るエレベーターから降り立つレイチェル。しかし目の前には人影が見えました。下のフロアでの経験からすぐに逃げようとするレイチェル。しかし「待つんだレイチェル」という声と共に腕を掴まれてしまいます。レイチェルを捕まえた男は、レイチェルのカウンセラーのダニー先生であると名乗ります。レイチェルはダニー先生を思いだせないまでもその優しそうな笑顔に安堵します。
ダニーはB5フロアを歩きながら下のフロアの男アイザック、通称ザックの事、このビルはいけにえを放ち殺人鬼がゲーム感覚でいけにえを狩るようになっているとレイチェルに説明します。やがて辿り着いた病室に書いてある文章についてのレイチェルの質問にも答えるダニー。ネタバレするとその答えは比喩表現だとしてもレイチェルが薄気味悪さを感じるには十分でした。
さらに奥の部屋でダニーから待っているように言われたレイチェル。しかしダニーに恐怖を覚えた事で近くにあったバールで扉をこじ開けて逃げようとします。しかしすぐにやってきたダニーは「ここは僕のフロアだよ」「その目を僕にちょうだい?」と本性を現します。殺戮の天使2話のネタバレあらすじはここまでです。
殺戮の天使1巻3話のあらすじをネタバレ
殺戮の天使2話のラストにて本性を現したダニーにレイチェルは拘束されてしまいます。そしてダニーはレイチェルに自らの過去を語り瞳にこだわる理由を話します。ネタバレするとダニーは生まれつきか右目がなく、その事で周囲からは疎まれ、そしてその事がダニーの母を苦しめていました。自身の目がない事を憎むようになっていったダニーは徐々に虚空を見るようになった母の目に惹かれていきました。
追い詰められた母が自殺してしまっても尚、ダニーはその瞳を美しいと思いました。一方でもう見る事ができない事を悟るともっとたくさんの美しい目を観たいと思うようになります。そしてダニーは死んだ目をした患者が集まってくるからという理由でカウンセラーになるのです。そしてそんなダニーをもって一番美しい目を持っているのがレイチェルでした。
レイチェルの瞳を奪い取ろうとするダニー。なんとか抵抗するレイチェルにダニーは自身の両親が既に死んでしまっている事を告げます。レイチェルの瞳に宿る絶望に狂喜するダニー。そんなダニーをなんとB6のフロアを出る事が許されないはずのザックが背後から鎌で襲撃します。ザックはレイチェルを追ってB5フロアに来てしまったのです。
倒れるダニーを他所に拘束されたままのレイチェル。そんなレイチェルにザックは自分から逃げるように言います。しかしレイチェルは逃げようとせずその事でザックは興醒めしてしまいます。ネタバレするとザックにとっては相手が生きようともがく姿を見るのが好きなのであり、殺人はその結果でしかありませんでした。
その時、部屋にアナウンスが流れます。ザックは自身のフロアB6を出てはいけないというルールを破り、さらにはB5のフロアの住人であるダニーを攻撃してしまった事でいけにえ側になってしまうのです。ザックは面倒そうに逃げようと部屋を出ていきます。しかしザックが何をしてもエレベーターは動きません。そこに拘束を解かれていたレイチェルが姿を見せます。
両親の死を知って絶望したレイチェルはなんと殺人鬼であるザックに自分を殺してほしいとお願いします。しかしそれは生への渇望を望むザックにとってはターゲットにならない存在でした。そしてザックは自身では開けられなかったエレベーターをレイチェルが空けてきた事を知ります。自身にはない知恵を持つレイチェルにザックは興味を持ちます。
この不思議なビルから逃げ出したいザックと殺してほしいレイチェル。その構図を理解したザックは交換条件を持ちかけます。ザックがこのビルを出る手助けをレイチェルがし、それが成されたらレイチェルが良い顔をするだろうから殺してやると約束するのです。そしてレイチェルとザックは協力してビルを出る為に行動するようになるのです。ここまでが殺戮の天使3話のネタバレあらすじです。
殺戮の天使のレイチェル・ガードナーの正体をネタバレ考察!過去も紹介!
上記のネタバレあらすじでは省いていますが、ザックやダニーのようにレイチェルもまた狂気的な一面が垣間見えるシーンがあります。ネタバレすると漫画版1話では死んだ鳥の身体を裁縫をするように縫い合わせて満足するようなシーンがあるのです。レイチェルにはどのような過去があるのでしょうか?アニメや漫画ではまだ描かれていない事から色々な考察が行われていますが、ゲームではレイチェルの過去もしっかり描かれています。
ネタバレをするとレイチェルの異常性は家に居る頃から見られます。レイチェルは家でも死んだ子犬を部屋に持ち込んで縫い合わせて満足するような子でした。それはレイチェルによってレイチェルの理想の姿を保つ為の措置で、レイチェルはこれを「直す」と表現しています。当然、そのような異常性は家族をも狂わせます。両親はレイチェルの異常性をお互いのせいとして喧嘩が絶えず、レイチェルはそれを疎ましく思っていました。
とある日、いつも以上に激しく喧嘩をする両親。母親の悲鳴にレイチェルが喧嘩をしているキッチンを訪れると父親が母親を殺してしまっていました。レイチェルが覗いている事に気付いた父親はレイチェルにレイチェルの異常性を訴えますが、それはもうレイチェルの理想とはかけ離れていました。ネタバレするとレイチェルは父親を殺害、家族を理想の家族に「直して」しまうのです。
さらにネタバレするとこのエピソードは実際に過去にレイチェルが一応カウンセラーであるダニーに話す形で描かれています。さらにその会話の中でレイチェルがその後保護施設に預けられ、そこでもよく面倒をみていた大好きな動物を「直して」しまった事があるという会話が繰り広げられます。レイチェルにとっては裁縫道具が殺人の為の道具である為か、ネタバレすると裁縫道具だけは殺戮の天使物語冒頭から所持しています。
ちなみに上記の3話のネタバレあらすじで触れたようにレイチェルはダニーに両親の死を知らされて絶望するシーンがありますがネタバレするとこの時のレイチェルは一種の記憶喪失の状態でレイチェルは異常性こそ垣間見えていますが、驚いた演技をしたわけではなく本当に知らない状態になっています。さらにネタバレすると上記のエピソードはレイチェルがビルを進む中で記憶を思いだす形で描かれるのです。
殺戮の天使の魅力をゲームと比較紹介!
ここからは殺戮の天使の大元であるゲームとそのゲームを原作に作られた漫画版、アニメ版をネタバレありで比較しながら紹介していきます。先にネタバレすると媒体が変わる事を生かした展開が上手く成されていると言えます。
ゲームでのイベントなども忠実に再現されている!
大元のゲームはただの小説形式の物語ではなく、実際に自分で操作して逃げるようなシーンや必要な物を探索する必要がある一種の探索ゲーム、脱出ゲームでもあります。ネタバレになりますがそれぞれのフロアではそのフロアの住人とのイベントなども発生し、探索とイベントを繰り返して進んでいくゲームです。またネタバレするとキャラクターが移動しながら会話をするようなイベントもあります。
漫画版やアニメ版ではもちろん、読んでいる人、観ている人がレイチェルを操作する事はできませんが、ネタバレになりますが元々ゲーム殺戮の天使もあらすじに分岐はなく一本道で描かれる事から、漫画やアニメになってもイベントをカットしたりする事なく忠実に再現されています。
アニメや漫画ならではの良さを生かした演出がなされている
殺戮の天使の大元のゲームはRPGツクールという製作ソフトを使って作成された個人製作のゲームである為、キャラクターのグラフィックは動きが見えにい部分がありました。具体的にネタバレするとどうしてもゲームという制約上、ポーズをそれぞれ切り取った形の動きになってしまうのです。もちろんそれでも多数のポーズを用意してあるので臨場感は非常に高くはなっています。
漫画版殺戮の天使の場合、ゲームの大きな要素である自身で操作する体験や音などは無くなってしまいますが、その分、それぞれのコマ毎にキャラクターの動きをそのシーンに最適な形で切り出しやすいので、よりキャラクターの動きが分かりやすくなっています。アニメ版殺戮の天使ではさらに動きが連動し音もある他、ゲームなどではなかったCVも入る事によりそれぞれのキャラクターをよりイメージしやすくなりました。
どの媒体が正解であるという事はなくそれぞれの媒体で最大限殺戮の天使を楽しむように演出されていると言えます。ネタバレすると当然それぞれの媒体別で恐怖を感じる部分にはズレがあります。それは演出が多少なりとも異なる以上必ず起こりえます。しかしそれは大小の違いであり、ゲームで恐怖を感じるシーンではやはり漫画やアニメでも恐怖を感じるように演出されています。
殺戮の天使の漫画版を読んだ人の感想を紹介!
ここからは殺戮の天使の漫画版を読んだ人の感想をネタバレありで紹介していきます。全体的な感想をネタバレすると原作のゲームを知っている上で読んでいる人、アニメを見てから読んでいる人、ゲームもアニメも知らずに読んでいる人がおり、それによっても感想が分かれる結果になっています。
好評な感想をネタバレ紹介!
漫画版の感想として多い声はやはりザックがかっこいいとする感想です。ネタバレあらすじで書いたようにレイチェルとザックは協力してビルを抜け出そうとしますがその先を少しネタバレしていくとその前には数々の障壁が立ちはだかります。レイチェルは知恵は働きますが、基本的な戦闘力は皆無であり、戦う必要がある場面では基本的にザックが立ちはだかる形になります。
殺戮の天使の漫画大人買いして
— ぬこ@猫缶 (@C_nuko05) September 8, 2018
全部読み終わった!!!
ザックがかっこいい惚れそう
ネタバレするとザックは幾重にも及ぶ攻撃を受け血を吐き各フロアでボロボロになります。さらにネタバレですが一時は動けなくなりレイチェルがザックの為に薬を探しにいくような展開もあります。そんな状態になりながらも「レイチェルを殺すのは自分だ」としてレイチェルを守り続けます。理由が狂っているとはいえ、自身の身を傷つけてまでレイチェルを守る姿はかっこいいとする感想が多いです。
また漫画版全体に言える事ですが、ゲーム版では描かれ切れていなかった登場キャラクターそれぞれの過去なども漫画版では描かれており、こちらも概ね好評な感想が多いです。より掘り下げられたキャラクターがいるのはもちろん、全く描かれていなかったキャラクターもいた事から原作ゲームのファンにも好評が多くなっています。
不評な感想をネタバレ紹介!
殺戮の天使はサイコホラーというジャンルである以上、万人受けするタイプの作品ではない事は事実でもちろん不評な感想もあります。特にゲームをプレイした人からは音を使った演出や突発的なイベントが起こったりしない漫画版は恐怖感が足りないとする感想があります。
また漫画版は基本的にゲームで用いられたセリフをそのまま使っている事もあって、演劇を意識した作風は漫画で読むと古臭く、回りくどい、分かりにくいとする感想もあります。また同時に登場キャラクターにまともなキャラクターがいない殺戮の天使自体が気持ち悪いという感想、ネタバレですが吐血シーンや殺人シーンなども目立つ作風から受け付けないという感想もあります。
殺戮の天使のネタバレまとめ!
今回紹介したように殺戮の天使はゲームを大元の原作としながらもそれぞれの媒体の良さを上手く引き出して相互に互換し合う作品になっています。ネタバレするとあらすじは基本的な違いもないのであらすじが気になるという人は好みの媒体を選んで殺戮の天使を楽しむ事ができます。
一方で殺戮の天使はホラー作品であり、さらにその中でも「サイコ」をジャンルとして謳っており、登場人物にまともな思考をもったキャラクターはいないのも事実です。主人公のレイチェルでさえ思わず「え?」と口に出してしまうような行動や言動をさもそれが当たり前であるように平然とします。そのようなジャンルがそもそも苦手という人には受け入れられないのも事実です。
しかしホラー作品としての完成度は高く、人気を得ているのも確かです。全編通してあらすじのネタバレを読んだとしてもその演出など楽しめる要素がある作品でもあります。ホラー系の作品が好きであるならぜひ押さえておくべき作品なので、好きな時間に手軽に読める漫画版などから殺戮の天使の独特な世界観に触れてみてはいかがでしょうか。