2018年09月04日公開
2018年09月04日更新
曇天に笑うのあらすじをネタバレ!登場キャラクターの魅力や漫画の結末は?
「曇天に笑う」は唐々煙(からからけむり)による明治維新後の滋賀県琵琶湖周辺を舞台にした漫画です。アニメ化され、舞台化され、さらに映画化もされた超人気作品の「曇天に笑う」のネタバレありのあらすじを交えながら登場キャラクターの魅力についてご紹介します。また、「曇天に笑う」のネタバレあらすじの他、漫画の結末はどうなったのか、さらにスピンオフとなる「曇天に笑う 外伝」についての内容もご紹介します。
目次
曇天に笑うのあらすじや漫画の結末をネタバレ紹介!
「曇天に笑う」は唐々煙の人気漫画をアニメ化した作品です。アニメの他に舞台化、実写映画化もされました。明治時代の滋賀県大津を舞台に、琵琶湖のほとりにある曇(くもう)神社の14代目当主の曇天火(くもうてんか)と弟の空丸と宙太郎という曇三兄弟が繰り広げるSF活劇です。
300年に一度甦り、全てを滅ぼすという大蛇(オロチ)にまつわる人々の思い、欲望、葛藤。また天火たち曇三兄弟と、曇神社に居候する金城白子(しらす)と庭に住みつくタヌキのゲロ吉といった家族たちの心あたたまる絆、右大臣直属部隊・犲(やまいぬ)と天火の複雑な関係とそれぞれの過去など、深く緻密に作られたストーリーは感動を呼びました。今回はそんな「曇天に笑う」のあらすじやキャラの魅力をネタバレを交えてご紹介します。
曇天に笑うとは?
「曇天に笑う」は2011年3月号から2013年6月号まで「月刊コミックアヴァルス」にて連載された漫画で、コミックスは全6巻が発売されています。漫画では後日談を描いた「曇天に笑う 外伝」が全3巻の他、「曇天に笑う」の300年前の曇神社と8代目当主をメインにした「煉獄に笑う」が2018年現在連載中です。アニメは動画工房制作のものが2014年10月から放送されました。
また、WIT STUDIO制作の劇場版も制作され、こちらは「曇天に笑う 外伝」を元にした三部作となっています。そして、「曇天に笑う」の原作漫画1巻では600年前の曇神社の初代当主のお話も掲載され、アニメの中でも放送されました。そうした長い長い年月に及ぶ大蛇と大津の人々の戦いを描いた感動巨編です。
曇天に笑うのあらすじをネタバレ紹介!
唐々煙原作の大人気作品「曇天に笑う」のあらすじを、ネタバレを交えてご紹介します。ちなみに原作漫画は全6巻、アニメは全12話でした。ここからはネタバレを多く含みますので、閲覧にはご注意ください。
曇三兄弟についてネタバレ!
「曇天に笑う」のネタバレあらすじをご紹介していきます。時は西暦1878年、明治11年の滋賀県大津の琵琶湖のほとりに曇神社という代々続く神社があり、大津の地やそこに住む人々を護っていました。その14代当主・曇天火は弟の空丸、宙太郎と居候の金城白子、庭に住みつくゲロ吉と共ににぎやかな生活をおくりながら、琵琶湖の中に建つ監獄・獄門処への橋渡し人としての仕事を代々受け継いでいました。
獄門処は琵琶湖の中にある巨木を生かして建てられ、高い壁と湖水に囲まれているため、脱獄不可能の刑務所でした。当時は時代が明治へと変わり、廃刀令や文明開化など、侍の時代から近代的な世の中へと変革を迎えており、侍の世の終わりと新政府に不満を抱く者が多く、犯罪が過激化していました。また監獄も囚人で溢れ、脱獄する者も後を絶たないため、政府は重犯罪者専用の監獄として獄門処を建てたのでした。
その年の大津は毎日曇り空でどんよりしていました。人々は知らない話なのですが、300年に一度この地に甦り全てを滅ぼすという大蛇の復活が近づいていたのです。大蛇が目覚めるとその魂に共鳴して空が曇るのです。この大蛇というのは人間の負の感情につけ込んで体に入り込んで依り代にして、だんだんと身も心も侵食していき、やがて完全に復活するというものでした。その大蛇が誰かの体に宿ったから空が曇るのです。
大蛇とは何なのか、ネタバレ!
大蛇が宿る体を「器」と呼び、その器になる人間には候補がいて、それが代々大蛇と敵対していたり何らかの因縁を持つ者たちでした。大蛇のことを知っているのはその関係者や大蛇を信奉していたり利用しようと画策する者に限られていました。曇三兄弟の曇家は代々大蛇退治に関わっており、器候補でもあります。そして大蛇退治のために組織された右大臣・岩倉具視の直属部隊「犲」のメンバーも器候補の人間で組織されています。
初代曇家当主・景光の時代から人々は大蛇退治をしていて、天火たちの生きる時代の600年前に景光の持つ宝刀と安倍家の陰陽師たちが総出で呼び出した特別な式神である牡丹の術によって封じられています。その際に同行していた安倍比良裏(ひらり)は愛する牡丹をかばい、左腕を失います。それから300年後にも大蛇は甦り、そしてまた300年が経った天火たちの時代に再び大蛇は甦ったのです。
安倍家の子孫である犲隊長・安倍蒼世、600年前に大蛇の器となってしまった近江守護佐々木一族の佐々木清綱の子孫である佐々木妃子(きーこ)、安倍家とは犬猿の仲であり、600年前は大蛇側についた陰陽師の芦屋家の出身である芦屋睦月をはじめとした犲隊員たちはお互いが器候補のため監視し合い、もしも器だったらためらわずに斬ることを覚悟していました。そしてかつては天火もこの犲の隊員でした。
曇家の過去についてのネタバレあらすじ!
犲が組織された際、彼らの指導をしていたのが天火たちの父親・大湖でした。天火は根っからの強さと明るさを武器に隊長になるつもりで稽古に励んでおり、蒼世や妃子たちもそうでした。そんなある日、曇家に押し入った何者かにより大湖と大湖を庇おうとした妻の小雪が殺害され、空丸を庇おうとした天火も背中に重傷を負い、瀕死の状態に陥ります。
それを救ったのが政府の隠密化学部が密かに開発していた大蛇細胞の薬であり、秘密裏にそれを注射された天火はその細胞が奇跡的に体に馴染み、みるみる細胞が活性化されて傷が塞がって一命を取り留めました。しかしそれは天火を利用した人体実験であり、同時期に実験を受けて亡くなっていく人を天火はたくさん見ていました。
苦しみの末回復した天火でしたが、度重なる大蛇細胞の投与でいつ自分がその細胞に飲み込まれて暴走するかも分からないこと、つまりは命も長くないことを恐れ、真相は告げずに犲を去りました。長くない命をまだ幼い弟たちと生きることに費やしたい、両親の代わりに愛してあげたいという気持ちと、犲隊員は器候補を迷わず斬るという考え方だが天火は斬りたくないという考えの違いから、犲を脱退したのです。
天火の身に起こる出来事のネタバレあらすじ!
そんな中、獄門処で何やら不穏な動きがあるとのことで、空丸が変装をして潜入します。獄門処で阿片が出回り、それを狐の面の男が捌いていることが判明しますが、空丸はこの男に会った途端に忘れていた過去の両親の惨殺の記憶を取り戻し、気を失います。その面の男こそが両親を殺し、空丸を襲い、それを庇った天火を傷つけた張本人だったのです。
潜入していた空丸のピンチを救いに来た白子は獄門処の一部を爆発させ、その混乱に乗じて空丸を救出し、曇家へ帰ります。しかし空丸の情報から獄門処で何かが起きていることは明らかになり、犲も動き出します。そんな中、天火の体に異変が起こります。大蛇細胞の影響が強く出始め、昔隠密化学部に在籍していた町医者の太田先生に副作用を抑える薬をたびたび処方されても長くは効かず、苦しむようになります。
しかし天火は弟たちにつらい過去や現実を背負わせたくなく、真実を話していないので、このことを知るのは白子と太田先生、大蛇退治のことで曇家に協力を申し出ていた宙太郎の担任教師である牡丹くらいでした。しかしある日、天火が死刑になると、連行されてしまったのです。あわてて処刑場へと向かった空丸と宙太郎でしたが、天火はもう、自分の刑を受け入れていました。
天火を慕う大津の住人たちも駆けつけ、天火の死刑をやめさせるように掛け合いますが、最後に「笑え!」と言い、滋賀県警の警察官である比良裏が立ち会い、天火の死刑は執行されてしまいました。天火が大蛇の器であったから、との理由でした。
空丸の身に起きた変化をネタバレ!
天火がいなくなり、火が消えたように沈んでしまった曇家。大津の地は、天火の死で大蛇は滅んだはずなのに空が晴れないままでした。ある日、獄門処の爆発の混乱に紛れて脱獄していた罪人の嘉神直人が落ち込む宙太郎に「天火は国に殺された」と吹き込み、復讐に誘います。嘉神自身も国に反感を持っており、復讐を誓っていたのです。天火に憧れ、天火を大好きだった宙太郎は嘉神についていってしまうのでした。
獄門処の看守として空丸と会っていた錦という女性が獄門処を辞め、空丸の勧めで曇家に住み込みで家の手伝いをするようになっていたのですが、彼女は白子を見た途端に顔色を変え、「長(おさ)」と呼びました。実は白子は数年前に滅んだ忍の一族、風魔の長だった男で、錦もまた風魔の忍だった人間なのです。しかし今は忍ではない、曇の人間だと言う白子でした。風魔が滅んだ後、傷を負って倒れていた白子を拾ったのが天火なのです。
そんな中、空丸に変化が起こります。記憶は全くないのに、夜に出歩いているようなのです。体はだるく、寝不足だと思っていた空丸でしたが、事件が起こります。曇神社の近くの森で犲隊員の鷹峯が襲われ、他にも近所の男性が重傷を負ってしまったのです。翌朝自宅で目覚めた空丸は自分が誰かの血に塗れており、鷹峯の事件を犲隊員の武田から聞かされた際に、断片的に自分が鷹峯や男性を襲っていることを思い出すのでした。
白子が実は…なネタバレ!
空丸は自分の中に大蛇が宿っていることを悟り、蒼世の元へ駆け込みます。蒼世は空丸を弟子として稽古をつけており、空丸も慕っていました。大蛇になって暴走しまいように見張る、と蒼世が匿ってくれますが、そんな時になんと風魔の忍たちが襲撃してきます。それは白子が仕掛けたことで、実は風魔は滅んでおらず、大蛇の復活を待って動き出したのでした。風魔は代々大蛇の眷属であり、大蛇を待ち望んでいたのです。
空丸は白子にさらわれてしまいます。さらに狐の面の男の指令で嘉神が手引きをし、獄門処の囚人たちを次々に脱獄させ、襲撃に加勢させていました。面の男は白子の双子の弟で、二人で風魔の長を務めていたのです。一連の出来事は白子と面の男が結託して起こしたことだったのです。ほとんど大蛇に支配され、自我を失ってきている空丸を白子たちは「大蛇様」と崇めます。
忍は戦乱の世に生き、誰かの命令でのみ動く者であり、時代が変わってしまった今では自分たちがどう生きればいいか分からず、大蛇の力を使って国を滅ぼし、再び戦乱の世にしようと画策していました。獄門処の囚人たちも国への不満や反感を持っている人間が多いため、阿片で中毒状態にして操り、襲撃の際の駒として利用しようと考えたのです。
大蛇討伐派の動きをネタバレ!
牡丹によって白子が裏切ったことを知り、さらに空丸が白子に捕まったことで犲も策を練ります。大蛇の弱点が太陽であり、太陽の下におびき出せばいいという案に、妃子は開発中の琵琶湖疏水のトンネルを使って京都側に出ればいいと提案します。そこで大蛇を仕留めるのです。一方、白子の元へ行き、空丸のそばで世話をしたいと申し出ていた錦は、隙を見て空丸が持つ曇家の宝刀を奪い、逃げます。
これは牡丹から頼まれていたのです。その宝刀は人を殺めることのない刀ですが、器から大蛇を切り離せる、だから風魔に渡ってはいけないということで錦は宝刀を抱えて逃げたのです。そして実は妖怪だったゲロ吉が本来の巨大なタヌキの姿になり嘉神の元にいた宙太郎を連れ出し、さらに牡丹と比良裏も連れて錦と合流します。空丸と追っ手が迫り、宙太郎に宝刀を託してゲロ吉と琵琶湖疏水へ向かわせ、牡丹と錦は戦うために残ります。
宙太郎が先に琵琶湖疏水へ向かう中、蒼世、比良裏、武田も後を追います。しかしトンネルが途中で行き止まりになってしまい、宙太郎は空丸に追い詰められてしまいます。そこへ、トンネルの天井を破壊して、なんと天火が現れたのです。実は天火は死刑直前に比良裏によって救出されており、力が暴走しないように監視されながら匿われていたのです。それは比良裏が上官の命で行ったことで、右大臣も犲も知らないことでした。
天火が開けた穴から射し込む日光に怯んだ空丸が逃げ出し、宙太郎は天火と共に空丸を追います。その宝刀を振るうことで大蛇を空丸から切り離せると天火から教えられ、宙太郎は言われた通りにやり、なんとか大蛇を切り離すことに成功し、空丸を取り戻したのでした。しかし300年前までは牡丹の術で大蛇を封印できていたものの、今は力を失ってそれができなくなっています。
しかし牡丹が言うには大蛇は大蛇にしか殺せない、一度大蛇が宿った体は大蛇と分離しても大蛇の分身だから空丸になら大蛇を封印するのではなく殺せるのです。それを知った空丸は壊れてしまった宝刀の代わりに、合流した蒼世から安倍家の宝刀を受け取りました。曇家の宝刀は器を護る刀でしたが、代々大蛇を斬ってきたのが安倍家の刀なのです。これを手に、空丸、武田、宙太郎が大蛇を追うのでした。
曇天に笑うの漫画の結末は?
大蛇を追うところまでのあらすじをネタバレしてきましたが、では結末がどうなったのかをネタバレしていきます。安倍の宝刀を持った空丸は大蛇を斬れるのか、大津の地に太陽は戻るのか、あらすじをご紹介します。
大蛇との決着のあらすじをネタバレ!
空丸たちを見送った天火と蒼世のは白子と狐の面の男と対峙しますが、面の男は天火と蒼世に飛びかかり、彼らもろとも爆発の中へ飛び込んでいきます。それを見ていた空丸も体力の限界が近づいており、風魔や囚人たちと戦って食い止めている犲、そして比良裏と牡丹、錦にもピンチが訪れますが、そこへ大津のみんなが加勢にやってきます。そして武田の危機を、落ちていったと思われた蒼世が救い、天火も戻ってきます。
自分たちの大津を護ろうと立ち上がったみんなに「近江魂を見せてやろう」と天火が声をかけ、鼓舞します。その姿を見て勇気をもらった空丸も再び立ち上がり、大蛇に立ち向かいます。そして安倍家の宝刀で大蛇を斬り、退治することに成功したのでした。
大蛇討伐後のネタバレ!
大蛇が死に、立ち尽くす白子の元に天火、空丸、宙太郎が駆けつけます。「言い訳をしろ」と天火は言いますが、白子は割れた狐の面で顔を覆い、崖から飛び降りてしまうのでした。かくして大津の地には久しぶりに晴天の日が訪れました。天火は大蛇退治の際の大怪我と今までの大蛇細胞実験の影響で一生下半身不随の体になりましたが、木製の車椅子で元気に駆け回っていました。
空丸は天火に「白子さんのことは許すことはできない。でも会いたいとも思う」と言い、宙太郎も同じだと言いました。少しだけ悲しい影を落とした出来事でしたが、それでも彼らは前を向いてこの晴天の下で笑って生きていこうと誓うのでした。これが「曇天に笑う」のネタバレあらすじです。
曇天に笑うの登場キャラクターの魅力を紹介!
「曇天に笑う」の漫画やアニメに登場する魅力的なキャラをご紹介していきます。漫画「曇天に笑う」は「曇天に笑う 外伝」も含めてキャラが多いですが、それぞれのキャラたちの掘り下げも深く描かれており、どのキャラにも感情移入をして楽しめる作品となっています。少しずつお話のあらすじやネタバレも交えながら、その魅力的なキャラたちについて、声優さんの紹介も合わせて解説していきます。
曇天火役:中村悠一
「曇天に笑う」といえばこの人、曇天火は24歳で曇神社14代目当主を務めています。大蛇細胞を体内に入れられたせいもあるのですが、元から強く、身のこなしも軽く、鉄扇を武器にいとも簡単に相手を倒します。太陽のように明るく豪快で、誰からも慕われ、頼りにされる人物です。しかし両親の惨殺の記憶を弟たちを護るために一人で背負い、大蛇細胞の副作用で苦しんでいることも誰にも言わず、人知れず一人で全てを抱えてきました。
家族思いで何よりも弟たちを大切に思い、仲間に迷惑をかけないように犲を抜けるほど仲間思いな青年です。人には頼られるのに人に頼ることができずに自分を犠牲にしてしまう面がありますが、弟たちの成長や蒼世たちの思いを知り、少しずつ変わっていきます。大蛇討伐後、体内から大蛇細胞はだいぶ抜けましたが、半身不随となりました。しかし明るく強い太陽のような大きな男であり、漫画のファンからの人気も高いキャラです。
曇天火を演じたのは中村悠一さんです。1980年2月20日生まれの人気実力ともに高い声優さんです。低く大人な雰囲気のかっこいい声質をしており、大人なキャラやイケメンキャラ、はたまたギャグキャラまで幅広い演技をします。「魔法科高校の劣等生」の司波達也役、「ハイキュー!!」の黒尾鉄朗役、「おそ松さん」の松野カラ松役などたくさんのキャラを演じています。
曇空丸役:梶裕貴
「曇天に笑う」で破天荒な長男と自由な三男に挟まれ、何かと苦労をする常識人で真面目な16歳の空丸です。大蛇細胞で命を繋いだ天火は先がどうなるか分からない自分よりもふさわしいと認め、空丸に曇家の護り刀を託します。まだまだ戦いにおける強さでは天火に敵わないながらも、天火の背を追いかけて修行に励んでいます。そのために犲の隊長である蒼世に半ば強行的に弟子入りし、蒼世の元で稽古をつけてもらっているのです。
天火が死刑になり、それでも気丈に振る舞ってはいたものの、その心の弱さにつけ込まれて大蛇を体内に宿し、侵食されてしまいました。それでも兄弟の絆で己を取り戻し、大蛇を封印ではなく倒すことに成功しました。そして自分の弱さを理解して受け入れながらも少しずつ自信をつけています。敵味方関係なく困っている人をほっておけない優しさも持ち、錦を迎え入れ、これからもにぎやかな曇家を支えていくしっかり者のキャラです。
「曇天に笑う」で曇空丸を演じたのは梶裕貴さんです。1985年9月3日生まれで、たくさんの人気キャラを演じる他、今年は自伝本も出版されています。「進撃の巨人」のエレン・イェーガー役、「ハイキュー!!」の孤爪研磨役、「僕のヒーローアカデミア」の轟焦凍役などで知られています。熱い演技と快活な声でいわゆる主人公声と言われ、少年漫画原作のアニメの主人公キャラを演じることが多い声優さんです。
曇宙太郎役:代永翼
「曇天に笑う」の愛されキャラで、誰よりも天火が大好きで、明るく自由人な12歳。赤ん坊の頃に両親を亡くしたため両親の記憶はないが、天火と空丸、そして白子が親代わりとなり兄としてもたくさん愛してくれたため、真っ直ぐに育ちました。庭に住みつくタヌキにゲロ吉と名付け、かわいがっています。担任の牡丹を母親のように慕っておりますが、曇家の人間以外には懐かないゲロ吉が牡丹には懐くのを不思議に思っていました。
天火への愛情と人を疑うことを知らない真っ直ぐさのせいで嘉神にたぶらかされて結果的に獄門処の囚人たちの脱獄を手助けしてしまう形になりましたが、その過ちは一生かけて償っていくという覚悟を胸に、大きく成長しました。一人ぼっちだと言う嘉神を、騙されたというのに励まし、嘉神が変わるきっかけにもなりました。愛情を一身に受けて育った宙太郎は周りにも愛情深い男の子になったのです。
「曇天に笑う」で明るく無邪気な曇家三男の曇宙太郎を演じたのは代永翼さんです。1984年1月15日生まれで、代表作は「カードファイト!!ヴァンガード」の先導アイチ役、「Free!」の葉月渚役、「弱虫ペダル」の真波山岳役などです。高音でかわいらしいと評価されている声が特徴で、宙太郎のような少年キャラを演じることも多い声優さんです。
金城白子役:櫻井孝宏
「曇天に笑う」で曇家に居候し、料理以外の家事ほとんどをこなし、時には危険な敵を倒すなど曇家のために尽くす25歳。10年前、瀕死の重傷を負い倒れていたところを天火に拾われ、天火に言われてそのまま曇家に住むことになりました。空丸たちの面倒をよく見て、ぐうたらな天火の世話も焼き、穏やかで優しい、母のような兄のような存在のキャラでした。
実は風魔の忍であり、それ自体は天火も知ってはいましたが、10代目風魔小太郎という風魔の長だったのです。長年曇家を護っていながら虎視眈々と新政府を倒し、戦乱の世を再び取り戻して風魔の活躍できる時代を掴むことを狙っていたのでした。獄門処にいる双子の弟と内通し、大蛇の復活に合わせて風魔の忍たちと脱獄した囚人たちを利用して国家転覆を謀るも失敗し、崖から飛び降り、「曇天に笑う」では消息は不明となっています。
「曇天に笑う」の鍵とも言えるキャラ・金城白子を演じたのは櫻井孝宏さんです。1974年6月13日生まれで、これまでの代表作は「ダイヤのA」の御幸一也役、「おそ松さん」の松野おそ松役、「コードギアス 反逆のルルーシュ」の枢木スザク役などです。また櫻井さんが演じたキャラが終盤で裏切り、いわゆるラスボスキャラや黒幕となることが多く、櫻井さんが出演していると「裏切るのでは…」と予想されることも多いです。
安倍蒼世役:鳥海浩輔
「曇天に笑う」の世界で重要な役割を担う右大臣直属部隊「犲」の隊長であり、天火と妃子とは犲創設時からの幼馴染みである24歳。陰陽師として名を馳せる安倍家の跡取りだったが剣の道を選び、大湖に引き入れられて犲に入りました。気高く冷静なキャラで、腕っ節も強く切れ者であり、隊員たちからの信頼も厚い青年です。かつていっしょに夢を追った天火が犲を抜けた理由を知らず、ずっと複雑な感情を持っていました。
天火の死刑宣告の時に大蛇実験のことを知り、天火がいなくなってからは空丸に稽古をつけるなど、曇家を気にかけてくれていました。空丸が大蛇の器だと告げてきた時は天火の死から涙を流していない空丸に泣く場所を提供し、匿うなど、ポーカーフェイスの下はとても優しいところがあるのです。また、大蛇細胞の人体実験が自らが仕えてきた右大臣・岩倉具視が自身の大病を治すために行っていたことを知り、複雑な思いを抱きました。
表情をほとんど動かすことがなく言葉も少ない男ですが、天火のことは誰よりも認めており、とても仲間思いの熱い男であり、漫画やアニメでも非常に人気のあるキャラです。
「曇天に笑う」の天火の幼馴染みで好敵手でもあるキャラ・安倍蒼世を演じたのは鳥海浩輔さんです。1973年5月16日生まれで、低めのダンディな声をしています。代表作は「うたの☆プリンスさまっ♪」の愛島セシル役、「弱虫ペダル」の今泉俊輔役、「刀剣乱舞」の三日月宗近役などです。
佐々木妃子役:大原さやか
「曇天に笑う」で人気の高い「犲」の隊員の中で、紅一点の姉御肌の強くてしっかりしたキャラです。妃子と書いて「きーこ」と読みます。天火と蒼世と同い年の24歳で、二人とは犲創設時からの幼馴染みでよく知った仲です。とてもセクシーな見た目ですがさすが精鋭「犲」の隊員なので、二丁拳銃で華麗に敵を倒します。
「曇天に笑う」の犲隊員の紅一点、セクシーな女性キャラ・佐々木妃子を演じたのは大原さやかさんです。12月6日生まれで、代表作は「FAIRY TAIL」のエルザ・スカーレット役、「監獄学園 プリズンスクール」の万里役、「美少女戦士セーラームーンCRYSTAL Season3」の海王みちる役などです。
鷹峯誠一郎役:安元洋貴
「曇天に笑う」の犲の隊員・鷹峯誠一郎は36歳の大柄で豪快な性格の男性で、両刃の大剣を振るうほどの力を持ち、特に武田を目にかけて面倒を見ています。大蛇の器として自我を失った空丸に襲われ重傷を負いますがなんとか回復し、まだ治ってはいないものの大蛇との最終決戦の際には犲の隊員の元に参戦しています。
「曇天に笑う」で鷹峯誠一郎役を演じたのは安元洋貴さんです。1977年3月16日生まれで、とても低い通る声が特徴の声優さんです。代表作は「鬼灯の冷徹」の鬼灯役、「弱虫ペダル」の金城真護役、「FAIRY TAIL」のエルフマン・ストラウス役などです。
武田楽鳥役:下野紘
「曇天に笑う」の犲最年少の隊員・武田楽鳥(らくちょう)はそばかすがトレードマークの19歳で、幼少期に助けてくれた犲に憧れ、弟子にしてほしいと何度も通い詰め、その熱意を認められて入隊した青年です。歳の近い空丸とは何かと張り合うことが多いですが、お互いを認め合う好敵手でもあります。空丸に触発され、もっと強くなりたいと願い、鷹峯にしごかれています。
「曇天に笑う」で武田楽鳥を演じたのは下野紘さんです。1980年4月21日生まれで、明るくかわいらしい少年声が特徴で、いわゆるヘタレキャラを多く演じる声優さんです。代表作は「進撃の巨人」のコニー・スプリンガー役、「うたの☆プリンスさまっ♪」の来栖翔役、「弱虫ペダル」の鏑木一差役などです。
屍千狼役:岩崎ひろし
犲の隊員・屍千狼(シー・チェンラン)はとても小柄な男性で頭巾と仮面で顔を隠しています。年齢不詳ですが、清国の出身で片言の日本語を話し、よく犬飼の肩に乗っています。謎の多い男性ですが、チラッと顔が見えるシーンがあり、皺だらけだったことと若い隊員や空丸たちへの口ぶりからは老人であることが窺えます。みんなからは「シーさん」と呼ばれています。
屍千狼を演じたのは岩崎ひろしさんです。1953年5月29日生まれで、劇団青年座に所属し、俳優としても活躍しています。吹き替え声優としても活躍されていて、「スター・ウォーズ」では故・野沢那智さんの後を引き継いでC-3PO役を演じたり、「Mr.ビーン」で知られるローワン・アトキンソンさんの吹き替えも担当しています。
芦屋睦月役:藤原祐規
芦屋睦月は陰陽師として名高い芦屋家の出身です。同じ陰陽師である安倍家とは犬猿の仲であり、かつて600年前の彼の先祖である芦屋満月は大蛇側につき、大蛇討伐派の安倍家とは敵対していました。しかし睦月にはそれは関係ないものであり、蒼世に従い、蒼世の指示であれば聞くという27歳の青年です。飄々とした性格といわゆる糸目キャラで心の内がなかなか読めません。
芦屋の口元を覆う布の下には紋様が描かれ、布を外すと強力な術を使えます。何を考えているのかは分かりづらい彼ですが、実は大の女好きであり、彼が使役する式神たちもナイスバディな美人ばかりです。式神を飛ばして潜入調査をする他、彼自身も実体ではなく幻影を飛ばして行動することができます。
「曇天に笑う」で芦屋睦月を演じたのは藤原祐規さんです。1981年4月24日生まれで、声優の他に俳優として数々の舞台に立たれています。中でも「テニスの王子様」の神尾アキラ役、「ペルソナ」の真田明彦役、「最遊記歌劇伝」の猪八戒役で人気を博しました。
犬飼善蔵役:藤原貴弘
犬飼善蔵は巨漢の犲隊員で、その体格を活かし、武器を持たずに戦います。51歳と隊員の中では年長者で、隊員たちをあたたかく見守っています。シーさんと仲が良いのか、よく彼を肩に乗せて移動しています。
「曇天に笑う」で犬飼善蔵を演じたのは藤原貴弘さんです。1982年7月15日生まれで、数々のアニメに名脇役として出演されています。「黒子のバスケ」の根武谷永吉役も印象深い役でした。
牡丹役:佐藤利奈
大蛇が甦ると大蛇退治のために姿を現す式神の牡丹。安倍家の陰陽師が総出で召喚した特別な式神で、普通の式神にはできない陰陽術を使えます。300年前、曇家8代目当主の時代に大蛇を封印した際に何らかの理由で術を失ったようですが、それは8代目当主がメインの漫画「煉獄に笑う」でも未だに明かされていないので詳細は分かりません。ちなみに大蛇を封印すると牡丹も花びらとなって消えてしまいます。
600年前、曇家初代当主・景光の時代は彼らと共に行動していましたが、安倍家にいた頃は、まだ子供だった比良裏に声をかけ、気にかけていました。彼女自身はそれを忘れていたのですが、比良裏に会って思い出します。その後、大蛇封印の際に牡丹を庇った比良裏が左腕を失いながらも護ってくれ、封印が成功して消える時に比良裏と再会の約束をします。600年後、再び会った比良裏といい雰囲気になっています。
「曇天に笑う」で牡丹を演じたのは佐藤利奈さんです。1981年5月2日生まれで、代表作は「とある魔術の禁書目録」や「とある科学の超電磁砲」の御坂美琴役、「夏目友人帳」の多軌透役、「美少女戦士セーラームーンCRYSTAL」の火野レイ役などです。
比良裏役:鈴村健一
比良裏は20歳の滋賀県警の警察官で、生まれつきの隻腕ながらかなりのつわもので、西南戦争では若くして警視隊に選ばれたほどでした。しかし何度も見る夢に出てくる女性が気になり、知っているような、でも分からないその彼女に身を焦がしています。比良裏が前世の記憶をなくしていて、その女性とは牡丹だったのですが、大蛇討伐の際に記憶を取り戻し、牡丹を抱きしめます。
600年前、子供の頃に安倍家に拾われ、安倍家の捨て駒として育てられましたが、唯一自分を人として気にかけてくれた牡丹を慕い、以降ずっと牡丹を探していました。景光の元にいる牡丹と再会し、何かと言い寄りますが相手にされず、それでも愛する人を護るために身を挺し、左腕を失います。子供の頃の比良裏を思い出してくれた牡丹と再会の約束をし、600年後に再会を果たしています。
比良裏が生まれつきの隻腕なのは600年前に左腕を失ったからであり、大蛇の呪いのせいです。そのため、牡丹に会うために何度も転生しますが、その度に左腕と前世の記憶は失われているのです。それでも何度も牡丹に恋をして、今度は牡丹と共に生きたいと願っているのです。
比良裏を演じたのは鈴村健一さんです。1974年9月12日生まれで、声優界きっての愛妻家としても有名です。代表作は「黒子のバスケ」の紫原敦役、「うたの☆プリンスさまっ♪」の聖川真斗役、「おそ松さん」のイヤミ役などです。
錦役:能登麻美子
錦は元は風魔の里で忍となるべく修行していましたが、最後の試練に耐えきれずに半端者となってしまった女性です。試練を乗り越え、風魔の忍となった者は白髪と紫眼になるのですが、錦は半分ずつが黒髪黒目のままです。獄門処で看守として働いていましたが、爆破事件の後に辞め、行くところがなかったところを空丸が曇家へ迎え入れてくれて以来、空丸を慕っています。ちなみに白子もですが、錦も壊滅的に料理が下手です。
錦役を演じたのは能登麻美子さんです。1980年2月6日生まれで、代表作は「君に届け」の黒沼爽子役、「海月姫」のジジ役、「花咲くいろは」の輪島巴役などです。
ゲロ吉役:田中あいみ
曇家の庭に住みつき、宙太郎が飼っているタヌキのゲロ吉は実は妖怪で、600年前の景光の時代から曇家と共に生きてきました。ちなみに景光には「ぽこ」という名前で呼ばれていました。特徴的な鳴き声をしています。普段は普通のタヌキの姿ですが、巨大化し、空を飛ぶこともできます。
ゲロ吉役を演じたのは田中あいみさんです。1992年4月28日生まれで、「曇天に笑う」出演時はまだデビューから1年ほどの新人でしたが、その後「干物妹!うまるちゃん」の主人公・土間うまる役を演じて大ヒットしました。
曇天に笑うの外伝とは?
曇天に笑う 外伝のネタバレあらすじ
漫画「曇天に笑う 外伝」は「曇天に笑う」の後日談として描かれた漫画で、コミックスは全3巻です。ネタバレあらすじとしては大蛇討伐から1年後を描いており、15代目当主として修行に励む空丸や、犲が大湖と小雪の墓前で解散宣言をし、それぞれの道を歩むことになる様子などが描かれています。
ネタバレですが、未だに何者かの指示により大蛇細胞の実験が続けられていることを知った空丸と武田がそれに蒼世が関わっているかもしれない証拠を見つけます。なんとしてもそれを食い止めるべく動き出す二人。一方天火は妃子と二人で旅に出ます。そこで実は生きていた白子と会うのですが、白子が変装していたため、天火は気づいていません。また、白子の生い立ちや長になる過程も描かれています。
その他のネタバレとしては、みんなとしあわせに暮らしていたはずの牡丹がある日突然姿を消してしまい、比良裏が探すのですが、なぜか比良裏以外の全員から牡丹の記憶が消えていました。しかし芦屋睦月も記憶は消えなかったようで、牡丹を探すことに協力をすると比良裏に申し出、二人は旅立ちます。また、空丸たちは大蛇実験に関してはどうやら陸軍が指揮をしているという疑念に行き当たります。
しかしそれが陸軍の西野という者が不正に行っていたことであり、蒼世たちは黒幕をあぶり出すために実験に協力しているかのようなふりをしていた、と判明します。全てが明らかになり、大蛇実験の件は歴史から消し去られました。その後のネタバレとしては、屍と犬飼は引退、蒼世と鷹峯は海軍と陸軍へ、芦屋はまだ比良裏と旅を続行中、天火は政府から外交に誘われ、弟離れのためにも海外に旅立つことになりました。
漫画「曇天に笑う 外伝」についてはWIT STUDIO制作の映画として三部作が公開されています。こちらでは簡単なあらすじだけですが、外伝も大変中身の濃い作品ですので、おすすめです。
曇天に笑うのあらすじのネタバレまとめ!
ここまで「曇天に笑う」のアニメや漫画についてネタバレを含めたあらすじをご紹介してきました。大蛇とのバトルも見どころですが、家族の絆や仲間の絆などの愛情に溢れたお話でもあります。ネタバレやあらすじだけでは分からないその魅力をぜひご自身の目でも確かめてみてください。