【竜とそばかすの姫】あらすじをネタバレ解説!主題歌や感想・評価も紹介

2021年7月16日に公開された細田守監督の最新作「竜とそばかすの姫」は、仮想世界「U」を舞台に、歌姫として活躍する主人公の成長と、心に闇を抱える謎の「竜」との交流を描いた長編アニメーション映画です。本文では、アニメ映画「竜とそばかすの姫」から、作品のあらすじネタバレや、主題歌と制作秘話、アニメ声優、作品に関する感想や評価を、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

【竜とそばかすの姫】あらすじをネタバレ解説!主題歌や感想・評価も紹介のイメージ

目次

  1. 竜とそばかすの姫とは?
  2. 竜とそばかすの姫のあらすじネタバレ解説
  3. 竜とそばかすの姫の主題歌と制作秘話
  4. 竜とそばかすの姫の竜の正体をネタバレ考察
  5. 竜とそばかすの姫で描かれる肯定的インターネットを考察
  6. 竜とそばかすの姫のキャラの声優一覧
  7. 竜とそばかすの姫に関する感想や評価
  8. 竜とそばかすの姫のあらすじネタバレまとめ

竜とそばかすの姫とは?

「竜とそばかすの姫」の世界観のイメージ画像

細田守監督の最新作「竜とそばかすの姫」は、仮想世界「U」を舞台に、歌姫として才能を開花させた主人公の成長と、心に闇を持つ「竜」との交流を描いた作品です。以下では、大ヒットを記録する「竜とそばかすの姫」のあらすじネタバレをはじめ、謎の人物「竜」の正体、「竜とそばかすの姫」の主題歌・制作秘話、アニメ声優、作品に関する感想や評価を、あらすじネタバレや考察を交えながら解説します。

竜とそばかすの姫の概要

2021年7月16日に公開された「竜とそばかすの姫」は、細田守監督の長編アニメーション映画で、仮想世界「U」を舞台に、Uの世界の歌姫として成長していく主人公と、心に闇を抱える「竜」との交流を描いた作品です。

竜とそばかすの姫の監督

「竜とそばかすの姫」の監督情報・イメージ画像

「竜とそばかすの姫」の監督・細田守さんは、「時をかける少女」やネットを舞台にした「サマーウォーズ」「バケモノの子」などの長編オリジナル作品で知られるアニメーション監督です。「竜とそばかすの姫」は、細田守監督の長編オリジナル作品・6作目にあたり、デジタル技術を駆使して生み出された、煌びやかなUの世界は、映画公開前から多くの注目を集めました。

竜とそばかすの姫のあらすじネタバレ解説

「竜とそばかすの姫」のあらすじネタバレ解説・イメージ画像

「竜とそばかすの姫」は、全世界登録アカウント数が50億を超えるインターネット世界「U」を舞台とし、仮想世界で歌の才能を開花させていく主人公・すず(ベル)の歌唱力や、「U」の煌びやかな世界観は、見る者を圧倒させます。以下では、「竜とそばかすの姫」の気になるあらすじネタバレを解説します。

あらすじネタバレ①「U」を始めたすず

仮想世界「U」へログイン・イメージ画像

高知県のとある田舎で暮らす女子高生・すずは、合唱隊に所属していた母親の影響で歌が大好きな少女でしたが、母親が川の事故で命を落としたことを受け、歌に対する強いトラウマを抱えていました。家庭では父親と距離をおくようになり、高校でも浮いた存在となってしまい、現実世界での生きづらさを抱えるすずは、ある日、親友のヒロちゃんから仮想空間「U」へ招待されます。

仮想空間「U」は、全世界アカウント登録数・50億を超える巨大なヴァーチャル世界を提供する、人気サービスで、Uに登録したユーザーは、ボディシェアリング・デバイスにて生体情報を認識させ、As(アズ)と呼ばれるアバターが自動生成され、自身と認知機能とAsを同期させることで、Uの世界で活動することができます。すずは、ハンドルネームを「ベル」に設定し、未知なるネット世界・Uへログインします。

あらすじネタバレ②世界的歌姫と呼ばれるようになったベル

バーチャル世界の「U」では、Asと同期させたユーザーの深層的な力を吸い上げる能力を秘めており、現実世界では歌うことができなかったすずも、Uの世界では、歌うことができました。「U」へログイン後、ベルことすずは、さっそく自身が作詞・作曲した歌を披露するも、素人が作った歌にユーザーからは心もとない感想・評価を下されてしまいます。

しかし、ベルの圧倒的な歌唱力と、記憶に残る印象的なメロディが注目され、フォロワー数を伸ばし始めます。インターネットの世界に詳しいヒロちゃんは、Uの世界のベルのプロデュースに取り掛かり、数ヶ月後には、ベルはUの世界での世界的歌姫と呼ばれていました。フォロワー数も増え、ネット上ではベルのファンとアンチによる抗争が巻き起こるなど、高い人気を誇っていました。

Uの世界では世界の歌姫・ベルとして人気を集めるすずでしたが、現実世界では、仮想世界での華々しさは全くなく、Uの世界のベルの正体がすずであることを知る者はいませんでした。そして、仮想世界から戻ると、母親の死後、口をきかなくなった父親との気まずい関係や、学校の人気者で幼馴染・しのぶくんを巡る他の女子からの嫉妬に悩み、鬱々とした現実が目の前に広がっていました。

あらすじネタバレ③初ライブ中止

そんなある日、Uの世界では、歌姫ベルの初ライブが発表され、数億人規模のフォロワーがベルの歌声を聞きに、会場に詰め掛けます。ベルの初ライブにファンの胸が高まる中、背中に無数の痣を作った謎のAs・竜が、突如乱入し騒ぎを起こします。そこへ「U」の世界の治安を守る自警団組織「ジャスティス」が竜の対応に当たるも、双方の激しい戦いの末、ベルの初ライブは中止に追い込まれてしまいます。

翌日、ベルのライブ中止を受け、プロデューサーのヒロちゃんは、竜の正体・オリジンを検索し始めます。過去に、Uの世界で竜との接触経験を持つユーザーから話を聞くも、竜の正体は、抑圧された強い暴力性を持ったユーザーという以外、決定的な証拠が見つかりませんでした。一方、竜について、「U」では、格闘技界で有名であったことが判明し、ベルの初ライブでの騒動を受け、竜の存在が更に知られるようになりました。

竜の正体を調べる「U」のユーザー・イメージ画像

そして、世界の歌姫の初ライブをめちゃくちゃにしたことから、謎多き存在・竜はベルのフォロワーからの怒りを買い、「U」では、竜の正体を暴く犯人探しが横行し始めます。「U」では、竜の痣に似たタトゥーを持つアーティストをはじめ、訳ありのメジャーリーガー、ネット上で強い暴力性を見せつける貴婦人らが、竜の正体・オリジンではないかと疑われ、他のユーザーからの誹謗中傷を受けるようになりました。

あらすじネタバレ④「城」へと向かったベル

一方、ベルは、竜の正体は心に傷を抱えているオリジンではないかとみており、ヒロちゃんの情報収集を頼りに、竜の隠れ家・城へ向かい始めます。妖精に姿を変えたAIに道を阻まれながらも、何とか城に辿りついたベルは、竜と対面します。強い暴力性を見せつけながら、その内に秘める他者を想う優しさに気が付いたベルは、竜が抱える心の闇に理解を示そうと手を伸ばします。

しかし、現実世界では、高校の友人たちとの関係に悩み、いつも気にかけてくれるしのぶくんに対する自身の恋心に気が付くも、冴えない自分と学校の人気者のしのぶくんは釣り合わないと、恋を諦めかけていました。そして、しのぶくんとお似合いと称される、学校のマドンナ・ルカちゃんから恋の相談を受けたことを機に、すずとしのぶくんの関係は悪化してしまいます。

竜の居場所を突き止めるジャスティン・イメージ画像

自身も現実世界で傷つきながら、Uの世界で竜との関係を深めていくベルでしたが、ある日、彼女が竜の隠れ家を出入りしていることが自警団・ジャスティスに知れ渡り、組織のリーダー・ジャスティンに捕らえられてしまいます。複数の企業とスポンサー契約を交わすジャスティンは、Uの世界での姿・Asを消滅させ、現実世界での姿に戻す「アンベイル」を武器に、竜の居場所を聞き出します。

ジャスティンの目的は、Uの世界で横暴を働く「竜」のオリジン、つまり現実世界での本来の姿を公に晒すことで、竜とそのオリジンを社会から抹殺することでした。そのため、竜の居場所を突き止めるべく、ベルを脅しにかかったものの、竜を保護する役目を担ったAIに阻まれ、ベルは難を逃れます。

竜とそばかすの姫の主題歌と制作秘話

「竜とそばかすの姫」の制作・イメージ画像

以下では、印象に残る主題歌やベルの振り付け、見る者を圧倒するUの世界を生みだしたクリエーターなど、「竜とそばかすの姫」の制作秘話について、作品のあらすじネタバレを交えながら紹介します。

竜とそばかすの姫の主題歌

映画公開前から話題を呼んだ、竜とそばかすの姫の主題歌「U」は、仮想空間「U」の世界観を音楽で表現できるアーティストを起用したいとの細田守監督の考えから、King Gnuのメンバー・常田大希さんが起用され、音楽監督には岩崎太整さんが務めました。また、竜とそばかすの姫の最大の見どころである挿入歌では、すず(ベル)役の中村佳穂さんや細田守監督が作詞を担当し、多様な要素を盛り込んだ曲が生み出されました。

制作秘話①「U」の世界を創り出した人物は誰?

映画「竜とそばかすの姫」に関する感想や評価には、巨大スクリーンを最大限に生かした作画の美しさを称賛する声も多く見られ、圧倒的な映像美に魅了されたファンが続出しました。細部にわたって作りこまれた「U」の世界は、イギリス人建築家・エリック・ウォンの手で作られ、ネットを使用して細田守監督が探し当てた人物でした。

ロンドン在住のエリック・ウォンは、個人作品として架空都市やイラストレーション制作も行っており、ネットを通じて細田守監督とやり取りをかわし、美しい「U」の世界が誕生したと言われています。また、Uの世界はハープをモチーフとしており、所々でハープの弦を彷彿させる演出が施されています。

制作秘話②歌姫ベルの振り付け

歌姫ベルの振り付け・イメージ画像

「竜とそばかすの姫」と言えば、歌姫ベルを演じる中村佳穂さんの歌唱力の高さだけでなく、ベルの振り付けや華やかな演出も注目されました。歌姫ベルの振り付けには、コンテンポラリーダンス界で知られる有名振付師・康本雅子さんが起用されました。メイキング映像では、細田守監督と話し合いながら、モーションキャプチャーを用いて振り付けを考える様子が収録されています。

そして、デジタル化した振り付けは、CGアニメーションとして取り込まれ、歌姫ベルの振りつけとして披露されました。また、竜とそばかすの姫のもう1つの舞台がインターネット世界から、「U」の世界のシーンは3DCGを用いた手法で制作され、仮想世界にリアリティを持たせると同時に、これまでは手描きが多かった細田守作品の新たな試みとしての注目されています。

制作秘話③モチーフは「美女と野獣」?

2021年7月6日に、映画「竜とそばかすの姫」の完成報告会見が行われ、映画のモチーフが「美女と野獣」であることが細田守監督から言及されました。ディズニー作品で広く知られる「美女と野獣」は、主人公・ベルと醜い姿に変えられた野獣の物語で、「ベル」はフランス語で「美しい」を意味します。一方、野獣は英語で「beast」と表記され、これらはUの世界での野獣の表記と一致します。

また、細田守監督は、「美女と野獣」の物語の二重性を、インターネット世界の現実と虚構に重ね、「竜とそばかすの姫」の要素に取り入れたと話し、劇中では、「美女と野獣」のオマージュと見られるシーンが確認できます。フードを被って竜の元を訪れるベルや、城に籠る孤独な竜、胸に薔薇を付けて踊るシーン、竜の保護役を担うAIの「ご主人様」という呼びかけは、現代版「美女と野獣」を彷彿させるでしょう。

現実世界の舞台は高知県

映画「竜とそばかすの姫」の現実世界の舞台は高知県と言われ、主人公たちが通う学校や日常の風景のモデルとなった場所は、聖地として注目を浴びています。高知県が選ばれた理由は、県内を流れる仁淀川の美しさや周辺の土地、美しい自然に恵まれながら人口が少なく、寂しさを思わせる環境が、現実世界で悩み・葛藤する主人公が暮らす場所として相応しいと判断されました。

一方、細田守監督によると、現実世界のモデルは、Uの世界と対比になる場所を探していたため、制作当初は、主人公の出身はあらかじめ設定されていませんでした。

竜とそばかすの姫の竜の正体をネタバレ考察

竜の正体をネタバレ考察・イメージ画像

Uの世界の歌姫・ベルの初ライブを中止に追い込んだ「竜」は、Asの間で恐れられる存在であり、Uの世界で攻撃的な態度を示す竜の心の闇を察したベルは、彼の正体・オリジンを見つけるべく、ある行動に出ます。以下では、「竜とそばかすの姫」から、謎多きAs・竜の正体について、あらすじネタバレを交えながら考察しました。

ネタバレ考察①ベルの正体はバレていた?

ある日、家を訪れたルカちゃんから彼女の恋の相手が、カヌー部のカミシンであったことが判明し、その後、ルカちゃんとカミシンは付き合うことになりました。しかし、その帰り道、偶然しのぶくんとあったすずは、Uの世界で人気を博した歌姫・ベルと同一人物だと見抜かれ、ショックのあまり逃げ出します。その頃、Uの世界では、自警団・ジャスティンが竜の城の居場所を突き止め、城の破壊に着手していました。

ヒロちゃんからUの世界の異変を受けたすずは、すぐさま「U」へアクセスし、竜の城へ向かいます。オリジンが晒されることで竜に危険が及ぶことを悟ったベルは、竜を探し回るも、ライブ騒動以来、姿を見せなかったベルにファンが詰め寄ります。一時、身動きが取れなくなるも、すずはヒロちゃんの協力を得ながら竜のオリジン探しに奔走します。

ベルとして竜と心を通わせた時の印象から、竜の正体は、孤独な環境の中で抑圧され続けている子供ではと推測します。そして、ネットを駆使して、竜に関する動画に片っ端から当たるすずは、竜にだけ一度歌って聞かせた曲を歌う少年・トモのライブ配信動画に辿り着きます。

ネタバレ考察②竜の正体

その少年は、かつてニュース番組で取り上げられた父子家庭の子供であり、彼には14歳の兄・恵がいました。すずは、トモのライブ配信から、兄弟が父親による激しい虐待を受けていることを見抜き、父親の脅威から弟を守る兄・恵の姿は、Uの世界で心を通わせた竜を彷彿させました。すずは、彼がUの世界の竜の正体だと確信し、ベルと名乗り恵へ連絡を入れます。

過酷な環境での影響から他人を信じることが出来ない恵は、ベル(すず)からの電話も、自分たちの境遇を面白がる人間の1人だとみなし、拒絶します。一方、すずの正体がベルであることを知るしのぶくんは、竜の正体である少年に信用してもらうには、まずは、すずがベルであることを証明することが必要だと訴え、Uの世界で素顔を公開し、すずとして歌声を披露することを提案します。

しかし、ベルのプロデューサーであるヒロちゃんは、ベルとして積み上げてきたイメージの重要性に加え、すずの精神状態を心配し、反対意見を述べます。一刻も早く竜の少年を救いたいすずは、ベルの動向を見張るジャスティンのアンベイルにわざと撃たれることで、Uの世界でベルの正体を明かします。

ネタバレ考察③竜を助けるために走り出すベル

美しい歌姫として知られたベルの正体に観客は動揺を隠せずにいられませんでしたが、亡き母への想いをつづった曲を聞き、すず達の作戦は大成功を収めます。同時に、ベル(すず)の決死の行動を目の当たりにした竜こと、恵・知兄弟は、ベルの正体がすずであったことを信じ、自身の住所を知らせようとします。

しかし、息子の騒動を察した父親によって、竜のライブ配信は突然打ち切られ、音信普通となります。兄弟を救う唯一の手掛かりを失い、竜の捜索は不可能と思われた矢先、竜のライブ配信中に流れてきた夕方5時の時報メロディと、配信場所である部屋窓から見えた景色を手掛かりに、すずたちはネット情報を駆使して、兄弟の居場所を突き止めます。

1人で高知から東京へ向かったすずは、雨が降る住宅街を必死に探しまわり、竜の兄弟が暮らす家を突き止め、竜の正体である恵と、その弟・知と対面します。追いかけてきた兄弟の父親から暴力を受けるも、すずは兄弟を守るべく、父親に立ち向かい、すずに気圧された父親はその場を去っていきます。すずことベルの決死の行動は、恵の心情に変化を与え、父親からの暴力に立ち向かう勇気を芽生えさせます。

そして、竜こと恵は、ベルから勇気をもらったと、ベルことすずも、竜との出会いが自分を変えるきっかけになったと、お互いに感謝の言葉を交わします。その後、東京から高知に戻り、駅に降り立ったすずの元へ父親が迎えに来ていました。久しぶりに親子の会話を交わしたすずは、その日の夕飯は一緒に食べることを約束します。

合唱隊の練習に参加するすず・イメージ画像

その帰り道、すずを迎えに来たしのぶくんは、すずが強くなったことを受け、これで周囲を気にすることなく付き合えると、すずに告白します。後日、亡き母が所属していた合唱隊の練習に参加していたすずは、母の友人たちからリードボーカルを任されます。これまでは、過去のトラウマが原因で歌うことが出来なかったすずでしたが、一回り大きく成長したすずは、合唱隊のリードボーカルを快く引き受けます。

竜とそばかすの姫で描かれる肯定的インターネットを考察

肯定的インターネットの考察・イメージ画像

日常生活に欠かせない存在となったネット世界は、近年の社会問題により、マイナスイメージが強まっていますが、「竜とそばかすの姫」では、インターネット世界がもたらす可能性を、前向きに描いています。以下では、「竜とそばかすの姫」のテーマである肯定的インターネットについて、作品のあらすじネタバレを交えながら考察しました。

考察①仮想世界で可能性を引き出す

匿名での誹謗中傷など、インターネットを介したトラブルが社会問題となっており、ネット全般に対して否定的な考えを持つ方も少ながらずいます。しかし、インターネットは必ずしも悪いものではなく、使い方次第では自身の秘めた可能性を引き出す手段にもなり、現実世界での枷が取れ、自由に自分を表現できるメリットがあります。

「竜とそばかすの姫」では、トラウマが原因で歌を歌えない主人公が、「U」と呼ばれる仮想世界に飛び込み、ベルというもう1人の自分を通じて、歌の才能を開花させ、世界中のAsから注目を集める歌姫となりました。

考察②現実世界で誰かを救う

助けを求める人・イメージ画像

「竜とそばかすの姫」の後半では、Uの世界の嫌われ者「竜」の正体が明かされ、恵・知の兄弟を父親の虐待から救うべく、すず達はネット配信や画像解析などネットを駆使して、兄弟の居場所を突き止めます。すず達が活用したネット技術は、現実世界でも可能であり、ネットでSOSを発見し、現実世界で助けを求める誰かを救う手段にもなり得ることを訴えているでしょう。

考察③サマーウォ―ズに似ている?

舞台や設定が似ていることから、「竜とそばかすの姫」は、細田守監督の「サマーウォーズ」に似ているとも言われています。一方、「竜とそばかすの姫」では、細田守監督の過去作で描かれなかった、SNSで見られる人間の闇に焦点を充てています。ネットサービスの中には匿名で利用できるものも多く、個人が特定されないことを悪用し、ネット上では攻撃的な投稿を繰り返すユーザーの行為が、社会問題となっています。

Uの世界をはじめネット世界とは、現実世界では決して見せない、もう1人の自分をさらけ出せる場所でもあり、人間の持つ二面性がもっとも色濃く表れる場所とも言えるでしょう。一方「竜とそばかすの姫」では、ネットの二面性について肯定的・否定的の2つの視点を描いており、ネットがより身近になったことによる心の変遷を表現しています。

竜とそばかすの姫のキャラの声優一覧

「竜とそばかすの姫」の声優紹介・イメージ画像

以下では、「竜とそばかすの姫」にて、個性豊かなキャラクターを演じた、声優を一覧にまとめて紹介します。

すず役/中村佳穂

「竜とそばかすの姫」の主人公で、本名は内藤鈴、幼い頃は母親と一緒に曲を作るなど、歌うことが好きな少女でしたが、母親の死がトラウマとなり、歌うことが出来なくなってしまいます。しかし、Uの世界をきっかけに、ベルとして本当の自分を解放、初めて歌声を披露した「歌よ」は、瞬く間に拡散され、世界中のユーザーが注目する歌姫となり、心に闇を抱える「竜」との出会いを果たします。

すず(ベル)のアニメ声優・中村佳穂さんは、京都府出身のミュージシャンで、細田守監督が開催したすず役のオーディションで抜擢されました。演技未経験でありながら、圧倒的な歌唱力が注目を集め、「竜とそばかすの姫」の楽曲の一部の作詞も担いました。

しのぶくん役/成田凌

しのぶくんこと久武忍は、すずの幼馴染であり、バスケ部に所属する学校の人気者です。悩みを抱えるすずの心情を理解し、彼女を温かく見守ってきました。しのぶくんのアニメ声優・成田凌さんは、埼玉県出身の俳優・ファッションモデルで、2021年3月公開の映画「まともじゃないのは君も一緒」、同年5月公開の映画「ホムンクルス」等に出演しています。

ヒロちゃん役/幾田りら

ヒロちゃんこと別役弘香は、すずの親友で、Uの世界の歌姫・ベルをプロデュースした人物です。毒舌が玉にキズであるが、現実世界でもすずの頼もしい味方です。ヒロちゃんのアニメ声優・幾田りらさんは、アメリカ出身のシンガーソングライターで、音楽ユニット「YOASOBI」のボーカル・ikuraとしても活動しており、「夜に駆ける」をはじめする楽曲が人気を集めています。

カミシン役/染谷将太

カミシンこと千頭慎次郎は、すずのクラスメイトで、インターハイ出場を目指すカヌー部の生徒です。明るい性格の持ち主であるが、少し空気が読めない暑苦しい一面も持っています。カミシン役のアニメ声優・染谷将太さんは、東京都出身の俳優で、細田守監督のアニメーション映画には、「おおかみこどもの雨と雪」田辺先生役、「バケモノの子」九太(青年期)役として出演しています。

ルカちゃん役/玉城ティナ

ルカちゃんこと渡辺瑠果は、吹奏楽部所属のすずの同級生で、才色兼備の学校の人気者です。ルカちゃんのアニメ声優・玉城ティナさんは、沖縄県出身の女優で、2019年公開の映画「惡の華」で演じたヒロイン・仲村佐和役の圧倒的な存在感と演技力が評価され、第44回報知映画賞 新人賞を受賞した、注目の若手女優です。

すずの父役/役所広司

妻を亡くした後、娘・すずとの関係に悩む父親を演じた、すずの父役のアニメ声優・役所広司さんは、長崎県出身の俳優で、細田守監督のアニメーション映画へは、「バケモノの子」熊徹役、「未来のミライ」じいじ役として出演しました。

すずの母役/島本須美

すずに歌の楽しさを教えてくれた、すずの母役のアニメ声優・島本須美さんは、高知県出身の声優・ナレーターで、ジブリ映画「風の谷のナウシカ」のナウシカ役、「ルパン三世 カリオストロの城」クラリス役、テレビアニメ「それいけ!アンパンマン」しょくぱんまん役で広く知られています。

「竜とそばかすの姫」公式サイト

竜とそばかすの姫に関する感想や評価

「竜とそばかすの姫」に関する感想や評価・イメージ画像

公開初日から、多くの観客でにぎわった「竜とそばかすの姫」は、細田守監督の作品にて最大のヒット作となり、これまでアニメ映画に興味の無かった方からも称賛の声があがっています。以下では、圧倒的な映像美と印象的な主題歌が注目を集めた、「竜とそばかすの姫」に関する感想や評価を、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

感想や評価1:迫力ある映像力に感動

映画PV等での主題歌披露や、映像の美しさが注目を集めた映画「竜とそばかすの姫」は、公開初日から多くの観客が訪れ、大きな話題を呼びました。現実世界と仮想世界を舞台にした独創的な世界観や、デジタル手法を駆使した新たな作画表現が見る者を圧倒させ、幅広い世代から称賛の声が相次いでいます。

感想や評価2:ベルと竜のやり取りが良い

主人公・ベル(すず)と竜の関係は、始めこそ最悪の出会いでしたが、竜の心の闇に気が付いたベルの奮闘や、オリジンであるすずの勇気ある行動が、竜こと恵の運命を大きく変えていきました。「竜とそばかすの姫」に関する感想や評価の中には、Uの世界でのベル・竜のやり取りも良いとの声も見られ、もっと2人のやり取りを見たかったとの感想もあげられています。

感想や評価3:ベルの衣装が素敵

Uの世界の歌姫・ベルの衣装は、場面ごとに衣装替えが行われていることも特徴で、ベルの衣装デザインは、その時の感情をリンクさせたのではと、指摘されています。Uの世界の歌姫に相応しい、ピンクを基調とした華やかなドレスや、人目を避けるためのフード姿など、シーンやベルの感情に沿った衣装替えも、「竜とそばかすの姫」の魅力であり、ベルの素敵な衣装も人気に拍車をかけています。

感想や評価4:映画とは思えない圧倒的なクオリティ

最新技術を駆使して制作された「竜とそばかすの姫」は、細田守監督の作品の新たな試みとなり、デジタル技術ならではの表現方法や、注目のクリエーターによって生み出された挿入歌は、多くの観客を魅了しました。ストーリーに関しては、賛否両論が見られましたが、スクリーンを最大限に生かした作画の美しさや音楽は、映画の枠を超えたエンターテイメント作品とも評価されています。

感想や評価5:序盤から映画の世界に引き込まれた

「竜とそばかすの姫」に関する感想・評価には、序盤から物語の世界に引き込まれ、ラストまで目が離せなかったとの声も見られます。また、物語後半から終盤にかけての展開に納得がいかないなど、結末ラストに対する厳しい意見も寄せられた一方、予想していたものと異なる展開だったけれど、感動の結末が良いとの意見も見られました。

感想や評価6:映画館でしか味わえない映像美

インターネット上に創造された仮想世界「U」は、すずが生活する現実世界とはかけ離れたきらびやかな世界観が広がっており、その映像美は映画館で味わってほしいとの声が見られます。また、複数回にわたって映画館に通ったファンからは、作画の美しさはもちろん、竜のオリジンを救うべく奔走するすずの活躍にも感動したとの感想も見られ、ストーリー・作画ともに高い評価を得ています。

感想や評価7:映画のサウンドトラックを購入

すず役の中村詩織さんの圧倒的な歌唱力が注目された、「竜のそばかすの姫」は、ストーリーはもちろん、映画の挿入歌にも人気が集まり、映画のサウンドトラックCDを買うファンが続出しています。ベルによって披露された挿入歌は、現実世界で葛藤するすずの苦悩や、Uの世界で本当の自分を出せる喜びを表現した歌詞・メロディが、人気に拍車をかけています。

感想や評価8:「竜とそばかすの姫」の聖地巡りに行ってきた

新型コロナウイルスの流行により、アニメ好きの間でも、聖地巡礼の自粛が相次ぐ中、居住地である県内など、近場で聖地巡礼を楽しむファンも見られます。そして、「竜とそばかすの姫」のモデルとなった高知県も、映画の聖地として注目を集めており、地元に暮らすアニメファンの中には、感染対策を取りながら巡礼に行った写真を投稿しています。

竜とそばかすの姫のあらすじネタバレまとめ

「竜とそばかすの姫」のあらすじネタバレまとめ・イメージ画像

「竜とそばかすの姫」のあらすじネタバレと竜の正体の考察、主題歌やアニメ制作秘話、アニメ声優や作品に関する感想や評価を、あらすじネタバレを交えながら紹介しました。仮想世界を舞台にした、「竜とそばかすの姫」は、映像美や挿入歌だけでなく、インターネットがもたらす可能性を表現した、人気急上昇のアニメーション映画です。

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