2021年04月03日公開
2021年04月03日更新
それ町(それでも町は廻っている)の時系列は?公式ガイドブック「廻覧板」をネタバレ
漫画「それ町」こと「それでも町は廻っている」は、単行本の各話の掲載順と時系列が一致しない、時系列シャッフルが行われており、公式ガイドブック「廻覧板」にてそれ町の時系列が掲され、大きな話題を呼びました。本文では、それ町こと「それでも町は廻っている」から物語の時系列や、「廻覧板」で掲載された年表、各話の解説が書かれた再読の手引き、単行本未収録の「時限爆弾」の回などをネタバレ紹介します。
それ町とは?
漫画「それ町」こと「それでも町は廻っている」は、東京都の下町で育った女子高生・嵐山歩鳥と周囲の人々の日常を描いたコメディー作品で、各話の掲載順と時系列が一致しない、時系列シャッフルが特徴です。以下では、公式ガイドブック・廻覧板で判明した「それ町(それでも町は廻っている)」の時系列や年表、再読の手引きと時限爆弾、それ町の最終回結末をネタバレ紹介します。
それでも町は廻っているの概要
石黒正数先生の漫画「それでも町は廻っている」は、2005年~2016年にかけて、少年画報社「ヤングキングアワ―ズ」にて連載された作品で、単行本・全16巻で構成されています。2013年に、第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門・優秀賞、2018年に、第49回星雲賞コミック部門をそれぞれ受賞しました。
それでも町は廻っているのあらすじ
丸子商店街にある喫茶店シーサイドでアルバイトをする女子高生・嵐山歩鳥は、メイド喫茶でお店の活気を取り戻したいマスターの意向により、メイド服を着てウエイトレスの仕事をすることになります。そして、形ばかりであるものの、メイド喫茶として再スタートを切ったシーサイドには、歩鳥の同級生をはじめ、様々な人々が訪れるようになり、歩鳥と彼らの交流が始まります。
それ町の時系列は?廻覧板と年表ネタバレ
漫画「それ町」の時系列は、公式ガイドブック「廻覧板」に掲載され、物語の年表や、各話の伏線・時系列の解説も書かれたファン必見の1冊です。以下では、漫画「それでも町は廻っている」の時系列と年表をネタバレ紹介します。
それ町の廻覧板の内容ネタバレ
漫画「それでも町は廻っている」の再読の手引きが注目を集めた公式ガイドブック「廻覧板」には、各話の時系列が並べられた年表が掲載されており、「それ町」ファンにとって待望の企画となりました。「廻覧板」には、時系列の年表の他に、キャラクター図鑑や劇中設定、イラスト集の他に、単行本未収録の漫画も盛り込まれています。
そして、公式ガイドブック「廻覧板」の目玉となった再読の手引き欄には、原作者・石黒正数先生による漫画1巻~16巻までの全話の解説が掲載され、ファン必見の内容となっています。
それ町の年表
公式ガイドブック「廻覧板」には、「それ町」の主人公・嵐山歩鳥の日常を主軸に、1年目~3年目までの全話がb年表としてまとめられています。それ町の年表は、1年目4月「嵐山ジョセフィーヌ様」~3年目の12月「夢幻小説」となっており、夢幻小説の回は、それ町の冒頭・ラストにあたるエピソードとされています。
それ町の再読の手引きと時限爆弾ネタバレ
以下では、「それ町」ファンなら押さえておきたい再読の手引きから、特に印象的な回の伏線ネタバレ、単行本未収録となった「時限爆弾」をネタバレ紹介します。
再読の手引きにあった伏線ネタバレ
伏線ネタバレ①9巻71話
「廻覧板」に掲載された再読の手引きは、どのエピソードも丁寧に解説されており、原作者・石黒先生によると「小説一冊分を書いた」ような分量と明かされ、読み応えがあります。以下では、再読の手引きから、特に印象的な伏線ネタバレを紹介します。
再読の手引きで印象深い1つめの伏線ネタバレは、漫画それ町・9巻71話「歩く鳥」です。この回で注目すべき伏線は、漫画126ページに書かれた、紺双葉が両親に対して駄々をこねる回想シーンと、「歩く鳥」に登場した卓球部の先輩の名前です。歩取の先輩の回想シーンは、覚えておくと後で面白いことになります。一方、卓球部の先輩の名前は、後の展開でゾッとする展開に遭遇すると言われています。
伏線ネタバレ②13巻104話
再読の手引きで印象深い2つ目の伏線ネタバレは、漫画それ町・13巻104話「暗黒卓球少女」です。針原春江の視点で見れば、104話は針原の美しい思い出を描いたストーリーに捉えられます。しかし、104話には、紺先輩を階段から突き落とした人物が隠されており、ホラーかつ残酷な要素が取り入られた衝撃回であったことが、明かされています。
時限爆弾のあらすじネタバレ
それ町の公式ガイドブック「廻覧板」には、単行本未収録の作品・4本が掲載されています。未収録作品の中には、本坂中学の同窓会の続きとなるはずだった「時限爆弾」の回が掲載され、本来ならば、それ町・16巻124話「大事件」につながるエピソードでした。当初は、保も容疑者の1人に加える予定でしたが、複数の容疑者を出すとストーリーが長引くため削ったら、「時限爆弾」の回が必要なくなり、掲載を見送ったと言われています。
一方、単行本に収録されなかった「時限爆弾」の回は、「まぬけな大晦日の過ごし方」の回で断片的に登場した、巫女の名前の伏線回収が行われています。
それ町の最終回結末ネタバレ
以下では、漫画「それでも町は廻っている」の最終回結末、第128話嵐と共に去りぬ・第129話129話少女A・エピローグ「それから…」をネタバレ紹介します。
最終回結末ネタバレ①第128話嵐と共に去りぬ
9月7日の深夜に、宇宙人に似た存在と遭遇した歩鳥は、ある選択を迫られていました。明日、未曾有の超大型台風が関東を襲い、6000人の犠牲者が予想されるも、目の前のスイッチを押すことで、台風を消すことができます。しかし、スイッチを押すと、同時に歩鳥の存在そのものが消えてしまう代償が発生します。
6000人の命と自分の存在を天秤にかける歩鳥は、意を決してスイッチを押す決断を下します。そして、第128話の結末は、第111話「夢幻小説」に繋がり、歩鳥は自分が存在しない世界に迷いこむストーリーが描かれました。歩鳥の服装がまったく同じである点や、新聞の日付は9月8日、劇中の会話も台風に関する話題が繰り広げられました。
最終回結末ネタバレ②第129話少女A
9月8日の放課後、校内では3-A組の生徒による演劇が繰り広げられ、「誰かの存在を忘れてないか!?」というセリフが飛び交っています。一方、そこには、演劇の脚本を書く歩鳥の姿があり、最後まで書けていないことを、タッツン・真田に指摘されます。しかし、歩鳥は「良いオチが思いつかない」と叫んだ所で、物語は幕を閉じます。
最終回結末ネタバレ③エピローグ「それから…」
数年後、歩鳥は、風ヶ丘飛鳥のペンネームで作家活動をしており、文学賞を受賞しました。会場には、歩鳥憧れの小説家・門石梅和こと亀井堂静の姿があり、2人は初めて顔を合わせました。門石梅和の正体を告白した時の歩鳥の反応を恐れる静をよそに、歩鳥は門石先生の正体を知っていたかのように話かけ、先生の背中を追いかけてここまで来たことを打ち明けました。
それ町の時系列に関する感想や評価
感想1:公式ガイドブック「廻覧板」が最高
漫画「それ町」は、単行本順はもちろん、時系列順に読むことで、各話のつながりを理解することができたり、新たな発見や面白さを楽しむことができ、時系列が掲載された「廻覧板」はファン必見の1冊です。以下では、それ町(それでも町は廻っている)の時系列に関する感想や評価を紹介します。
そういえばそれ町の廻覧板、最高でした
— V (@Rivlago) February 22, 2017
話数ごとの解説とかあって色々繋がってて感動した!
漫画「それ町」の最終巻と同時に発売された「廻覧板」は、物語の時系列や各話の解説など、ファンにとって欲しい情報の宝庫であり、一部のネットショッピングでは品切れも発生しました。「それ町」の各話が時系列順でないことは、早い段階から指摘されており、「廻覧板」の刊行は、これまで曖昧だった時系列や年表が明確にされ、時系列ごとに再読することを楽しむファンが続出しています。
感想2:時系列順に再読すると新たな発見がある
『それ町』時系列順再読終了。123話ピンポンポン&127話看板を洗う歩鳥とタッツン。初読時にもジワリと来たシーンだけれど、今回時系列順に2人の関係をおさらいしてさらにくるものが。また55話はじめ"変わらない日常"を願う歩鳥の心情も再確認出来たのでメイド引退後のこのコマも感慨深い♪ pic.twitter.com/NRIm2gCBJi
— Astral6791 (@Astral6791) March 3, 2017
時系列がバラバラに収録されている漫画「それ町」は、単行本順に読んでも面白く、各話の繋がりなど時系列に関する考察ポイントの多さが人気を集めました。また、「廻覧板」の刊行後は、それらに掲載された時系列に沿って再読することで、単行本順では気付かなかった新たな発見や魅力を発掘し、他作品では味わえない面白さが、高く評価されています。
感想3:時系列がバラバラすぎることにゾッとした
それでも町は廻っている 11〜12巻読んだ。
— 句とう (@comic_0032v) January 3, 2017
どんどん神格化されていく…。11巻はガチのホラーとプールの回のギャグとか充実してたなー。時系列の話を公式化した後の12巻はいきなり入学式やったりエピローグやったりでびびった。タッツンの弟の登場は収穫 pic.twitter.com/IcNwqwwekX
公式ガイドブックの刊行により、漫画「それ町」の時系列が判明し、各話のつながりも明確にされました。しかし、劇中の時系列を知った上で、あえて単行本順に読むと、ある単行本では、それ町の序盤とラストが一緒に掲載されているなど、通常ではあり得ない順番であることに気付き、時系列がバラバラであることにゾッとしたとの感想も寄せられています。
それ町の時系列まとめ
漫画「それでも町は廻っている」の時系列や年表、公式ガイドブック「廻覧板」に掲載された再読の手引きと時限爆弾のエピソード、それ町の最終回結末をネタバレを紹介しました。「廻覧板」で判明した時系列を元に漫画「それ町」を再読することで、単行本順では気付かなかった新たな発見や、各話との繋がりなど、単行本順では味わえない面白さが楽しめるでしょう。