2018年09月06日公開
2018年09月06日更新
ピーターラビットのお父さんの死因が怖い!パイにされて食べられた?
みなさんはピーターラビットをご存知でしょうか?ピーターラビットは子供から大人まで全ての年代層に人気の児童書で、知っている方も多いでしょう。では、ピーターラビットのお父さんはどんなウサギか知っていますか?本編にあまり出てこないピーターラビットのお父さんウサギですが、実はパイにされてしまっているという話があります。今回は人気の児童書に描かれたちょっと怖いお話と、ピーターラビットの見どころを紹介します。
目次
ピーターラビットのお父さんはパイにされて食べられた?死因など怖い話を紹介!
誰しもが一度は見たことのある可愛いウサギのキャラクター、ピーターラビット。ピーターラビットはイギリスで生まれた児童書で、現在でも根強い人気を誇るとても素晴らしい作品です。
そんなピーターラビットには児童書には見られないちょっぴり怖い描写やキャラクター設定が盛りだくさんという事はご存知でしょうか?その中でも一番ポピュラーな怖い話は「ピーターラビットのお父さんはパイになって死んでしまった」というものです。今回は、そんなピーターラビットの知られざる怖い話と、あまり知られていない家系図なども紹介します。
ピーターラビットとは?
ピーターラビットはイギリスの絵本作家ビクトリクス・ポターの手がけた児童書の中の一冊で、元々は作者のビクトリクス・ポターが自身の息子の友人の誕生日に送った絵手紙がはじまりです。
絵手紙から始まった、今では大人気の愛らしいウサギのキャラクターや森や畑に住む小さな愛らしい動物達が主役になった物語は、1902年に初版が出版され、現在、累計で2億5000万部もの発行部数を超えた大人気の絵本シリーズになりました。
児童書なのにブラックユーモアたっぷりのピーターラビット
ピーターラビットの中には少し怖い描写がちらほらと見られます。イギリスと言えば言葉遊びが大得意な不思議の国のアリスや、不気味で怖い童謡マザーグースが有名です。
それと同じくブラックユーモアが盛り込まれているピーターラビットの本ですが、その中でも特に有名で怖いのがピーターラビットのお父さんの死因です。では、ピーターラビットのお父さんはどのような死因で亡くなってしまったのでしょうか。
ピーターラビットの家系図とキャラクターを紹介!
さて、上記の図はピーターラビットの主な登場キャラクター達ですが…一つ気になるポイントがあるでしょう。お父さんの部分がパイになってしまっています。この記事のタイトルにもある通り、お父さんはすでに死んでいて死因はパイなのですが…一体どうしてこのような描写をしたのでしょうか。その謎にも迫りつつ、あまり知られていないピーターラビットの家系図も詳しく紹介します。
物語の主人公「ピーターラビット」
ピーターラビットといえば、青い上着を着ているのが何よりも印象的で、皆さんの記憶に残っていることでしょう。ですが、ピーターラビットといえばキャラクターの見た目ばかりが頭に浮かんでどんな性格をしているのかと聞かれると一体どんな性格だったかな?と思ってしまうかもしれません。
物語を読むとわかるのですが、実はピーターラビットは相当ないたずらっ子で、人間を恐れずに畑に忍び込んだりする相当なやんちゃ坊主です。では、他の兄弟やピーターラビットのお母さんはどんな性格をしているのでしょう?
ピーターのお母さん「ジョセフィン・バニー」
ピーターラビットのお母さんは「ジョセフィン・バニー」といいます。もしかすると知らない人のほうが多いかもしれません。彼女はお父さんがパイになってしまった後、一人でピーターとそのきょうだいを育てるためにお茶とうさぎタバコを作って生計をたてていました。
さらにはうさぎの毛で手袋も作っていたりするようで、お母さんは女手一つで小さなうさぎたちを育てているのです。ちなみにうさぎタバコはとってもいい香りのラベンダーのことと物語に描かれています。
ピーターの妹たち「モブシー」「カトンテール」「フロプシー」
可愛らしい3姉妹、ピーターの妹たちであるフロプシー、モブシー、カトンテール。彼女たちは一体どんな性格なのでしょうか。それぞれ同じ赤い上着を着ていて、それはそれは愛らしいのですが一見見ただけでは同じうさぎに見えてしまいます。
しかし、絵本の中でのカトンテールはのんびり、おっとした性格をしていて、フロプシーとモブシーは活発でやんちゃな性格をしています。同じうさぎとは言えやはりキャラクター、少しずつの違いが魅力的で素敵です。
死因はパイ「ピーターラビットのお父さん」
家系図を見たとおり、残念なことに…お父さんは、パイの姿で描かれてしまっています。これを見て驚いた方は多いと思われますが、公式サイトのピーターラビットキャラクター紹介にも、ピーターラビットのお父さんはパイとして描かれています。
なんともこんがりと焼けて美味しそうなパイですが、一体どうしてこんな事になってしまったのでしょうか。死因がパイになってしまうだなんて、少し残酷でショッキングな印象を持ってしまいます。
ピーターラビットのお父さんの死因が怖い!パイにされて食べられた?
ずいぶんとショッキングなお話ですが、たしかにピーターラビットのお父さんはパイにされてしまったようで、その死因がパイになってしまったから、というのが解ります。
あまりにもショックな内容だったため、児童書が日本で出版される時には少しばかり表現が省かれたり、挿絵が描かれていなかったりと措置が取られていたようです。なんと驚きな事に、原作の絵本にはピーターの足元には骨が転がっていたという描写もあるくらいです。
ピーターラビットのお父さんはどんなうさぎ?
実は日本の児童書や絵本の中ではピーターラビットのお父さんという記載が出てこないのですが、それはこの後で話すお父さんの現在の姿に深く関係してくるのですが、イギリスで発刊されたピーターラビットの絵本の中に登場する少し怖い描写をそのまま日本に持ってこれなかったというのが一つの要因です。
ピーターラビットのお父さんの話だけでなく、あまりに過激な表現は日本で出版する際に修正されてしまったりするので、意外と知らないことが多いのです。
ピーターラビットのお父さんの名前
ピーターラビットのお母さんの名前はきちんと「ベンジャミン・バニー」という名前があり、ピーターの3匹の妹達にもしっかりと名前がついていますさて、それではピーターラビットのお父さんの名前は一体どんな名前なのでしょうか。
これは驚愕の事実なのですが、ピーターラビットのお父さんには名前がなく、絵本の中でも「ピーターのお父さん」とだけ呼ばれるのみに留まり、明確な名前は元々のイギリスの児童書内にも登場することはありませんでした。
ピーターラビットのお父さんの知られざる顔は…
そんなピーターラビットのお父さんなのですが、一体どんな顔をしているのでしょうか?ピーターラビットには数々の挿絵があり、そのイラストは絵本の中だけではなく、ポストカードや他にもさまざまな媒体で存在しています。
実はその数多くあるポストカードや絵本の挿絵の中にもピーターラビットのお父さんは姿を見せる事はありませんでした。ですが、顔が解らない状態でたった一度だけ、私達の前に姿を見せてくれたことがあり、それがなんと、あの家系図のパイの姿でした。
どうしてパイになってしまったの?
では、ピーターのお父さんはどうしてパイになってしまったのでしょう?死因としてはあまりにも辛すぎる結末です。実はピーターたちが住み着いている畑のマクレガー夫妻が畑にいたずらをするお父さんを捕まえて食べてしまった…というのが真相です。このあたりは仕方がない部分もちらほらと見て取れます。
人と野生動物の共存はとても難しいことで、マクレガー夫妻からしてみればピーターのお父さんは畑を荒らす害獣でしかなかったのでしょう。悲しい死因の裏には自然のどうしようもない事情が含まれています。
お父さんをパイにしたマクレガー夫妻
こちらがお父さんの死因であるパイにした張本人のマクレガー婦人です。直接的な死因はもしかすると夫のマクレガーさんがお父さんを捕まえたことなのかもしれませんが、なにはともあれしっかりとパイを持って今まさにお父さんで作られたパイをオーブンにいれてこんがりと焼こうとしているのが見て取れます。
他の絵本にこんなふうに直接的な挿絵があったでしょうか。お父さんの死因といい、こういった挿絵といい、ピーターラビットの絵本はブラックな魅力に満ち溢れているのが解ります。
マクレガー夫妻とは?
では、お父さんの死因のパイを作った張本人、マクレガーさんとは一体どんな人なのでしょうか。マクレガーさんはお父さんをパイにしたこともあり、怖い人なのではと思われがちなのですが人間の視点に立つとマクレガーさんは自分の畑を荒らすうさぎを退治しただけです。
子供の頃には怖いと思っていたマクレガーさんも大人になってから改めて絵本を読むと「それはそうだな」と納得できてしまいます。誰でも、自分が丹精込めて作った畑を荒らされて怒らない人はいないでしょう。
どうしてパイの描写を用いたのか?
読者からすれば、児童書なのにどうしてお父さんがパイになった描写なんかを入れたのだろう、と思わざるを得ないと思うので、どうしてパイになったのか、そしてその描写がこんなにも詳しくされているのでしょう。
その理由はズバリ海外にはウサギ肉がとても身近な存在で、畑のウサギをこぞって捕まえて食べていた、というのが理由です。この絵本はイギリスが発祥で昔からウサギ肉を食用していて、とても身近にウサギ肉が生活にあったのだ。だから、ピーターラビットにもウサギ肉のパイが描写され、生活に寄り添った内容になっているのでしょう。
ピーターラビットの続編ベンジャミンバニーのおはなしも怖い!
ベンジャミン・バニーとは、ピーターラビットのいとこのうさぎでとても可愛い女の子のうさぎです。挿絵の通り、帽子や服装がとってもおしゃれで誰よりもお姉さんであることが伺えます。
しかし、ピーターラビットの絵本と同様にこのベンジャミン・バニーが主人公の絵本「ベンジャミン・バニーのおはなし」もずいぶんとブラックな描写が用いられていて、一度読むと「えっ?」と口から出てしまいそうになってしまいます。そのお話をちょっとばかり紹介しましょう。
「ベンジャミン・バニーのおはなし」はどんなストーリー?
ベンジャミン・バニーはとある日の朝、農家のマクレガーさんの目を盗んでピーターラビットの家に赴きます。すると、ピーターはなぜか服を着ておらず、靴も履いていませんでした。事情を聞くと、マクレガーさんの畑に忍び込んでいたずらをしていたピーターは運悪くマクレガーさんに見つかってしまったと話すのです。
さらに逃げる時に上着と靴を落としてしまい今その上着と靴はマクレガーさんの畑のカカシに使われていると話します。ベンジャミン・バニーはそれを聞いて、マクレガーさんの畑に忍び込み、上着と靴を取り戻そうと提案します。
ベンジャミン・バニーとピーターはその後、いろいろな冒険を経て梨の木を登ったりマクレガーさんの家の猫と格闘をしたりして、なんとか上着と靴を取り戻し、玉ねぎを手に入れます。
詳しいおはなしは絵本を読んでいただきたいのですが、ここで注目したいのはベンジャミン・バニーとピーターが持って帰ってきたのが上着と靴だけでなく、マクレガーさんが大切に育てた玉ねぎを盗んできたという点です。毎回毎回こんなふうに作物を荒らされたなら、パイになるのも仕方ない気がしてしまいます。
ベンジャミン・バニーのこわい描写
さて怖い話というのはこのマクレガーさんの猫に関係してきます。猫に襲撃されたベンジャミン・バニーとピーターが窮地に陥ってしまうのですが、その際に登場するのがベンジャミン・バニーのお父さん。こちらはパイではありません。このお父さんが、マクレガーさんの猫を撃退するためにとんでもないことをしでかします。
蹴って、叩き落として、毛をむしる。
なんと、ベンジャミン・バニーのお父さんは猫に襲撃された我が子のベンジャミン・バニーとピーターを助けるために「ねこのうえにじゃんぷすると、かごからたたきおとし、おんしつのなかへきりこみ、毛をひっつかんで、ひとにぎりむしりとった」のです。
こちらはパイほどでもないけれど、ウサギの野生生物らしさが全面に押し出されている。もちろん、猫はたまらず逃げてしまい、無事にベンジャミン・バニーもピーターも助け出されました。しかし、なかなかにショッキングな一連の流れであることに変わりはありません。
他にもある残酷描写
これ以外にもピーターラビットに関わる書籍にはこういったショッキングな描写が多く使われています。たとえば「りすのナトキンのおはなし」では、ナトキンになぞなぞをしつこく出されたフクロウが怒ってナトキンの「しっぽをもってぶらさげ、かわをはごうとする」のです。
それに、動物たちが食べられてしまう描写も多くされており、ネコのタビタさんが「ひとつのあなから、子ねずみを7ひきもとったのよ。このまえの土よう日に、晩ごはんにしましたけど」と衝撃的な発言をしています。他にも探せばどんどんと出てきて、大人になってからはこの描写を楽しむ人も多いかもしれません。
ピーターラビットのお父さんの死因まとめ!
いかがでしたか?今回は、大人気の児童書であるピーターラビットに登場する、ピーターラビットのお父さんの驚きの死因と、ピーターラビットの中に潜むブラックユーモア、ちょっと怖い描写について紹介しました。
児童書であるにも関わらず、こんなふうにこわい描写がされているからこそ、ピーターラビットはより生活に生々しく密着し、人々の心の中に確かに居場所を確率して現代まで親しまれているのかもしれません。これを機会に、ぜひとも一度ピーターラビットの児童書を手にとって、読んでみてはいかがでしょうか。