性別「モナリザ」の君へ。のネタバレあらすじ!ひなせの選択と最終回の結末は?

漫画『性別「モナリザ」の君へ。』は、己の性別を決める時が迫った無性別の主人公の自我の目覚めを、幼馴染2人との恋愛を絡めながら描いたヒューマンドラマです。本文では、感動の結末を迎えた漫画『性別「モナリザ」の君へ。』のあらすじのネタバレや最終回結末、登場人物を紹介します。また、ネタバレを含めた漫画『性別「モナリザ」の君へ。』の面白い魅力も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

性別「モナリザ」の君へ。のネタバレあらすじ!ひなせの選択と最終回の結末は?のイメージ

目次

  1. 性別「モナリザ」の君へ。とは?
  2. 性別「モナリザ」の君へ。の漫画1巻~7巻あらすじネタバレ
  3. 性別「モナリザ」の君へ。の漫画8巻最終回ネタバレ!ひなせの選択は?
  4. 性別「モナリザ」の君へ。の面白い魅力
  5. 性別「モナリザ」の君へ。の登場人物・キャラ
  6. 性別「モナリザ」の君へ。と無性別リミットは似ている?
  7. 性別「モナリザ」の君へ。に関する感想や評価
  8. 性別「モナリザ」の君へ。のネタバレまとめ

性別「モナリザ」の君へ。とは?

漫画「性別「モナリザ」の君へ。」の作品紹介・イメージ画像

漫画『性別「モナリザ」の君へ。』は、無性別の主人公と男女の幼馴染の恋模様を描いたヒューマンドラマで、現代社会でも関心が広まりつつあるジェンダーを題材にした注目作品です。以下では、涙を誘う最終回結末を迎えた漫画「性別「モナリザ」の君へ。」のあらすじのネタバレや最終回結末、登場人物、面白い魅力を紹介します。

性別「モナリザ」の君へ。の概要

吉村旋先生の漫画『性別「モナリザ」の君へ。』は、2018年~2021年12月にかけてwebコミック配信サイト「ガンガンONLINE」にて連載されていた作品です。単行本は全8巻で構成されています。

性別「モナリザ」の君へ。の作者

性別「モナリザ」の君へ。の作者・イメージ画像

漫画『性別「モナリザ」の君へ。』の作者・吉村旋先生のプロフィールは、公式情報が発表されていないため、2022年11月現在は非公表です。吉村旋先生の主な作品は、漫画「UNKOWN」「Classic」があります。

性別「モナリザ」の君へ。の漫画1巻~7巻あらすじネタバレ

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以下では、自身の性や幼馴染との関係に苦悩する主人公が目を引く、『性別「モナリザ」の君へ。』の漫画1巻~7巻のあらすじをネタバレ紹介します。

1巻あらすじネタバレ

物語のスタートとなる1巻のネタバレを紹介します。この世界の人間は、性を持たずに生まれ、12歳~14歳の頃になると自分がなりたい性別を選び、その性の身体へ変化します。しかし、中には性別を決める年齢を迎えても、どちらか1つを選ぶことができない無性別の人間もおり、有馬ひなせもその1人でした。

高校3年生のひなせは、18歳になっても自分の性別を決めておらず、幼馴染がすでに自分の性を確立させている中でひなせは違和感を覚えていました。

ある日、ひなせは幼馴染2人から告白を受け、ひなせは戸惑いを覚えます。告白してきた2人は男性性の高山しおりと女性性の加賀りつといい、最後の高校生活をひなせと2人きりで過ごしたいと思っていました。一方、ひなせは、男性・女性となった幼馴染からの突然の告白に戸惑い、これからも3人で過ごしたいと思っていた自分との考えのズレを感じ取っていました。

また、幼馴染からの突然の告白はひなせの身体にも影響し、定期検診にてホルモン値に変化が見られました。ひなせの担当医・高山あずさから、ひなせが無性別者の最年長になったことを聞かされます。この世界では、12歳を迎えても性別を決められなかった無性別者は若くして亡くなる傾向にあり、18歳を迎えたひなせにも、死の足音が近づきつつありました。

2巻あらすじネタバレ

しおりの家でひなせ・りつに学期テストの勉強を教えていたある日、熱を出したりつが帰った後に部屋で2人きりになった時がありました。その際、閉ざされた空間で2人きりになったひなせ・しおりとの間には、これまでに感じたことのない感情が芽生え、しおりはひなせの横顔に見とれてしまいます。

心の変化に戸惑うひなせ・イメージ画像

そのような感情はりつとのデートでも感じられたものの、しおり・りつに対して起きたドキドキとする感情は何を意味しているのか分かりませんでした。まだ自身の性別を定めていないひなせは、自分の感情を気持ち悪いと思います。同時に、幼馴染に対して芽生えた感情によって、自身が変わっていくことや仲良し3人の関係が変わってしまうことへの恐怖を覚え始め、変わりたくないという気持ちを強めていきます。

そして、しおりに触れられたことを引き金にパニックを起こしたひせは、歩道が赤信号の交差点へ向かってしまいます。一方、病院ではひなせの担当医・あずさは、一定の年齢を超えても無性別者であった患者の死因を調べるも、そのような事例は少ないため、はっきりしたことは分かりませんでした。

3巻あらすじネタバレ

事故に遭ったひなせは夢をみており、しおりとりつと一緒に変わりない日常を送っていました。しかし、なぜか夢の中でのしおりは女の子に、りつは男の子に性別が変わっており、何かが違うと気が付いた瞬間に目を覚まします。あの時、交差点でトラックに轢かれそうになったひなせでしたが、危ういところを誰かに助けられ怪我はねんざと打撲だけですみました。

病院へ運びこまれたひなせ・イメージ画像

しおりは、ひなせの事故は自分に原因があると思い、告白する前の関係に戻ろうとひなせに提案します。しかし、来年に受験を控えるしおりは、塾に通い始めたことで3人一緒に帰ることが出来なくなり、ひなせはりつと2人で帰ることになりました。一方、告白の件もあり、ひなせはどこか落ち着かない自分の異変に不安を覚えるも、それはりつも同じだと聞いて安心します。

また、しおりも告白がきかっけでひなせに不快な思いをさせてしまったのではと考え込んでおり、幼馴染3人の関係に変化が見え始めます。そこで、しおりはある人物の写真を拾い、写真を届けに向かった先である事実を知ります。

4巻あらすじネタバレ

しおりが拾った写真の持ち主は画塾「アトリエいさわ」におり、交差点でひなせを事故から救ってくれた石和なおでした。後日、ひなせをつれてアトリエを訪れることを約束したしおりは、まずひなせを呼び出して石和なおのことを話します。一方のひなせも、交差点へ飛び出した理由はしおりに触れられて自分が女の子になってしまうことが怖かったことを打ち明け、しおりは理解を示します。

アトリエいわさに訪れたひなせは、命の恩人である石和なおと対面し、石和自身もひなせと同じく無性別者だったことを打ち明けます。自分と同じタイプの人間がいることは、無性別者で悩んでいたひなせの励みになったものの、ひなせに好意を寄せるしおりは複雑な感情をのぞかせます。

5巻あらすじネタバレ

その頃、学校では高校生活最後の夏祭りを誰と行くかで盛り上がっており、りつはひなせを誘います。ひなせは、3人で夏祭りに行くと思い込み、しおりにも声をかけるも、りつの気持ちを察したしおりは、りつは2人きりで行きたいのではと、ひなせを諭します。そして、夏祭り当日、ひなせと祭を楽しむりつは、改めてひなせに想いを伝えるも、ひなせ自身はりつもしおりも同じくらい大切だと答えます。

また、ひなせのクラスメイト・白銀あおいも、親友・黒川ちあきとの関係に悩んでいました。同じ悩みを抱えるものとして話をしたり、時にはひなせにアドバイスを送り、ひなせに大事なことを気づかせていました。

6巻あらすじネタバレ

夏祭り後、ひなせは自分の気持ちをしおり・りつに改めて伝えるべく、グループチャットで呼び出します。2人に対する想いを打ち明け、自分がどうなりたいか決まった時、改めて2人に話すことを約束します。その頃、白銀は、黒川・まひろの交際に複雑な感情を抱いており、同じ塾であったしおりに黒川との関係を話します。

しおりは、友情や愛情とかいうラインに正解はなく、自分がどう思っているかが大切だと教え、白銀も何かに気が付きます。一方、ひなせは担当医のあずさから、無性別者としての告知と今後の治療方針に関する説明を受け、ひなせは自分なりの答えを出すことを決意します。

7巻あらすじネタバレ

無性別者としての寿命が短いことを知ったひなせは、今年中に自分の性別を決めることとなり、そこで男と女の両方の性に向き合う体験を始めます。まずは女子体験からはじめ、3人で海水浴に出かけたり、お菓子作りを楽しみました。また、ひなせは石和のフランス留学時代のルームメイトで、無性別者であったリザの最期を聞きます。

リザは自分が無性別であることを前向きに捉えており、性別という枠に縛られず、自由に生きることを望んでいました。しかし、歳を重ねるごとにリザにも性別を決めなくてはならない時期が訪れ、どちらかの性を選ぶことで自分が変わってしまうことへの拒絶から、リザは自ら命を絶ちました。

性別「モナリザ」の君へ。の漫画8巻最終回ネタバレ!ひなせの選択は?

「性別「モナリザ」の君へ。」の8巻と最終回ネタバレ・イメージ画像

ここでは、涙無しでは読めない感動の最終回結末を迎えた、『性別「モナリザ」の君へ。』漫画8巻の最終回結末までのあらすじネタバレを紹介します。

37話あらすじネタバレ

8巻の37話のネタバレから紹介していきましょう。リザの死は日本に帰国した石和宛ての手紙で知らされるも、石和にはリザの自殺の理由が分かりませんでした。しかし、話を聞いたひなせは、死を想い詰めたリザの心境を理解し、リザは自由ではなくなることに耐えられなくなり、自らの死を選んだと考えます。かつてのリザと同じ状況にあるひなせの言葉を受け、石和もリザの気持ちを理解することができました。

そして、性別が決まっても自由に生きられるし、出来ることもあるとアドバイスを送り、ひなせが変わっても待っててくれる人はいると背中を押します。翌日、男子体験に突入したひなせは、しおりと共に男の子同士として遊ぶことになり、ラーメン屋に入ったり、バッティングセンターやゲームセンター等、男子が行きそうな場所に向かいます。

38話あらすじネタバレ

ステーキを食べながら、幼稚園時代の事を思い出す・イメージ画像

飲食店に入ったひなせは、幼稚園時代から変わらずグリンピースが苦手で、その日もステーキの端に避けていました。その事を指摘されたひなせは、幼稚園時代にしおりが、ひなせのグリンピースを食べてくれたことを思い出します。その事について、しおりは見栄を張りたかったと話しました。しかし、実際はひなせへの優しい嘘だったと感じ、今でもひなせに対して優しい嘘をついているのではと察します。

そして、今日の男子体験もしおりがやっていることではないと感じ、しおりが普段行くところに行きたいと言い水族館を目指します。様々な生き物を見て歩く中、カクレクマノミのブースに差し掛かり、オスがメスに変わるという説明書きを読みます。ひなせは人間も生まれた時から性別が決まっていたら、男らしさ女らしさに悩むことはないと考えます。

39話あらすじネタバレ

ひなせの秘密を知るしおり・イメージ画像

しおりの兄はひなせの担当医であり、ひなせの無性別者としての症状を知っていました。それは、兄の電話から聞いたもので確証はありませんが、性別が変わらないことはひなせにとって危険なことといえるでしょう。ひなせの性別を変えるきっかけとして告白を思い立ち、その影響でホルモンバランスが傾いて性が変わると考えました。

しかし、りつからひなせへの告白は、しおりにとって想定外のことであり、ひなせの性別はどちらでも良いと思い始めます。しおり自身も、これから自分の性を確立させるひなせに対する気持ちに悩みます。りつのように、性別が変わってもひなせを好きでいられる自信はないものの、ずっとひなせが好きだったことに変わりはありませんでした。

しおりの気持ちをしったひなせは、しおりを疑ってしまったことを謝ります。自分もしおり・りつに抱いた不安を打ち明け、自分も2人のことが好きという結論を出します。そして、お土産にお揃いのキーホルダーを買い、ひなせは学校のカバンに、しおりは筆箱に、りつは部活のバックに付けました。2学期に入り、りつはテニス部の推薦によって進学先が決まり、しおりも模試に向けて勉強に励みます。

その後、男子・女子体験を終えたひなせも、りつやしおりとの交流や対話を通じて、自分なりに男らしさ・女らしさの答えを出し、自分らしい姿に変わっていく決意をします。

40話あらすじネタバレ

放課後の教室で進路について話しあう・イメージ画像

高校ではクラスメイト達がそれぞれの進路を決めはじめ、放課後の教室にはお互いの進路について話しあう、ひなせ・しおり・りつの姿がありました。ひなせは第一志望にP大を選ぶも、学部については2人にも内緒でした。そして、高校は文化祭シーズンに突入し、ひなせのクラスではメイド&執事喫茶に決定し、1日目は全員メイドで2日目は全員執事に扮することになりました。

その後、家庭科室でそれぞれの衣装を縫うことになり、裁縫が苦手なりつは布をくしゃくしゃにする一方、白銀はミシンを器用にこなすなど、思わぬ光景が広がっていました。一方、ひなせは城崎るいとフリルのついたエプロン作りに取り掛かり、自分には似合わないと謙遜する日生に対し、るいは服装は自分に似合っていると思えるかが大切で男女は関係ないと教えます。

メイド喫茶でコーヒーを提供する・イメージ画像

文化祭が始まり、1日目のひなせのクラスでは、男女共にメイド服に着替え、お互いの姿を見て爆笑したりしていました。しおりのだけスカートが長いことを指摘しながらわいわい騒ぐ中、ひなせの登場にクラス中が盛り上がります。あまりの可愛さに女子たちはカメラ撮影に夢中になり、男子たちもひなせの可愛さに動揺を隠せず、それはお客さんとしてきた他の男子生徒も動揺でした。

2日目は執事喫茶を出し、今度は男性らしい髪型にセットしたひなせに、女子たちはかっこいいと大いに盛り上がります。夕方、文化祭の後片付けが行われる頃、ひなせは進路調査票を出しておらず、先生に呼び出されていました。そして、教室に戻ったひなせは、まずは、しおり・りつに自分の考えを話すことにし、それから進路調査票を提出することにしました。

41話あらすじと最終回結末ネタバレ

性が変わっていくことを瓶に例える・イメージ画像

ラストの話となる41話のあらすじネタバレを、詳しく紹介していきます。高校の屋上に上がり、ひなせは自分なりの答えをしおり・りつに打ち明け、自身の性に対する考えをスライムや透明の瓶に例えながら話します。性別がハッキリすることで男らしさ・女らしさを求められ、男女の中間という曖昧な性でいられないことに息苦しさを覚えます。それでも、しおり・りつと一緒に過ごしたい気持ちは変わりませんでした。

そして、今の自分と同じ悩みを抱える人々に寄り添ってあげたいとの考えから、中学校の保険の先生を目指すことを話します。また、スポーツ推薦が決まったりつも、大学卒業後はスポーツメーカーに就職し、女の子用のスポーツ用品を作ることを打ち明けます。一方のしおりは、美大進学も考えていた絵は、親の反対もあり趣味で続けることにし、将来は公務員を目指すことを決意します。

自分の人生を前向きに考えるひなせ・イメージ画像

外見が変わっても中身は変わらない、また外見が変わらなくても中身が変わることがあるでしょう。ひなせ自身も以前は自分や周囲が変わっていくことが怖かったものの、しおり・りつのおかげでその変化を前向きに受け入れることが出来ました。そして、文化祭の打ち上げの時間が迫り、ひなせが騒がしくなった下を除き込んだ瞬間に屋上の柵が崩れてしまいます。

りつがひなせの両手を掴み、しおりがりつの腰に腕を回して2人の落下を防ぎ、ひなせ・りつは屋上に投げ飛ばされるも、その反動でしおりが落下します。幸い、落下防止シートに着地したため大事には至りませんでした。後日、検診に訪れたひなせは、2人に話した小瓶の色の話をあずさにも話し、検査結果が報告されます。

病院で検査結果を聞くひなせ・イメージ画像

どちらの性に決まっても、ひなせはその性を受け入れる覚悟を持っていたものの、検査結果はひなせが一番望んでいた性となりました。ひなせは、無事に無性別科を卒業し、最後にあずさから、ひなせのように性選択に悩む子供たちへメッセージを書いてほしいと依頼されます。病院の外では、しおり・りつが待っており、ひなせを祝福します。

その後、3人はひなせのおめでとうとクリスマスパーティーへ向かい、病院の掲示版にはひなせのメッセージが表示されていました。『性別「モナリザ」の君へ。』と書かれたメッセージには、これから性別選択を迎え、それらに悩む子供たちに向けた、ひなせなりの温かいエールが込められていました。

性別「モナリザ」の君へ。の面白い魅力

「性別「モナリザ」の君へ。」の面白い魅力を紹介・イメージ画像

以下では、「性」の在り方や男らしさ・女らしさについて考えさせられる、漫画『性別「モナリザ」の君へ。』の面白い魅力をネタバレ紹介します。

面白い魅力①現実世界とは異なる世界観

漫画『性別「モナリザ」の君へ。』の世界では、人間は生まれた時には性を持たず、思春期に差し掛かる12歳頃から自分で性を選択します。男性性なら男の子らしく、女性性なら女の子らしい外見に変化・成長していきます。しかし、ひなせのように子供たちの中には、自分の性を選ぶことができず、無性別のまま成長していく症状を「準モナリザ症候群」と定義しています。

準モナリザ症候群のイメージ画像

準モナリザ症候群は、事例が少ないために研究対象にもされる一方、無性別の子供が長生きした例がありませんでした。作中では18歳のひなせが、準モナリザ症候群の最年長となったことが言及されています。準モナリザ症候群の死因はいまだ分かっていません。石和なおの友人・リザのように、変わっていく自分を受け入れられず、自ら命を絶ってしまった例も少なからずあると考えられます。

18歳になり、いよいよ自分の性別を選ばなくてはならないひなせは、自分というものを確立できていませんでした。果たして自分は男の子なのか、それとも女の子なのか、自分でも分からない状態にありました。ひなせが選んだ性は、最終回結末では明かされませんでしたが、その後を描いた外伝ではひなせの性が判明しており、性別に囚われず自分らしい人生を送っています。

面白い魅力②告白されたひなせが恋に苦しむ

しおり・りつからの告白は、ひなせが無性別者であることに違和感を覚えるきっかけとなり、幼馴染の男らしさ・女らしさに気が付くと同時に、そのどちらでもない自分だけが取り残されているような恐怖を覚えます。同時に、自分がどちらかの性を選ぶことで、今までの関係が崩れてしまうとの不安もひなせを苦しめ、無性別者ゆえの恋の苦しみや葛藤も、この漫画の面白い魅力となっています。

面白い魅力③ひなせの秘密を知ったしおり

ひなせの秘密を知ったしおり・イメージ画像

ひなせの秘密は、幼馴染にも知られてない事実と思われていたものの、しおりの兄がひなせの主治医であったことが挙げられます。兄の電話のやり取りから、ひなせが準モナリザ症候群が知りました。このままではひなせが死んでしまう、自分がどうにかしてあげようという思いから、ひなせに告白しました。まさか、りつと同じタイミングでの告白は想定外でしたが、この出来事はひなせが自身の性に向き合うきっかけになりました。

しおりの告白は、ひなせへの純粋な恋心ではなく、無性別者として悩むひなせを救いたいという優しさからでした。かつて無性別者の友人がいた石見に話を聞くなど、しおりなりに奮闘します。

面白い魅力④青色の意味

web版で見られるターコイズブルーの色彩・イメージ画像

カラー版が配信されている『性別「モナリザ」の君へ。』のweb版では、シーンごとのひなせの雰囲気に合わせた色使いも魅力であり、中性的なひなせならではの表現となっています。例えば、女の子と接している時は、男の子っぽい凛々しい雰囲気を醸し、男の子と接している時は、美人なお姉さんのような雰囲気をまとわせます。ひなせの細やかな演出は、男女問わず読者を魅了しています。

また、色使いと言えば青色が多いことも特徴に挙げられ、無性別者だったひなせやリザの目にも使用されています。青色の意味について、作者の吉村先生からの説明はないものの、何か変わった表現をしたいという考えからターコイズブルーの色を使い始めたというインタビュー記事があります。登場キャラの純粋な感情を表現したい時に、使用されていると考えられるでしょう。

性別「モナリザ」の君へ。の登場人物・キャラ

性別「モナリザ」の君へ。の登場人物・キャラのイメージ画像

以下では、中性的な名前と温泉地に由来する名字が特徴の、漫画『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラをネタバレ紹介します。

登場人物①有馬ひなせ

『性別「モナリザ」の君へ。』の主人公で、自身の性別を決められず18歳を迎えた、無性別の高校3年生です。準モナリザ症候群と診断され、外見は中性的な容姿です。身長はしおり・りつの中間、制服はズボンを着用するも、ネクタイやリボンは付けていません。幼馴染2人から告白されたことをきっかけに自分の在り方について悩むも、2人との対話を通じて自身の性に対する考えを改めていきます。

登場人物②高山しおり

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、ひなせの幼馴染の男子生徒です。兄がひなせの主治医いであったことから、ひなせの事情を察しており、ひなせを何とかしたいとの思いから告白をします。また、絵を描くことが好きで、美大への進学を希望していたものの、親から反対されてしまいました。将来は公務員をしながら、趣味で絵を続ける道を選びました。

登場人物③加賀りつ

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、ひなせの幼馴染の女の子です。性別が決まる前からひなせに想いをよせており、高校3年生の春にしおりと同じタイミングでひなせに告白します。当初は詩織に対抗してひなせを男にすると宣言すると、後に考えを改めて自分が好きなのはひなせ自身だと告白します。ひなせの性が決まった際には、しおりと同様に温かく受け入れ、ひなせを祝福しました。

登場人物④城崎るい

城崎るいのイメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、りつの友人の女の子です。無性別だった頃にりつが好きだったものの、りつが女性性を選んだことがきっかけで、彼女への恋心が無くなりました。中学時代は陸上部で、ボーイッシュな見た目が特徴であるものの、ガーリーなものが好きという可愛らしい一面をのぞかせています。

登場人物⑤五色まひろ

五色まひろのイメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、「ごっちん」の愛称で呼ばれるりつの女友達です。しおりに想いを寄せていたものの、しおりがひなせに告白したとの噂を聞いて失恋しました。また、中学時代に黒川に告白された経緯があり、その当時は断わっていますが、高校生になって黒川のことを意識し始めます。また、甘いものが好きで、お菓子作りも得意です。

登場人物⑥高山あずさ

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラのしおりの兄で、ひなせの主治医です。18歳になっても性別を決められずにいるひなせを温かく見守り、検査結果によって自分の性を受け入れたひなせを祝福しました。また、無類の蝶好きであり、診察室へ持ち込んでいることから、看護師からは変わり者扱いされています。

登場人物⑦別府たまき

テニス部に所属する別府たまき・イメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、テニス部所属のりつの親友です。りつとは、中学時代からそれぞれのテニス部のエースとして競いあい、同じ高校に進学したことをきっかけに仲良くなりました。さばさばした性格が特徴で、りつの恋愛相談にもたまきらしいアドバイスを送っています。

登場人物⑧黒川ちあき

黒川ちあきのイメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、ひなせのクラスメイトで、しおりの友人、白銀あおいの幼馴染、高校生になって身長が伸びにくいことを気にしています。中学時代にまひろに告白した過去を持ち、高校生になってからはまひろの方から好意を持たれています。

登場人物⑨白銀みずき

白銀みずきのイメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラ、白銀あおいの2番目の姉です。年齢は25歳で気が強くて怒りっぽい反面、涙もろい性格であり、また彼氏を頻繁に変えています。

登場人物⑩白銀かつみ

白銀かつみのイメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、白銀あおいの3番目の姉です。就職活動中の22歳で、部屋が非常に散らかっているなど、マイペースな性格です。

登場人物⑪白銀あおい

白銀あおいのイメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、ひなせのクラスメイトです。黒川とは幼稚園時代からの付き合いで、しおりとも同じ塾に通っていることから交流があります。身長の低さに悩む黒川とは対照的に、白銀は中学時代に20cm以上も伸びた高身長の持ち主です。

登場人物⑫白銀まゆ

結婚予定の白銀まゆ・イメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、白銀あおいの一番上の姉です。結婚を控えた28歳で料理が上手く、優しい性格であるものの、怒らせると怖い人物です。

登場人物⑬石和なお

父のアトリエを手伝う石和なお・イメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、ひなせの命の恩人です。父親が営むアトリエいさわを手伝っており、しっかりした性格であるものの、どこか抜けた一面があります。大学時代にパリに留学しており、無性別者の友人がいたことや、友人の死についてひなせに話しました。

登場人物⑭ゆう

たまきの彼氏・ゆうのイメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、別高校に通うたまきの彼氏です。りつが出場するテニスの試合会場にて、応援にきていたたまきに一目ぼれし、付き合うことになりました。

登場人物⑮音川ちひろ

音川ちひろのイメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』の登場人物・キャラで、高山あずさの同僚の医師です。病院では、無性別科と並行して小児科も担当しており、無性別者の死因に関する情報を集め、あずさに渡しました。

性別「モナリザ」の君へ。と無性別リミットは似ている?

性別「モナリザ」の君へ。と無性別リミットの共通点を調査・イメージ画像

以下では、ネット上でささやかれている、漫画『性別「モナリザ」の君へ。』と、漫画「無性別リミット」と言われる理由について考察しました。

無性別リミットとは?

「無性別リミット」の概要を紹介・イメージ画像

「無性別リミット」は、pixivにて公開されている灰田ナナコさんの創作漫画で、男でも女でもない無性の主人公と、その幼馴染の日常を描いた作品です。

性別「モナリザ」の君へ。と無性別リミットが似ていると言われる理由

性別「モナリザ」の君へ。と無性別リミットが似ていると言われる理由を調査・イメージ画像

『性別「モナリザ」の君へ。』と「無性別リミット」は、無性別が主人公である点や、幼馴染との交流を描いた作風という共通点こそ指摘されるものの、ストーリー面など細かい点を見比べると両者の違いも見えています。最終回結末まで紹介した『性別「モナリザ」の君へ。』は、無性別の主人公が自我を確立していくことがテーマであり、「無性別リミット」のパクリ疑惑は否定的な見方が強いでしょう。

性別「モナリザ」の君へ。に関する感想や評価

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以下では、ハッピーエンドの最終回結末が涙を誘った、漫画『性別「モナリザ」の君へ。』に関する感想や評価を紹介します。

感想1:無性別の主人公から様々なことを考えさせられる

無性別の主人公の苦悩を描いた『性別「モナリザ」の君へ。』は、最終回結末まで一気に読んでしまいそうな面白さに加え、「性」について考えさせられたとの感想も多く見られました。自分でなりたい性を選ぶことは魅力的であると同時に、その選択が自分にとって正解なのか、主人公の葛藤が見どころの作品であり、最終回結末でひなせが選んだ性についても、多くの関心が寄せられています。

感想2:多くの人に読んで欲しい作品

涙を誘う最終回結末となった『性別「モナリザ」の君へ。』は、内容の素晴らしさや感動できる最終回結末が読者を魅了すると同時に、ジェンダーを題材にした作風も評価されています。性の多様性が認められつつある現代にて、男らしさや女らしさだけでなく、自身の在り方についても考えさせられる作品であり、多くの人にこの漫画を読んで欲しいとの声も寄せられています。

感想3:素晴らしい最終回結末だった

『性別「モナリザ」の君へ。』の最終回結末では、ひなせの性別が明かされることはなく、読者の想像に任せるような形となりましたが、ひなせが自分らしく生きることを示唆させる締めくくり方は、多くの感動を呼びました。また、読者の中には、最終回結末の内容が素晴らしく、感動のあまり泣いたとの感想も寄せており、泣ける漫画としても注目されています。

性別「モナリザ」の君へ。のネタバレまとめ

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漫画『性別「モナリザ」の君へ。』の最終回結末までのあらすじネタバレと、登場人物・面白い魅力のネタバレを紹介しました。性別が変わることで自分が変わっていくことへの恐怖から、無性別のままだったひなせでしたが、幼馴染との対話を通じて自我を確立させていきました。また、外伝では、最終回結末後の動向が描かれ、ひなせが選択した性別が明らかになっています。

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