2018年05月27日公開
2018年05月27日更新
うる星やつらの最終回の内容は?諸星あたるとラムちゃんはどうなった?
80年代を駆け抜けた永遠のヒロイン「ラムちゃん」とダーリン「諸星あたる」の恋の駆け引きと、二人を取り巻くちょっと、いやかなり変わった面々達の騒動を描く不朽の名作「うる星やつら」。誰もが知っている漫画ですが、さて、最終回はどうなったの?と思い出そうとすると、実は思い出せない!という方も結構いるのではないでしょうか。そんな「うる星やつら」の最終回と二人のゴールの行方を紹介します。
目次
- そもそも「うる星やつら」って始まってから最終回までどの位連載した?
- 今更だけれど改めて「うる星やつら」のラムちゃんってどんな娘だった?
- ダーリン「諸星あたる」と彼を取り巻く奇妙な人々達の喧騒は最終回ではどうなった?
- 80’sBOYに電撃ショック!を与えたラムちゃんは何で地球に来た?
- あんなに浮気者なあたるを宇宙一の美少女「ラムちゃん」が追いかける訳
- 宇宙一の浮気者「諸星あたる」はラムちゃんがいるのになぜ浮気をする?
- ラムとあたるはどうなる?最終回は「うる星やつら」らしい”アレ”で勝負が決まった!その内容をネタバレで紹介!
- 最終回であって最終回でない「うる星やつら」の最終回を示唆する幾つかの事柄
- アニメ版の最終回はどうなったの?
- 漫画でもDVDでも!まだまだ現役な「うる星やつら」の最終回をもう一度
- 「うる星やつら」フォーエバー
そもそも「うる星やつら」って始まってから最終回までどの位連載した?
「うる星やつら」は作者の高橋留美子氏のデビュー作で、1978年に短期集中連載で掲載された当初は5話で終わる予定でした。その後、高橋氏はまだ大学生であったため数か月ごとに掲載間隔を空け月刊で連載していたのですが、大学卒業後、週刊連載が可能になると、そこからは最終回まで作者の都合による漫画休載はなく、連載を続けました。最終回は1987年の8号でしたので、第1話からおよそ9年間程連載が続いたことになります。
今更だけれど改めて「うる星やつら」のラムちゃんってどんな娘だった?
出典: http://buyee.jp
「うる星やつら」の主人公の一人、ラムちゃんは鬼族の娘。頭に角が生え、電撃を発し、食べ物の好みは激辛です。虎縞のビキニスタイルを着こなせる抜群のプロポーションの持ち主で、そのモデルはハワイ出身のアイドル「アグネス・ラム」です。普段はビキニですが、友引高校への通学時はセーラー服で、あたると普通の地球人の女の子の姿でデートをする回では角をヘアスタイルで隠し、清楚なスカート姿を披露したこともあります。
ダーリン「諸星あたる」と彼を取り巻く奇妙な人々達の喧騒は最終回ではどうなった?
うる星やつらの最終回のキーとなる人々を紹介!
うる星やつらはSFコメディー作品なので、内容は非常にハチャメチャであるのが基本です。登場人物は宇宙人の比率が高く、彼らはラムちゃん以上に破天荒で地球で大暴れします。また地球人側もかなり極端な行動をとる人物が多く、マトモな人間と呼ぶべき登場人物はほとんど見当たりません。最終回付近では終盤に出てきた新しいキャラクターの因幡も活躍するなど最初の方しか見ていなかった人には新鮮な展開が起きていました。
「うる星やつら」のメインキャラクターにして三角関係の一辺だった三宅しのぶは最終回までにどうなっていたの?
諸星あたるの幼馴染であり元恋人で清楚な面持ちに似つかぬ怪力の持ち主です。ラムちゃんが現れてからは次第にあたるに対する不信感が生まれ、やがて愛想をつかしていますので、ラムちゃんとの三角関係は解消されています。顔が良いのだけが取り柄の面堂終太郎にアタックするなどしていましたが、物語終盤で出てくる運命製造管理人の因幡と恋仲になります。
「うる星やつら」最終回の最後の最後で酷い目に遭う「因幡」はラストへの流れで出てきたニューキャラクター
画像の通り因幡の白兎がモチーフの「因幡」は運命製造管理局の職員で、終盤にかけて三宅しのぶと恋に落ちます。最終回では自動的に解除された記憶喪失装置の下敷きになっていますが、「うる星やつら」の登場人物ですから大したことになっては無いと思われます。因幡のように最終回に近づく辺りで新しいキャラクターが出てきています。終盤を読む時には因幡達にも着目してみましょう。
「うる星やつら」最終回は謎の宇宙人「ラムちゃんの許嫁」の「ルパ」の登場で幕が開く!
最終回に関わる宇宙人「ルパ」は、ラムちゃんの祖父を通して許嫁の約束を交わしたと主張しています。しかし、ルパには別なフィアンセ「カルラ」がおり、彼女が持ち込んだキノコが地上で大繁殖し、地球が危機に陥ります。このキノコを駆除するにはルパの家業で飼育しているブタが必要なのです。
80’sBOYに電撃ショック!を与えたラムちゃんは何で地球に来た?
うる星やつらには多くの宇宙人が当たり前のように地球にやってきます。宇宙人以外にも半魚人に幽霊まで現れます。それが当たり前の世界というのがSFコメディーらしい所なのですが、さすがにエネルギーを消費して何の意味もなくフラッと地球に来るという事もなく、来るには理由がありました。
「うる星やつら」の始まりは地球侵略!鬼族の来襲に地球人はどうやって応戦したの?
鬼族が地球にやってきた訳、それは地球侵略の為でした。そしてなぜか、鬼族代表のラムちゃんと地球人代表の諸星あたるが鬼ごっこをして、地球側が勝てば侵略を諦めるという勝負が行われる事になったのです。ラムちゃんのビキニがうっかり外れてしまう、あたるの発言を求婚と間違えてしまう、などのハプニングにより鬼族は負けを認めます。実はこの第一回の内容が最終回への伏線になります。
あんなに浮気者なあたるを宇宙一の美少女「ラムちゃん」が追いかける訳
鬼ごっこの地球人代表「諸星あたる」は勝負に対するやる気が出ません。そこで、地球の危機を救うため、恋人の三宅しのぶは、あたるに「勝ったら結婚」という約束を持ち掛けます。これで俄然、鬼ごっこにやる気がでた諸星あたるは張り切ってラムを捕まえようとしますが、つい「勝ったら(しのぶと)結婚」と口走ってしまい、それをラムちゃんは求婚と誤解してしまうのでした。
宇宙一の浮気者「諸星あたる」はラムちゃんがいるのになぜ浮気をする?
何度振られてもめげない男、そして何故かラムちゃんだけにはプラトニックなツンデレを貫く男「諸星あたる」。彼は宇宙一の浮気者として知られていますが、実はその設定には作者の都合により大幅な変更が加えられていました。
友引高校の諸星あたるとは災厄を一気に引き受ける男だった!
「諸星あたる」は受け身で各種の天災を一手に引き受けるという特徴だったのですが、週刊連載になり作者の高橋留美子氏がネタに行き詰ってしまったため、楽観的で浮気症というキャラクターに変遷することで、あたるに絡む様々な人々という形で漫画の内容を決めていくことができるようになった、ということのようです。災厄を引き受ける設定の名残が通っている「友引高校」の名称に見られます。
実は災厄の象徴だった「三宅しのぶ」の名前の由来
あたるが一方的に迫る女性は数多く登場しましたが、その中でも三宅しのぶは元恋人であり、浮気相手というよりはラムちゃんに割り込まれてしまった立場にあります。ちなみに、彼女の名前「三宅しのぶ」の「し」は「死」を象徴しており、実は災厄に巻き込まれまくる諸星あたるの初期設定に忠実なネーミングでした。清楚な黒髪の小柄な美少女が死の象徴だったなんて意外ですね。
ラムとあたるはどうなる?最終回は「うる星やつら」らしい”アレ”で勝負が決まった!その内容をネタバレで紹介!
うる星やつらの事は知っているはずなのに、最終回がどうなったのか覚えていない、という方も多いのではないでしょうか。ここでは漫画の最終回「ボーイミーツガール」の内容のダイジェストと、ラストシーンを含む漫画の画像と、漫画版最終回をもとにした映画第五弾「うる星やつら完結編」の画像を紹介します。
最終回のタイトルは「ボーイミーツガール」それはラムちゃんと諸星あたるが出会ったあの時の再現だった?
ラムちゃんの許嫁だというルパが現れ、ラムちゃんを連れ去ってしまいます。あたるはラムちゃんを取り返しに行きますが、ルパの作ったラムちゃんの替え玉にまんまと騙されてしまい、ラムちゃんと大喧嘩をする羽目になってしまいました。
その頃、ルパの婚約者「カルラ」が持ってきたキノコが地球上で誤って大繁殖してしまいます。このキノコを駆除するためにはルパの協力が必要なのです。地球滅亡の危機を回避するために、ルパの家業で飼育しているブタを借りなければなりませんでした。
ラムちゃんが、ルパにキノコを除去してもらうよう持ち掛けるという、その要求を呑む条件は第1話と同じ鬼ごっこでした。鬼ごっこでラムちゃんを捕まえるか、ラムちゃんの事を好きだと言えば鬼ごっこは勝ちとなり、キノコの除去を頼んでもいいというラムちゃん。「あたるは「こんな状況で好きだと言ったら、本当かウソかわからんだろうが」と、頑なに好きだという事を拒否するのでした。
ラムちゃんを追いかける諸星あたるは、つまづいて転んでしまいましたが、その拍子に、持っていたラムちゃんの生え変わる前のツノを落としてしまいます。それを見たラムちゃんは、あたるが自分を大切に思ってくれているのだとわかりました。いつの間にか二人は相思相愛になっていたのです。そして鬼ごっこは地球人側の勝利になりキノコもブタに食べてもらって駆除することができました。
もし諸星あたるが鬼ごっこで負けたらどうなっていたのでしょうか。ラムちゃんは、地球人から今まで自分達が関わっていた全ての出来事の記憶を消すタイマーを設置しており、あたるが負ければ発動するようにセットされていました。諸星あたる以外の人々は、このタイマーを探し出して破壊するために奔走しました。
ラストシーンは相変わらずの追いかけっこをする二人のシーンで終わります。二人の背中に向かって「一生痴話ゲンカ続けるつもりか、おのれらっ!!」という言葉が投げかけられます。二人の恋は追いかけっこで始まり、一生終わらない追いかけっこが続くのでした。
最終回であって最終回でない「うる星やつら」の最終回を示唆する幾つかの事柄
デビュー作の「勝手なやつら」が「うる星やつら」の原型であり、タイトルにも影響を与えています。内容は自己主張の激しい異星人が多数出てくること、ヒーローとヒロインという組み合わせであること、多くのキャラクターが出るSFコメディーであることをそのまま引き継いでいます。また主人公の行動が世界の運命を握っているという点は偶然かもしれませんが「うる星やつら」の最終回も連想させます。
その後、全5回の短期集中連載として「うる星やつら」の連載が始まります。扉絵の画像であたるが走っていますが、第一話は、ラムちゃんと鬼ごっこをして捕まえる事ができたら地球人の勝ちで侵略を免れる、という内容です。鬼ごっこでストーリーが幕を開けたのでした。
「うる星やつら」の最終回もまた鬼ごっこなのですが、永遠に続くドタバタSFコメディーには終わりはなく、その世界はずっと続いているという描き方は、現在のライトノベルの原型ともいえる、当時流行した不条理系SFコメディーの雰囲気を良く表しています。
アニメ版の最終回はどうなったの?
アニメ版の「うる星やつら」の最終回の内容は、漫画原作とは全く異なります。理由としては「まだ原作が終わっていない」に尽きます。ではアニメ版「うる星やつら」のストーリーの内容はどのようなものだったのでしょうか。
アニメ版「うる星やつら」の最終回はドタバタコメディーにふさわしいものでハチャメチャではあったけど
アニメ版最終回は1986年3月19日で、それから一年後に原作が終わります。アニメ版最終回の内容は原作第11巻に収録されている「アマテラス宴会」をベースにしたもので、タイトルは「オールスター大宴会!うちらは不滅だっちゃ!!」というもの。レギュラーメンバーや懐かしいキャラクターなどが入り乱れて登場したり、モブシーンには後続番組の「めぞん一刻」の響子さんが描かれているなど、かなりハチャメチャな内容でした。
みんなに正体不明の招待状が届く中、友引高校では恒例の仮想大会が行われていたのですが、天照大神(アマテラスオオミカミ)の役が急病となり、急遽、ラムちゃんの従弟「テンちゃん」が本物のアマテラスを連れてきてしまいます。
いつも通り、あたるがアマテラスにちょっかいを出してしまい、ラムが怒り心頭のあげくアマテラスを怒らせてしまいます。神話と同じように天の岩戸にアマテラスが隠れてしまい、本物の神様が、これも神話の通りにどんちゃん騒ぎでアマテラスを引き出そうとします。
漫画でもDVDでも!まだまだ現役な「うる星やつら」の最終回をもう一度
2018年で連載40周年のうる星やつらですが、今でも人気は高く、ラムちゃんは永遠のヒロインであることがうかがえます。原作コミックや多くの関連作品が手に入るので、ご興味を持たれた方は是非お手に取ってみてはいかがでしょうか。
サンデーコミックス版は新装版も!「うる星やつら」の単行本はライフスタイルに合わせて
うる星やつらの単行本はいずれも小学館から発行されており、連載時のサンデーコミックス版と、近年発売された新装版、一回り大きいワイド版、手軽に読めるコミック文庫版があり、ライフスタイルに合わせて漫画を楽しむことができます。
DVDでもAmazonビデオでも楽しめるTVアニメ版「うる星やつら」
うる星やつらのTVアニメのシリーズはDVDやブルーレイが発売されており、コレクションをしたいのであれば購入も可能です。もっと手軽に昔を懐かしんで楽しみたいという方には、Amazonビデオでも視聴が可能です。プライムサービス加入で無料となるシーズンと、有料のシーズンがあります。
映画は全部で6本!あの有名な監督の作品もある映画版の「うる星やつら」
劇場版「うる星やつら」は全部で6本作られました。DVDなどで簡単に手に入りますので、当時を懐かしんだり、また事情により劇場に行けなかったという方も今だからこそ自宅で手軽に存分にお楽しみください。
テレビシリーズも手掛けていた押井守監督による「うる星やつら」劇場版第1弾は「うる星やつら オンリー・ユー」です。11年前の幼い頃のあたると、エル星の王女「エル」との間で婚約が結ばれており、あたるを奪還するためにラムちゃんと面堂などいつもの面々が活躍するストーリーです。ラストはラムとの結婚式から逃げ出したあたるとラムちゃんの鬼ごっこが多くの人々を巻き込むという形で終わります。
劇場版第2弾「うる星やつら ビューティフルドリーマー」は引き続き押井守氏が監督した作品です。前作に大きな反省点と不満があった押井監督が、この作品をもってうる星やつらから離れた決別の作品ともいわれています。ラムちゃんのユメが具現化され、ラムの望む楽しい毎日がループのように繰り返されますが…。
劇場版第3弾「うる星やつら リメンバー・マイ・ラブ」は押井守監督からTVシリーズのチーフディレクターを引き継いだやまざきかずお監督による作品で、前作とは逆に、あたるを追うラムちゃんの姿が描かれています。友引メルヘンランドという新しい遊園地を舞台に、ラムちゃんにかけられた呪いと運命の赤い糸をテーマにした冒険が描かれています。
劇場版第4弾「うる星やつら ラム・ザ・フォーエバー」は前作と同じ、やまざきかずお氏が監督した作品です。TVシリーズも終盤に差し掛かり、ファン達へ「作品世界への決別」を迫った作品だともいわれており、第2弾のビューティフルドリーマーに近い作風になっています。ラスト付近の「思い出だけでも生きていける」というセリフが胸に迫ります。
ファン達の熱い要望と署名により制作が決定した劇場版第5弾「うる星やつら 完結篇」は、原作の最終回である「ボーイミーツガール」を忠実に再現した作品です。ラストも漫画の最終回と同じく、あたるはラムに決して好きとは言わずに完結するのでした。
うる星やつら連載10周年を記念して作られた劇場版第6弾「いつだってマイ・ダーリン」では、惚れ薬を手に入れたい宇宙人の美少女「ルピカ」が、それを唯一手にする事ができる宇宙一の煩悩の持ち主「諸星あたる」を利用しようとするも、いつものドタバタに巻き込まれてしまうというストーリーです。
「うる星やつら」フォーエバー
以上、うる星やつらの最終回を漫画原作版、TVアニメ版、映画版について、また、初回と最終回の両方で挟むように存在する「ラムちゃんとあたるの鬼ごっこ」について紹介しました。最終回を知らなかった、忘れていた、という方は、今度の週末には「うる星やつら」漬けで過ごしてみてはいかがでしょうか。