【平家物語】アニメのあらすじをネタバレ!見どころや感想・評価も一挙に紹介

アニメ「平家物語」のあらすじを1話から最終話の11話までネタバレで紹介します。アニメ「平家物語」は約800年前、栄華を誇った平家の栄枯盛衰と源氏との戦いを描いた「平家物語」をアニメ化した作品です。監督はアニメ「聲の形」などで高く評価されている山田尚子です。ここでは、ネタバレあらすじと共に、登場キャラクターの紹介、作品の見どころや名言・名セリフを紹介します。そして、アニメ「平家物語」についての感想・評価も紹介します。

【平家物語】アニメのあらすじをネタバレ!見どころや感想・評価も一挙に紹介のイメージ

目次

  1. 平家物語のアニメとは?
  2. 平家物語のアニメあらすじネタバレ
  3. 平家物語のアニメの見どころ
  4. 平家物語のアニメの登場人物・キャラクター一覧
  5. 平家物語のアニメ主題歌
  6. 平家物語のアニメの用語一覧
  7. 平家物語のアニメに関する感想や評価
  8. 平家物語のアニメあらすじまとめ

平家物語のアニメとは?

平家物語のアニメの概要

アニメ「平家物語」は平家の栄枯盛衰、源平の戦いなどが描かれた軍記物語の「平家物語」を基に制作された作品です。原作は古川日出男の現代語訳による「平家物語」です。監督・山田尚子、アニメーション制作・サイエンスSARU、2022年1月13日からフジテレビの深夜、+Ultra(プラス・ウルトラ)、他フジテレビ系で放送されました。アニメ「平家物語」は各配信サイトでも鑑賞することができます。

平家物語のアニメの監督

アニメ「平家物語」の監督・山田尚子は2004年に京都アニメーションに入社しました。「AIR」や「CLANNAD -クラナド-」に関わり、アニメーターとして高く評価され、アニメ「けいおん!」では監督を務めました。この作品は様々な賞を獲得し、大ヒット作品となりました。その後も「響け! ユーフォニアム」、「聲の形」でも高く評価され、「日本アカデミー賞」の優秀アニメーション作品賞をはじめとする多くの賞を獲得しました。

2019年の京都アニメーションの事件の後、「サイエンスSARU」に参加し、アニメ「平家物語」を手掛けることになりました。山田尚子が「平家物語」をアニメ化するにあたって心を尽くしたことは、栄耀栄華を欲しいままにした平家の滅亡の軌跡ではなく、当時の人々の心情を繊細に表現することだと語っています。

TVアニメ「平家物語」公式サイト

平家物語のアニメあらすじネタバレ

1話あらすじネタバレ

アニメ「平家物語」1話のネタバレあらすじ、主人公の少女・びわは右の瞳がブルーというオッドアイで、未来を視る能力の持ち主です。ある時、びわが父親に連れられて京の都を歩いていると、平家に仕える禿たちが平家の悪口を言った者を捕らえているところに遭遇します。禿たちのひどいやり方に思わず「ひどい」と声を上げたびわ。その声を聞いた禿に目を付けられたびわを、父親がかばって禿たちに斬られてしまいました。

平清盛邸では宴が開かれており、そこにやって来た平時忠が隆盛を極める平家を称えて、平家の者でなければ人ではないと言って清盛を喜ばせています。福原に壮麗な厳島神社を建立した清盛が都を離れたので、嫡男の重盛が平家の棟梁となります。重盛は生真面目で良識のある人物で、清盛は武家の棟梁としては物足りない性格だと考えています。ある晩、重盛はびわと出会います。

びわは未来を視ることができ、重盛に平家の末路が視えると告げます。特殊な能力は重盛にもあり、彼の目には死んだ者が視えます。重盛はびわを屋敷に住まわせます。ある日、重盛の二男・資盛が摂政・基房の御車を前にして礼を尽くさなかったとして基房の部下に痛めつけられました。この事件を知った重盛は言葉を失いますが、謝罪を試みます。しかし、清盛は激怒し、基房の部下を襲撃。彼らの髷を切ってしまいました。

2話あらすじネタバレ

アニメ「平家物語」2話のネタバレあらすじ、基房との事件で資盛は謹慎を命じられ、伊勢に赴きます。重盛は騒動の責任を取って権大納言の地位を辞任しました。騒動が一段落し、徳子(清盛の娘)がびわを清盛の屋敷に呼び出しました。徳子はもうすぐ高倉天皇に嫁ぐことになっており、未来が視えるびわは徳子に、嫁いではいけないと主張します。びわは清盛の屋敷で妓王という白拍子と出会います。

母親が白拍子だったと聞いていたびわは妓王に親しみを持ち、母と生き別れたことを話します。すると、妓王はオッドアイの特徴を備えた白拍子を知っていると言い、いつか会える日が来ると言ってびわに優しく微笑みます。いよいよ徳子が嫁ぐ日がやって来ました。徳子が嫁ぐ高倉天皇は父が後白河法皇、母が清盛の妻・時子の異母妹・滋子で、徳子と高倉天皇はいとこ同士になります。

徳子が高倉天皇に嫁いで6年、維盛が徳子の懐妊を祈るため、厳島神社で神事を行いました。引き潮になって歩けるようになった厳島神社の鳥居の下で、維盛たちは平家の栄華に酔いしれます。徳子は、生れてくる子どもの人生に想いを馳せます。そして、哀しい想いをさせるくらいなら生まれてこないほうがよい、などと言って、びわに微笑みかけるのでした。

3話あらすじネタバレ

アニメ「平家物語」3話のネタバレあらすじ、後白河法皇の妃として愛され、平家と法皇の間を上手く取り持っていたとされる滋子が亡くなります。母・滋子の死によって気力を失った高倉天皇は寵姫の小督局のもとに入り浸り、孤独を噛みしめる徳子です。そんな中で、加賀で藤原師経が延暦寺の末寺の白山を焼いてしまうという事件が起こります。師経は後白河法皇の寵臣・西光の息子です。

そのため、延暦寺の僧侶たちはこれ見よがしに神輿を奉じて朝廷に押し掛けました。延暦寺側に対して重盛が出陣することになります。神輿にだけは矢を射るなと命じられたにも関わらず、重盛の部下が矢を放ち、神輿に命中。延暦寺の怒りは頂点に達します。後白河法皇は一度は延暦寺側の要求をのみますが、結局は延暦寺の討伐を平家に命じます。この騒動の頃、後白河法皇とその側近らによって平家打倒の陰謀が企てられました。

史実でも有名な「鹿ケ谷の陰謀」です。俊寛の邸宅で後白河法皇、西光、重盛の妻の兄である藤原成親、成経、平康頼らが平家を倒すための謀議を行ったのでした。陰謀を知った清盛はすくさま西光を処刑し、俊寛、成親、成経は流刑とします。さらに、清盛は後白河法皇を幽閉するつもりでいましたが、重盛が体を張って清盛を止めたので、法皇の幽閉は見送られました。

4話あらすじネタバレ

アニメ「平家物語」4話のネタバレあらすじ、「鹿ケ谷の陰謀」の後、罪人たちはそれぞれの刑に服しました。高倉天皇に嫁いだ徳子が懐妊しますが体の調子が悪く、寝込んでしまいます。重盛は鹿ケ谷の陰謀で刑に服した者たちの霊が徳子の側にいるのを視ます。重盛は安産のために流刑になった者たちの特赦を提案し、清盛は仕方なく俊寛だけを残して成経らを都に戻しました。

こうして徳子は無事に出産を迎えることができ、男の子を産みました。次期天皇の誕生と言って手放しで喜ぶ清盛。しかし、徳子の心には一抹の不安があり、この子の将来の姿をびわに聴きます。拒絶したびわですが、徳子が席を立ったとき、この子が将来海に沈む様子を視てしまいます。一方、重盛が鹿ケ谷の陰謀に加わっていたのが妻の兄(成経)だったことで失脚し、病のために寝込んでしまいました。

重病の重盛を心配した後白河法皇が見舞い、「生きてくれ」と声を掛けます。しかし、病状は悪くなるばかりで、平家が滅亡する悪夢にうなされる重盛。自身の死期を悟った重盛は「無文の太刀」を維盛に託し、びわには琵琶を弾いて欲しいと頼みます。重盛のために琵琶を奏でるびわ。こうして重盛は静かにこの世を去りました。すると、びわの左の瞳に重盛が備えていた霊視の能力が移り、びわはこの先、亡者を視ることになります。

5話あらすじネタバレ

アニメ「平家物語」5話のネタバレあらすじ、重盛が逝去し、清盛の二男・宗盛が平家を率いる棟梁となりました。重盛とは母が違う宗盛は現在の正妻である時子の息子で、重盛の息子たちに対して何かにつけて嫌な態度を取ります。一方、重盛を失ったことで清盛はすっかり気落ちしています。清盛が弱っていることを知った後白河法皇は、重盛が遺した領地を勝手に他人に与えてしまい、重盛の息子たちの生活が脅かされます。

また、松殿基房を重用し、まだ8歳という基房の息子に高い地位を与えるなど、後白河法皇は喜々として平家を追い込んでいきます。後白河法皇の所業に激怒した清盛は一門の者たちに高位の官職を与え、後白河法皇を幽閉します。さらに清盛は徳子が産んだ、まだ幼い子(安徳天皇)を天皇の位につけました。その最中、以仁王(後白河法皇の皇子)が平家を討つ令旨を発布します。

以仁王は各地にいる源氏を集めようとしますが、この企みはすぐに清盛に伝えられ、平知盛、重衡、維盛らが以仁王討伐に駆けつけます。平家に追われた以仁王は平等院に逃げ込んだところを攻めこまれ、矢で射られて死亡します。一方、朝廷では徳子が産んだ安徳天皇が即位したため、高倉天皇は上皇となりました。その高倉上皇に2番目の皇子が誕生しますが、この皇子の母は徳子ではなく上皇の側室です。

6話あらすじネタバレ

アニメ「平家物語」6話のネタバレあらすじ、清盛は福原への遷都を思い立ち、安徳天皇をお連れして福原に移ります。びわも平家と共に福原へ行き、敦盛という若武者と出会います。敦盛は清盛の弟・経盛の息子です。敦盛は笛が得意で、小枝(さえだ)の笛を所有しており、笛の名手と言われる清経と会えたことを喜んでいます。その夜、敦盛と清経、重衡はそろって笛の演奏を楽しみました。

高倉上皇も福原に移ってきたのですが、病に倒れてしまい、徳子は心を込めて看病するのでした。一方、清盛は毎晩、夢に亡者たちが現れるため、眠れず苦しい日々を送っています。びわが清盛にせがまれて琵琶を弾くことになり、維盛と資盛がびわに付き添ってやって来ました。維盛は今更ながら平家の隆盛を好ましく思わない者たちがいることが気がかりでした。その頃、後白河法皇はついに平家討伐の院宣を伊豆にいる源頼朝に下します。

頼朝の挙兵に対して清盛は維盛に総大将を任せます。維盛は富士川に陣を取り、翌朝の戦闘に備えます。しかし、夜中に突然、水鳥の集団が羽ばたきを始め、飛び立ちました。その音を聞いた維盛軍は敵が一気に押し寄せると勘違いし、その場から逃走します。この大失態を知った清盛は維盛を島流しにせよと激怒します。清盛が心の優しい維盛を総大将にしたのは、父・重盛という後ろ盾を失った維盛に手柄を上げさせたかったからでした。

7話あらすじネタバレ

アニメ「平家物語」7話のネタバレあらすじ、福原に都を遷して半年、平家一門は再び京に戻ることになりました。平家が戻ったことが気に入らない興福寺は、敵対する気はないという清盛からの使者を斬り捨てます。この事を知った清盛は怒りにまかせて重衡に興福寺を攻めさせます。戦闘は夜になっても収まらず、明かりをとるために重衡は民家に火をつけますが、炎は興福寺や東大寺まで焼き尽くしてしまいました。

一方、病に臥せっていた高倉上皇はついに危篤状態となります。清盛は上皇亡き後、後白河法皇の側室になることを徳子に告げます。しかし、徳子はきっぱりと拒絶します。出家すると言い、髪を切ろうとする徳子を慌ててなだめた清盛は、この話を諦めました。その頃から清盛は高熱で苦しむようになり、頼朝の首を墓前に供えよという言葉を遺してこの世を去りました。

清盛の死後、維盛がびわに平家の未来を問い詰めますが、資盛が未来を知っても何もできないと言います。そして、滅びていく平家に関わらせたくないという思いから、びわに平家から去っていけと言う資盛。何もかも承知しているびわは静かに去って行きました。

8話あらすじネタバレ

アニメ「平家物語」8話のネタバレあらすじ、平家を去ったびわは母を探すことにします。いろいろと訪ね歩いた結果、母は越後にいることが分かりました。母は浅葱(あさぎ)と呼ばれており、越後の平氏の側室でしたが、今は京に戻っているということです。関東では木曽義仲が挙兵しますが、平家の棟梁・宗盛は毎晩宴を開くなど気楽に過ごしています。

仕方なく維盛が義仲を討ちに行きますが、したたかな義仲の策にはまり、敗走することになります。越中に入った義仲軍を平家は迎え撃とうとしますが、義仲軍の襲撃により平家軍は加賀の手前、倶利伽羅峠に追い詰められます。そこで義仲軍は意表をついた夜襲を掛け、混乱した平家軍はまたも敗走。その後の戦いでも平家軍は散々に打ち負かされます。源氏の軍勢はいよいよ京の都に迫ります。

源氏の兵力を前にして京の都を諦めた平家は安徳天皇と共に三種の神器を持って福原へと落ちていきました。しばらく離れていた間に福原はさびれており、敦盛と清経は一緒に笛を奏でたころを懐かしく思い返します。源氏の勢いに恐れをなした清経は平家の行く末が心配でなりません。そんな清経を敦盛は、これからは我らが戦わねばと言い、励まします。平家一門はこの福原も諦め、海路で大宰府を目指すことになりました。

9話あらすじネタバレ

アニメ「平家物語」9話のネタバレあらすじ、静御前と出会ったびわは、母親らしき人物が丹後にいると聞き、丹後を目指します。大宰府に到着した平家は、後白河法皇が新たな天皇として後鳥羽天皇を即位させ、さらに平家討伐の院宣を下したことを知ります。一方、丹後に到着したびわは、清経が入水自殺をする姿を右の目で視てしまいます。大宰府は遠く、清経を止めることもできないびわですが、思わず叫び声をあげてしまいます。

びわが視たとおり、海に身を投げた清経。敦盛が船の上から清経の笛を回収しました。敦盛は共に勇ましい姿で戦うことを清経と誓ったことを思い出し、涙にくれます。この後、びわはようやく母と会うことができました。母はいつもびわのことを祈っていたと言います。びわは、自分も平家のために祈り、平家のために琵琶を奏でることを決意し、再び平家のもとに戻りました。

平家は一ノ谷の合戦で義経の軍に敗れます。逃げる途中、敦盛は清経の笛が無いことに気づき、戻ります。一人馬で駆ける敦盛に源氏の熊谷直実が声を掛けます。直実と戦うことになった敦盛ですが、力及ばず押さえつけられました。直実は敦盛の若さに驚き、首を取ることをためらいます。そこで敦盛は、武士らしい最期を迎えさせてくれと直実に言います。こうして、敦盛は清経と誓い合った通りに武士らしい最期を遂げました。

10話あらすじネタバレ

アニメ「平家物語」10話のネタバレあらすじ、一ノ谷の合戦で大敗を喫した平家は船で海に逃れました。京の都では源氏に討ち取られた平家の首がさらされるなか、重衡は生きたまま捕らえられます。後白河法皇は平家が持ち去った三種の神器と重衡を交換しようと画策します。しかし、この策は失敗します。そして重衡は頼朝がいる鎌倉へと護送されました。重衡は武士らしい潔い姿で刑が決まるのを待っています。

頼朝はその凛とした姿に処罰をためらいます。一方、海へ逃れた平家は瀬戸内海の屋島(香川県高松市)に到着。びわは屋島を訪れ、出家した維盛と再会。維盛は入水する決意でおり、びわと会話を交わした後、海に沈みました。びわは京で資盛の恋人だった伊子(建礼門院右京太夫)から手紙を託されており、資盛に渡します。びわはこれまで見聞きした平家一門の話を琵琶の音色と共に語っていくことを資盛に告げます。

屋島も安らぎの地ではなく、背後から義経の軍が迫り、平家は海に逃れます。陸地に戻りたい平家ですが、戦況が膠着し、休戦状態となりました。この時に行われたのが那須与一のエピソードです。船の上に立てられた扇を見事射落とした那須与一。その技術に感心した平家の人々は油断していました。そこに義経が攻撃を仕掛けたので、平家はたまらず敗走。そして、とうとう壇ノ浦に追い詰められました。

11話あらすじネタバレ

アニメ「平家物語」11話のネタバレあらすじ、平家の総大将・平知盛、源氏の総大将・源義経で始まった壇ノ浦の戦いは序盤、海での戦いに慣れている平家が優位に立ちます。しかし、突然イルカの大きな群れが現れます。平家側の陰陽師・安倍晴信によると、源氏側にイルカが向かえば源氏が敗北し、平家側に向かえば平家が敗北すると言います。潮の流れにまかせて押し寄せるイルカは平家側に向かってきます。

この好機を逃さなかった義経が平家の船の漕ぎ手を射よと命令します。漕ぎ手を狙うのは卑怯な手段で、タブーとされています。この大胆な義経の策によって平家は瞬く間に追い詰められます。もはやこれまでと悟った清盛の妻・時子は「波の下にも都があります」と言って、幼い安徳天皇をしっかりと抱いて海に沈んでいきました。総大将の知盛をはじめとする平家の者たちは次々と入水しますが、徳子は源氏の手の者に引き揚げられました。

源平の戦いは源氏の勝利によって終わりました。一人生き残った徳子は京の大原にある寂光院で暮らすことになりました。そこに後白河法皇が訪れ、二人はしみじみと語り合います。徳子は平家一門の話はびわが語り、遺していってくれると話します。こうして徳子は、我が子である安徳天皇や平家一門のために祈りを捧げる日々を送るのでした。ここまで、アニメ「平家物語」の全11話・最終話までのあらすじをネタバレで紹介しました。

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平家物語のアニメの見どころ

見どころ①およそ800年前が原作

沙羅双樹のイメージ画像

アニメ「平家物語」の見どころの一つは、約800年前に起こった史実、源氏と平家の戦いを物語にした「平家物語」を原作としているところです。平家が成りあがっていく過程や源平の戦い、平家滅亡が書かれた「平家物語」は歴史や古典の授業で学びます。「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり…」という有名な文章は多くの人が目にしたり聞いたりしていると思われます。

この原作の「平家物語」は平家が滅亡した後、鎌倉時代に書かれた軍記物語で、作者は不明です。アニメ化された「平家物語」にはアニメだけのキャラクターで、びわという不思議な能力を持つ少女が登場します。びわは平家一門と交流し、最後まで見届けます。そして、平家の盛衰を語り、遺していくことになります。びわと平家一門の交流も見どころの一つとなっています。

見どころ②実在した場所が登場する

史実である「平家物語」には多くの実在する地名、寺、神社などが登場します。例を挙げると、広島県の「安芸の宮島」と呼ばれる「厳島神社」は平清盛によって、より大きく壮麗な社殿が創建され、現在では国宝、重要文化財となっています。また、源平合戦の「屋島の戦い」の屋島は現在の香川県高松市にある地名で、平家物語の頃は島でしたが、江戸時代以降に埋め立てによって陸地と繋がりました。

現在の山口県下関市にある赤間神宮は、壇ノ浦で時子に抱かれて海に沈んだ安徳天皇と平家一門の御霊が祀られています。このように、史実である源平の戦いは、様々な土地に両家の足跡が遺されており、約800年の昔に想いを馳せながら訪れてみてはいかがでしょうか。

見どころ③名言や名セリフが多い

こちらの名言はアニメ「平家物語」の2話で、びわが清盛の屋敷を訪れたとき、徳子と祇王(白拍子)の3人で会話したときの名言です。びわの母親の話になり、祇王が「いつか、きっと逢える」と言ってくれたことに対して、びわが答えた言葉がこちらの名言です。

いつか、というのはいい言葉だの。明日、明後日、先のことが少し楽しみになるの

こちらの名言はアニメ「平家物語」の1話での平時忠の名言です。平家の栄華を語る上で欠かせない名言です。この名言は、清盛の屋敷で行われた宴で、清盛の正妻・時子の同母弟である時忠が口にした名言です。

この平家の一門でない者なぞ、人にあらず

こちらの名言はアニメ「平家物語」の9話での敦盛の名言です。この名言が登場した9話は、笛の名手である平敦盛の最期が描かれました。平家が敗走するなか、ただ一人で笛を探しに戻った敦盛を、源氏の熊谷直実が発見します。熊谷直実は敦盛があまりにも若いので、止めを刺すことにためらいます。その熊谷直実のためらいを見た敦盛が叫んだ名言です。

私の首を取れば…そなたの名も上がろう
誓ったのだ…誓ったのだ。私は…武士として…立派に…

平家物語のアニメの登場人物・キャラクター一覧

びわ

アニメ「平家物語」のオリジナル・キャラクター、びわは右のブルーの瞳で未来を視ることができる少女です。父は琵琶法師でしたが、平家の禿に斬殺されました。その後、平重盛の屋敷に身を寄せ、平家一門と親しくなります。平家の未来の姿を視てしまい、苦悩します。

平重盛

アニメ「平家物語」のキャラクター、平重盛は左の茶色い瞳で死者が視えます。平清盛の嫡男ですが、母は平時子ではありません。傍若無人な父・清盛の振る舞いを諫めたり、揉め事を収めたりする常識人で、人柄も良く、朝廷からの信頼も厚い人物です。

平徳子

アニメ「平家物語」のキャラクター、平徳子は父・清盛、母・時子、重盛とは異母兄妹です。高倉天皇の妃となり、安徳天皇を産みます。穏やかで優しい女性ですが、過酷な運命を受け入れる強さも持っています。びわの良き相談相手です。出家して建礼門院という院号を賜ります。

平維盛

アニメ「平家物語」のキャラクター、平維盛は平重盛の嫡男です。武術を鍛えるよりも舞を好み、その優雅な舞は誰もが認めるものでした。戦場で死を間近に感じることが恐ろしく、心を病むようになります。

平資盛

アニメ「平家物語」のキャラクター、平資盛は重盛の二男です。活発で負けん気の強い性格で、びわとは良い喧嘩友達です。精神的に病んでしまった兄の維盛の分も平家一門の役に立とうとします。

平清経

アニメ「平家物語」のキャラクター、平清経は重盛の三男です。笛の名手で、同じく笛が得意な平敦盛とは親しくしていました。大らかな性格ですが、平家の敗色が濃くなると耐えきれずに自殺します。

藤原経子

女性のシルエット

アニメ「平家物語」のキャラクター、藤原経子は重盛の正妻です。兄は「鹿ケ谷の陰謀」で捕らえらえ、流刑地で死亡した藤原成親です。

平清盛

アニメ「平家物語」のキャラクター、平清盛は一門の棟梁として平家の栄華を築き、出家した後も大きな影響力を持つ人物です。貴族社会を変えたいとして朝廷でのし上がり、後白河法皇との権力争いに終始しました。

平時子

アニメ「平家物語」のキャラクター、平時子は清盛の正妻です。平時忠の姉で、宗盛、徳子、知盛、重衡たちの生母です。出家後は二位尼(にいのあま)と呼ばれ、清盛亡き後は一門の子や孫たちを精神的に支えました。

平宗盛

アニメ「平家物語」のキャラクター、平宗盛は時子の第一子で、重盛とは異母兄弟です。現・正妻の第一子ということで、一門の嫡男として振舞い、重盛やその息子たちにも横柄な態度を取ります。

平時忠

アニメ「平家物語」のキャラクター、平時忠は清盛の正妻・時子の同母弟で、異母妹は後白河法皇の側室・滋子です。時忠の一族は同じ平家でも桓武平氏・高棟流という血筋で、昇殿を許された公家の家柄です。ちなみに清盛の血筋は桓武平氏の中でも伊勢平氏と言われる武家です。

平敦盛

アニメ「平家物語」のキャラクター、平敦盛は経盛(清盛の弟)の末子です。笛が得意で「小枝の笛」という由緒ある笛の持ち主です。十代で戦に参加し、一ノ谷の戦いに平家が敗北し、一人になったところを源氏の熊谷直実に討たれます。

平知盛

アニメ「平家物語」のキャラクター、平知盛は清盛の第四子で、母は時子です。宗盛は同母の兄、徳子は同母の妹です。勇猛果敢な武者で、兄の宗盛を助けて平家一門を引っ張る存在です。

平重衡

アニメ「平家物語」のキャラクター、平重衡は清盛の第五子で、宗盛、知盛の同母の弟です。一ノ谷の戦いで源氏方に捕らえられ、捕虜として鎌倉に送られました。潔く凛とした姿に頼朝が心を打たれ、処罰をためらいます。しかし、平家が滅んだ後、処刑されました。

後白河法皇

アニメ「平家物語」のキャラクター、後白河法皇は長年にわたって院政を行った人物です。清盛とは対立し、幽閉などの目に遭います。しかし、その度に復活し、ついには平家討伐の院宣を下します。清盛には対抗心を持っていましたが、重盛には信頼を寄せており、また、側室の滋子を寵愛していました。

高倉天皇

アニメ「平家物語」のキャラクター、高倉天皇は後白河法皇と平滋子との間に生まれた子で、清盛の娘・徳子を正妃として迎えました。後に小督局という藤原信西の孫を寵愛します。後白河法皇と清盛との板挟みで苦悩します。

安徳天皇

アニメ「平家物語」のキャラクター、安徳天皇は高倉天皇と正妃・徳子の皇子です。幼少期に天皇に即位します。清盛が幼い天皇を補佐し、政治を行いました。7歳で都を逃れ、平家と運命を共にします。

平滋子

アニメ「平家物語」のキャラクター、平滋子は清盛の正妻・時子の異母妹です。後白河法皇の側室として入内し、高倉天皇を産みました。後に建春門院と呼ばれます。後白河法皇とは仲睦まじく、清盛と法皇の橋渡しの役目を果たした功労者です。

平家物語のアニメ主題歌

平家物語のOP主題歌

アニメ「平家物語」の主題歌を紹介します。オープニング曲は、羊文学(ひつじぶんがく)の「光るとき」(2022年1月12日発売)です。羊文学は、塩塚モエカ(ボーカル、ギター)、河西ゆりか(ベース)、フクダヒロア(ドラム)によるロックバンドです。「光るとき」の作詞、作曲は塩塚モエカが担当しました。

平家物語のED主題歌

アニメ「平家物語」のエンディング曲は、agraph feat.ANIの「unified perspective」です。ANIが作詞、agraphが作曲と編曲を担当しました。ANIはスチャダラパーのメンバー、スチャダラアニです。

平家物語のアニメの用語一覧

用語①琵琶

アニメ「平家物語」でびわが持っていた琵琶とは、東アジア発祥の弦楽器です。日本に伝わったのは7~8世紀頃で、正倉院には奈良時代に伝来した五弦琵琶が収蔵されています。

用語②琵琶法師

琵琶法師のイメージ画像

琵琶法師とは、様々な物語を琵琶を奏でながら語った者のことです。「平家物語」が語られたのは鎌倉時代で、目の不自由な僧によって語られ始めました。「平家物語」は様々な流派が生まれ、それらを「平曲(へいきょく)」と総称するようになりました。

用語③禿

禿(かむろ)とは、アニメ「平家物語」では平家への批判や悪口、謀り事などを探る密偵です。元々は髪の長さが肩までの童子のことを指します。

用語④恩赦

貴族の屋敷のイメージ画像

恩赦とは、国が刑罰を軽くすることで、通常ではない特別な出来事(国家的な祝い事や弔事など)に行われることがあります。現代日本では内閣が恩赦の決定を行い、天皇陛下が国事行為として認証を行うことになっています。

用語⑤令旨

玉座のイメージ画像

令旨(りょうじ)とは、皇太子から下された命令が書かれた文書で、唐(中国)から日本へと伝わりました。日本では皇太子の他に太皇太后、皇太后、皇后という三后と言われる皇族も含まれます。平安時代の中頃には親王、女院も含まれるようになります。令旨といえば「平家物語」に登場する「以仁王の令旨」が有名です。

用語⑥小枝の笛

小枝の笛(さえだのふえ)は平敦盛が愛用していた笛で、別名を「青葉の笛」と呼ばれるこの笛は、熊谷直実が敦盛を討った際、持ち帰りました。その後、敦盛の遺品として須磨寺(神戸)に預けられ、現在も大切に所蔵されています。

用語⑦棟梁

棟梁とは、アニメ「平家物語」では平家の総帥、当主という意味で使われています。清盛から重盛へと受け継がれ、重盛の死後は宗盛が継ぎました。現代では建物の重要な役割を果たす棟(むね)と梁(はり)を合わせた熟語で、大工職の親方のことを指します。

用語⑧摂政

摂政とは、天皇の代理で政治を行う役職です。天皇が未成年である、病床にある、女性である、または天皇がいないときに置かれます。

用語⑨白拍子

白拍子(しらびょうし)とは、女性が男装して舞う芸人のことです。活躍したのは平安時代~鎌倉時代です。主に遊女や子どもが男装して当時の今様(流行り歌)などを歌い、舞う者たちのことです。

用語⑩強訴

強訴(ごうそ)とは、平安時代、僧や神に仕える人が仏や神の権威をかざし、集団となって朝廷、幕府に願い出ることです。例えば、興福寺は春日神木(春日大社)を、延暦寺は日吉大社の神輿を掲げて集団で朝廷に押し寄せます。僧たちは僧兵と呼ばれ、要求が通らない場合は神木や神輿をその場に置き去りにして政治の混乱を招きます。

平家物語のアニメに関する感想や評価

アニメ「平家物語」がとても良いという感想・評価です。特に脚本が見事で、無駄な言葉、使い古されたセリフ、シーンの無い、本当に素晴らしい作品だという感想・評価です。

アニメ「平家物語」に関する感想・評価で、言葉にできないほど胸がいっぱいになる作品ということです。是非、アニメを観ない方にもおすすめの作品という感想・評価です。また、ここでは、びわと平時忠、敦盛の名言を紹介しましたが、こちらの方は維盛の名言が心に響いたという感想・評価です。

アニメ「平家物語」が素晴らしいという感想・評価です。平家の栄枯盛衰は史実で、その通りに物語は進みますが、様々な宿命を背負った各キャラクターたちの生き様に学ばせてもらったという感想・評価です。監督を務めた山田尚子さんは繊細な心情を描く技術を持っているという感想・評価です。

アニメ「平家物語」に関する感想・評価です。言葉では表現できないほど素晴らしい作品だという感想・評価です。アニメ「平家物語」は最終話を迎えましたが、そこで終わらず、後世へと伝えていくことで完成するという感想・評価です。

アニメ「平家物語」に関する感想・評価です。歴史上のものとして捕らえていた物語でしたが、当時の人々に寄り添った描き方で、「友達」を感じたという感想です。一緒に笑い合える友達になれたのかもしれない、それほど人情味を感じたという感想・評価です。

平家物語のアニメあらすじまとめ

いかがでしたか?アニメ「平家物語」の1話から11話(最終話)までのあらすじをネタバレで紹介してきました。約800年前に実際に起こった源平の戦いを描いた「平家物語」を原作に、山田尚子監督によってアニメ化されました。見どころは、史実ということで、物語に登場する地名や寺、神社などが今でも現存していることや名言・名セリフが多いところが見どころでした。

また、アニメ「平家物語」の感想・評価も紹介しました。各キャラクターの生き様が心に刺さるという感想・評価や、「平家物語」を後世に伝えていくことで完成するという感想・評価もありました。まだ観ていない方にもおすすめしたいという感想もありました。心に染みる素晴らしい作品と言われるアニメ「平家物語」をどうぞお楽しみください。

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