天空の城ラピュタの声優一覧まとめ！主要キャストの他の出演作品は？

天空の城ラピュタに登場する声優、俳優キャストは有名な方が多く、ラピュタの主人公、パズー役の声優田中真弓さんはワンピースのルフィやドラゴンボールのクリリンの声優を担当していて非常に有名な声優です。ヒロインのシータやおかみさんなど、声を聞けば知っているという人もいるでしょう。中にはこんな役で出てたの？という人気声優も何人かいます。天空の城ラピュタに登場する声優キャストを一覧で紹介します。

天空の城ラピュタは1986年に公開されたスタジオジブリの1作目にあたる作品です。キャッチコピーは「ある日、少女が空から降ってきた…」で、宮崎駿監督が小学校時代に考えていた物語を骨組みにして制作された初のオリジナルアニメ作品でもあります。天空の城ラピュタは小学生を対象とした冒険活劇という企画制作がされています。興行収入や動員数は振るわなかったものの、顧客満足度は97.7％と高い評価を得ています。

スウィフトの「ガリヴァー旅行記」に登場する空を飛ぶ島の王国「ラピュタ王国」から名前をとっていて、天空の城ラピュタの中で空飛ぶ島の物語を空想した人物としてスウィフトの名前が登場しています。しかし、ガリヴァー旅行記と関連はなく、天空の城ラピュタでは名前を借りただけとなっています。天空の城ラピュタの世界観は19世紀後半の産業革命期のヨーロッパを元にしている架空の世界です。

ラピュタは700年以上前に存在した古代国家で、ラピュタで暮らしていた民は飛行石を結晶化する技術を持っていました。圧倒的な科学技術を持っていた事で、地上を恐怖によって支配する帝国でもありましたが、ラピュタの科学力でも治せない疫病が蔓延し、ラピュタの民はやむなく地上に降りる事になります。ただ、パンフレットでは戦争を嫌って天空へ逃れた一族によって造られた広い領土を持った浮島という説明があります。

文明の生活が高度に発達しすぎた為にラピュタ人は生命力を失い、人口は減っていき、突如発生した奇病によって滅亡してしまいました。ラピュタの一部の人は地上へ降りて姿を隠して生き延びたと言われていますが、詳細は不明です。ラピュタ人は「ラピュタ」に人が近づけないよう巨大な低気圧の渦「龍の巣」を造って城に近づけないようにしました。王家の証の首飾りを持つ者が近づくと龍の巣は消滅し、ラピュタが現れます。

ラピュタが木々に覆われている理由は宮崎駿監督の趣味と植物を成長させる力を持つ飛行石のおかげという設定があり、シータが一人で生きてこられたのも飛行石の力で畑のものがよく実ったおかげと明かされています。ラピュタの中でパズーとシータが滅びの呪文「バルス」を唱えた事でラピュタは大樹に支えられた部分と巨大飛行石だけを残して更に高い場所へ飛んでいきました。

この描写を観た子供達はラピュタが宇宙に行ってしまったと解釈し、ラピュタにいたキツネリス達はどうやって生きていくの？と疑問を呈しました。しかし、ラピュタは宇宙空間まで行ってしまったわけではなく、空気の存在する高度を飛んでいるという説明がされました。エンディングで地上を見下ろすように飛んでいるラピュタの映像が流れ、この事が宇宙空間に行ってしまったという誤解を与えてしまったのでしょう。

地上波で「天空の城ラピュタ」が放送されると掲示板などの実況板でシータとパズーが滅びの呪文「バルス」を唱えた瞬間に「バルス」という書き込みが大量にされてサーバーダウンになる事がよくありました。2011年の放送時、Twitterでも「バルス」のツイートが大量にされて1秒間あたりのツイート数が世界記録を大幅に更新しました。サーバーダウンはおきませんでしたが、サーバー遅延は発生していました。

天空の城ラピュタの主人公のパズーは鉱山で働いている見習い機械工です。13歳という初期設定でしたが、廃止されていて、現在は10代前半の少年とされています。天涯孤独のパズーは両親が遺した家に一人で暮らしています。ラピュタの発見の事で詐欺師という汚名を着せられたまま亡くなった父の為に自作の飛行機を作っていて、ラピュタが存在している事を証明する事を夢見ています。空から降ってきた女の子シータと旅に出ます。

明るく元気で正義感に溢れた性格をしていて、頑丈な体を持ち、親方のげんこつよりも硬い石頭だと自負していて、視力もいいです。ラピュタの小説版のラストではシータとは別々に暮らしていて、パズーは故郷に戻りましたが、文通をしてシータと交流は続いています。天空の城ラピュタの主人公パズーの声を担当している声優キャストは田中真弓（たなかまゆみ）さんです。

田中さんは声優、ナレーター、女優として活動していて、日本芸術専門学校の特別講師もしています。学生時代から演劇が好きでクラス公演での演劇を通して舞台女優になる事を目指しましたが、背が低く、小顔で舞台映えしないので役柄が絞られてしまうという理由で劇団を不合格になります。フジテレビのアナウンサーに応募した経験もあり最後の5人まで残ったものの、不合格になってしまいました。

アニメの声優として有名な田中さんですが、舞台女優が本業であり、舞台に立つ仕事が多いです。アニメではうる星やつらの女の子なのに言葉遣いや格好から男に間違えられる藤波竜之介役で声優としての知名度が上がりました。ワンピースのルフィやドラゴンボールのクリリンの声優として世間では有名で、「人気声優200人が本気で選んだ！声優総選挙！3時間SP」で第6位に選ばれました。

天空の城ラピュタのヒロイン、シータはラピュタを狙うムスカに拉致され、飛行船で運ばれていました。ドーラ一家の襲撃を受けた飛行船から逃げ出そうとしたシータは転落してパズーに助けられました。パズー同様、初期設定でシータの年齢は12歳となっていましたが、廃止されて10代前半という設定になりました。ラピュタの王族「トエル家」の末裔で「リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ」という継承名があります。

ラピュタ語でウルは「王」、トエル「真」という意味があり、シータがラピュタの真の王という意味が隠されています。パズーと同じく天涯孤独の身で両親や祖母が遺してくれた畑とヤクを飼って生活していました。心優しい少女ではありますが、大胆な行動をする一面もあり、山育ちのシータはパズーと同じく目が良く、家事全般が得意です。ドーラ一家の仲間になった時は彼らからアイドルのような扱いを受けていました。

天空の城ラピュタのシータの声優キャストはよこざわけい子（よこざわけいこ）さんです。声優であり、芸能プロダクションゆーりんプロの代表取締役でもあります。「タイムポカン」で声優デビューを果たし、1988年にゆーりんプロを設立しました。よこざわさんはドラえもんの「ドラミ」やエスパー魔美の「佐倉魔美」はいからさんが通るの「花村紅緒」役などの声優として有名です。

2005年に「ドラえもん」の声優は一新され、ドラミ役だったよこざわさんは勇退し、以降は声優の第一線から退いています。現在はゆーりんプロの声優、ナレーターの指導に当たっています。ドラえもんの声優陣はテレビで顔出しする機会が多くありましたが、よこざわさんはキャラクターのイメージを壊してしまうという理由で顔出し出演はほとんどありません。雑誌などのインタビューで顔出しを断る事はほぼありません。

天空の城ラピュタに登場する空中海賊「ドーラ一家」の女性首領であり、飛行船タイガー・モス号の船長でもあります。頭脳明晰、決断力に優れていて「女は度胸」と自ら危険に飛び込んでいく胆力を持った女性です。暗号解析の天才でもあり、軍の暗号を解析する手腕を見せました。パズーや軍の動きからラピュタが実在する事を知り、シータとパズーを自分の飛行船に招き入れ、以降は二人にとって良き理解者となりました。

シータの言動を見て自分の若い頃にそっくりと言い、息子達にはああいう子を嫁にしなと言っています。豪胆でありながら優しさを見せる事もあり、パズーとシータの会話を盗み聞きしていた時はパズーの自分への評価に驚きつつも満更でもない様子を見せました。ラピュタの小説版のラストでは「あたしの惚れた夫のように立派な男になるんだよ」とパズーに告げ、半年後に新しい飛行船で軍のお金を盗むなどの活動をしています。

宮崎駿監督にとって一番思い入れの深いキャラクターであり、モデルになっているのは宮崎駿監督の母親と話しています。ドーラの声優は初井言榮（はついことえ）さんです。女優、声優として活躍していましたが、天空の城ラピュタの公開から4年後の1990年に胃がんの為、61歳で亡くなっています。劇団青年座設立に参加していて、専属女優として活躍し、新劇界の三大婆さん女優の一人と呼ばれていました。

天空の城ラピュタに登場するドーラの息子シャルルは30歳で、ドーラ家の長男です。次男のルイからは「兄貴」、三男のアンリからは「兄ちゃん」と呼ばれています。シャルルの見た目は豊かな髭と大きな体で、親方との対決で胸筋を膨らませて着ていたシャツの前を吹き飛ばす程の筋肉を持っていて、兄弟の中では一番力が強いです。弱々しい一面があり、ドーラにどやされるシーンもあり、茶目っ気たっぷりな長男です。

天空の城ラピュタのシャルルの声優キャストは神山卓三（かみやまたくぞう）さんです。俳優、声優として活躍していましたが、2004年3月に敗血症の為、埼玉県新座市の病院にて72歳で亡くなっています。中年男性や老人の役柄が多く、特撮作品ではおどけている怪人や軽い調子の悪役を多く演じていました。声優では「怪物くん」のオオカミ男や「おそ松くん」のダヨーン役で有名です。

天空の城ラピュタで特務機関所属の諜報員であり、大佐と呼ばれているムスカは紳士的で口調も丁寧ですが、目的の為には手段を選ばない性格で部下や上司を簡単に切り捨てる残虐な冷血漢です。ラピュタの力に魅入られ、新たな王として地上を恐怖で支配しようとする野心家で、独裁的な本性を見せました。ラピュタ王家の分家「パロ家」の末裔で「ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ」という継承名を持っています。

ラピュタ内でムスカはラピュタの民が地上に降りた時、二つに分かれてシータの家は「飛行石」、ムスカの家は「ラピュタに関する古文書」をそれぞれ継承した事を話し、古文書の写しの手帳を常に持ち歩いていました。パズーとシータの滅びの呪文「バルス」により、飛行石から出た強い光で目を潰されて視力を失ったムスカは崩壊するラピュタと運命を共にしました。

ムスカの声優は当初、根津甚八さんに依頼しましたが、本人から断られた為、寺田農さんが代わりに引き受けた事を「宮崎駿全書」という書籍で明かしています。ムスカの声優は寺田農（てらだみのり）さんで、俳優、声優として活躍し、東海大学文学部特任教授も務めています。映画「肉弾」で毎日映画コンクール主演男優賞を受賞しました。映画監督としても活動していて、ナレーターとしての起用も多くされています。

天空の城ラピュタでラピュタの探索の指揮を執る政府軍の司令官で中将のモウロ将軍は、ラピュタ探索で功績をあげて今いる要塞の僻地から中央へ返り咲こうとしています。軍人気質で自ら危険に飛び込む姿勢は部下に慕われていますが、司令官として頼りない部分が多く、ムスカに出し抜かれて裏切られたり、空中海賊ドーラに無線を傍受され、暗号を解析されるなど、良い所があまりありません。

ラピュタに辿り着いたものの、ムスカの裏切りで多くの兵士と共にラピュタから海上へ落とされてしまい、死亡しています。モウロの声優キャストは永井一郎（ながいいちろう）さんです。声優、俳優、ナレータとして活動していましたが、2014年1月に広島市のホテルの浴槽でぐったりしている永井さんを従業員が発見し、救急搬送されましたが、死亡が確認されました。死因は虚血性心疾患による心不全と発表されています。

永井さんはアニメ創成期から数々の作品で活躍している声優界の重鎮の一人で、中年から老人役のキャラクターを多く演じていました。アニメ作品では「サザエさん」「YAWARA」「うる星やつら」など有名な作品に多く出演し、声を変えずにキャラクターを変える演技力が評価され、フジテレビ「プロキング」の声優121人が選ぶNO.1声優で第4位に選ばれました。

天空の城ラピュタでドーラ一家、ムスカから逃げる際、炭鉱へ落ちてしまったパズーとシータが出会った老人ポムはパズーと面識がある少し変わった人です。炭鉱の中を散策する事を楽しみ、石たちの声と言って鉱物の状態変化を見逃しません。飛行石についてや鉱物が騒いでいるのはラピュタが上空にあるからと説明し、炭坑内で迷子だったパズーとシータを出口まで導いてくれました。

ラピュタの民と似たような恰好をしている事から、実はラピュタの労働者階級の生き残りではと言われています。ポムの声優キャストは常田富士男（ときたふじお）さんで、俳優、声優、ナレーターとして活躍していました。2018年7月に都内の病院で脳内出血の為、亡くなっています。亡くなる数ヶ月前から入院療養していた事が明かされています。黒澤明監督の「天国と地獄」「赤ひげ」に出演した事があります。

1975年から1994年まで「まんが日本昔ばなし」で登場したすべての人物を市原悦子さんと二人で長く演じていた事で有名です。1986年に日本アニメ大賞声優部門特別演技賞を受賞し、1995年にモービル児童文化賞も受賞しています。

天空の城ラピュタでパズーの親方として登場するダッフィーは荒っぽい性格をしていますが、天涯孤独のパズーを気に掛ける仁義に篤い男でもあります。鉱山夫で大型機械を操るベテラン機械工でもあり、鉱山夫らしい立派な体躯で海賊相手にも互角の殴り合いを展開しました。力自慢でシャツを破る親方でしたが、妻のおかみさんには頭があがらない様子が見られました。

パズーの親方であるダッフィーの声優キャストは糸博（いとひろし）さんです。声優、俳優、ナレーターとしてテレビ草創期から活躍しています。屈強な男性や老人役を独特な低い声質で数多く演じています。海外の吹き替えで「メン・イン・ブラック3」エージェントX、「ゴルゴ13」ブライアン・スミス、ミハイル・ゴルバチョフのインタビューの吹き替えを担当した事もあります。

天空の城ラピュタに大人気声優で有名な「林原めぐみ」さんが出演しているのではと言われています。林原めぐみさんはキャストとして天空の城ラピュタに出演していたのでしょうか？林原めぐみさんはラピュタで「青い服の婦人」としてラピュタの冒頭で登場します。パズーと面識があり、「また仕事？」とすれ違った際に声をかけています。ラピュタの中では他にも飛行船の中の婦人、老婦などの声優も担当していました。

林原めぐみさんは第3次声優ブームの源流であり、代表的な人物でもあり、声優だけでなく、歌手、ナレーター作詞家、ラジオパーソナリティー、エッセイストなど、幅広いジャンルで活躍しています。歌手活動では声優アーティストの礎を築いた人物でもあります。「キャラクターの設定や人物像を自分に呼び込む」役作りから「イタコ声優」と自分で言っていて、アニメグランプリでは声優部門でグランプリを通算12回受賞しています。

林原めぐみさんの声優としての活動方針が「裏方として声をあてること」を重視している為、メディアへの露出は少なく、カメラの前でキャラクターを演じさせられるだけの番組に対しては否定的な考えを示しています。ただ、声優としての魅力を発信する為に出演する事に対しては喜んでという姿勢で、声優としての自分が伝えたいことを発信する為に雑誌やラジオへの出演は多いです。

天空の城ラピュタでは役者名の記載はありませんが、今では有名で人気な声優がラピュタに出演していました。ドーラ一家のシャルルと親方の喧嘩シーンのガヤに「関俊彦」さんが出演していました。関俊彦さんと言えばNARUTOの「イルカ先生」、機動戦士ガンダムSEEDの「ラウ・ル・クルーゼ」、YAWARAの「松田耕作」、忍たま乱太郎の「土井先生」役などで知られています。

1991年に日高のり子さん、山寺宏一さんと「バナナフリッターズ」というユニットを結成し、ラジオ、舞台、CDなどで活躍していましたが、1995年に活動を停止、2016年に活動を再開しました。中尾隆聖さんと主催する劇団「ドラマティックカンパニー」で数多く出演し、若手公演では演出も担当しています。声優、舞台俳優としてだけでなく、後進の指導、育成にもあたっています。とちぎ未来大使にも就任しています。

天空の城ラピュタで登場する声優を一覧で紹介しました。今も活躍している有名な声優や俳優がいる一方で、残念ながら亡くなってしまったキャストもいます。天空の城ラピュタがそれだけ長く知られていて、愛されている事がわかります。実は登場していた人気声優もいて驚く人も多いでしょう。天空の城ラピュタの「バルス祭」も有名です。今後地上波で放送される際は出演キャストを意識してみると面白い発見があるでしょう。