巨人の星の最終回のネタバレあらすじと感想!漫画とアニメ版では結末が違う?

梶原一騎・原作、川崎のぼる・作画による「巨人の星」。1960年代後半から70年代にかけて日本中の子供から大人までを夢中にさせた元祖スポ根漫画の傑作です。これからお届けするのは、その巨人の星の中でも感動の名場面てんこ盛りの最終回特集。ネタバレあらすじや感想の紹介に加えて、漫画とアニメ版での最終回結末の違いやその後の飛雄馬がたどった道についても詳しく解説していきます。タイトルは聞いたことがあっても内容を知らない方、子供の頃夢中になったものの記憶があいまいな方も是非ご覧ください!

巨人の星の最終回のネタバレあらすじと感想!漫画とアニメ版では結末が違う?のイメージ

目次

  1. 巨人の星とは?
  2. 巨人の星の漫画版とアニメ版の最終回結末
  3. 巨人の星の続編で読める最終回のその後
  4. 巨人の星の名言集
  5. 巨人の星の最終回に関する感想や評価
  6. 巨人の星の最終回まとめ

巨人の星とは?

巨人の星の概要

梶原一騎・原作、川崎のぼる・作画による漫画作品「巨人の星」。1960年代後半から70年代にかけて日本中の子供から大人までを夢中にさせた、元祖スポ根漫画の傑作です。

漫画・巨人の星は1966年少年マガジンに掲載された後、講談社コミックスから単行本が刊行されました(全19巻)。さらに1976年には、続編となる「新巨人の星」が週刊読売にて連載されています。

その後巨人の星はアニメ化され、日本テレビ系列で放送されました(第1作=巨人の星:1968年3月~1971年9月、第2作=新巨人の星:1977年10月~1978年9月、第3作=新巨人の星Ⅱ:1979年4月~9月)。

巨人の星のあらすじ

あらすじのイメージ

主人公は野球少年の星飛雄馬。巨人軍の選手だった父・一徹から厳しい野球の英才教育を受けていました。大リーグボール養成ギブスなるものを肩から腕にかけて装着させられ、体に強い負荷がかかる中での猛特訓。強烈なノックが嵐のように飛んできます。一瞬たりとも気を抜くことは許されません。

この作品が制作された1960年代後半から1970年代中ごろにかけては、日本は右肩上がりの高度成長期。為せばなる、根性さえあれば何でもできてしまうような風潮があったと言います。そうした希望に満ちた時代背景が子供たちに夢を与え、この作品にも大きな影響を与えているのかも知れません。

さて、野球の名門・星雲高校に進学した飛雄馬は、捕手で大親友となる伴宙太と出会います。また、終生のライバル・花形満や左門豊作との対戦を通じて、野球選手としても人としても成長していきました。

その後念願かなってプロ野球・読売ジャイアンツに入団を果たした飛雄馬。花形満や左門豊作に加えてアメリカ大リーグからやって来たオズマを相手に、針の穴をも通すコントロールにうなるような剛速球、さらには自ら編み出した大リーグボールを武器に戦いを挑んでいくことになります。

CS放送 日テレG+ | 巨人の星

巨人の星の漫画版とアニメ版の最終回結末

巨人の星の漫画版の最終回結末ネタバレ

これから巨人の星の最終回の結末を漫画版、アニメ版でそれそれ紹介していきます。ライバルたちとの息つく暇もない凄まじい戦いを繰り広げていく飛雄馬。そんな彼に予期せぬ展開が待っていました。

現在、マウンド上の飛雄馬が全身全霊で投げ込んでいるのは大リーグボール3号です。この超スローボールの魔球は、一見何の変哲もないようなのですが、打者のバットをかいくぐるようにすり抜けキャッチャーのミットに吸い込まれます。バッターがどんなことをしてもカスりもしません。

ところがその魔球は、次第に投げる飛雄馬の身も心もズタズタにしていきました。大リーグボール3号は、飛雄馬の選手生命を奪ってしまう魔球だったのです。それを飛雄馬は知っていました。しかし、もう後戻りすることはできません。飛雄馬は悲惨な結末に向かってひた走っていくしかありませんでした。

そんな中で迎えた運命の最終回。対戦相手である中日ドラゴンズの監督は、実父・星一徹。ドクターストップが掛かっていたにもかかわらず、飛雄馬は大リーグボール3号を投げ続けます。ランナーを一人も許さない力投でした。そして完全試合まであと1人となった時、バッターボックスに立ったのは何と高校時代からの親友で今は袂を分かっていた伴宙太でした。

9回表2アウト、カウント・ツースリー。最後の力を振り絞り、渾身の一球を投げ込む飛雄馬。直前まで逆立ちを命じられフラフラになっていた伴宙太の力の抜けた一振りが、飛雄馬の投じた球を捉えました。ところが次の瞬間です。誰もが目を疑いました。伴宙太には、もはや走る体力が残されていなかったのです。ボールがファーストミットに収まりゲームセット。

巨人軍史上2人目の完全試合達成の瞬間でした。しかし、栄光のマウンドには倒れ込む飛雄馬の姿がありました。飛雄馬の選手生命が終わりを告げた瞬間でした。そこに近づく相手チームの監督、星一徹。ウイニングボールを飛雄馬に手渡します。この時、巨人のエースと中日の監督は父子に戻りました。

この感動的なシーンの後、漫画・巨人の星では、飛雄馬以外の人たちが左門豊作と飛雄馬の姉・明子の結婚式に参列します。祝福される2人の後ろには、そっと門出を見送る飛雄馬の姿がありました。その後、人知れず去っていく飛雄馬。そんな彼の後ろに十字架がオーバーラップして、物語の幕は閉じました。

巨人の星のアニメ版の最終回結末ネタバレ

続いて巨人の星の同じ最終回結末をアニメ版で見ていきます。原作漫画連載の約2年後に放送されたテレビアニメですが、新たな表現も加えられていました。

漫画版での説明した通り、最終回の結末で完全試合を達成するとマウンド上に倒れてしまう飛雄馬。静かに彼の側に近づいて行った父・一徹は、息子・飛雄馬を背負って球場を去っていきます。夕陽に向かって歩いていくところで、最終回は幕を閉じました。

アニメ版生放送の最終回結末では、登場人物たちが全員集合し終わりの挨拶をしました。さらに、何と次週から始まる「天才バカボン」のキャラクターが登場、飛雄馬が「僕の代わりにお願いします」と声を掛ける異例の場面が用意されていました。このシーンは、再放送やその後発売されたDVDからはカットされており大変貴重なものとなりました。

巨人の星の漫画版とアニメ版の違い

最後に、ただ今紹介した漫画版とアニメ版の違いについて解説します。アニメ版は原作漫画に基づいてはいましたが、全く新しくリメイクされた作品と考えたほうがよさそうです。

花形満や左門豊作が最後の挑戦をしてくる話が追加されていたり、最終回の完全試合の扱いにも違いがありました。漫画版では完全試合が達成されたか否かハッキリしないまま、余韻を残して幕となっていましたが、アニメ版では明確に審判がアウトを宣言し、完全試合達成で幕を閉じます。

また、当初アニメ版では、最終回で完全試合を達成した飛雄馬が死んでしまうという展開を予定していました。ところが、この事を知った読売テレビの営業部門の最高責任者が激怒。さらに番組スポンサーが反対したこともあり、巨人の星の最終回は作り直され、現在DVDなどで残されている結末になったという事です。

巨人の星の続編で読める最終回のその後

続編①新巨人の星

完全試合という金字塔を打ち建て、野球人生に幕を閉じた巨人の星の主人公・星飛雄馬。実はこの壮絶な最終回結末のその後を読むことができるのです。それが1977年に放送されたアニメ・新巨人の星です。

巨人の星の最終回結末でマウンドを去った後、行方不明となっていた星飛雄馬。新巨人の星では、山奥に独りで暮らし、地元草野球チームでボールに親しむ毎日を送っていました。そんなある日のこと、飛雄馬はあの花形と再会することになります。飛雄馬に会うと花形は、自分の会社に入って第二の人生を始めないかと持ちかけます。しかし、その申し出を断った飛雄馬は、再び巨人軍に入ることとなります。

実は、飛雄馬は元々は右利きでした。野球で活躍するには左利きが有利だと考えた父・一徹により左利きに直されていました。左腕に致命的な障害を負い選手生命を絶たれた飛雄馬でしたが、右投げの投手として出直すのであれば復活の芽はあるというのです。そして復活を遂げた飛雄馬は、再び巨人軍で活躍していくことになります。

続編②新巨人の星Ⅱ

新巨人の星は、1979年に放送された新巨人の星Ⅱに引き継がれました。前作において復活を遂げた飛雄馬は、順調にライバルとの戦いをこなしていきます。しかし、その後調子を崩し2軍へ落ちて調整をすることになります。そこで特訓の末、またも魔球を生み出すことに成功。その後その魔球を引っ提げて1軍に戻った飛雄馬は、無敵の活躍を見せるのでした。

ところが、そんな飛雄馬の前に立ちはだかったのが、永遠のライバル・花形満でした。花形は飛雄馬の魔球を見事に打ち返します。しかし、花形の活躍もそれまで。飛雄馬のボールを打ち返したときの衝撃により、現役引退を余儀なくされるのです。

その後、飛雄馬は2度目となる完全試合を達成、チームもリーグ優勝した上、日本一にも輝きます。父・星一徹はそんな息子の活躍を見届けた後、静かに息を引き取りました。飛雄馬は父の葬儀を取り行った後、野球留学のためアメリカへと旅立ちます。テレビアニメはここで終了します。

しかし、原作漫画には後日譚がありました。その後現役を引退した飛雄馬は、巨人の2軍コーチに就任していました。また、原作漫画には、アニメ化されなかったキャラクターである洋子が登場します。さらに、彼女と恋に落ちる飛雄馬の姿まで描かれておりファンには必読の書となるでしょう。

巨人の星の名言集

巨人の星の名言①「ゆくてに障害のある時は…」

最初に紹介する名言は、小学校5年生の飛雄馬に向かって父・一徹が厳しく叱ったときの言葉です。毎日の日課10㎞のランニングをこなしていた飛雄馬。ある地点で道が3本に分かれていました。いつも通る道は工事中で通れません。左の道は遠回り、右の道は近道になっていました。

飛雄馬よ!! きめられたコースが通行止めだったなんぞは言い訳にならん。なぜ、遠回りを選ばん!? つらい苦しい遠回りをえらんでこそ自ずと成長がある! これからの人生においても野球人生においても。ゆく手に障害のある時は、常に遠回りを選べ!

飛雄馬は近道を選んで走り続けましたが、その先になっていたのは鬼のような一徹の姿でした。無言のままいきなり殴りつける一徹。飛雄馬の顔面は血だらけになりました。一徹は続けて言いました。「二度と近道を選んでみいーっ そのとき限り、この星一徹の子ではないと思えっ」。

巨人の星の名言②「ばか正直こそ尊い…」

巨人の一軍で活躍するライバル速水を食堂のテレビで見る飛雄馬。思わず声援を送る飛雄馬でしたが、内心感じていた妬みを悟られないためでした。その後飛雄馬はグラウンドを全力疾走します。「うじうじする必要があったら、このグラウンドの土に汗をしみこませるんだ。それしかない・・・ばか正直に」

その様子を見ていた川上監督の言葉が「ばか正直こそ尊い…」です。まわりから嘲笑を浴びた飛雄馬でしたが、川上監督だけは理解してくれていました。

巨人の星の名言③「たわけ!野球は戦争じゃなか…」

こちらは飛雄馬のライバルの1人、左門豊作の名言です。大リーグボール2号の開発に勤しむ飛雄馬の偵察に出かけた左門の幼き弟たち。

たわけ!野球は戦争じゃなか! 汚い殺し合いとは天と地ほどに大違いじゃ! 野球とは男と男の磨き合い、これに尽きるとたい!

目撃した魔球の正体を兄に報告しようとしたとき、豊作は「渇しても盗泉の水は飲まず」と言って弟たちを戒めます。弟の1人が「戦争だってまずスパイ戦から始まるって言うじゃないか」と詰め寄ったときに、豊作が放ったのがこの言葉でした。曲がったことが嫌いなスポーツマンシップにあふれる左門らしい一言と言えるのではないでしょうか?

巨人の星の最終回に関する感想や評価

あまりにも寂しい!

ここまで、巨人の星の最終回特集をお届けしてきましたが、最後に巨人の星・最終回の結末に関する感想や評価を紹介します。

最初に紹介する巨人の星・最終回に関する感想や評価は、あまりにも寂しい結末だというゆきちゃんさんの感想です。完全試合を成し遂げて栄光の背番号16に恥じない活躍をしたにもかかわらず、今度はどんな星を目指そうかな?と1人物思いに耽る飛雄馬。言葉もないほど寂しい結末という感想を持ったようです。

スポ根ものの結末は不幸…

巨人の星・最終回に関する感想や評価、続いて紹介するのは、スポ根ものの結末は大抵不幸に終わるという川井祐さんの感想です。最後は身体や精神を壊したりする主人公が多く、その根底には死の解決の世界を求める「求道」という考え方があるのでは?ということでした。

明るくはないが完全燃焼!

巨人の星・最終回に関する感想や評価、最後に紹介するのは、明るくはないが完全燃焼した結末と評価するMGMさんの感想・評価です。天才肌のライバルと戦うために自分のキャパを超えた鍛錬を重ねる主人公。勝ち負けは別にして、完全燃焼した結末は最高の生き方だったという事でした。

巨人の星の最終回まとめ

まとめのイメージ

ここまで、巨人の星の最終回を特集し、ネタバレあらすじや感想を紹介。さらには、漫画版とアニメ版を比較結末の違いについても解説してきました。

巨人の星、運命の最終回。対戦相手、中日ドラゴンズの監督は、実父・星一徹。ドクターストップを無視して飛雄馬は大リーグボール3号を投げ続けます。ランナーを一人も許さない力投でした。そして完全試合まであと1人となった時、バッターボックスに立ったのは無二の親友で今は袂を分かつ伴宙太でした。

最後の力を振り絞り、渾身の一球を投げ込む飛雄馬。伴宙太の力の抜けた一振りがそのボールを捉えクリーンヒット。ところが伴宙太には、もはや走る体力が残されていなかったのです。ボールがファーストミットに収まりゲームセット。しかし次の瞬間、身体が限界を超えてしまった飛雄馬はマウンド上に倒れ込みました。

この記事で巨人の星・最終回に興味を持った方は、コミックスあるいはアニメDVDなどで実際にご覧になってはいかがでしょうか?スポ根漫画ファンの間で語り草となっている名場面を追体験できるかも知れません。

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