ストップモーション・アニメでおすすめは?可愛らしい短編から大作まで紹介

日本では「チェブラーシカ」や「ひつじのショーン」などでお馴染みのストップモーション・アニメ。ストップモーション・アニメは、人形やクレイなど様々な素材を使って1コマ1コマ撮影してアニメがつくられ、可愛らしい短編から長編まで存在します。今回は、ストップモーション・アニメの短編から大作までおすすめの映画作品を紹介し、日本や世界で活躍するアニメーターについてもみていきます。また、ストップモーション・アニメの魅力や作り方についても紹介していきます。

ストップモーション・アニメでおすすめは?可愛らしい短編から大作まで紹介のイメージ

目次

  1. ストップモーション・アニメとは?
  2. ストップモーション・アニメのおすすめ人形作品・映画や短編
  3. ストップモーション・アニメの魅力
  4. ストップモーション・アニメの作り方
  5. ストップモーション・アニメの日本の代表的なアニメーター
  6. ストップモーション・アニメの海外の代表的なアニメーター
  7. ストップモーション・アニメに関する感想や評価
  8. ストップモーション・アニメのおすすめまとめ

ストップモーション・アニメとは?

ストップモーション・アニメの概要

「ストップモーション」とは、カメラの1コマごとに静止物体を少しずつ動かしていき、まるでその静止物体が自ら動いているかのように見せる撮影技術です。そして、そのようにして静止画像を何枚も撮影したものを連続して再生したものを「ストップモーション・アニメ」と呼びます。「ストップモーション・アニメ」はコマ撮りとも呼ばれ、アニメーションの種類の1つに位置づけられています。

ストップモーション・アニメの種類

ストップモーション・アニメでは、人形や紙など様々なものが撮影の対象となり得るため、静止物体に使用される素材によって非常にたくさんの種類があります。

その中でも代表的なものをいくつか紹介すると、人形アニメ(パペット・アニメーション)、紙アニメ、切り絵アニメ、砂アニメ、クレイアニメ(粘土)、モデルアニメ、リプレイスメント・アニメーション(置き換え式アニメーション)、ピクシレーションなどがあります。また、ストップモーション・アニメには短編から長編まで様々な長さのものがあります。

ストップモーション・アニメのおすすめ人形作品・映画や短編

ストップモーション・アニメとはどのようなアニメで、どんな種類があるのかをみてきました。次に、ストップモーション・アニメの短編や映画、人形アニメなどおすすめ作品をみていきます。

ストップモーション・アニメ①ナイトメアー・ビフォア・クリスマス

おすすめ作品「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」は1993年に公開されたミュージカルアニメ映画です。ストップモーション・アニメの技法の他に当時の最先端だったデジタル技術をマッチさせてつくられており、今でも多くのファンがいるそうです。

監督はストップモーション・アニメの監督として有名なヘンリー・セリック。この映画で長編映画の監督デビューとなりました。原案・製作は映画「アリス・イン・ワンダーランド」で有名なティム・バートンです。

あらすじをみていくと、人を驚かすことや怖いことが大好きな「ハロウィン・タウン」の住人たちとそこのカボチャ大王であるジャックは、来たるべきハロウィンに向けて準備を進めていました。しかし、ジャックは四六時中準備ばかりの毎日に正直うんざりしていました。

そんな頃、ジャックは「クリスマス・タウン」という別の街に入り込んでしまい、クリスマス一色のその街にどんどん魅了されていきました。そして、ジャックは「ハロウィン・タウン」で「クリスマス・タウン」を再現できないかと考えて、というストーリーです。

ストップモーション・アニメ②パラノーマン ブライス・ホローの謎

おすすめ作品「パラノーマン ブライス・ホローの謎」は2012年に公開されたアメリカの3D・ストップモーション・アニメ映画です。ジャンルはコメディホラーで、3Dカラープリンターを使用した初のストップモーション・アニメ映画です。

300年前、魔女狩りが行われていた街とされるブライス・ホローが舞台です。その街に住む少年ノーマンは悪霊伝説やホラー映画好きの11歳、亡くなった人と話すことができる一風変わった能力を持っており、そのせいで家の中でも街でも肩身の狭い思いをしていました。

そんなノーマンはある日、母方の叔父プレンダ−ガストに声をかけられます。実はプレンダーガストもノーマンと同様の能力を持っており、ノーマンは父から彼とは口を聞かないように命じられていたのでした。ノーマンは久しぶりに会ったプレンダ−ガストから衝撃的な内容の話を聞かされて、というストーリーです。

ストップモーション・アニメ③ちえりとチェリー

おすすめ作品「ちえりとチェリー」は2016年公開の長編パペットアニメ映画です。監督は短編映画「チェブラーシカ」で高く評価された中村誠、現実と空想を冒険する少女ちえりが体験した不思議な出来事やその成長をパペットのストップモーション・アニメで描きました。また、映画「ちえりとチェリー」は声優キャストも豪華で、声優の高森奈津美がちえりの声を、歌手の星野源がチェリーの声を担当しました。

あらすじをみていくと、父親が亡くなり、母親と二人暮らしの少女ちえりは、ぬいぐるみにチェリーという名前をつけて可愛がっていました。チェリーは父の葬儀の日にちえりが蔵で発見し、それ以来大切にしている大事な親友でした。ちえりは空想の世界でチェリーと遊び、チェリーはちえりのことを父のように守ってくれるのでした。そんなある日、父の実家に行ったちえりの周囲で不思議な出来事が起こりだして、というストーリーです。

ストップモーション・アニメ④ジャイアント・ピーチ

おすすめ作品「ジャイアント・ピーチ」は1996年公開のアメリカのファンタジーアドベンチャー映画です。原作は映画「夢のチョコレート工場」などの原作者として有名な小説家ロアルド・ダールの児童文学「おばけ桃の冒険」、制作担当は映画監督・アニメーターとして有名なティム・バートンです。

少年ジェームズは両親が亡くなったため、意地の悪い叔母さんに引き取られて育てられています。ある日、ジェームズは不思議な老人から奇妙な緑色の物体をもらいます。しかし、ジェームズはそれをついつい桃の木にこぼしてしまい、桃の木には6mは以上ある巨大な桃が育ちます。

そして、桃の中には人間と同じくらいの大きさのクモやバッタなどの動物が入っているのでした。ジェームズはその桃に乗り、憧れのニューヨークへと冒険に出掛けます。

ストップモーション・アニメ⑤ティム・バートンのコープスブライド

おすすめ作品「ティム・バートンのコープスブライド」は、2005年公開のロシアの民話を元に描いたダークファンタジーです。制作担当は上で紹介した「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」「ジャイアント・ピーチ」と同じティム・バートン、これらの作品と同様にストップモーション・アニメとして製作されました。ミュージカル要素があり、気味の悪さと美しさがバランス良く共存した世界観だとして好評です。

舞台は19世紀、ヨーロッパの小さなまちに住むヴィクターは、互いの親が決めた婚約者と良い関係を築こうとしていました。ある日、結婚式のリハーサルの最中に夜の森へ1人で入ったヴィクターが、結婚式の練習をしていると、この世への未練からさまよい続ける「死体の花嫁」エミリーが現れ、自分へのプロポーズだと思い違いをしてしまい、というストーリーです。

ストップモーション・アニメ⑥ファンタスティック Mr. Fox

おすすめ作品「ファンタスティック Mr. Fox」は、2009年に公開された映画で、監督はウェス・アンダーソン。原作は上で紹介した「ジャイアント・ピーチ」の原作者ロナルド・ダールの書いた「父さんギツネバンザイ」です。

ストーリーをみていくと、主人公のMr.FOXは盗み稼業をすっかり辞め、愛する家族のために真面目に新聞記者として働いていました。彼は妻や子どもにもっと良い生活を送らせてやりたいと思い始め、意地の悪い人間たちの居住地域にほど近い丘の上にある家を周囲の反対を無視して購入します。

そして、Mr.FOXはこれを機に盗み稼業を再開し、人間の農場から物を盗むようになるのでした。そのことで人間の怒りはMAXになり、人間とMr.FOXとの本気の戦いが始まります。

ストップモーション・アニメ⑦クーキー

おすすめ作品「クーキー」は2010年に公開されたストップモーション・アニメです。監督はチェコの巨匠ヤン・スヴェラーク、チェコ伝統のマリオネットの技法と視覚効果を融合させて製作されました。チェコ国内で大ヒットを記録した感動作です。

ストーリーをみていくと、喘息持ちの虚弱体質の少年オンドラにとって、くまのぬいぐるみ「クーキー」は大切なたった1人の友達でした。

しかし、ある日オンドラの母親が古くなって汚れたクーキーはオンドラの体に悪いと考え捨ててしまいました。オンドラのいる町から遠く離れた郊外のごみ捨て場で廃棄処分されそうになったとき、クーキーは急に動き出します。そうして、クーキーのオンドラのところに戻るための大冒険がスタートするのでした。

ストップモーション・アニメ⑧チェブラーシカ

おすすめ作品「チェブラーシカ 動物園行く」は2016年に公開された短編の人形アニメ映画です。そもそも「チェブラーシカ」とはロシアの児童文学作家のつくったロシアの人気キャラで、2009年に日本でテレビアニメ化されました。2010年には最初の「チェブラーシカ」の人形アニメ映画が製作されました。

2010年版も2016年版も中村誠が監督を務めています。また、2016年版人形アニメ「チェブラーシカ 動物園に行く」は18分の短編映画で、同じく中村誠の監督作品「ちえりとチェリー」と同時に上映されました。

あらすじをみていくと、ある日動物園のワニのゲーナが大雨に打たれたことで大風邪を引いてしまいます。動物園のスターであるゲーナが寝込んでしまうと困ったことになると聞いたチェブラーシカは、自分がゲーナの代わりになると申し出ました。しかし、いたづら大好きなシャパクリャクがそれを聞きつけ、何かひらめいた様子なのでした。

ストップモーション・アニメ⑨映画 ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム~

おすすめ作品「映画 ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム~」はイギリス・フランスのクレイアニメ映画です。この映画は1話につき7分程度の短編ばかりのテレビアニメ「ひつじのショーン」シリーズ初の長編映画です。

セリフがないことで醸し出される味わいとユーモアがキャラたちを魅力的にすると評判で、魅力的なキャラたちのドタバタ劇が人気のストップモーション・アニメです。アカデミー賞の長編アニメーション賞などにノミネートされ、第19回トロント映画批評家協会賞のアニメーション映画賞を受賞した作品です。

あらすじをみていくと、仲間たちと仲良く牧場で暮らすひつじのショーンは、ある日牧場主に対していたづらをします。ショーンのいたづらにより、牧場主の乗った車は暴走し、ショーンと仲間たちは車を追いかけて危険で溢れかえった都会に向かいます。ショーンたちは無事牧場主を見つけることはできるのでしょうか?ショーンたちが牧場主を探すために奮闘する姿が描かれています。

ストップモーション・アニメ⑩ぼくの名前はズッキーニ

おすすめ作品「ぼくの名前はズッキーニ」は2016年に公開されたフランス映画で、日本では2018年に公開されました。アカデミー賞の長編アニメ映画賞ノミネート作品で、監督は数々の短編アニメの製作に携わってきたクロード・バラス、注目を集めた作品です。

あらすじをみていくと、アルコール依存症を患う母親と2人で暮らす9歳の少年イカールは突然、事故で母親を亡くしてしまいます。事故を担当する警察官レイモンに名前を聞かれ、イカールは「ズッキーニ」だと言います。実はこの「ズッキーニ」という名前は母がイカールにつけた渾名なのでした。その後、イカールは孤児院で生活するようになりますが、その環境になかなか馴染むことができず、というストーリーとなっています。

ストップモーション・アニメ⑪KUBO/クボ 二本弦の秘密

おすすめ作品「KUBO/クボ 二本弦の秘密」は2016年に公開されたアメリカのアクションファンタジーです。3Dプリンターを使って製作され、アカデミー賞の長編アニメーション部門ノミネートの注目作でもあります。

クボは三味線を演奏すれば折り紙に命を吹き込むことができ、それを自由自在に操れる不思議な能力を持っていました。幼い頃、クボは闇の魔力を使う祖父に襲われて左目を怪我し、父親はクボを庇ったために殺されてしまいました。

その後、クボは母とともに僻地で暮らしていましたが伯母に発見され、そのときに母も亡くなってしまいました。クボは祖父と伯母の追手から逃れながら準備を行い、弓の上手いクワガタと世話焼きのサルとともに両親の仇討ちの旅に出発するのでした。

ストップモーション・アニメ⑫犬ヶ島

おすすめ作品「犬ヶ島」は2018年に公開されたアメリカ・ドイツの合作のストップモーション・アニメ映画です。監督を務めたのは映画「グランド・ブダペスト・ホテル」で数々の賞を受賞したウェス・アンダーソン。声優として、日本から夏木マリや野田洋次郎、渡辺謙などが参加しています。

ストーリーをみていくと、舞台は近未来。日本のメガ崎市では犬から犬に伝染するドッグ病が大流行していました。小林市長は人への感染を危惧し、犬たちを「犬ヶ島」に一箇所に集めて隔離することを決断しました。そんな中、小林市長の養子の少年・アタリも犬を飼っていました。

愛犬の名前はスポッツ、両親を亡くしてからはスポッツだけがアタリにとって唯一無二の友達でした。しかし、小林市長の決断により、スポッツも犬ヶ島に連れて行かれてしまいます。アタリはスポッツを取り戻すため、単身犬ヶ島を訪れ、そこで出会った5匹の犬たちと共にスポッツの捜索を始めるのでした。

ストップモーション・アニメ⑬こま撮りえいが こまねこ

おすすめ作品「こま撮りえいが こまねこ」は、2006年公開の日本のNHKがつくった人形アニメです。製作したのは、有名なキャラ「どーもくん」を作り出した合田経緯郎監督とNHKのチームです。短編ストーリー5話が連作形式で上映されました。

コマ撮りの映画に熱中するネコの女の子「こまちゃん」は、ストーリーを考え、絵コンテや背景、人形も自作し、カメラで撮影を始めます。しかし、そこへハエが襲ってきて撮影がハチャメチャになってしまうという「はじめのいっぽ」などの短編ストーリー5つが60分で公開された映画です。

ストップモーション・アニメ⑭メアリー&マックス

おすすめ作品「メアリー&マックス」は2009年公開のオーストラリアで製作されたクレイアニメです。実話をもとに製作された重いテーマの映画であり、20年以上にもわたる2人の人間の交流がクレイアニメ特有の暖かさで描かれています。下で紹介する「コララインとボタンの魔女 3D」と一緒にアヌシー国際アニメーション映画祭において最優秀長編作品に選出されました。

ストーリーをみていくと、人付き合いの苦手なアメリカ在住の中年男性マックスは、オーストラリアに住む友達が欲しい8歳の女の子メアリーがランダムに送った手紙を受け取ります。この1通の手紙から互いに孤独を感じるマックスとメアリーの文通がスタートするのでした。

ストップモーション・アニメ⑮コララインとボタンの魔女 3D

おすすめ作品「コララインとボタンの魔女 3D」は、2009年公開のアメリカのアドベンチャー映画です。監督は上で紹介した「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の監督を務めたヘンリー・セリック。日本では2010年に公開となりました。この映画はアニー賞の8部門とゴールデングローブ賞にノミネートされた作品です。

ストーリーは、引っ越して間もないコララインは家の中で小さな扉を発見します。コララインがその扉を開けて入ってみたところ、そこには今まで通りの室内であるもののテーブルの上の豪勢な料理や花が咲き誇る庭などがあり、リアルな世界よりも魅力的なもう1つの別の世界がありました。しかし、もう1つの世界ではパパとママの目はボタンで出来ており、というストーリーです。

ストップモーション・アニメの魅力

ここまで、ストップモーション・アニメの短編や映画といったおすすめ作品を紹介してきました。次に、ストップモーション・アニメの魅力について考察していきます。

魅力①現実世界ではありえない世界

ストップモーション・アニメでは、現実の世界では動かないものを動かし、実際にはありえない世界を創造できることできるところが魅力だと言われています。

魅力②手作りのあたたかさ

現在ではCG技術が非常に発達していますが、ストップモーションは廃れないどころか、CGでわざわざストップモーションの演出を施すこともあります。これについて、ストップモーションには手作りの暖かさがあり、CGでは出せない質感があるからだと言われています。

ストップモーション・アニメの作り方

「ストップモーション・アニメ」では、人形や紙、粘土など様々な素材を使って撮影することができ、完成したものが多少荒くてもそれがストップモーション・アニメの魅力となるので、動画製作になれていない初心者でもチャレンジしやすいとされています。ここでは、そんなストップモーション・アニメの作り方についてみていきます。

作り方①ストーリー設定

考える少女

まず、主人公を構想し、どんなアニメを作りたいのかを紙などに書き出してみましょう。そして、実際に人形を動かして簡単なお試しの撮影をおこなってみましょう。そうすることで、必要となる写真の枚数や撮影対象をどれくらい動かせば良いのかなどの感覚を掴むことができます。撮影場面を想像しながら、細かく構想を練るとなお良いでしょう。

作り方②撮影方法

構想が固まったら、早速撮影の準備に取り掛かりましょう。ストップモーション・アニメでは「写真撮影」がアニメの完成度を左右する最も重要な工程となってきます。ストップモーション・アニメの撮影方法は2パターンあります。

1つはデジタルカメラを使う方法で、一般的なストップモーション・アニメの撮影方法となっています。もう1つはスマホのアプリを使って撮影する方法で、手軽にプロ並みの動画を作ることも可能と言われています。次にそれぞれの撮影の仕方をみていきます。

作り方③撮影開始

パソコンとデジカメのイメージ画像

デジタルカメラを使用する場合、最も注意すべきなのは「ブレ」です。カメラを三脚などでしっかりと固定し、シャッターを着る瞬間も手ブレなどに注意するようにしましょう。ストップモーション・アニメでは小さなブレでもアニメの完成度に大きく影響することがあります。手ブレが心配な人は、リモコン付きのものを使用すると良いでしょう。

そして、失敗した写真はその時々で消していく癖をつけると、編集のときにベストでしょう。撮影が無事に終了したら画像をパソコンに取り込み、保存します。そして、画像を順番に並べて動画を完成させましょう。動画をつくるときには、パソコンにもともと内蔵されている「iMovie」や「Windows Movie Maker」などを利用したり、編集の際には「Final Cut」というソフトを活用するのがおすすめです。

スマホのイメージ画像

スマホのアプリを活用する場合、無料のアプリを活用すると良いでしょう。おすすめのアプリは「Stop Motion Studio」です。このアプリはAndroidとiPhoneの両方に対応しており、写真撮影をしながらその場で即座に高解像度HDのアニメをつくることができ、画像をパソコンに取り込んで編集するといった面倒な工程も必要ありません。

さらに、有料となりますがペイントやサウンドエフェクトなどの拡張機能を使って編集することも可能となります。他に、Androidだと「コマ撮り!Life」というアプリがおすすめで、パソコンでの編集の必要は一切なしとなっています。最大200枚の写真を無料でつなげてアニメをつくることができ、完成したアニメもAIVファイル形式にして保存することが可能なのもこのアプリのメリットとなっています。

iPhoneカメラのイメージ画像

一方、iPhoneだと他に「iMotion」というアプリがおすすめで、直感的にストップモーション動画をつくることができるのが魅力です。しかし、アプリ内の文字がすべて英語となっているのが難点となっています。

ただ、英語表記であったとしても操作自体はカメラのアイコンの「new movie」から「start」を押して簡単に作成画面に進むことができます。また「iMotion」を使って他の人がつくったアニメーション動画を見ることができるのも魅力の1つとなっています。

ストップモーション・アニメの日本の代表的なアニメーター

ここまで、ストップモーション・アニメの映画や短編といったおすすめ作品、ストップモーションの魅力や初心者でも簡単に挑戦できる作り方などを紹介してきました。次に、日本で代表的とされるストップモーション・アニメのクリエイターを紹介していきます。

持永只仁

持永只仁は日本を代表する人形アニメの作家・アニメ監督として活躍しました。生涯は1919年3月3日に東京市神田錦町で生まれ、1999年に亡くなりました。戦後、中国でアニメスタジオの創設に関わり、中国からその功績を認められました。帰国後は日本で多くの人形アニメの映画を製作しました。

そのことから「日中人形アニメーションの父」と呼ばれています。代表作は「瓜子姫とあまのじゃく」「王さまになったきつね」「ルドルフ 赤鼻のトナカイ」「瓜子姫とあまのじゃく」「ちびくろさんぼのとらたいじ」などです。

川本喜八郎

川本喜八郎も日本の代表的な人形アニメ作家兼監督です。生涯は1925年1月11日東京府生まれ、2010年に亡くなりました。代表作は「人形劇 三国志」「人形歴史スペクタクル 平家物語」「注文の多い料理店」などです。

岡本忠成

岡本忠成も日本を代表するアニメーターで、生涯は1932年1月11日に大阪府豊中市で生まれ、1990年に亡くなりました。作風は小説家・星新一の短編小説や昔話などを描いた中編ものや、歌や音楽をアニメにした短編ものなどを、多岐にわたる素材を使ってアニメを制作していました。代表作は「チコタン ぼくのおよめさん」「モチモチの木」「注文の多い料理店」などです。

峰岸裕和

峰岸裕和は1955年生まれ、日本を代表するストップモーション・アニメのクリエイターとして活躍しています。上の画像の「ゼスプリキウイ」のCMなど多くのテレビCMのストップモーション・アニメ製作に関わり、NHKの「どーもくん」や「こま撮りえいが こまねこ」の主要アニメーターとしても携わっています。

鈴木伸一

鈴木伸一は1933年12月4日生まれ、長崎県長崎市出身のアニメーション作家兼アニメ監督であり、漫画家としても活躍しています。「鉄腕アトム」や「おそ松くん」「パーマン」など多くの人気アニメに演出や作画監督として携わり、代表作は「チックンタックン」などです。

野村辰寿

野村辰寿は1964年生まれ、三重県鳥羽市出身で日本を代表するアニメ作家です。多摩美術大学のグラフィックデザイン科在学中から、アニメや短編映画の製作を始め、株式会社ロボットに就職後はCMディレクターとなりました。その後、アニメ作家として活躍する用になり、代表作は「ななみちゃん」「ストレイシープ」「クラリとテイン」などです。

森まさあき

森まさあきは1955年生まれ、静岡県静岡市出身の日本を代表するアニメーター・キャラデザイナーです。作風はポップな色使いとセンスが光るキャラデザインが魅力で、粘土(クレイ)を使ったアニメ製作の第一人者と言われています。代表作は、テレビCM「任天堂 ピクミン2」「連句アニメーション 冬の日」「死者の書」などです、

伊藤有壱

伊藤有壱は1962年に東京都で生まれ、クレイ(粘土)やCGを駆使したアニメ製作に定評がある日本の代表的なアニメーターです。代表作は「ニャッキ!」「みんなのうた グラスホッパー物語」「知っとこ!」などです。

IKIF

アニメ製作ユニットIKIFは、1979年に木船徳光と石田園子によって結成されました。IKIFはその後「IKIF+」という会社組織となり、3DのCGを中心にアニメを製作しています。IKIFの代表作には「ゴールデンカムイ」「ジョジョの奇妙な冒険」などがあります。

石田卓也

石田卓也は1956年生まれ、東京都出身で日本を代表するクレイアニメ作家です。子どもを対象に頻繁にアニメ教室や粘土教室を開いており、多くの幼児向けの絵本や雑誌、CMやテレビ番組、ビデオソフトの製作などにも携わっています。代表作は「もぎもぎ」や「もんぴー」、映画「クレヨンしんちゃん」のオープニングなどです。

飯面雅子

飯面雅子は生まれ年不明、東京都出身のアニメーター兼サンドパフォーマーで、日本を代表するサンド(砂)アートの作家として活躍しています。代表作はNHKのプチプチアニメ「すなあそび」や「きまぐれオレンジ☆ロード」のED2などで、日清製粉のCM「こなニエーション」では小麦粉でサンドアートを披露しました。

ていえぬ

ていえぬは1986年生まれ、京都府出身で日本の代表的なクレイアニメのアニメーターです。高校時代からクレイアニメの製作を始め、現在ていえぬのほとんど全ての作品をYoutube上でみることができます。代表作は「BATTLE OF CLAY」シリーズ、「CHAINSAW MAID(チェーンソー・メイド)」「PUSSYCAT(プッシーキャット)」などです。

ストップモーション・アニメの海外の代表的なアニメーター

ここまで、日本で活躍するストップモーション・アニメの代表的なクリエイターをみてきました。次に、海外で有名なストップモーション・アニメのクリエイターを紹介していきます。

ウィリス・オブライエン

ウィリス・オブライエンはアメリカカリフォルニア州出身の特殊効果のクリエイターで、世界的に有名なストップモーション・アニメの第一人者にして先駆者的存在です。生涯は1986年3月2日生まれ、1962年に亡くなりました。代表作は「ロスト・ワールド」「キングコング」などです。

ジョージ・パル

ジョージ・パルはSF映画で多大なる功績を遺したアニメーターであり、映画プロデューサーでもあります。生涯は1908年2月8日にハンガリーで生まれ、1980年に亡くなりました。「地球最後の日」「月世界征服」「タイム・マシン 80万年後の世界へ」「宇宙戦争」「謎の大陸アトランティス」などです。

レイ・ハリーハウゼン

レイ・ハリーハウゼンは世界的に有名なストップモーション・アニメのクリエイターで、アメリカの特撮映画監督・特殊効果担当スタッフとしても活躍しました。生涯は1920年6月29日生まれ、アメリカのカリフォルニア州出身で2013年に亡くなりました。

弟子をとらないことで有名なウィリス・オブライエンの唯一の弟子としても有名です。代表作は「シンドバッド」シリーズ、「アルゴ探検隊の大冒険」「地球へ2千万マイル」「恐竜グワンジ」「タイタンの戦い」などです。

ジム・ダンフォース

ジム・ダンフォースは1970年頃に恐竜特撮の映画で活躍し、恐竜のモデル(模型)の製作に携わりました。特撮ファンの間では有名なモデルアニメーターです。1970年に公開された映画「恐竜時代」の特殊効果を担当したり、1978年に公開された映画「恐竜の惑星」にマット画を提供したりしました。

1979年公開映画「エイリアン」では、上の写真のようにロバート・ディッケンと共にフェイスバガー及びチェストバスターといった特殊効果の製作に関わりました。

フィル・ティペット

フィルティペットは1951年9月27日生まれ、世界的に有名なアメリカのアニメーターで、映画監督や特殊効果の担当スタッフとしても活躍しました。代表作は「ジュラシック・パーク」「スター・ウォーズ/ジェダイの復讐」「スターシップ・トゥルーパーズ」などです。

ニック・パーク(アードマン・アニメーションズ)

ニック・パークは1958年12月6日生まれ、イギリス出身のストップモーション・アニメのクリエイターです。ストップモーション・アニメの制作で有名なイギリスの会社「アードマン・アニメーションズ」の代表作「ウォリスとグルミット」「ひつじのショーン」を作り出した人として有名です。

ヤン・シュヴァンクマイエル

ヤン・シュヴァンクマイエルは1934年9月4日生まれ、チェコ出身でアニメ作家・映画監督・詩人などとして活躍しています。チェコを代表するアニメの巨匠として世界的に知られています。代表作は「アリス」「快楽共犯者」「ファウスト」「J.S.バッハ-G線上の幻想」「蠢」などです。

イジー・トルンカ

イジー・トルンカはチェコのアニメ界を牽引した人形アニメ監督であり、人形作家・絵本作家です。1942年2月24日生まれ、生涯は1912年にチェコで生まれ、1969年に亡くなりました。代表作は「皇帝の鷲」「真夏の夜の夢」「チェコの古代伝説」「手」「動物たちと山賊」などです。

ストップモーション・アニメに関する感想や評価

こちらはストップモーション・アニメ「ひつじのショーン」に関する感想です。ストップモーション・アニメ特有のショーンの動きが面白いと好評です。

こちらはストップモーション・アニメ「チェブラーシカ」や「ちえりとチェリー」を見て、アニメやCGと違ってストップモーション・アニメの良さに目覚めたそうです。

こちらもストップモーション・アニメ「犬ヶ島」が最高だという感想です。ストップモーションでの表現力が高く評価されています。

ストップモーション・アニメのおすすめまとめ

いかがでしたか?ストップモーションアニメのおすすめを短編〜長編作品まで紹介し、日本や世界で活躍する有名なアニメーターたちをみてきました。初心者でも比較的挑戦しやすいと言われるストップモーション・アニメ。皆さんもぜひストップモーション・アニメの作り方を参考に、短編からでも良いのでストップモーション・アニメを作ってみてはいかがでしょうか?

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