カウカウファイナンスの金利・利息がヤバい！実際の電話番号も明らかに？

『闇金ウシジマくん』はビッグコミックスピリッツ（小学館）の不定期連載漫画で、山田孝之さん主演で実写化もされました。テレビドラマと映画にもなっています。主人公の丑嶋馨（うしじまかおる）はカウカウファイナンスという会社を経営しています。カウカウファイナンスは貸金業者ですが、漫画のタイトル通り、高金利でお金を貸す闇金融です。

そんなカウカウファイナンスの社員は6人です。社長の「丑嶋馨」は、自宅ではうさぎを飼っていたりと可愛い部分もあります。ウシジマくんと中学時代の同級生の「柄崎貴明」は信頼関係もしっかり築けており、No.2社員という立場です。受付嬢「小百合」の名字は不明です。元ホストの「高田」は１話目で入社した新入社員です。「加納晃司」もウシジマくん達と同級生です。最後は何度かウシジマくんを裏切った社員「加賀勝」です。

闇金融でお金を借りる債務者には、当然のことですが返せるお金はありません。そんな債務者からも、きっちり金利を搾り取るのがカウカウファイナンスです。頭脳明晰で冷静沈着なウシジマくんは、約束を守らない債務者はどこまでも追い詰めます。追い詰められた債務者は、落ちるところまで落ちるのかと思いきや、中には立ち直る人もいます。ウシジマくんの取り立ては厳しい中にも優しさがあるのかも、と言われています。

カウカウファイナンスは闇金融です。その金利は10日で5割、闇金ウシジマくんでは「トゴ」とも言っています。つまり、10万円借りたら10日後に5万円の利息が発生するということです。10日後に利息5万円を返したとしても、元本（最初に借りたお金）の10万円は減らないので、さらに10日後（最初にお金を借りてから20日後）には、また5万円の利息が発生します。

パチンコ依存症の主婦には１日３割でお金を貸しています。こちらは「ヒサン」と言っていますが、5万円借りたら1日で1万5千円の利息が発生することになります。ウシジマくんはお金を貸す時点で、利息の1万5千円と手数料を引いて3万円を渡していました。

一般的に金利は信用力と借入金額、借入期間などで決まります。信用力は、持っている財産や安定した収入があるか、負債がどのくらいかなどを審査されて決まります。また、大きい金額を長期で借りれば、貸す側は儲かるので金利が安くなります。貸す側にとっては、長くきちんと金利を支払ってもらうことが収入になりますので、早々と完済してくれるよりは、契約通りの期間できちんと返済してくれる方がありがたいのです。

ウシジマくんの場合、金利は決まっていて、簡単な問答をして貸し出せる金額を決めています。ウシジマくんにお金を借りに来る債務者は、信用力のない人、ブラックリストに載っていると言われるような人です。ウシジマくんがお金を貸すかどうか決断するのは、経験からくる人を見る目なのだと言われています。約束を守るかどうかというよりは、搾り取れるかどうかというところを見ています。

カウカウファイナンスの金利はとんでもなく高いのですが、普通にお金を借りると、どの程度の金利なのでしょうか。実際にお金を借りる際の金利はケースバイケースですが、広告などで見かける数値は、住宅ローンだと2％以下、自動車ローンは2～3％程度です。ショッピングローンや消費者金融などは20％未満です。

一般的な金利は年利ですので、金利が20％の場合、10万円借りたら1年で2万円の利息が発生するということです。通常は月単位などで返済していくプランになるので、利息も細かく計算されます。ちなみに、金利が20％の場合10日で発生する利息は、（100,000円×20％/365日）×10日＝547円です。カウカウファイナンスの100分の1くらいです。

カウカウファイナンスのような闇金融からお金を借りると、利息にも利息が発生してしまいます。つまり、10万円借りて10日後に5割の5万円の利息が払えなかった場合、15万円借りていることになり20日後には7万5千円円の利息が発生してしまします。元本と合わせると22万5千円です。

これを、重利（複利）とか利息の元本への組み入れといいますが、複利でお金を借りて利息分を返済できないと、あっという間に借金が膨れ上がります。ちなみに、通常は単利という元本にのみ利息が発生する条件で金銭貸借契約を結びます。お金を借りる際は必ず単利で契約をした方がいいという意見が多いです。

カウカウファイナンスの金利を年利にしてみるとどのくらいになるのでしょうか。10日5割で単利（元本にのみ利息が発生する）の場合年利1,825.0％です。10万円借りて利息のみ返済し続けた場合、1年で182万5千円の利息を支払うことになります。これだけ支払っていても、元本の10万円を返済できていないので、まだ利息を支払わなければいけません。1日3割の場合は年利10,950.0％で、利息の部分が1,095万円になります。

単利でもあり得ないような数値ですが、10日5割で複利になるともっと恐ろしい数値になります。年利267,504,316％です。1年で100円が億まで膨れ上がってしまいます。闇金融でお金を借りた場合、わずかでも返済が残っていれば、1年で数億円の借金に膨れ上がっていることもあり得るということです。

闇金ウシジマくんというタイトル通り闇金融ですので、カウカウファイナンスの金利は当然違法です。お金を貸す場合は法律を守った金銭貸借契約を結ばなくてはいけません。お金を貸す法律には利息制限法とか出資法という法律があり、利息上限は15％～20％で、貸し出す金額によって決まっています。借りたお金を期限内に返さなかった場合でも、最大29.2％の遅延損害金となります。罰としての金利でもこの程度です。

ちなみに、弁護士事務所のCMなどで「過払い金請求」という言葉を耳にする機会が多くあります。これは、利息制限法の利息の上限を上回って、多く支払っている利息分の返済を請求するというものです。以前は、利息上限の法律がきちんと定着していなかったため、大きな問題になりました。お金を貸すのには、いろいろな法律を守らないといけません。

違法な高金利で貸し付けられた場合は、金銭貸借契約そのものを破棄できます。当然返済する必要はありません。現実的には弁護士さんなどプロフェショナルに相談するのが一番でしょう。闇金ウシジマくんでは「闇金狩りくん」というお話で、返済しなくていいということが描かれています。

ですが、このストーリーは借りたお金を返さなくていいということを逆手にとって、闇金融からお金を借りて逃げてしまおうという恐ろしい内容で、ウシジマくん達闇金融から簡単に逃げれるはずはなく、大変なことになってしまうという結末でした。

カウカウファイナンスには実際に繋がる電話番号がありました。電話番号は050-5840-8383（イヤヨーハサンハサン）です。この電話番号は、今は繋がらなくなっています。

闇金ウシジマくんPart3とザ・ファイナルの映画のキャンペーンで、実写の4人の社員、映画の公開情報、そして電話番号が書いてあるティッシュが配られました。実際に、この電話番号にかけてみると、カウカウファイナンス社員の柄崎さんが対応してくれました。

ただ、いくら応答してもなぜか「無言電話かけてきたやつがいる」と言われてしまい、怒号を浴びせられます。そして、こちらの電話番号もわかってしまった様で「携帯にメールを送ってやるからな」と告げられます。電話番号がバレたので、しばらくすると本当にショートメッセージが届きます。

ショートメッセージの内容は映画版闇金ウシジマくんのサイトのリンクになっていました。ちなみにカウカウファイナンス社員の柄崎さんの対応は録音です。こちらから何を言っても聞いてもらえない訳です。演じているのは、俳優の「やべきょうすけ」さんです。

カウカウファイナンスの金利、実際に計算してみると本当にヤバいです。ウシジマくんはお金について、簡単に手にすれば簡単に使うというようなことを言っています。闇金融は簡単にお金を貸してくれます。ウシジマくんは、貸したお金を使うけど返さない、ということを分かって貸しているのかとも言われています。最初から返せない相手にお金を貸すから、こんなとんでもない金利になってしまうのでしょう。