【着せ恋】ブラックリリィとは？登場するフラワープリンセス烈はどんな作品？

その着せ替え人形は恋をする（着せ恋）は、福田晋一先生が2018年から、スクウェア・エニックスが発行するヤングガンガンで連載しているラブコメ漫画です。『コスプレ』を題材にした作品で、コスプレ衣装を作ることになる主人公の新菜と、コスプレ願望が強く新菜に衣装製作を依頼した海夢を中心に描かれる物語になっています。

その着せ替え人形は恋をする（着せ恋）はコスプレ衣装を作る工程を丁寧に描き、また好きなものを否定しないことをテーマに描かれています。その結果として高い人気と共に、評価も集めています。複数の漫画賞でノミネート、上位入賞を果たしているのです。着せ恋はメディアミックス展開も行われ、2022年にはアニメ化も行われました。

幼い頃に雛人形を製作する『頭師』を生業とする祖父に引き取られ、雛人形の魅力に取りつかれた主人公の五条新菜。自分も頭師になるべく、雛人形にのめり込む生活を送る新菜は、学校には友達がいませんでしたが、それでも満足した生活を送っていました。ある日、ミシンが壊れてしまい学校で作業しているところをクラスメートのギャル、海夢に見つかってしまいます。この出来事がきっかけで新菜は海夢のコスプレ衣装を作ることになります。

ブラックリリィが登場するのは、その着せ替え人形は恋をする（着せ恋）内の劇中作『フラワープリンセス烈』というアニメです。女児向けのアニメで、全126話にも及ぶ長編アニメになっています。着せ恋の世界においては、それなりに知名度を得ている作品で、現実世界における1990年代～2000年代の魔法少女ものに近いテイストの作品になっています。

大きな特徴になっているのが、登場する魔法少女の証である、フラワージュエルが負の感情によって黒く濁ってしまうといわゆる闇堕ちをしてしまう点にあります。アニメ着せ恋では、より詳細に設定が行われ、このフラワープリンセス烈は、2006年2月5日から2008年10月26日まで放送されたことになっています。古い作品でありますが、海夢はコンプリートボックスを持っており、新菜は海夢と共に鑑賞した上で衣装の製作を行っています。

そんなフラワープリンセス烈において、ブラックリリィとは、主人公である魔法少女のライバルポジションの魔法少女、プリンセスリリィとして登場したキャラクターです。上記でも紹介したように闇堕ちしてしまいブラックリリィになりました。闇堕ちしたきっかけは、姉のネオンが闇堕ちしていたためです。元々生意気な性格で協調性がなく、姉のネオン以外には無愛想な態度を取ってしまうキャラクターになっています。

ちなみに、このブラックリリィのコスプレをしたのはジュジュこと乾紗寿叶ですが、海夢もブラックリリィのことが大好きで「シオンたん」と呼んでいます。学校のカバンにストラップをつけるほどに好きなキャラクターですが、イメージが壊れることを理由に自らがコスプレすることはきっぱりと断っています。これにより海夢が、好きであってもイメージを優先してコスプレするキャラクターを選んでいることが明らかになりました。

ブラックリリィが着せ恋に登場したのは、原作3巻～5巻のことです。新菜の作ったコスプレ衣装に一目惚れした乾紗寿叶が、ストーキングして新菜の家である五条人形を突き止め、突撃してきたことがきっかけになっています。乾紗寿叶は、ブラックリリィのコスプレをするのであれば、多くの人がしているため、既製品ではなく1から作って欲しいということで、新菜に依頼したのでした。

シオンが変身するブラックリリィとネオンが変身するブラックロベリアは、元々は姉妹の関係にあります。先に闇堕ちしてしまったのはブラックロベリアことネオンです。片思いの相手であった、主人公の兄が、幼馴染の女の子と付き合っているのを知って闇堕ちしてしまいました。ブラックロベリア姿のネオンは、普段の外見と大きく異なる見た目をしており、ブラックリリィことシオンも当初はブラックロベリアの正体に気づかずに戦っていました。

しかしある時、シオンが、ブラックロベリアの正体に気がついたことで、ブラックリリィに変貌してしまいます。この姉妹に関しては着せ恋の世界において、フラワープリンセス烈の中でも特に人気の高いキャラクターです。特にこの2人の関係性に関しては、放送当時、女子小学生と成人男性を中心に人気を博していたことが明らかになっています。

アニメ着せ恋では、新菜が海夢と観賞する形で、一部ですが、ブラックリリィが喋るシーンが登場しています。このシーンの声優を担当したのは、宍戸留美さんです。1990年代から声優、歌手として活動していた宍戸留美ですが、その知名度を挙げることになった作品が、『おジャ魔女どれみ』シリーズの瀬川おんぷになっています。

着せ恋作中において、ブラックリリィのコスプレをしたのは乾紗寿叶です。レイヤー名『ジュジュ』で活動する乾紗寿叶は、衣装や写真のクオリティーが高く、海夢がレイヤーになる前から憧れる存在でした。しかし実は、乾紗寿叶自身はコスプレをすること自体が趣味であって、SNSに投稿することなどには興味がありません。ジュジュのアカウントを運用しているのは妹でカメラマンを担当している心寿になっています。

乾紗寿叶は高校2年生で、年齢的には新菜達の1つ年上ですが、童顔で小柄な見た目から、当初は新菜達にも中学生か小学生ではないかと考えられていました。元々コスプレに興味を持ったのも、魔法少女に憧れを持ったためであり、以降も魔法少女アニメや女児向けアニメのキャラクターを中心にコスプレをしています。

ブラックリリィになることはきっぱりと断った海夢。しかし、そのかわりとしてコスプレしたのがブラックロベリアでした。あくまでもするのが趣味なジュジュこと乾紗寿叶は、合わせ撮影などはしない主義です。しかし、海夢に押し切られる形で、コスプレ衣装を依頼する時点で、海夢のブラックロベリアと合わせの撮影をすることを約束させられています。

ここからは既にその着せ替え人形は恋をする（着せ恋）を視聴した人の、ブラックリリィに関しての感想をネタバレありでまとめて紹介していきます。ブラックリリィは、海夢が自ら公言したように海夢に似合うタイプのキャラクターではありません。その分、ジュジュには似合うデザインになっており、ジュジュもブラックリリィもかわいいと言う声が多くなっています。

ジュジュこと乾紗寿叶に関しては、着せ恋作中でもブラックリリィ関連のエピソードでしか登場しておらず、再登場して欲しいという声も見られる結果になっています。海夢とは違う個性を持ったコスプレイヤーだけに、また2人の合わせ撮影なども見てみたいとする声も多くなっているのです。

ブラックリリィに関してはアニメのこだわりもすごいという声も多いです。ブラックリリィが登場するフラワープリンセス烈は、作中でも古い作品として扱われています。映像比がアナログ時代の4:3で作られており、作画も敢えて1990年代の魔法少女アニメに寄せた作りになっています。このこだわりが着せ恋がアニメでより人気を集める要因になっています。

またブラックリリィの声優として、過去に魔法少女ものである『おジャ魔女どれみ』でおんぷ役を演じた宍戸留美さんを起用するところも、良かったとする声も多くなっています。敢えて寄せていっている形が当時を連想させて良かったという声が多くなっており、結果的にブラックリリィがより人気を高める一因になっています。

ブラックリリィは、その着せ替え人形は恋をする（着せ恋）において、ジュジュこと乾紗寿叶がコスプレをした、女児向けアニメのキャラクターです。海夢も大好きなキャラクターであり、ジュジュに頼み込んでブラックロベリアで合わせ撮影をしたキャラクターにもなっています。闇堕ちする展開なども含めて、着せ恋のキャラクターの中でも特に人気の高いキャラクターになっています。

既にアニメにもなっているこのブラックリリィのエピソードは、アニメ着せ恋スタッフの強いこだわりが感じられるものになっています。こちらも相まって高い人気を集める要因になっているので、まだ着せ恋を視聴していない人は、ブラックリリィのエピソードにも注目しながら着せ恋を視聴してみましょう。