黒執事の実写映画版あらすじやキャストを紹介！原作との違いは？【水嶋ヒロ】

10年以上連載が続いている、枢(とぼそ)やな先生の、漫画作品「黒執事」をご存じでしょうか。漫画好きならば一度は見たことがある人も多い作品です。そんな長年愛されている作品が映画化され、俳優・水嶋ヒロが主演となり、原作ファンのみならず、原作を見たことがない人さえも気になると評判です。あらすじなどから黒執事の世界をのぞいてみましょう。

実写「黒執事」を映像で楽しむ前に、映画のあらすじと、原作の漫画である黒執事のあらすじを少し紹介します。

2020年アジア亡国巨大企業の総帥、幻蜂清玄(げんぽうきよはる)は女王の命により執事のセバスチャンとともにミイラ化死体で発見される大使館員の事件をおっていました。事件を追ううちに若い女性の誘拐事件が発生、この2つの事件に、ある製薬会社の社長が関わっていることを突き止めます。セバスチャンとともに社長主催のパ－ティーに潜入、そこで飲んだ者はミイラ化し死に至る悪魔の薬「ネクローシス」の存在を知ります。

某テロ組織によって世界の要人か集まる「祈りの会」で悪魔の薬「ネクローシス」が使われると予想した清玄(きよはる)は使用人たちとともにテロ組織へ潜入します。敵につかまるもセバスチャンや使用人たちに守られながらテロを止める為、「祈りの会」へ。そこで驚愕の事実を知ってしまい、清玄にとってとても受け入れられない真実を前に、事件解決のため、命がけの対決が始まります。

美麗なタッチで描かれる、原作の漫画版黒執事を知らない人のために原作「黒執事」のあらすじを紹介します。一度漫画にも目を通しておくと、実写版黒執事を見る際にまた違ったものが見えます。

原作の漫画版黒執事は19世紀末のイギリスをベースに、悪魔でありながら名門貴族に仕え、性格以外はすべてにおいて完璧な執事「セバスチャン」とその主人である幼き領主「シエル」が裏稼業・女王の番犬として難事件に挑んでいきます。事件を背景にシエルの過去やセバスチャンとの出会いを幻想的に頽廃(たいはい)的に、ときにはコミカルに描きながら華美な衣装や調度品も描かれ世界感を一層、引き立ています。

映画用に設定をいくつか変えていますが、原作の漫画黒執事をベースに作られているので変わらない部分もいくつかあります。若き領主は名門貴族でありながら裏稼業・女王の番犬であること、また幼い頃両親を殺され悪魔であるセバスチャンと契約し達成されれば魂を食べられてしまうことなど悲劇的な黒執事の世界感をそのままもってきています。

また、実写版黒執事でも原作の黒執事にある魅力的な要素がふんだんに入っています。セバスチャンの美しさもさることながら、ミステリー、ゴシック、ファンタジー、アクション、主人のために忠実に働く執事のコミカルさなど原作黒執事を裏切らない物語となっています。

原作の漫画版黒執事を読んでいる方はお気づきかと思いますが、実写版黒執事は完全オリジナルストーリーとなっています。

あらすじを見るとわかる通り、原作の黒執事をベースに設定が大きく変更した部分もあります。この変更部分も実写版黒執事の魅力ではないでしょうか。

日本人キャストによる実写化となり舞台設定が19世紀末イギリスから2020年アジア某国に変更し、主要キャラクターも原作の黒執事をベースとしたオリジナルキャラクターとして登場しています。水嶋ヒロ演じるセバスチャンはそのままですが、数名をのぞき名前が漢字表記に変わっています。原作のもと、主要キャラクターの性格は変えず名前だけを変えた形となります。

時代背景も現代アジアとなり、表稼業がイギリス領主から現代に合わせ巨大企業の総帥に変更するなど日本人キャストが馴染みやすく、見ている者に違和感を持たせない設定となっています。

実写版黒執事ではユニークな変更点がいくつか存在します。まず、原作の黒執事のイギリス領主であるシエルの性別は男でしたが、実写版黒執事の巨大企業の総帥である「幻蜂清玄(げんぽうきよはる)」は男装をした女となっています。家督を継ぐべく男として生きているという設定です。

まだ、ユニークな点はあります。セバスチャンといえばストレートヘアですが、実写の水嶋ヒロ演じるセバスチャンはウェーブがかかったくせ毛となり一層の妖艶さを醸し出しています。また、黒執事ファンならば誰もが知っているセバスチャンの名ゼリフ「イエスマイロード」は「御意」と、セリフ変更もされています。

映画の所々に遊び心が入っていて、原作と実写の違いをゲーム感覚で探すのも楽しいと、映画をみたファンには評判です。

全世界で人気がありゲームやミュージカル、アニメーションにもなっている黒執事を実写で演じるのはキャストにとって、プレッシャーだったのではないでしょうか。セバスチャン役・水嶋ヒロは実写版黒執事の共同プロデューサーでもあり映画にかける思いは人一倍だったと言われています。幻蜂清玄(げんぽうきよはる)役・剛力彩芽はトレードマークである笑顔を封印し男装女性という難しい役どころに挑戦しました。

マルチタレントである優香は清玄(きよはる)のおば役を涼しげに演じ、モデルの山本美月は使用人のリン役を持ち前のプロポーションでかっこよくキュートに演じています。その他にも名だたるキャスト陣が素晴らしい演技で実写版黒執事を盛り上げてくれています。

黒執事ファンならば、アクションシーンも外せない要素だという意見が多々ありました。原作にあるアクションシーンを実写で表現するのは難しいのではないか、原作の黒執事でバタバタと悪役をなぎ倒していくシーンは痛快であり爽快な見どころでもあります。実写版黒執事でもアクションシーンを求める意見は多くありました。

実写版黒執事では、その当たり前を可能にするキャスト陣、スタッフが揃っていました。静止画では楽しめない動画ならではの技法で見事に黒執事のアクションを再現しているのです。キャストたちによる可憐で舞のようなアクションシーンは興奮を誘っています。

原作ファンならば気になるナイフ、フォークで敵を倒していくシーンも映像化され漫画だけでは感じられなかった躍動感を体験できます。

映画の黒執事を語る上で俳優・水嶋ヒロを外す事は出来ません。登場するだけで目を引き付ける存在は実写映画にとって宝であり貴重な存在です。あらすじの通り淫靡な怪事件を水嶋ヒロ本人がまとう雰囲気で見事に映像化し黒執事の世界へいざなってくれています。

俳優・水嶋ヒロの妖演を画面いっぱいに見ることが出来る、こんな贅沢なキャスティングはないと言われています。実写版黒執事のセバスチャンは彼無しでは成立しなかったと言われ、水嶋ヒロ本人の魅力もさることながら、振り切れた演技で見るものを魅了し悪魔のような冷たい横顔に心震わせます。ファンは皆、まるで漫画から飛びだしてきたようなセバスチャンを目に焼き付けながら堪能しました。

この映画のストーリーもさることながら、華美な衣装にも見応えがあり原作ファンのみならずゴシックなファッションが好きな女性、男性には衣装だけでも見る価値があります。また、調度品などの小道具も豪華で目を楽しめる演出がそこかしこに、散りばめられている。娯楽エンターテインメイトとして子供から大人まで幅広く楽しめる作品です。

現在、映画「黒執事」DVD＆Blu-rayが絶賛発売中です。黒執事ファンならば、嬉しい特典がたくさん付いておりコレクターズ・エディション(完全数量限定)はメイキング映像や舞台挨拶映像集などを収録した特典DVD2枚組となり、カラーブックレット、監督直筆の絵コンテレプリカも入った豪華な仕様となっています。また、お買い求めやすいスタンダード・エディションも発売されています。

実写「黒執事」は映像化だからこそのアクションシーンの躍動感、キャラクターを演じたキャストの息遣い、画面越しの映像美を監督、キャストの制作陣が原作の漫画版黒執事を可憐に魅惑的に表現しています。実写版黒執事を一度、目や耳、五感のすべてで感じてみて下さい。