アーヤと魔女の続編は制作される?終わり方や原作小説から続きがあるのか考察

宮崎吾朗監督によるスタジオジブリ作品・アニメ映画「アーヤと魔女」。原作はイギリスのファンタジー作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズによる児童向けの同名小説です。アニメ作品がNHK総合で放送されると、視聴者から続編があるのかどうか問い合わせが殺到したと言います。この記事では、アーヤと魔女の終わり方を検証し、未完となった原作小説からはたして続きや続編があるのか考察していきます。

アーヤと魔女の続編は制作される?終わり方や原作小説から続きがあるのか考察のイメージ

目次

  1. アーヤと魔女とは?
  2. アーヤと魔女の続編は制作される?気になる終わり方とは?
  3. アーヤと魔女の残された謎を考察
  4. アーヤと魔女の声優キャスト一覧
  5. アーヤと魔女に関する感想や評価
  6. アーヤと魔女の続編まとめ

アーヤと魔女とは?

アーヤと魔女の概要

アーヤと魔女とは、イギリスのファンタジー作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズによる児童向け小説およびそれを原作とするアニメ映画を指します。アニメ映画「アーヤと魔女」の企画は宮崎駿、監督は宮崎吾朗が務め、スタジオジブリにて制作されました。原作者のダイアナ・ウィン・ジョーンズは、同じくスタジオジブリ作品「ハウルの動く城」の原作者でもあります。

劇場公開に先駆けて、2020年12月30日にNHK総合テレビにて簡易バージョンが放送されました。スタジオジブリ初となる3DCGを活用した映像が話題となりました。

アーヤと魔女のあらすじ

1990年代イギリスの孤児院で何不自由なく育った10歳の少女アーヤ。ある日魔女のベラ・ヤーガと彼女の同居人の男マンドレークに引き取られ孤児院を後にします。ベラの元で助手としてこき使われるアーヤ。一生懸命働けば対価として魔法を教えてくれる約束でしたが、アーヤがどんなに頑張って働いてもベラは一向に魔法を教えてくれません。業を煮やしたアーヤはベラの使い魔である黒猫トーマスと結託し反撃に転じます。

『劇場版 アーヤと魔女』公式サイト

アーヤと魔女の続編は制作される?気になる終わり方とは?

アーヤと魔女の続編・続きはある?原作小説は未完?

2020年12月にNHK総合でアニメ「アーヤと魔女」が放送され暫く経たころ、SNSでは放送を観た視聴者からこんな声が囁かれたといいます。「アーヤと魔女の続編・続きはあるのかどうか?とても気になる」と。続きがあるような終わり方だったので、視聴者の多くは毎週続きが放送されると思ったようなのです。ところが、実際には単発放送であり続編や続きはありませんでした。

実は、アニメの原作となったファンタジー小説「アーヤと魔女」は、作者ダイアナ・ウィン・ジョーンズの病気の影響で未完のまま上梓された作品だったのです。アニメ「アーヤと魔女」の宮崎吾朗監督は、原作小説を読んで「よく練られた作品の多い作者としては隙間の多い小説」だと感じたと言います。そして、原作者の病気のことや原作が未完の作品だったことを知り納得したそうです。

アーヤと魔女の気になる終わり方

「続きが気になる」とか「続編はあるの?」といった声が続出したアニメ「アーヤと魔女」ですが、一体どのような終わり方をしたのでしょうか?また、原作が未完だったことは影響しているのでしょうか?未完と言われる最後について簡単におさらいしておきましょう。

アーヤと魔女の結末では、クリスマスの日に赤い髪の女性が「メリークリスマス」と言ってアーヤを訪ねてきます。その後で何かが起きるのでは?という続編を思わせる終わり方だったと多くの人が言っています。また、回収されていない伏線も残されていたため、視聴者の間では続きや続編が気になる終わり方と話題になったようです。

アーヤと魔女の映画が公開延期になった理由

続き・続編が気になる終わり方をしているアニメ「アーヤと魔女」ですが、劇場公開においても通常とは異なる状況となっていました。当初予定されていた映画公開日が突然延期されたのです。それでは、どのような理由で公開延期になったのでしょうか?

映画アーヤと魔女の公開を翌週に控えた2021年4月23日、配給元の東宝が突然の延期を発表しました。これは、新型コロナウイルスの感染急拡大を受けて、ゴールデンウイーク中の人流を抑制するためのやむを得ない措置でした。結局、映画アーヤと魔女の公開は、当初の予定4月29日から4カ月遅れの8月27日となりました。

アーヤと魔女の残された謎を考察

考察①アーヤの母親が追われている理由は?

アニメ「アーヤと魔女」を観た人の多くが、その後の続きや続編が放送されると思ったそうです。このことは残された謎が多いことを表していると言えるのではないでしょうか?ここからは、アーヤと魔女の残された謎について考察していきます。

幼いアーヤを孤児院に預けた後、消息不明となった母親。彼女は魔女たちの追跡を逃れようとしていたようなのですが、なぜ追われる羽目になったのでしょうか?アニメでは、魔女の乗ったクルマに追われてオートバイを走らせる母親の姿が描かれています。クルマはベラとマンドレークの家におかれていたものと同じ黄色のシトロエンであることから考察すると、追跡していた魔女はベラと関わりの深い人物かも知れません。

結局、謎を解くカギは見つかりませんでしたが、自分の赤毛を操って追っ手を振り切ろうとするシーンからアーヤの母親もまた魔女であると考察されます。さらに赤ちゃんのアーヤに話しかけるシーンでは、これから向かう孤児院で振る舞われる「シェパーズパイ」が美味しいと語っていました。もしかするとアーヤの母親もまた孤児院にいたことがあるのかも知れません。

考察②アーヤの父親の正体

続いて考察するアーヤと魔女の謎は、アーヤの実の父親の正体です。孤児院「聖モーウォード子どもの家」でアーヤが初めてマンドレークと対面した時のこと。アーヤの目に映ったマンドレークは、紫色のモヤに包まれ角の生えた巨大な姿をしていました。他の子供たちには角など見えないのに、アーヤだけに見えたのは何を意味しているのでしょうか?

回想シーンでは、マンドレークとアーヤの母親が仲睦まじくしています。また、家の中では威張り散らしてベラ・ヤーガにパワハラをするマンドレークですが、アーヤには優しく接することが多いのです。こうしたことから、マンドレークがアーヤの実の父親ではないかと考察されるのです。

考察③ベラ・ヤーガとマンドレークの関係

夫婦ではないのにひとつ屋根の下で一緒に暮らしているベラ・ヤーガとマンドレーク。2人の関係も「アーヤと魔女」の謎の1つと言われています。

自己中な性格でアーヤを顎で使うベラ・ヤーガですが、マンドレークに対しては気を遣っているのが言動からよくわかります。アーヤへ繰り返し言っているセリフが「マンドレークを煩わせるな」です。マンドレークを怒らせないように懸命になっているようです。

アーヤが朝食に焦げた揚げ焼きパンを出すと、マンドレークは作り方を教えなかったと言ってベラを責め立てます。ベラは必死になって弁解を口にしていました。ベラ・ヤーガとマンドレークの関係は対等なものではなく、上下関係あるいは主従関係にあると考えられます。なぜ一緒に暮らしているのかも含めて、2人の関係は謎に包まれています。

考察④トーマスに魔力はある?

アーヤと魔女では、ベラ・ヤーガが魔女でアーヤにも魔力があることがわかっていますが、ベラ・ヤーガの飼い猫トーマスに魔力はあるのでしょうか?

アーヤにミミズの呪文やマンドレークの部屋のありかを教えたり、いつもアーヤとつるんでいるトーマス。ベラ・ヤーガの使い魔でもあるのですから、黒猫トーマスが魔法使いの可能性は十分にあると考察されます。

アーヤと魔女の声優キャスト一覧

アーヤ・ツール役/平澤宏々路

ここからは、アニメ「アーヤと魔女」で各キャラの声を担当した声優を一覧で紹介していきます。最初は主人公アーヤ・ツール役の平澤宏々路(ひらさわ・こころ)からになります。

平澤は、2007年9月21日生まれで東京都出身の女性声優です。芸能界デビューはわずか2歳の2009年、QBBチーズのCM出演でした。2011年3歳の時には、ドラマデビューと映画デビューを果たしています。

ドラマはNHK総合の「風をあつめて」で、難病を発症する浦上杏子の幼少期を演じました。一方映画の方は、「吉祥寺の朝日奈くん」でヒロインの娘を演じています。その後は、「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」などテレビドラマを中心に活躍しています。

ベラ・ヤーガ役/寺島しのぶ

アーヤを引き取る魔女のベラ・ヤーガ。自作の呪文を売って生計を立てています。そんなベラ・ヤーガの声を演じたのは、女優の寺島しのぶ(てらじま・しのぶ)です。

父は歌舞伎役者の七代目尾上菊五郎、母は女優の富司純子という芸能一家に育った寺島しのぶ。NHK大河ドラマなどテレビドラマ出演を経て、2000年に映画「シベリア超特急2」で映画デビューを飾ります。

2003年には「赤目四十八瀧心中未遂画」や「ヴァイブレータ」そして「ゲロッパ!」など話題作に出演し、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をはじめ国内外10以上の映画賞に輝いています。また、2010年に主演した映画「キャタピラー」では、日本人女優としては3人目となるベルリン国際映画祭の最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞しました。

マンドレーク役/豊川悦司

ベラ・ヤーガと同じ家に暮らす大男のマンドレーク。売れない小説家でもあります。マンドレーク役は「トヨエツ」こと俳優の豊川悦司(とよかわ・えつし)が演じています。

1962年3月18日、大阪府八尾市に生まれた豊川は、大学中退後、演劇集団「円」で研究生として修行し、1983年には渡辺えり子率いる劇団3○○(さんじゅうまる)に入団します。舞台「瞼の母」で俳優デビューを飾り、劇団所属の俳優として数々の舞台を踏みキャリアを積んでいきます。

劇団退団後の1989年映画「君は僕をスキになる」のオーディションに合格し、映画デビューを飾ります。以降、数々の映画やテレビドラマに出演し大ブレイクを果たしました。

トーマス役/濱田岳

ベラ・ヤーガの使い魔で人語を話す黒猫のトーマスを演じたのは、1988年6月28日東京都出身の俳優・濱田岳(はまだ・がく)です。9歳の時に芸能事務所にスカウトされた濱田は、1998年にドラマ「ひとりぼっちの君に」でドラマデビューを飾ります。その後学業を優先し芸能界から距離を置きますが、2004年のドラマ「3年B組金八先生」出演をきっかけに俳優としての道を歩み出します。

2006年には映画「青いうた〜のど自慢 青春編〜」で映画初主演を、2011年の「ピースボート -Piece Vote-」では連続ドラマ初主演を務めました。また、2007年公開の映画「アヒルと鴨のコインロッカー」では主役の椎名役を演じ、第22回高崎映画祭最優秀主演男優賞を受賞しました。

アーヤの母親役/シェリナ・ムナフ

アーヤと魔女のアニメ声優紹介、最後はアーヤの母親を演じたインドネシアの歌手・女優のシェリナ・ムナフです。1990年6月11日インドネシア・西ジャワ州の州都バンドン出身のシェリナは、2009年弱冠9歳で歌手デビューし、初アルバム「Andai Aku Besar Nant」(日本語で「私が大きくなった時」の意)を発売します。

翌年10歳の時には、ミュージカル映画「Petualangan Sherina」(シェリナの大冒険)で主役を演じ大ヒットを記録します。この映画での活躍が評価され、2001年のアジア太平洋映画祭にて「最も才能のある子役賞」を受賞します。また、NHK総合のアニメ「アーヤと魔女」では、挿入歌「Don't disturb me」やエンディングテーマ曲「あたしの世界征服」を歌っています。

アーヤと魔女に関する感想や評価

ここまでアニメ「アーヤと魔女」の続編特集をお届けしてきましたが、最後にアーヤと魔女に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介する感想・評価は、アーヤと魔女の終わり方がモヤモヤするというツイートからです。ラストでなぜアーヤの母親が登場したのか、そして12人の魔女たちはどうなったのか謎が多すぎると言います。続編があるのかないのか、とても気になるそうです。

続いて紹介する感想・評価は、NHK総合で放送されたアニメ「アーヤと魔女」が一話完結であるということに驚いたというツイートからです。続きがあるような終わり方だったので、毎週放送されるものと思っていたようです。アーヤの親友・カスタード推しとのことで、とても残念そうでした。

最後に紹介する感想・評価は、スタジオジブリ初の3D映像に関するツイートからです。アーヤと魔女の3D映像には賛否両論ありますが、この方は全く違和感がなく3D映像は素晴らしかったと言います。また、アーヤの人を操る才能にも感服したようで、上映中のアーヤを観ていてアーヤに好かれたいと思ってしまったとのことです。

アーヤと魔女の続編まとめ

ここまで「アーヤと魔女の続編は制作される?」と題して、アニメ映画・アーヤと魔女の終わり方を検証し、未完となった原作小説から果たして続きがあるのかどうかを中心に考察してきました。いかがでしたでしょうか?

アニメ「アーヤと魔女」に続きがあるのかどうか調査した結果、続き・続編が制作される可能性は低いという結果となりました。なぜなら、原作の小説「アーヤと魔女」は未完のまま刊行された作品であり、原作者は病気によりすでに他界しているからです。原作が未完である以上、原作から未完の部分を作り出すことは不可能でしょう。

しかし、宮崎吾朗監督が未完のまま筆を置かざるを得なかった原作者の遺志を継ぎ、スタジオジブリならではのファンタジー作品を紡ぎ出す道は未だ残されています。未完の秀作の続きを期待して待ちましょう。

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