【軍鶏】漫画のあらすじをネタバレ!全巻のストーリーと最終回の結末・感想は?

漫画「軍鶏(しゃも)」の全巻ストーリーのあらすじを、最終回の結末までネタバレで紹介していきます。漫画「軍鶏」は格闘漫画ですが正統派のスポーツ漫画ではなく、主人公のリョウは少年の頃にある罪を犯して少年院に収容されます。そこからリョウの重く辛い人生が始まります。たった一人で裏社会を生き抜いていく男の生き様を描いた作品で、ストーリーと最終回・結末について様々な感想が寄せられています。ここでは、ネタバレあらすじと共に、読者の感想もいくつか紹介していきます。

【軍鶏】漫画のあらすじをネタバレ!全巻のストーリーと最終回の結末・感想は?のイメージ

目次

  1. 軍鶏の漫画とは?
  2. 軍鶏の漫画あらすじ・全巻のストーリーネタバレ
  3. 軍鶏の漫画最終回の結末ネタバレ
  4. 軍鶏の漫画の登場人物一覧
  5. 軍鶏の実写映画と小説版
  6. 軍鶏の早乙女薫のモデル
  7. 軍鶏の漫画に関する感想や評価
  8. 軍鶏の漫画ネタバレまとめ

軍鶏の漫画とは?

軍鶏の漫画の概要

「軍鶏」は「漫画アクション」(双葉社)で連載され、その後「イブニング」(講談社)で連載された漫画です。格闘技を主題としている作品ですが、スポーツマンシップに重きを置く正統派の挌闘漫画ではなく、裏社会で生きる手段としての格闘技が描かれています。コミックは講談社の「イブニングKCDX版」が全7巻、「イブニングKC版」が全34巻、発売中です。

「軍鶏」は、漫画を原作として実写版映画と小説版が製作されています。小説版は「軍鶏外伝」というタイトルで2005年に「文芸社」から刊行されました。また、実写版映画は、香港と日本の合作映画として2008年に公開されました。監督はソイ・チェン、主演はショーン・ユーと魔裟斗です。

軍鶏の漫画の作者

漫画「軍鶏」は橋本以蔵・原作として連載が始まりましたが、2008年に作画担当のたなか亜希夫がストーリー、キャラクター、セリフなどすべての設定は自分が行ったとし、漫画「軍鶏」は自分の創作作品であると主張しました。「イブニング」での連載は休止となり、たなか亜希夫は橋本以蔵に対して著作権の確認と著作権料の支払いを求めました。

結果、橋本以蔵が原作者と認められたのは1話から120話までで、以降はたなか亜希夫が単独の原作者であると認められました。この結果を得て、2011年に発売された漫画「軍鶏」の極厚版コミックでは、第5巻(コミック13巻から15巻相当)からたなか亜希夫が単独の原作者としてクレジットされています。「イブニング」での連載も再開され、漫画「軍鶏」は2015年に最終回を迎えました。

軍鶏 / たなか亜希夫 - イブニング公式サイト - モアイ

軍鶏の漫画あらすじ・全巻のストーリーネタバレ

ここからは、漫画「軍鶏」の最終回・結末までの全巻ストーリーを、ネタバレあらすじで紹介していきます。物語は主人公の成嶋亮(リョウ)、16歳の夏から始まります。それでは、漫画「軍鶏」の全巻ストーリーのネタバレあらすじを最終回・結末までご覧ください。

あらすじネタバレ①少年院編

漫画「軍鶏」のあらすじネタバレ、鯵が崎高等少年院にリョウ(成嶋亮)という16歳の少年が収容されました。リョウは見るからに気の弱そうな少年で、周りの不良少年たちと比べて体格も劣り、一人場違いな雰囲気を漂わせています。リョウの罪状は殺人で、相手はリョウの両親でした。エリートの両親の元で生まれたリョウは、東大も狙えるような優秀な学力の持ち主でした。

しかし、両親からの期待とプレッシャーに耐えかねて、リョウは両親を刺し殺してしまったのでした。親殺しという罪を背負ったリョウは、収容されている先輩少年たちから陰湿ないじめを受けます。リョウへのいじめは止むことなく続き、少年たちだけでなく少年院の先生や所長さえもいじめに加わるという、リョウにとって地獄のような日々でした。そんな中で、リョウは黒川健児という人物と出会います。

黒川健児は「番竜会」空手の使い手で「鬼の黒川」と畏怖される達人です。強くなりたいリョウは黒川に空手を学ぶことになりました。ひたすら空手の鍛錬に励む日々を送るリョウ。ただ強くなりたいと努力し続けたリョウは、これまでのひ弱な少年ではなくなり、少年院の影のボスである「金明勲」を倒すまでになりました。その後、少年院を出たリョウは新宿の裏社会へと入っていきました。

あらすじネタバレ②リーサルファイト編

漫画「軍鶏」のあらすじネタバレ、裏社会でのリョウは、時に男娼として扱われ、暴力で向かってくるものには少年院でマスターした空手で応戦するなど裏社会に馴染んでいきます。そんな暴力の日々の中で、リョウは番竜会会長の望月謙介と出会いました。番竜会は「リーサルファイト」という格闘技の興行を主催しています。華やかなスポットライトの下で行われる「リーサルファイト」を観たリョウは、自身の空手との違いを痛感します。

裏社会で生きるための道具として空手を使うリョウは「リーサルファイト」の王者となり、拍手喝采を浴びる番竜会の菅原直人を憎々しく思うようになります。リョウは菅原直人との戦いを望み、軽量級のトーナメントから始め、そこで優勝します。「リーサルファイト」の横浜大会に出場するなど着実に実績を積んでいったリョウは、試合をこなしながら番竜会や菅原への挑発を何度も行っていました。

しかし、リョウの挑発は無視され続けます。そのことに腹を立てたリョウは、菅原の恋人がタレントの船戸萌美だと知ると、彼女を暴行するという暴挙に出ます。ますます挑発行為をエスカレートさせるリョウ。菅原の怒りは頂点に達し、リョウの挑戦を受ける決心をします。そして「リーサルファイト」の会場である東京ドームで、いよいよ二人の対戦が始まります。

試合に備えて、軽量級のリョウは重量級である菅原に勝つために何度もステロイド剤を注射し、筋肉増強を図りました。そして試合の日、激しい戦いが最終ラウンドまで続き、残り時間8秒になったところでリョウと菅原の正拳が同時に炸裂し、リョウは気を失ってしまいます。こうして試合は菅原が勝利しました。ところが、この試合後に萌美は失踪してしまいました。

萌美の失踪にショックを受けた菅原は番竜会を辞めてリョウに決闘を申し込みました。廃寺で行われたリョウとの決闘はまさに死闘となり、最後は菅原の渾身の一撃でリョウはその場に倒れ込みました。意識を失ったリョウをその場に残し、菅原が立ち去ろうとしたその時、リョウが菅原の背後に強烈な一撃を浴びせました。結果、菅原は寝たきりの体になり、その後、リョウの行方も分からなくなってしまいました。

あらすじネタバレ③中国編

漫画「軍鶏」のあらすじネタバレ、日本を去ったリョウは中国に渡っていました。リョウは裏社会で行われる格闘技の試合で「東洋鬼」と恐れられる存在となっていました。そして、相変わらず金持ち女性の男娼となり、金を稼いでいます。リョウがこれほど金に執着するのは妹の夏美のためでした。両親の死後、一人ぼっちになった夏美は、生きていくために風俗で働くようになり、今では薬漬けの体になっていました。

リョウは廃人になってしまった夏美の介護のための費用が必要なのでした。そんなリョウの前に「斉天大聖」と呼ばれ、名前を劉という男が現れました。劉は人並外れた身体能力と中国拳法を操り、リョウを簡単に追い込んでしまいます。裏社会で敵なしと言われるリョウでもまったく歯が立たなかったのでした。リョウはこの悔しさを晴らすため、かつて劉を教えたという老師・陳の指導を受けることにしました。

陳は弟子の劉が裏社会に入ってしまったことを嘆いており、劉を追って試合場に現れたのでした。そこで出会ったリョウに劉を止めてもらおうと考えた陳は、リョウの指導に力を注ぎます。リョウは陳の元で修行をしている女性・燕と一緒に修行に励み、ついに中国拳法の奥義「発勁」を身に付けます。こうして修行の日々を過ごしていたリョウの前に、再び劉が現れました。

部下を伴って現れた劉に陳は無惨に殺され、燕は追い詰められた結果、自害して果てました。そして再び劉と戦うことになったリョウは劉の強さに圧倒されますが、ある瞬間、劉が付けている仮面に一撃を加えることができました。仮面の下はひどい火傷の痕が残っており、劉がひるんだ隙にリョウは発勁を繰り出します。敗北を認めるしかなくなった劉は崖から身を投じ、死亡しました。

あらすじネタバレ④グランドクロス編

漫画「軍鶏」のあらすじネタバレ、ここからは再び日本が舞台となり、高原東馬(トーマ)というバレエダンサーが登場します。トーマは一流のダンサーであると同時に優しい人柄で、誰もが心を癒されるという不思議な人物です。トーマは「リーサルファイト」でのリョウと菅原の戦いを観たことがあり、その日からトーマはリョウの姿が目に焼きついて離れなくなりました。

リョウの幻に追われるトーマは裏社会でもがき苦しむリョウを救済したいと願うようになります。やがてトーマは自身もリョウが住む世界へ足を踏み入れる決心をします。バレエと決別し、挌闘家となったトーマの後押しをしたのは、トーマの異母兄である実業家の二階堂仁でした。トーマは挌闘の世界でも才能を発揮し、また、彼の人柄に魅せられて多くの格闘家がトーマの周りに集まってきました。

トーマの周りに集う格闘家たちは皆、一流とされている格闘家たちです。柔道界から吉岡大吾、ロシア人のヴァレリ、ブラジリアン柔道のファビオ、日本古武術の上杉静など、超一流とされる格闘家たちによってトーマは鍛え上げられました。仁はトーマを中心にした格闘技団体を作り、トーマとリョウの試合を番竜会の望月に打診します。

仁の計画は、自身が立ちあげた格闘技団体と「リーサルファイト」との対抗戦「グランドクロス」を行うというものでした。さらに、リョウを「リーサルファイト」側の大将に推薦し、トーマと対戦させたいと言いました。望月は猛反発しますが、仁はすでに「リーサルファイト」への根回しを終えており、仁の計画通りになりました。

一方、リョウは歌舞伎町のクラブで賭け試合に出る日々を送っていましたが、ある日、素人相手に負けてしまいました。それっきり試合に出られなくなったリョウは、夏美のために金を稼ぐことができず、苦境に立たされます。そんなリョウに東亜テレビが企画するワンデイトーナメントの出場の話が舞い込みます。

リョウが両親を殺した元少年Aということで、反対するプロデューサーもいましたが、覆面をした謎の空手家という触れ込みで出場させることで納得しました。こうしてトーナメントに出場したリョウは、決勝で格闘技を始めて間もない久能真と対戦します。久能は思ったよりも強く、リョウは苦戦を強いられます。なんとか勝利を得ることができたリョウですが、自身の衰えを感じました。

このトーナメントの後、リョウは望月からチームトーマとの対抗戦「グランドクロス」への参加を要請されました。リョウは久能をわずかな期間で鍛え上げたという天源寺ゴサクの元を訪れ、指導を受けます。技を磨いたリョウは「グランドクロス」への気持ちを新たにしました。激戦が続いた「グランドクロス」も大詰めを迎え、リョウとトーマの戦いが始まります。

リョウは、トーマのセコンドに黒川健児の姿を見つけます。少年院でリョウに空手を教えた黒川は、鬼の子となってしまったリョウを成仏させようとしてトーマのコーチになったのでした。ところが、これまでの人生で一度も人に手を挙げたことのないトーマは、試合でも投げ技ばかりを使います。しかし、戦いが激しさを増してくると、相手への恐怖心と憎悪がこみ上げ、ついにトーマは拳を振り上げました。

黒川は、トーマの心の中に闇が広がっていくのを感じ、会場から出ていきました。廊下で吐血した黒川はそのまま人知れず死亡します。その時、雷が停電を引き起こし、会場は暗闇となりました。それでも戦い続けるリョウとトーマですが、稲光で一瞬明るくなったリングにリョウが倒れているのが見えました。リョウは救急車で運び出され、トーマの精神は崩壊。こうして「グランドクロス」は終了しました。

あらすじネタバレ⑤どぶ組編

漫画「軍鶏」のあらすじネタバレ、「グランドクロス」を終えたリョウは夏美の所へ向かいました。夏美の世話をしているのは藤吉公平(トーキチ)という、リョウの元相棒で最も信頼できる友人です。リョウは夏美やトーキチと安らいだ時間を過ごすことができました。そして、再び新宿に帰ってきたリョウは絵を売る少女・ワクイサキコと出会い、帰るところが無いというサキコと一緒に暮らすことになりました。

ある日、高熱を出したサキコを入院させたリョウは、そこに駆けつけたサキコの父親と対面します。見た目は優しそうな雰囲気の父親ですが、サキコは父親を異常に怖がるのでした。翌日、サキコは父親から逃れるためにリョウと共に病院を抜け出し、長距離バスに乗り込みました。サキコが逃げ出したことを知った父親は、リョウが親殺しの元少年Aだと気づきます。

父親は「どぶ組」という殺し屋の兄弟二人組に、サキコを連れ戻して欲しいと依頼しました。まず弟がリョウに襲い掛かります。リョウの攻撃を受けても耐え続ける弟は、強靭な体をしており、勝負がつきません。人目もあり、弟は帰っていきました。兄は夏美を人質にすることを思いつき、夏美のもとへ襲撃をかけますが、トーキチが銃で応戦。しかし、反撃もそこまでで、トーキチはひどいケガを負わされてしまいます。

そこにリョウとサキコが駆けつけました。リョウは場所を移して改めて「どぶ組」と戦うことを約束します。リョウと「どぶ組」との対決は工場の跡地で行われました。リョウと弟はそれぞれ武器を手に持ち、死闘を繰り広げます。激しさを増す戦いの最中、兄が仕掛けておいた爆弾を次々と破裂させました。爆破の影響で「どぶ組」の二人は瀕死の大ケガを負い、リョウも爆破をもろに受け、倒れてしまいました。

瀕死の傷を負ったリョウは、もうろうとした意識の中でサキコと夏美のもとへ戻ろうとしますが、とうとう意識を失ってしまいました。そして、物語は最終回・結末へと進んでいきます。

軍鶏の漫画最終回の結末ネタバレ

ここまで、漫画「軍鶏」のあらすじをネタバレで見てきました。漫画「軍鶏」の最終回は、殺し屋「どぶ組」と戦ったリョウのその後が描かれています。サキコや夏美、トーキチ、という大切な人達を守るための戦いに向かい、瀕死のケガを負ったリョウ。最終回でリョウはどのような結末を迎えるのでしょうか?それでは、漫画「軍鶏」の最終回、結末のあらすじをネタバレで見ていきます。

最終回ネタバレ①一匹の鹿のような生き物

漫画「軍鶏」の最終回の結末ネタバレあらすじ、リョウは「どぶ組」が仕掛けた爆弾によって瀕死の大ケガを負いました。意識がもうろうとする中で必死に夏美やサキコ、トーキチたちの元へ帰ろうとするリョウ。爆破され残骸となった工場跡から離れ、歩くこともできず這いつくばってでも前へ進もうとするリョウですが、山の中でついに力尽き、動けなくなってしまいました。

死が近づいていることを悟ったリョウは、これまでの自分の生き方について想いを巡らせます。すると、リョウは鹿のような生物が自分を見ている様な気がしました。その鹿はただ黙ってリョウを見つめています。ついに幻が見えたと思ったリョウは心の声で「黙っていないで、なにか言え」と鹿に問いかけました。しかし、鹿は無言で去っていきました。「俺を一人にしないでくれ」とリョウは叫びますが、鹿は行ってしまいました。

最終回ネタバレ②リョウの最後

そして、元少年A、リョウこと成嶋亮は山中で誰にも看取られずにこの世を去りました。リョウが息を引き取った時、夏美とトーキチがいる家では、何かを察した飼い犬のペロが哀しい咆哮を上げました。リョウが死亡していた場所から一本の植物が芽を出している場面が描かれており、そこで漫画「軍鶏」の最終回の結末となりました。

軍鶏の漫画の登場人物一覧

ここまで、漫画「軍鶏」の全巻ストーリーを、最終回の結末までネタバレあらすじで見てきました。主人公・リョウはたった一人で死亡するという悲しい結末を迎えました。この結末についての感想なども紹介しますが、その前に、漫画「軍鶏」の主要な登場人物を紹介していきます。

登場人物一覧①成嶋亮

漫画「軍鶏」の主人公・成嶋亮(リョウ)は、父はエリート銀行員、愛情深い母、という恵まれた家庭環境で育ち、東大合格は確実と言われるほどの学力を持つ優等生でした。しかし、両親の期待を一身に受けるプレッシャーに耐えかねたリョウは両親を殺害しました。少年院に収容されたリョウは、当初そのひ弱な外見から酷い虐待を受けます。強くなるために身に付けた空手でリョウは裏社会を生き抜いていきます。

登場人物一覧②黒川健児

漫画「軍鶏」の黒川健児は、少年院でリョウに空手を教えた元番竜会の空手家です。トップを極めた空手家としての凄みを放つ人物です。教えを受けたリョウは黒川のことを誰よりも尊敬しています。少年院を出て怠惰な生活から緩んでしまったリョウを鍛え直したのも黒川でした。しかし「悪鬼」となってしまったリョウを成仏させるのだとして、リョウの対戦相手のコーチを自ら務めた後、試合会場で死亡しました。

登場人物一覧③成嶋夏美

漫画「軍鶏」の成嶋夏美は、リョウの実の妹です。リョウによって両親を殺された後、15歳の身で風俗へと流れていき、やがて薬物による中毒で廃人状態となります。その後、田舎町で療養生活をすることになり、リョウの親友、トーキチが介護を引き受けています。リョウは妹を不幸にさせたことを悔やみ、戦うことで金を稼ぎ、夏美の治療費に充てていました。夏美がいることでリョウは人間らしさを失わずにいます。

登場人物一覧④望月淳哉

漫画「軍鶏」の望月淳哉は、リョウと同じ日に少年院に収容された人物です。少年院の誰もがリョウを嫌い、いじめていた時に唯一リョウの味方でした。少年院を出た後は、リョウがいる暴力団と問題を起こすなどしますが、その後どうなったかは不明となっています。番竜会の望月の関係者ではなく、全くの他人です。

登場人物一覧⑤望月謙介

漫画「軍鶏」の望月謙介は、空手の番竜会の総帥です。空手家でもある望月は、菅原直人の父・柾人を再起不能にしてしまい、その結果柾人が死亡するという過去があり、その負い目から息子の直人を空手家として育て上げました。「リーサルファイト」を主催するなど、番竜会の空手を世界に発信するという野心家です。しかし、直人がリョウとの対戦で寝たきりになってからは地位を追われ、横領罪で捕まるなど、人生が一変します。

登場人物一覧⑥菅原直人

漫画「軍鶏」の菅原直人は、番竜会の空手家です。番竜会主催の「リーサルファイト」で最強となった選手です。強靭な精神と肉体を持ち、才能あふれる硬派な武道家です。人当たりの良い穏やかな人物で、リョウからの挑発も無視していました。しかし、恋人の船戸萌美がリョウに暴行されたことでリョウに殺意を抱きます。リョウと戦い、寝たきりとなりますが、リョウへの恨みを抱きながらリハビリに励む日々を送ります。

登場人物一覧⑦陳老師

画像の中で髭を生やした老人が陳老師です。漫画「軍鶏」の陳老師は、中国の山奥に住む中国拳法の使い手で「斉天大聖」と呼ばれる劉の師匠です。劉の内面にある闇に気づかず、中国拳法を仕込んだことを悔やみ、劉を殺害しようとした過去を持っています。劉に復讐しようとするリョウのために中国拳法を教えました。しかし、老齢ということで体力の衰えは激しく、劉に殺害されました。

登場人物一覧⑧高原東馬

漫画「軍鶏」の高原東馬(トーマ)は、元天才バレエダンサーです。「リーサルファイト」でのリョウの姿が強烈な印象となって残り、リョウと対戦するためにバレエと決別します。格闘技の世界に入ったトーマは、武道の才能もさることながら、人を惹きつける魅力を持っており、周りには一流の格闘家たちが集まりました。リョウとの対戦が実現しますが、リョウの内面にある闇のパワーに飲み込まれ、精神を崩壊させてしまいます。

登場人物一覧⑨二階堂仁

漫画「軍鶏」の二階堂仁は、トーマの異母兄です。少年の頃は醜い容姿から、容姿端麗で誰からも好かれるトーマを妬み、殺そうとしました。しかし、トーマの優しさに触れた仁は兄としてトーマをサポートする決心をしました。父親の会社を継いだ仁は経営手腕を発揮。同時にトーマの後押しをしました。トーマが格闘技の世界に入る時も初めは戸惑いましたが、トーマの想いを受け入れます。それからはトーマのために力を尽くします。

軍鶏の実写映画と小説版

ここまで、漫画「軍鶏」のあらすじを最終回・結末までネタバレで紹介し、主な登場人物の紹介をしてきました。ここからは、漫画「軍鶏」を原作とした実写映画「軍鶏-Shamo-」について紹介します。

軍鶏の実写映画

実写映画「軍鶏-Shamo-」は香港と日本の合作で、主演はショーン・ユー、魔裟斗、監督はソイ・チェン、脚本は橋本以蔵、セット・カムイェンで2008年5月に公開されました。アクションが特徴の映画ということで、出演俳優たちは日本・中国・台湾の格闘技経験者となっています。脚本を担当した橋本以蔵によると「軍鶏」は映画作品として企画されたものでしたが、漫画化が先になったそうです。

漫画の原作者、たなか亜希夫は映画化に同意しておらず、そのため橋本以蔵は、成嶋亮(リョウ)が犯した親殺しの真相を漫画版とは変えて脚本を書きました。しかし、漫画版とは全く違う表現にするという指示を、日本側から現地のスタッフに周知させることができませんでした。そのため、漫画版の表現が映画にも多く入ってしまうという事態に、たなか亜希夫側が難色を示し、この事が著作権の裁判へと進むきっかけとなったそうです。

実写映画「軍鶏-Shamo-」の主要キャストを紹介していくと、主人公の成嶋亮(リョウ)役はショーン・ユー(香港)、菅原直人役は魔裟斗、黒川健児役はフランシス・ン(香港)、成嶋夏美役はぺイ・ぺイなどです。作中の言語は広東語です。

軍鶏の小説版

漫画「軍鶏」を原作とした小説版について紹介します。小説版は文芸社から「軍鶏外伝」として2005年に刊行されました。内容を見ていくと、漫画「軍鶏」の少年院編からリョウと菅原直人の対戦を描いたリーサルファイト編までとなっています。小説版では登場人物の過去の出来事や心情などが漫画版とは別解釈となっています。また、菅原直人との対戦が、漫画版のキックボクシング形式ではなく、総合格闘技の形式で描かれています。

軍鶏の早乙女薫のモデル

漫画「軍鶏」に、早乙女薫という新宿で最強の「喧嘩師」が登場するのですが、この早乙女薫には実在のモデルがいると言われています。ここでは、そのモデルとなった人物を紹介していきます。

早乙女薫のモデルは花形敬?

漫画「軍鶏」の早乙女薫は挌闘家ではなく素人ですが、武器を持たずに素手で戦うスタイルです。番竜会の幹部級の空手家たちに勝ったことがあり、強さは本物です。そんな早乙女薫のモデルとされているのが、花形敬(はながたけい、本名・たかし)です。花形敬は1930年に生まれ、1963年に殺害された伝説のヤクザです。安藤組の当時の組長に高く評価され、可愛がられていました。

花形敬は喧嘩が強く、武器を使わず素手で戦うことから「素手喧嘩(ステゴロ)」と呼ばれ、恐れられていたそうです。花形敬は白いスーツを好んで着用し、トレードマークだったということです。花形敬は1963年に暴力団の抗争の最中、刺殺されました。享年33歳でした。このような花形敬の生き様は今では伝説となっており、花形敬をモデルにした作品が次々と作られました。

花形敬をモデルにした様々な作品

漫画「軍鶏」の早乙女薫の、モデルとされている花形敬をモデルにした作品を紹介します。映画では、1988年に陣内孝則が花形敬を演じた「疵(きず)」、1993年に山下真司が花形敬を演じた「修羅場の人間学」、2002年に哀川翔が花形敬を演じた「実録・安藤組外伝 餓狼の掟」、2005年に嶋尾康史が花形敬を演じた「渋谷物語」などです。

漫画では、板垣惠介による「グラップラー刃牙」シリーズで花形敬をモデルにした花山薫というキャラクターが登場します。他にも「実録・安藤組(ブヤ)」、「餓狼の系譜」、「餓狼一代」、バンブーコミックスの「実録 疵-ヤクザ伝 安藤組 花形敬 伝説のケンカ師編」、「実録 一徹ヤクザ伝 高橋岩太郎 懲役仁義編」などがあります。また、小説では「疵 花形敬とその時代」があります。

軍鶏の漫画に関する感想や評価

ここまで、漫画「軍鶏」の全巻ストーリーのあらすじを、最終回・結末までネタバレで紹介し、主要な登場人物の紹介もしてきました。さらに、漫画「軍鶏」に登場する早乙女薫のモデルとなった人物を見てきました。ここからは、漫画「軍鶏」に関する感想や評価を紹介していきます。

漫画「軍鶏」の感想・評価を紹介します。ダーク・ヒーローものとしては最高の作品だという感想です。主人公のリョウは自分のせいで不幸にしてしまった妹のために、どのような手段を使っても生き抜くしかなかったのでした。ただ必死に生きたリョウの人生は、心に重く響くものだったということです。

漫画「軍鶏」の感想・評価を紹介します。最終回まで全巻読み終えた感想ですが、主人公のリョウの数々の行為は許しがたいものであっても、それでも更生して幸せを掴んで欲しいと思わせる不思議な物語だったという感想と、最終回にリョウが妹の元に戻れずに死んでしまったことは悲しい結末だったという感想です。

漫画「軍鶏」の感想・評価を紹介します。主人公のリョウは憧れのキャラクターで、リョウになり切ってスパークリングをしたということです。リョウの戦い方については、様々な方法で行った卑怯な手段は勝つためのもので、そんな姑息な戦い方が好きだという感想です。

漫画「軍鶏」の感想・評価を紹介します。何の予備知識もなく読み始めた漫画「軍鶏」は第1巻から衝撃的な内容で、心に響いたという感想です。特に主人公のリョウが描かれた扉絵、リョウの表情などが好きで、人に薦めたい漫画だという感想です。

軍鶏の漫画ネタバレまとめ

いかがでしたか?漫画「軍鶏」について紹介してきました。漫画「軍鶏」の全巻ストーリーのあらすじを、最終回・結末までネタバレで紹介すると共に、漫画「軍鶏」の登場人物の紹介もしてきました。また、漫画「軍鶏」の感想もいくつか紹介しました。主人公・リョウは様々な悪事を働いてきましたが、妹のために必死で生きていたのだという感想がありました。

さらに、主人公・リョウのそんな生き様が好きだという感想や、漫画「軍鶏」は人に薦めたい漫画だという感想がありました。漫画「軍鶏」最終回の結末ネタバレあらすじでも紹介しましたが、リョウがたった一人で死んでしまった結末が悲しかったという感想もありました。少年の頃に重い罪を犯してしまった主人公の哀しい生き様を描いた漫画「軍鶏」を、どうぞご覧ください。

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