ブラックジャックのピノコ誕生の秘密と姉について考察！かわいい助手の魅力は？

ブラックジャックの12話「畸形嚢腫」の回で登場します。資産家の娘で双子でしたが、ピノコは奇形種であり姉のこぶの中に人体の組織がバラバラの状態で登場するのです。それをブラックジャックが摘出、人体を組み立て誕生したのがピノコなのです。そんなピノコには不思議な力も持っていますし、双子の姉も存在、生存しています。ピノコの正体は何者なのかや姉との関係、そしてブラックジャックとの関係などをまとめていきます。

ここで簡単にブラックジャックとはどのような漫画なのかをまとめていきます。無免許で法外な手術料をもらって手術をしますが、外科医としての腕は神がかり的でありどんな病気でも治せるとまで言われています。そんなブラックジャックはなぜ無免許なのでしょうか？元々ブラックジャックは免許を取得しており医科大学にも在籍していました。しかし、外科部長との意見の食い違いから無断で手術をし免許をはく奪されてしまいます。

本名は間黒男。作中ではほとんどブラックジャックと呼ばれていますが、親しい友人や肉親からは間や黒男と呼ばれています。幼い頃に不発弾が暴発してしまい母親共々巻き込まれ、大手術の末に助かりました。傷跡はその手術の時の物であり、母親はとは後に死別してしまいます。普段は冷たい態度ですが、母親をとても大事にしていたブラックジャックは母親大事にする人間などに対して寛容な態度を取ります。

医学界では評判はお世辞にもよくないが、同じ医大に通っていた手塚治虫本人のモデルの医者を始め友人は複数しますし付き合いも悪くないです。ですが、ブラックジャックは自身と同じ程度の外科の腕を持つ医者がおらず孤独感に苛まれています。それを理由に同じ技術を持つ医者に出会うことを望んでいます。色々な理由からブラックジャックが誕生し、人々を莫大な医療費を請求し治療を行うようになるのです。

ブラックジャックのつぎはぎの半分がなぜ黒いのか、不発弾の大手術の時にハーフチルドレンの親友、タカシから皮膚を貰ったためであります。色が濃いため別の皮膚に変えてみてはどうかと打診されることもありましたが、親友からもらった皮膚としてその思いごと大切にするためにかえることはしないのです。冷酷に、冷徹に見えるブラックジャックは元は誰よりも人の生命を大切に思っており、救える命は救おうと力を振っています。

成り行きでピノコを引き取ったブラックジャック。最初は彼女のことをうっとうしく思い度々冷たい態度を取りますが、次第にピノコを助手と置き生活を共にすることで次第にピノコのことを認めていきピノコのワガママなども嫌々ながらも聞くようになっていきます。さらにピノコはブラックジャックのことを「おくたん（奥さん）」と呼んでおり、ピノコのことを子ども扱いするブラックジャックに腹を立てているシーンも。

ピノコが登場した回はかなりショッキングな内容となっていました。ピノコの姉で資産家の娘に奇形種ができてしまったのです。どの医者にも手が余りたらい回しにされてしまいます。そんな中、最後の希望としてブラックジャックの元を訪れたのです。奇形種は一人分の臓器が入っておりそれを摘出しようと医者たちは何らかの力によって邪魔され摘出できないのです。それはブラックジャックも同様であり奇形種の念力を受けたじたじ。

奇形種の念力により思うように手術ができないブラックジャックは「腫瘍を摘出しても、培養液につけてで殺しはしないから念力は止めろ」と説得し、おとなしくなったところで摘出をし手術は成功します。その後、人体を形成しピノコが誕生します。本当に助けてもらったピノコはブラックジャックのことをいとおしく思い「おくたん」というようになったのです。ここからブラックジャックとピノコの関係が始まります。

そんな愛しているという気持ちは本当であり、ブラックジャックが女性患者や医者と関係を持とうとするとワガママなど行って困らせてきます。見た目は幼いですが実年齢は18歳以上であり人並に恋心を抱いているのです。そんな子供っぽいピノコに可愛さや魅力を感じている人は大勢いると言われています。さらに字を勉強してブラックジャックに自ら恋文をしたためる場面もあり本当にブラックジャックのことを大切に思っているのです。

何故ピノコという名前が付けられ容姿になったのでしょうか？ブラックジャックが名付け親なわけですが由来は「ピノキオに似ているから」という理由なのでした。そして、ピノコのモデルとなったのが何と手塚治虫の長女がモデルなのでした。ブラックジャックが描かれた頃、まだ幼稚園児だった長女のるみ子。そのことで周りから言われることを嫌っていましたが、ある日読み返し、自分だと気づいたそうです。

ピノコが度々発するアッチョンプリケ！この言葉は何か関係していると言われがちですが実はこの言葉はピノコが自身で思いついた言葉でありびっくりや衝撃を受けた際に出てくる言葉なのです。ブラックジャックもその言葉を聞き疑問に思うほどに。ですが、この言葉がピノコというキャラクターと密接に関係しておりピノコと言えばアッチョンプリケ！という表現がついてくるほど。これが名言誕生の秘話です。

上記でも説明しましたが、ピノコにはもう一人の肉親である姉がいるのです。ピノコの本当の家族はピノコが人の子になったことを知っていますが、腫瘍のことも知っており気味悪がり、敬遠しているのです。それは姉も同様であり、妹が人の姿に戻れたにも関わらず姉すらも不気味と称し突き放した言動をするのです。ピノコはそんな思いはありませんでしたが、そんな態度を取られてはいい思いはしないでしょう。

そんな時、ブラックジャックの元に記憶喪失の女性が大金をもって訪れたのです。最初は戸惑っていたブラックジャックでしたが手術を始めてようやく違和感の正体が判明したのです。その正体はピノコの姉だったのです。ブラックジャックは彼女の手術痕を見てそれを確信したのです。しかし、そのことはピノコには伝えなかったのですが、姉とピノコは何故か親近感が湧いてきており二人はどんどんと仲を深めていきました。

ピノコはその女性のことを姉のように慕い、女性の方もピノコを娘、妹のように接していました。やはり、根本は姉妹の関係ですので惹かれ合うのでしょう。ブラックジャックはこの関係はすぐ引き裂かれてしまうことは分かっていたのです。元々、記憶喪失の女性は資産家の娘でその家柄と格式、親族間でのいざこざに疲れ果て自殺を図りましたが上手くいかず大けがを負ってしまったのです。元の記憶が戻ればピノコは傷ついてしまいます。

ピノコが深く傷つく前に早々に引き取ってもらったほうがいいと判断したブラックジャックは畸形嚢腫を切除するために娘を連れて来た可仁博士に連絡をし、引き取りに来てもらいました。その女性も可仁先生のことを見たことで全てを思い出します。さっきまで親しく接していたピノコのことなどどうでもいいような風でブラックジャックの所から去っていきます。ブラックジャックはピノコにそっと「姉などいなかった」と伝えます。

このピノコの悲しいストーリーが描かれた「おとずれた思い出」は単行本ブラックジャックには載っていない内容ですので知らない方も多い話となっています。ピノコのことを知りたい人には絶対に見てほしい内容となっています。ピノコがもし普通の姿で生まれていれば、姉と姉妹の関係を築き仲睦まじい姿が見られたかもしれませんが、現実は非情であり姉はピノコのことを切り捨て、ピノコは姉の存在を忘れることにしたのです。

ピノコの誕生秘話には、矛盾があるのも面白いと考察する人もいますしピノコの皮膚にも興味を引くポイントがあると言われています。ピノコの皮膚は合成繊維というものでありそれを使用しているため、水に入ると溺れてしまうのです。そのため、水がある場所に入ることができないのです。それでもピノコはブラックジャックに泳ぎたいことを言うと、特別なプールを用意したのです。

そのプールとは海水より何倍も塩分濃度を高くし、より浮きやすいプールを作り上げたのです。ピノコのワガママに対し嫌々聞いているブラックジャックの姿もこの作品の見どころと言われています。そのプールでピン子は楽しく泳ぎましたが、いくら浮きやすいプールを作ったとはいえ合成繊維が水に弱いことには限りません。そのため3分以内に上がらなければ皮膚が荒れてしまうのです。しかし、ピノコはそれで満足した様子でした。

腫瘍から摘出され、ブラックジャックが人体に整えて誕生したピノコ。不自由な点も多いですが可愛いところや魅力的なしぐさや「アッチョンプリケ」などで不自由な点を感じさせない女性となっていますが、ピノコの髪の毛はどうなっているのでしょうか？生えているわけではありません。被せていると表現されています。ですが、かつらではなく腫瘍に入っていた自毛ですので地毛と言われています。

そのため、髪の毛が伸びることもないため切るシーンなどは一切ありません。そして、地毛となっていますので風で煽られて外れることや水の中に入って外れるようなこともありません。意外とこのことを知らない人は多いと言われていますが、知ると納得できる点だとも言われています。

拙い言動と幼い見た目から誰しもが子供と勘違いするピノコですが、実は精神年齢は18歳を超えていると言われています。しあｋし、作中でも年は取っており最終的には21歳まで成長しています。しかし、身長だけは成長しませんし、ピノコの身体は人工皮膚が使われています。人体は皮膚で痛覚を得るため、人工皮膚のピノコは痛みを感じるかなどは明かされていませんが、臓器などは普通の人と同じであるため生活も一緒にできます。

奇形種から生まれた奇跡のような存在のピノコ。その奇跡を現実に起こしたブラックジャック。二人はでこぼこながらも生活を共にしていくうちに父と娘のような関係を築いていきます。人体から形成し、ピノコを生き永らえさせたブラックジャックですが最初はピノコを家に置くことをあまり快く思っていなかったのです。しかし、ピノコのブラックジャックに対する強い思いなどを感じ取り渋々ですが助手として住まわせることにしました。

ブラックジャックが患者のために世界中に飛び回ることになっても殊勝についていくピノコ。それほどまでにぶらっくじゃっくのことが好きで助手として手伝いたい思いが強いのでしょう。そして、患者や医者の元にたどり着き自己紹介をするときに毎回のように「ブラックジャック（先生）のおくたんです」と自己紹介をするのです。最初は否定していたブラックジャックですが、慣れたころにはもう何も言いませんでした。

ブラックジャックの実質的な最終回である「人生という名のSL」というお話でブラックジャックが今まで出会ってきた人や患者達が夢の中で出てきて回想する話となっています。そして、その回ではもちろんピノコも登場しますが今までのような幼い姿のピノコではなく、八頭身の美少女として登場するのです。21歳の美少女ピノコ。普通に生まれて生活していたらこんな美しい姿だったと豪語するピノコ、性格はいつも通りに見えます。

しかし、ブラックジャックに対する想いや態度は全く変わっていませんでした。そしてピノコはブラックジャックがピノコのことをどう思っているか聞くとためらいもなく「おまえは私にとって最高の奥さんだ」と言ってのけるのでした。ここでピノコに対する想いが明かされた瞬間でした。そして二人は「さぁ、患者が待っている」といい歩き始めますがこれは夢なのです。果たしてブラックジャックの思いは本音だったのでしょうか。

手塚治虫の大ヒット作品となったブラックジャック。現在でも様々な年齢層からも支持されておりスピンオフ作品なども多数出てきております。さらに、ブラックジャックのリメイクされた作品もありブラックジャックの勢いはとどまることを知りません。そんな人気作品のヒロインと言っても過言ではない少女ピノコ。彼女は多くの秘密と辛い過去、厳しい現実が待っていますがそれを感じさせないほどの前向きさが魅力と言われています。

そんな可愛らしいピノコにも姉や家族はいましたがピノコの思いを受け入れてはくれません。家族にも見捨てられてしまいますがピノコはくじけません。愛するブラックジャックと共に苦しんで待っている患者の所に赴くのでした。様々な見どころや魅力のあるブラックジャック。興味がある人はぜひ、ピノコの誕生秘話共々見てみてはいかがでしょうか？