イニシエーション・ラブの原作小説あらすじ!伏線と最後の2行の意味もネタバレ

このネタバレまとめでは、映画化もされた乾くるみ原作の小説『イニシエーション・ラブ』のネタバレあらすじについて解説していきます! あっと驚くような伏線や結末で、売上130万部を超えるベストセラーとなった小説『イニシエーション・ラブ』。小説「イニシエーション・ラブ」がそれほど評価された理由はどこにあるのでしょうか? 読んでいて伏線のネタバレに気づいた方、最後まで気づかなかった方もいるかと思います。どこが伏線になっていたのかなど、このまとめを参考にぜひ復習してみてください。

イニシエーション・ラブの原作小説あらすじ!伏線と最後の2行の意味もネタバレのイメージ

目次

  1. イニシエーション・ラブの原作小説のあらすじを紹介!伏線もネタバレ
  2. イニシエーション・ラブとは?
  3. イニシエーション・ラブの原作小説のあらすじをネタバレ紹介
  4. イニシエーション・ラブの原作小説の伏線は?ネタバレ解説!
  5. イニシエーション・ラブの原作小説を見た人の感想は?
  6. イニシエーション・ラブの原作小説のあらすじをネタバレ紹介まとめ

イニシエーション・ラブの原作小説のあらすじを紹介!伏線もネタバレ

このネタバレまとめでは、映画化もされた乾くるみ原作の小説『イニシエーション・ラブ』のネタバレあらすじについて解説していきます! あっと驚くような伏線や結末で、売上130万部を超えるベストセラーとなった小説『イニシエーション・ラブ』。

小説「イニシエーション・ラブ」がそれほど評価された理由はどこにあるのでしょうか? 読んでいて伏線のネタバレに気づいた方、最後まで気づかなかった方もいるかと思います。どこが伏線になっていたのかなど、このまとめを参考にぜひ復習してみてください。ネタバレありのあらすじで、詳しく「イニシエーション・ラブ」の伏線を解説していきます!

イニシエーション・ラブとは?

乾くるみの傑作恋愛ミステリー

小説『イニシエーション・ラブ』は、乾くるみ原作の作品です。乾くるみは1998年に『Jの神話』で第4回メフィスト賞を受賞、34歳で作家デビューを果たしました。2004年に刊行した本小説『イニシエーション・ラブ』は、「このミステリーがすごい」で第12位、「本格ミステリベスト10」で第6位と高評価を受けます。

本小説『イニシエーション・ラブ』は、一見若者の恋愛を描いた小説に見えますが、ラストで実はミステリーであったことが明かされます。この驚きの伏線トリックにあっと言わされた読者は多く、小説「イニシエーション・ラブ」はミステリー小説ファンの間でも名作として愛読されているとか。

「イニシエーション・ラブ」は映画化もされている

「イニシエーション・ラブ」は小説ならではの複雑なトリックを使ってあらすじが進むため、映像化するのは難しいと言われてきました。しかし、のちに映画化が決まり、2015年に公開。見た人の感想を見ると、なかなかの出来であったようです。監督は「池袋ウェストゲートパーク」などで知られる堤幸彦。映画「イニシエーション・ラブ」の主演は、主人公の鈴木を松田翔太が、その恋人のマユを前田敦子が演じています。

「イニシエーション・ラブ」という作品は、この重要人物マユの「二面性」が大きなポイント。普段は愛らしい姿でファンを魅了する前田敦子の、俳優としての見所が満載な映画と言えるかもしれません。堤幸彦はテレビドラマ・堂本剛版「金田一少年の事件簿」を撮ったことでも知られていますが、一方で前田敦子とはAKB時代にPVなどでともに仕事をする機会もあったそう。

「イニシエーション・ラブ」では全く異なる作風のため、前田敦子は「どうしてこんなにも違うものが撮れるのか」と作品の幅広さを称賛しています。堤監督の映画版「イニシエーション・ラブ」、気になる方はぜひ小説「イニシエーション・ラブ」とあわせてチェックして見てはいかがでしょうか?

小説「イニシエーション・ラブ」気になるあらすじは?

この小説「イニシエーション・ラブ」のあらすじは、1980年代の旧静岡市と東京を舞台に、男女の出会いを別れが描かれるというもの。小説の主な登場人物は、主人公の鈴木と恋人のマユ。また、小説全体が「Side-A」と「Side-B」という2部構成になっている点も特徴です。「Side-A」では、マユがたっくんと地元静岡で出会い、交際をするようになることから始まります。

小説「イニシエーション・ラブ」のもう1部「Side-B」のあらすじは、鈴木が就職を機に上京したことをきっかけに、ふたりが遠距離恋愛をするようになるところからスタートします。渋々ながらも遠距離恋愛を受け入れたマユに、鈴木は毎週末帰ってくることを約束します。しかしながら、鈴木にも会社で新たな人間関係が出来はじめると、状況は変わってきます。

鈴木は、同僚であり、のちに恋仲となる美弥子に「変わることは悪いことではない」とさとされます。人には、「イニシエーション(通過儀礼)」と呼べるような恋もあるのだと。果たして、鈴木はマユと美弥子、どちらを選ぶのでしょうか。次から、小説「イニシエーション・ラブ」の詳しいネタバレあらすじや伏線についてなど解説していきます。

イニシエーション・ラブの原作小説のあらすじをネタバレ紹介

サイドA

「僕」こと鈴木夕樹は、静岡大学数学科の4年生です。ある時、参加した合コンで「マユ」こと成岡繭子と知り合います。マユは20歳で、歯科衛生士。鈴木はマユに惹かれますが、その時は引っ込み思案な性格が災いし、マユにアプローチすることが出来ませんでした。しかし後日、合コンと同じメンバーで海水浴に出かけた際に再会します。海水浴の際、マユから連絡先を教えてもらった鈴木は、意を決してマユに電話をします。

するとマユも鈴木のことが気になっていたのだということがわかり、鈴木はデートの約束を取り付けます。その後毎週デートを重ねるようになるふたりは、「マユ」「たっくん」と呼び合うようになります。「たっくん」は、夕樹の「夕」がカタカナの「タ」に見えるから、という理由でした。
 

付き合うようになってからも周囲には関係を隠していたふたりですが、ある時いつものメンバーでテニスをするという話になった際、マユがメンバーの中のひとりと親しくしているのを見た鈴木は、嫉妬心を覚えます。その夜、マユからかかってきた電話で鈴木がそのことを伝えると、マユもまた鈴木が別のメンバーと親しくしている様子を見て、同じ気持ちになっていたと言います。

電話越しに互いの気持ちを確かめあったふたり。鈴木が「会いたい」と素直な気持ちを打ち明けると、マユは「来て」と答え、その夜、ふたりは初めて結ばれます。

サイドAの結末

順調に交際を重ねるふたりですが、年末が近づくある時、ドライブ先でマユはクリスマスの予定を鈴木に尋ねます。夜景の見えるレストランで食事をした後にお泊まり、という理想的なプランを話し合った後、鈴木がダメ元で有名ホテルに電話をしてみると、奇跡的にキャンセルがあり、予約をすることができました。クリスマスの夜に最高のシチュエーションで愛を確かめ合うところで、「Side-A」は幕を閉じます。

サイドB

小説「イニシエーション・ラブ」の「Side-B」は、地元静岡で就職をした鈴木に、東京への2年間の派遣の話が出るところからスタートします。出世コースに乗るために断れない鈴木は、マユをなんとか納得させ、週に1回は帰ってくることをマユに約束し、ふたりの遠距離恋愛が始まります。はじめのうち、マユとの関係を支えに東京と静岡との往復の生活を送っていた鈴木ですが、徐々に疲れを感じ始めます。

そんな時、同僚で見目もよく、性格もいい石丸美弥子という女性と鈴木は仕事上で関わるようになり、意気投合します。一方マユとの関係は、思わぬ展開を迎えます。しばらく会っていなかったマユから「生理がこない」と打ち明けられたのです。思い切って結婚しないかと言う鈴木ですが、マユは婚前交渉があったことを親に知られることを嫌がり、断ります。そんな中でも、美弥子との関係は進展していました。

美弥子に想いを打ち明けられた鈴木ですが、マユへの想いが残る鈴木の気持ちは揺れます。マユの検査結果がわかり、妊娠3ヶ月だとわかると、鈴木は堕胎を決め、マユに手術を受けさせます。手術以降、鈴木はマユと疎遠になりがちだった鈴木は、それでも義務感から、地元静岡へと帰ります。負担が大きいことを理由にマユに「会うのは隔週にしたい」と提案すると、受け入れてくれたマユ。

しかしその翌週、ともにショッピングに出かけた美弥子に強引にホテルへと誘われ、鈴木は美弥子と関係を持ってしまいます。マユと隔週で会うことにしたのをいいことに、二股をかけるようになった鈴木。だんだんと、心の中に占める割合は美弥子の方が大きくなり、やがてマユのことを「美弥子」と呼ぶ失態を犯してしまいます。鈴木のことを責めるマユに、鈴木は怒り、別れを告げて部屋を出ます。

サイドBの結末

美弥子との関係は、社内で噂されるようになっていました。マユとしていた、地元静岡での有名ホテルでのディナーの予定をキャンセルした鈴木は、美弥子の提案で、彼女の家でのディナーに呼ばれます。落ち着かない気持ちで食事を終えた鈴木は美弥子の部屋への上がります。階下に家族がいるのに、と言う背徳感に包まれながら、別れたマユへと思いを馳せます。そこで、物語は衝撃のラストを迎えます。

イニシエーション・ラブの原作小説の伏線は?ネタバレ解説!

衝撃の「ラスト2行」の謎を分析!

小説「イニシエーション・ラブ」に隠された謎のネタバレは、実はラスト2行に隠されています。以下から、「イニシエーション・ラブ」ラストのネタバレや伏線の解説をたっぷり行なっていきましょう。

小説「イニシエーション・ラブ」のラスト、美弥子の部屋でマユに思いを馳せる鈴木のフルネームが明かされます。彼の名前は、「鈴木辰也」。マユが合コンで出会い、海水浴場で連絡先を交換したのは、「鈴木夕樹」。実は、「Side-A」の鈴木と、「Side-B」の鈴木はそれぞれ別の男性だったのです。

文春文庫版の小説「イニシエーション・ラブ」には、再読のための用語解説があり、そのカセットテープについての項目には、こう書かれています。1980年代には音源をカセットテープに録音するのが主流で、カセットには「A面」と「B面」がある。両者は面裏の関係で、A面を聞いてい時には、B面のテープも一緒に回っているのだと。

つまり、時系列順に「Side-A」から「Side-B」へと続いていくように見えるふたつのパートは、じつは同時に進んでいて、マユという一人の女性が同時にふたりの男性と交際していたと言うこと。ひと言で言えば小説「イニシエーション・ラブ」は「マユの二股物語」だったのです。このカラクリに、気づくことができたでしょうか?

小説「イニシエーション・ラブ」は、「必ず2度読みたくなる小説」だと言われます。その理由は、小説のカラクリをほのめかす様々な伏線が数多く散りばめられているから。「イニシエーション・ラブ」には一体どんな伏線が張られているのか、ていねいにネタバレあらすじを解説していきましょう。

時系列で伏線を整理!

鈴木辰也とマユがつきあい始めたのは、辰也が大学生だった頃。時系列的に並べると、はじめに辰也が就職し、東京派遣の内示を受けます。その後、誕生日を迎えたマユは辰也からルビーの指輪を送られます。辰也は状況、石丸美弥子と出会います。静岡に残ったマユは、合コンで鈴木夕樹と初めて顔を合わせます。この時マユがしていたのが、辰也から送られたルビーの指輪でした。

1週間と少し後、辰也はマユから水着を買ったという連絡を受けます。マユが辰也との電話で話していたのは、夕樹と行った海岸で着ていた水着のことでした。海水浴へ行った少しあと、マユは久しぶりに辰也と会います。この時には、マユは生理が来ていないことに気づいていました。そのため、夕樹と行った初デートで、マユはタバコを断っています。

夕樹とのデートを体調不良で断った前後に、妊娠という検査結果が出ます。その後、辰也は美弥子と、マユは夕樹との仲を深めるようになり、マユは辰也と破局。クリスマスの約束をしていた地元静岡のホテルでの予定はキャンセルとなります。その直後に、マユは夕樹とクリスマスの約束を決め、「偶然空いていた」席を予約し、幸せな一夜を過ごすのでした。

イニシエーション・ラブの原作小説を見た人の感想は?

好評な感想

小説「イニシエーション・ラブ」を褒める感想の中には、小説ならではの伏線を褒める意見も。小説「イニシエーション・ラブ」は映画化が不可能だと言われるほど、小説である利点を大いに活用した作品。

そのトリックは、「Side-B」で登場する「鈴木」の下の名前の「辰也」が、最後まで明かされないことで成り立っています。

小説「イニシエーション・ラブ」は、マユと夕樹、辰也の地元である静岡と東京が舞台のあらすじとなっています。そのため、静岡のご当地小説としても人気を博しています。また、小説「イニシエーション・ラブ」の舞台は1980年代ですが、この時代に流行った流行歌やこの時代ならではのテレホンカードなどと行ったアイテムが多数登場するところも魅力です。
 

物語の鍵となる「ルビーの指輪」は、1981年に発売された寺尾聰のシングル曲から取られています。また、物語他の章のタイトルも、当時流行った楽曲から取られています。

不評な感想

また、中には小説「イニシエーション・ラブ」は分かりにくかったという意見も。かなり入り組んだ構造のあらすじとなっているため、一度読んだだけではなかなかトリックがわからない人もいるでしょう。

また、中には小説「イニシエーション・ラブ」は分かりにくかったという意見も。かなり入り組んだ構造のあらすじとなっているため、一度読んだだけではなかなかトリックがわからない人もいるでしょう。そんな人は、このネタバレまとめ含め多くのサイトでネタバレやあらすじ解説がされていますので、ぜひ参考にしてはいかがでしょうか。

イニシエーション・ラブの原作小説のあらすじをネタバレ紹介まとめ

いかがだったでしょうか? 小説ならではのトリックや伏線がたっぷりと張り巡らされたあらすじが魅力の「イニシエーション・ラブ」。もう一度読んだという方も、このネタバレを機に再読し、散りばめられた伏線を追いながら今回紹介したあらすじのネタバレを確認してみてください。

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