海がきこえるのあらすじや感想・名シーンまとめ!ジブリの異色作品?

スタジオジブリ制作のアニメーション作品「海がきこえる」のあらすじや視聴者たちの感想・名シーンをまとめていきます。ジブリの異色作品とも言われている「海がきこえる」は氷室冴子による小説を原作としており、アニメ作品とは物語が違っているところがあります。今回は「海がきこえる」のあらすじを分かりやすく解説したうえで、名シーンを画像付きでまとめていき、作品を観た視聴者たちの感想を紹介していきます。

海がきこえるのあらすじや感想・名シーンまとめ!ジブリの異色作品?のイメージ

目次

  1. 海がきこえるのあらすじと感想や名シーンを紹介!
  2. 海がきこえるとは?
  3. 海がきこえるのあらすじを結末までネタバレ!
  4. 海がきこえるの名シーンを紹介!
  5. 海がきこえるはジブリの異色作品なのか?
  6. 海がきこえるの感想や評価を紹介!
  7. 海がきこえるのあらすじと感想や名シーンまとめ!

海がきこえるのあらすじと感想や名シーンを紹介!

ジブリの異色作品と呼ばれているアニメーション「海がきこえる」は氷室冴子の小説を原作としており、アニメとストーリーが違う部分があるため、今回はアニメ版「海がきこえる」の物語のあらすじを登場人物の関係性などを説明しながら、分かりやすく解説していきます。その後に「海がきこえる」の名シーンを画像付きで紹介し、ファンから寄せられたあらゆる感想を考察していきます。

海がきこえるとは?

「海がきこえる」は氷室冴子の小説を原作とし、スタジオジブリが1993年5月5日にスペシャルアニメーションとして放送されました。監督は「きまぐれオレンジロード あの日にかえりたい」などの劇場アニメ作品で監督を務めた事がある望月智充が担当しています。物語は高知県と東京を舞台としているため、登場人物たちの多くが高知弁で話すことも特徴で、高知県出身の声優である島本須美から出演声優への方言指導が行われました。

海がきこえるのあらすじを結末までネタバレ!

高校時代の思い出!

「海がきこえる」の主人公である杜崎拓は東京にある大学の1年生で1人暮らしをしています。今回初めての夏休みを迎えており、高校の同窓会に出席するために地元である高知県に帰省する事になりますが、空港まで向かう途中の駅で高校の時の同級生である武藤里伽子に似た女性を見かけます。その後空港にたどり着き飛行機に乗った拓は高校時代の思い出が蘇りだし、ここからは高校時代の回想によって物語が進んでいきます。

高校2年生である杜崎拓は、夏休み中で飲食店でのバイトに精を出していました。ある日のバイト中に同じ学校の友達である松野豊から学校に呼び出されます。バイトを早退した拓が松野の待つ学校の教室に到着すると、窓の外のある女子を眺めている松野がいました。拓が何の用で呼び出したんだと聞いてみると、松野はその眺めている女子は自分のクラスへ編入する事になった東京からの転校生でとても美人だという事を語り始めます。

その後、拓は松野にその転校生の名前は武藤里伽子だという事を教えてもらい紹介してもらいます。軽く会釈をし去って行った里伽子を見送り、拓と松野の2人は商店街を散歩しますが、松野は心ここにあらずといったような態度で、拓の世間話をまるで聞いていません。すると拓の話をさえぎって松野は急に里伽子の事を語りだし、それにより拓は松野が里伽子の事を気になりだしている事から自分の事を呼びつけたのだと気付きます。

修学旅行はハワイ!

拓は間近に修学旅行を控えており、行き先はハワイでしたがあまり乗り気ではありませんでした。それは拓が同じ学校の中等部時代に、学力の向上などを理由に修学旅行を中止された事があり、今さら中等部時代の穴埋めのようにハワイに連れていくという方針が気に食わなかったからです。拓と松野は中等部時代に修学旅行の中止に対して共に抗議した事があり、それにより拓は松野の事を尊敬し親友と考えるようになりました。

里伽子はスポーツ万能で勉強の成績も良かったのですが、冷たい雰囲気を持っていたためクラスで浮く存在になっており、孤立していました。同じクラスの松野だけが里伽子の事を心配し積極的に話しかけており、里伽子にも良い人だと思われています。そんな中ついに修学旅行先であるハワイに行く当日になり、ハワイに到着した生徒たちは綺麗な海やプールなどを楽しみます。

ハワイでの修学旅行も明日が最終日となった日に、拓はホテルのロビーで里伽子に話しかけられます。里伽子は松野から拓の事を聞いていたため話しかけてみたという事でした。そして里伽子は財布を落としてしまったのでお金を借してほしいと拓に相談し、かわいそうだと思った拓は6万円を渡します。里伽子はこの事は母親にばれたくないから誰にも言わないでほしいと拓に言い残し去っていきます。

しかし里伽子の事が好きな松野に2人で話しているところを見られてしまい、焦った拓は里伽子にお金を貸したという事を言ってしまいます。この事がに里伽子にばれてしまい、拓は最終日の前日の夜に里伽子に「杜崎君って男の子のくせにおしゃべりなのね」と嫌味を含んで言われてしまい、この事で拓は腹が立ってしまいます。ちなみに拓は高知に帰って来るとちょっとした腹いせとして友達が隠し撮りした里伽子の水着の写真を買います。

新学期のあらすじ

新学期になり、3年生になると拓と里伽子は同じクラスになりました。しばらくすると、今まで生徒の中で孤立していた里伽子にも小浜祐実という友達が出来ました。小浜はお嬢様育ちで真面目で優しい性格をしており、人に冷たく当たってしまう里伽子とは正反対でしたが気が合うようで、お昼にお弁当を一緒に食べるなど常に一緒に行動するようになりました。他の生徒にはまるで里伽子は女王様で小浜が侍女に見えていたようです。

ゴールデンウィークになりましたが、拓は里伽子に貸したお金を返してもらっていませんでした。そんななか拓が家にいると小浜から電話がかかってきて、とても焦っている様子でした。

小浜は里伽子と2泊3日で大阪にコンサートに行くために空港に来たのですが、里伽子は突然父親に会うために東京に行こうと言いだし、小浜にも付いてきてほしいと言っているという事で、拓に空港まで来て里伽子を説得してほしいと頼んできました。

拓はなぜ自分に頼むのかと小浜に聞くと、里伽子は東京まで行くお金を拓に借りたという事を小浜に言ったようで、小浜は2人が親しい関係なのだと思ったようです。里伽子はこのために自分にお金を借りたのだと気がついた拓は怒ってすぐに空港まで向かいました。空港に到着し2人と合流した拓は小浜には気分が悪くなったから帰ってきたと親に言うように提案し、東京に行く里伽子には自分が付いて行くことにしました。

初めての東京旅行のあらすじ

飛行機に乗り拓と里伽子は東京に到着しました。里伽子はすぐに自分が以前住んでいた父親のいるマンションに拓と共に向かい父と再会しますが、父は新しい女性と新しい家庭を築いていました。拓は里伽子の父親に6万円を返してもらい、泊まるホテルを紹介してもらいました。拓がその夜ホテルでくつろいでいると、父親の事でショックを受けた里伽子が泣きながら部屋に入って来てこの部屋に泊まるという事を言い出します。

拓が里伽子にビールか何かを飲むかと尋ねると、里伽子は拓にコークハイを作ってくれるように頼み、2杯ほど飲むと酔ってしまい、お顔を赤くしながら父親に対しての文句を一通り言い終わると「私ってかわいそうな女ね」と一言つぶやきベッドで寝てしまいます。寝る場所が無くなってしまった拓はバスタブで寝る事にし、「僕の方がかわいそうだ」と思いながら眠りにつきます。

里伽子の元カレと会ったあらすじ

朝になり拓が起床すると、里伽子がトイレもシャワーも使えないという事で怒っていました。その後に里伽子は東京の友人が1階のロビーに来ているという事でお洒落をして出かけて行きました。しばらくすると部屋に里伽子から電話がかかって来て、友人とお茶をしているから来てほしいと言ってきたので、拓が向かうと里伽子と話をしていた人物はハンサムな男性で、里伽子の元カレだということでした。

男性は岡田という名前で、里伽子と2人で軽薄な恋愛話ばかりをしていたため、拓は呆れながらきいていました。岡田の「里伽子のお母さんはひどい人だ、可愛い里伽子を高知に連れて行くなんて」という言葉に怒った拓は「くだらない」と言い部屋に戻ってしまいます。

しばらくすると拓の部屋に里伽子が戻ってきて、自分の話しかせずに高知での学校生活などを全く聞いてくれなかった岡田に失望し、そんな男性と付き合っていた自分を恥じました。

最悪な東京旅行から帰省したあらすじ

拓は里伽子に「さんざんな東京旅行になっちゃったわね」と言われ、確かに2人にとって最悪な東京旅行であったと感じていました。ゴールデンウィークも終わった事で、2人は通常の学校生活へと戻っていきましたが、里伽子はもう拓に話しかける事は無くなりました。ある日、拓は松野に里伽子との東京旅行が学校で噂になっている事と、里伽子に告白したが「高知の男も高知弁で喋る男も大っ嫌い」と言われてしまった事を語りました。

里伽子の松野に対する言い方に腹が立った拓は教室にいる里伽子を廊下まで呼び出します。その時に同級生が野次馬になり2人の様子をうかがっていると、拓は松野への態度に対して里伽子に「お前は最低だ」と言い放ちます。すると里伽子は拓にビンタをし、その後、拓もビンタを仕返すと、里伽子は「ずいぶん友達想いじゃない!もういいでしょ!」と言い怒って去っていきました。

松野との喧嘩のあらすじ

文化祭の季節になり、拓のクラスメートたちは出し物の練習に明け暮れる日々を過ごしていましたが、里伽子だけは練習に参加せずにいました。里伽子はその事でクラスの女子から反感を買い、学校のゴミ捨て場に呼び出されてしまいます。里伽子がつるし上げにされていると、偶然通りがかった拓がその一部始終を見てしまい、拓に気付いた里伽子は助けてくれなかった拓にビンタをして泣きながら走り去って行ってしまいます。

そこに松野が現れて拓に何があったのかを尋ね、拓は一部始終を話します。松野は真剣な表情で「お前止めなかったのか?」と聞くと、拓は「止めたってまた文句言われるだけだし」と言います。次の瞬間、松野は拓を殴り飛ばし、「お前は馬鹿だ」と言い残し去って行ってしまいます。この時、拓は次の日になったらまた松野と仲良くできるだろうと考えていましたが、この時から卒業するまで2人が会話することはありませんでした。

松野との再会のあらすじ

拓は地元の高知に向かっている最中に高校生の時の事について思い出していると、飛行機は高知の地元に到着しました。すると空港まで松野が車に乗って迎えに来てくれており、松野は高校生の時に殴った事を拓に謝ります。2人は海を眺めながら昔話に花を咲かせていると、松野はあの時殴ったのは里伽子の事が好きな自分に拓が気を遣っていた事に対してであり、拓が里伽子の事を好きな事に初めて気がついたからだと語りました。

同窓会のあらすじ

拓と松野の2人は同窓会に向かい、久しぶりの同級生たちと再会しました。同窓会に遅れて小浜が到着し、その後に拓は仲の良いメンバーと共に夜の高知城を眺め、里伽子と2人でこんな風景を眺められたらと考えていました。すると小浜が前日に里伽子と会った話をし、里伽子が東京に会いたい人がいて、その人はお風呂で寝る人なんだと言った事を拓に教えてくれました。その話を松野は微笑みながら聞いていました。

物語の結末は!?

東京に戻った拓は、また駅の反対ホームで里伽子に似た女性を見かけます。急いでそちら側に向かってみると、その女性はまぎれも無く里伽子であり、微笑みながら軽く会釈をしてきました。その姿をみた拓は、ああやっぱり自分は里伽子の事が好きなんだと実感する、というところでアニメ版「海がきこえる」の物語は幕を閉じます。

海がきこえるの名シーンを紹介!

拓と里伽子が2人で歩くシーン

ハワイ旅行の後に多少打ち解けあった拓と里伽子が海辺を背景に歩くという名シーンがあります。画像にもあるようにこの時の海は黄金色に染まっており、切なくも美しい印象を与えます。この時に前を歩く里伽子と後ろを追いかけるように歩く拓の姿は、2人の関係性を表わしているように描かれており、物語の本筋のすべてをとらえているかのような名シーンになっております。

転校生がやってきたシーン

あらすじにもあったように里伽子は転校生として拓の高校へと編入してきて、勉強も出来てスポーツ万能であるなど才色兼備の女性であったため、ただでさえ東京から来たというだけでも注目されるところを同級生の男子たちに憧れの的のような表情で見られます。里伽子の何気ないしぐさなどを、まるで憧れの女優を見るような表情が男子たちと里伽子との距離感をうまく表しており、「海がきこえる」の名シーンの1つとなっています。

里伽子がコークハイを飲むシーン

あらすじにもあったように、父親が新しい家庭を築きショックを受けていた里伽子が拓に作ってもらったコークハイを飲むシーンがあります。この時に里伽子は2杯ほど飲んで酔っぱらってしまい、むっとした表情で父親への文句を並べますが、この時の里伽子は普段のクールな里伽子の印象とはかけ離れていて子供っぽくさえ感じさせるので可愛く見え、「海がきこえる」の面白い名シーンとなっています。

里伽子が拓に泣きながら飛びついた名シーン

あらすじにもあったように、東京で父親に新しい家庭がある事にショックを受け、泣きながら拓に飛びつく名シーンがありますが、この時に里伽子は初めて自分の弱さを拓に見せます。今までの家庭環境などの事で多くの事を我慢しており気丈にふるまっていた里伽子でしたが、この時に感情が爆発し、拓にすべてを打ち明けます。里伽子の拓に対しての信頼感と本音が垣間見ることの出来る名シーンです。

海で拓と松野が話す名シーン

あらすじにもあったように、同窓会のために高知に帰ってきた拓と、京都の大学へと進学した松野が海を眺めながら話すシーンがあります。海で2人は風に吹かれながら、拓は里伽子の事が好きなんだということに気がついたと言う松野と、それを無言で聞いている拓の2人の表情はすがしがしい笑顔となっており、里伽子によって作られた2人の壁が壊れた瞬間となった素晴らしい名シーンとなっております。

駅で拓と里伽子が再開する名シーン

同窓会が終わり東京に戻ってきた拓が、駅で里伽子と再会するシーンがありますが、この時に拓は見間違えでは無いかと確認するように里伽子の事を見ます。この時に拓は里伽子の事が本当に好きだったんだと気付き、悟ったような笑顔になり、里伽子もすべてを理解したかのように笑顔で会釈をします。苦難を乗り越え2人の心が通じ合ったこの瞬間は、物語のラストに相応しい名シーンとなっています。

拓が松野に対してイラつく名シーン

「海がきこえる」の物語の序盤で、あらすじにもあったように、松野が里伽子に惹かれているという事を知った拓は、イラついた表情を浮かべながら、「松野、お前あんな女がいいのか」と心で思うシーンがあります。中等部時代から拓は松野の事を尊敬しており、高飛車な態度をとる里伽子は松野にふさわしくないと考えた事から生まれた感情でした。拓の友達を思う気持ちや、里伽子に対する嫉妬などもうかがえる名シーンです。

拓と里伽子がビンタをし合う名シーン

「海がきこえる」で、松野が里伽子に心の無い言葉を言われた事で腹が立った拓は里伽子に抗議しに行きますが、この時に拓は里伽子にビンタされてしまいます。しかしここで男性である拓が女性である里伽子に思いっきりビンタを仕返すという異色の名シーンがあります。自分の心をえぐらないでほしいという里伽子の思いと、友達の事を思うというそれぞれの真っ直ぐな気持ちが表れている名シーンとなっております。

里伽子の見せる二面性

「海がきこえる」のヒロインである里伽子は、クールな態度をとるときもあれば、少女のような無垢な笑顔を見せるときもあります。どちらが本当の里伽子なのかと考えながら作品を観る視聴者も多かったですが、これはどちらも本当の里伽子であり、「海がきこえる」のラストシーンで里伽子が拓に向けて会釈をして見せてくれた笑顔は二面性を持っていた里伽子が1つになり、非常に落ち着いた表情になっていました。

「耳をすませば」に拓と里伽子が登場している!?

スタジオジブリが1995年に公開したアニメ映画作品である「耳をすませば」に、拓と里伽子がカメオ出演しています。場面は主人公である雫が電車に乗っているシーンで、雫の座っている電車の窓から、荷物を持ち立っている拓と、椅子に座っている里伽子の姿が確認できます。服装が高校の制服であることからして、高校時代の拓と里伽子だという事も分かります。

海がきこえるはジブリの異色作品なのか?

アニメ版「海がきこえる」はスタジオジブリ作品ではありますが、放送された1993年時点で初めて宮崎駿や鈴木敏夫を起用しないアニメ作品となりました。「紅の豚」の制作を終えた宮崎は次回作のアイデアに行き詰っており、その様子を見た鈴木が若いスタッフに何か作らせようと提案し、以前から「海がきこえる」のアニメ制作を熱望していた望月智充を監督に起用し、スタジオジブリの新人スタッフたちと共に制作が開始されました。

「海がきこえる」はスタジオジブリ作品で唯一、主人公に専業男性声優(飛田展男)を迎えた作品となっており、またキャスト陣のほとんどが専業声優で占められています。また「海がきこえる」はスタジオジブリ作品の中で唯一の劇場アニメではなくテレビ放送向けに作られたスペシャルアニメです。また未成年の飲酒シーンがあるため、1993年から地上波で2度しか放送されていません。

またスタジオジブリのプロデューサーであり、望月智充を監督に抜擢した鈴木敏夫は、「海がきこえる」は「スタジオジブリ史上最も予算の回収に苦労した作品である」と「海がきこえる」のDVD特典映像で述べています。このようにテレビ放送では合わないという事態を招いたので、スタジオジブリがテレビ放送でアニメ作品を作らなくなった理由にもなりました。

海がきこえるの感想や評価を紹介!

見ていて清々しい!

「海がきこえる」のメインキャラクターである拓と里伽子、そして松野は全員良いところもあれば悪いところもあります。突然東京に行くと言いだす里伽子やそれに付いて行くという拓は、若者を感じさせてくれるため見ていてすがすがしいという視聴者の感想があります。また松野が拓を殴ったシーンは「うわ、かわいそう」という事で思わず笑ってしまったというファンもいます。

BGMが最高!

アニメ版「海がきこえる」では2度、吉祥寺の駅でのシーンがありますが、この時に使われている曲は「ファーストインプレッション」という曲で、切なくも優しい曲調でのため、「物語の本筋を物語っているかのような曲で、シーンにマッチングしていて最高!」という視聴者がいます。また拓が東京から高知に向かうシーンで流れている、主題歌である「海になれたら」のインストバージョンは「旅立ちにぴったり!」という方もいます。

夏にぴったり!

アニメ版「海がきこえる」は1993年の映画ですが、昔ハマって現在まで愛されている作品です。主人公たちが海を眺めているシーンや、ハワイでのプールや海などが夏にぴったりという視聴者の感想があります。また氷室冴子による原作の小説もあるので、アニメ版「海がきこえる」を観た後に、原作である小説を読むというファンも少なくありません。

若い時代をさらけ出した作品!

「海がきこえる」の主要人物たちは全員高校生であり、思春期を過度にさらけ出したキャラクターたちだという意見があります。最初から理想を込めたキャラクターではなく、その時代の高校生の心を映し出しているため、若いときにはそんな事もあるというように同調できるかどうかが、キャラクター達に愛着が湧くかどうかの鍵になるという感想があります。

拓と付き合いたい!

「海がきこえる」の主人公である杜崎拓は、里伽子の事を心配したことで東京に付いて行ったり、松野の事を友達として尊敬しており、自分にふさわしい女性と付き合って欲しいと願っているなど、友達想いで優しい人物として描かれています。しかし外見も良いキャラクターであるので、女性だけではなく男性の視聴者にも、「外見だけなら拓と付き合いたい、女子になりたい」と言われるなど、人気のキャラクターとなっております。

高知県民にも人気!

「海がきこえる」は高知県を舞台として物語が展開しており、主要人物たちの多くも高知弁で会話をするという作品となっていますが、高知県出身の視聴者からも愛されており、夏などに「海がきこえる」を改めて干渉し、感慨深くなり故郷の事を思い出すという視聴者もいます。とくに画像にもある帯屋町は実在するため、地元の方が見るとなおさら懐かしく感じる方が多いという事です。

耳をすませばよりも好き!

ジブリ作品である1995年公開の映画「耳をすませば」がありますが、これはジブリの若手スタッフ制作による「海がきこえる」に触発されて宮崎駿がプロデューサーを務め制作した作品です。どちらも恋愛に焦点を置いた作品ですが、「海がきこえる」の方が、拓と里伽子の学生時代に引き込まれ、最後は泣けてくるという感想があるように、メインキャラクター2人に感情移入してしまうファンも多いです。

真っ直ぐなキャラクターたちが良い!

「海がきこえる」には拓と里伽子と松野という3人の主要キャラクターが登場しますが、3人それぞれが自分の正義を持ち、それによって時には他人を傷つける事になっていても、実は裏では相手の事を思っており、それを相手も理解しているという美しさに感動したという視聴者の感想があります。それを美しく表現できる高校生という立場にスポットを当てて制作したスタッフ陣の目の付け所が素晴らしいという感想がありました。

言葉にするだけがすべてじゃないという事を教えてくれている

「海がきこえる」では松野が里伽子の事が好きですが、何故好きなのかなど多くが語られておらず、スタッフによる「ここを見てくれ」という主張も強くありません。しかしキャラクター達の表情やしぐさなどを繊細に表すことで、言葉にしなくても視聴者に伝わりやすくなっています。アニメ作品でそれを表現できたことは素晴らしく、感情移入しやすくて観やすかったという視聴者の感想がありました。

ロケ地をまわった!

「海がきこえる」の物語は東京と高知県を舞台にしており、高知県の高知空港や東京の吉祥寺駅など実際に存在する場所を使って作られているため、多くのロケ地が存在します。熱狂的なファンは東京と高知を、拓と里伽子のように飛行機で行き来し、拓が通う高校のもとになった「高知追手前高校」など、「海がきこえる」のシーンで使われたすべてのロケ地の写真を撮って画像を自身のブログなどにアップする方もいるようです。

視点を多用している

アニメ作品などでは通常主人公が物語を見ていく「目」であることが多く、主人公が他のキャラクターと話しているときは、また第3者の視点に切り替わったりすることが多いですが、「海がきこえる」は俯瞰視点というものを多く使用しています。俯瞰視点というのは誰かの視点というわけではなく、話している人物を遠くから映すというカメラを引いた方法で、アニメで俯瞰視点を使用している事が素晴らしいという感想がありました。

高知弁が素敵!

「海がきこえる」は東京でのシーンもありますが、おもに高知県を舞台にしているため、主要人物のほとんどが高知弁で会話をしますが、この高知弁が最高という女性の感想があります。画像にもあるように高知県で生まれ育ちたかったと述べており、「海がきこえる」のファンが高知県や高知弁を好きになり、高知県を好きな人が「海がきこえる」を好きになるという事にもなっています。

登場人物の感情が現実に近い!

「海がきこえる」を手掛けたスタジオジブリの若手スタッフたちは、「平熱感覚」というキーワードに重点を置き、登場人物を完成させていったと語っています。アニメ作品は、視聴者に分かりやすくするためにキャラクター達の動きや発言などを極端に表したりするものですが、「海がきこえる」のキャラクターたちは感情を抑えてあり、それにより感情が分かりづらくなっていますが、現実的で良いという視聴者の感想があります。

ローカルな雰囲気が良い!

「海がきこえる」は現実の高校生のリアルな気持ちや、恋愛などを表現している作品ですが、制作され発表されたのが1993年のため、今観るとローカルな雰囲気を感じさせてくれ、それが懐かしい気持ちになるという感想を持つ視聴者がいます。またその時代の気持ちを蘇らせてくれ、画像にもあるようにその時の気持ちは大事な場面ではなく、過ぎ去ってから気付かせてくれるという事にも気づかせてくれると語っている視聴者もいます。

拓の気遣いがイケメン!

「海がきこえる」で里伽子が父親に会うために東京に行くが、父親にはもうすでに新しい家庭があった事で泣きながら拓に抱きつくというシーンがありますが、この時に拓は傷ついている里伽子の気持ちを察し、優しく肩をそっと抱いてあげます。このシーンでの拓は突然の事で戸惑いながらも相手の気持ちを気遣っており、女性のみならず男性の視聴者も、かっこいいという感想を持つ方は少なくありませんでした。

放送されてから今までずっと見続けている!

「海がきこえる」は1993年に公開された作品ですが、現在まで何度も見た事で思い入れの深い作品となったというファンがいます。画像にもあるように「海がきこえる」の放送日であった5月5日に、24年経って初めてロケ地の1つである吉祥寺を訪れた時は感動的な気持ちになったようです。「海がきこえる」は放送されてから現在まで、多くのファンを感動させてくれているという影響力のとても強い作品だということが分かります。

声優陣が豪華!

「海がきこえる」はジブリ作品では珍しく、専業声優である拓役の飛田展男や松野役の関俊彦など、豪華声優陣が出演している事も魅力だと語っている方がいます。普段はイケメンキャラクターを演じる事の多い緑川光や、出演声優たちに高知弁の方言指導をした島本須美も出演しており、現在は大御所になっている声優陣が多数出演しています。また画像にもあるように、関俊彦は「お~い!竜馬」にて、同じ高知弁(土佐弁)を披露しています。

海がきこえるのあらすじと感想や名シーンまとめ!

スタジオジブリ制作アニメ「海がきこえる」のあらすじを紹介し、ファンによる感想や名シーンをまとめてきましたが、「海がきこえる」は1993年に地上波で放送されてから現在まで愛されている名作だという事が分かります。スタジオジブリのイメージとはかけ離れた作風であったため、異色作品とも呼ばれていますが、すべての理由が良い方向に作用し、「海がきこえる」を良作に仕上げてくれた理由にもなりました。

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