万引き家族のキャスト一覧!あらすじや見どころも紹介【是枝裕和監督・カンヌ受賞】

2018年に日本で公開され第71回カンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞した万引き家族のキャストをご紹介致します。またあらすじや見どころも共にご紹介いたします。是枝裕和監督のもとに集ったキャストたちによって紡がれた家族のかたち。現在進行形の形で親と子の新しい関係性を繊細なタッチで描いてきた是枝裕和の万引き家族からは家族のみならず、人の成長の可能性までも示唆されている興味深い内容になっています。

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目次

  1. 万引き家族は是枝裕和監督!キャストやあらすじを紹介
  2. 万引き家族とは?
  3. 万引き家族のあらすじを紹介!キャストはどう動く?
  4. 万引き家族の豪華キャストを紹介!
  5. 万引き家族がカンヌ受賞!キャストの反応は?
  6. 万引き家族の是枝裕和監督とは?おなじみのキャストなど
  7. 万引き家族のキャストについてまとめ

万引き家族は是枝裕和監督!キャストやあらすじを紹介

2018年6月8日に公開された映画、万引き家族。今回は万引き家族の名に漏れず、家族の殆どが万引き等犯罪をしながら生活をしている家族を題材にした万引き家族をご紹介いたします。キャストやあらすじ、万引き家族の監督の経歴も併せてご覧ください。

また万引き家族が第71回カンヌ国際映画祭でパルムドール賞を受賞をしています。賞を受賞した経緯や監督とキャストの関係、パルムドール賞を受賞した際の万引き家族のキャストの喜びの声もお伝えいたします。

万引き家族とは?

万引き家族とは、親の死亡届を出さずにその親の年金を不正に貰い続けていた家族の事件を元に是枝監督が作り上げた映画です。構想からおおよそ10年程かけて、ようやく作り上げた映画になります。日本でのレイティング指定(年齢制限)はPG-12(12歳未満以下)になっています。また万引き家族は第71回カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドール賞を受賞しています。

万引き家族の監督をした是枝裕和のカンヌ国際映画祭パルムドール賞は日本人としては1954年の衣笠貞之助の「地獄変」1980年の黒澤明「影武者」、1983年の今村昌平の「楢山節甲」、1997年の同じく今村昌平の「うなぎ」と5つ目になり監督としては4人目の受賞になります。

万引き家族のあらすじを紹介!キャストはどう動く?

この章では万引き家族のあらすじをご紹介いたします。仮想の家族として配置された6人の万引き家族のキャストがそれぞれどの様に動くことで、物語を紡ぎだすのでしょうか。そうして家族が万引きしたものとは一体何だったのでしょうか。

万引きなどで生計を立てる5人

まず冒頭のあらすじを紹介していきます。万引き家族の主人公となるのは、万引きで生計を立てている5人です。この5人は便宜的に家族として関りをもっていますが、基本的に一つの屋根の下に暮らしている以外、関係性が見えにくいのが特徴です。家主らしき男、老婆、二人の女と子供で叢で覆われた家屋に住む家族たちが日々泥棒や盗人稼業をしながら暮らしています。

ゆりと名乗る女の子を保護

序盤の万引き家族のあらすじです。万引き家族はある日、子供を保護をします。見つけたのは治(リリー・フランキー)でした。彼は日雇い労働者をしていますが、一方で犯罪に手を染めて暮らしています。

彼は近所の団地の1階の外廊下に一人の女の子が震えているのを見つけて家に持ち帰ります。その子は自らをゆり(佐々木みゆ)と名乗りました。結局一度ゆりを家庭に返しに行ったのですが、家族の諍いの声を聴きそのまま戻ってしまいます。

ゆりの身体には虐待の跡があった

序盤のあらすじですが、ゆりの身体を確認すると身体中に傷跡がありました。すわ、万引き家族たる治たちはゆりが児童虐待にあっているのではないか、と考えました。亜紀(松岡茉優)は自分たちのしていることが誘拐ではないか、と意見を述べますが、信代(安藤サクラ)は、自分たちは脅迫も身代金の要求もしていないから誘拐ではなくて、保護であると主張します。結局、ゆりは万引き家族の柴田家の6人目の家族になるのです。

ゆりの本名は北条じゅりだった

序盤のあらすじになりますが、治は仕事場で負傷をしてしまいますが、残念ながら万引き家族に労災はおりませんでした。頼りの綱を断ち切られたようでしたが、せっかく家族になったゆりの捜索願が出ていません。その後、テレビでゆりの失踪事件が報じられることになり、ゆりの本名が北条じゅりであることを家族は知ります。家族はじゅりの外見を変えることで、新しい名前としてゆりから、りん、という呼び名を与えました。

りんは祥太の妹になった

中盤のあらすじになりますが、こうして祥太(城桧吏)の妹になったりんも祥太の仕事である万引き家族として手を染めるようになります。彼らは基本的に犯罪や不正な行為に手を染めていました。初枝(樹木希林)はパチンコ店で他の客のパチンコ玉を大胆不敵に盗んでいますし、クリーニング店で働く信代も依頼人の衣服の中のアクセサリーをこっそり持ち帰っていました。そんな中、亜紀だけが犯罪行為に手を染めていませんでした。

りんのことが周囲にバレる

中盤のあらすじになりますが、万引き家族の一員になったりんが周囲にバレてしまい万引きを働く店主からは「妹にはさせるなよ。」と釘をさされてしまいます。さらに信代はりんのことが職場の同僚にバレてしまい退職を余儀なくされてしまいます。初枝は普段から慰謝料名義で息子夫婦の家を訪ねていましたが、息子の娘のさやかは実は亜紀でした。そんな亜紀はJKリフレの常連客の4番さん(池松壮亮)と心を通わせていました。

初枝が亡くなる

中盤のあらすじになりますが、夏には海水浴に出かける万引き家族でしたが、初枝が急死してしまいます。家族で初枝を最初からいなかったことにすることで、死亡した初枝の年金を不正に引き出すことにしました。お金が手に入って嬉しそうな治の姿を祥太は見ています。祥太とりんは駄菓子屋に行きましたが忌中でした。祥太はその後りんとともスーパーマーケットに入店をしました。

りんも万引きをまねる

後半のあらすじですが、りんが祥太を真似て、万引きを働こうするのを見てしまいます。祥太はりんを庇うためわざと蜜柑を盗み店から逃げだします。店員に追われて、逃げ切れずに立体交差道路から飛び降ります。祥太は足を負傷して入院をしてしまいました。すると他の万引き家族は祥太を見捨てて家から逃げ出そうとしていたのです。

家族に警察が介入する

ラストのあらすじになりますが、警察が万引き家族の過去を探ると、治と信代は過去に殺人を犯していたことがわかりました。また初枝と治と信代と祥太には血縁関係がないことも明らかになりました。つまりこの4人は疑似家族だったのです。信代が今回の犯行全てを自らの犯行であることにするため、自供をしました。祥太は施設に入り治は一人暮らしになりました。その後、亜紀も自宅がもぬけの殻になっていることを知りました。

家族の解体

ラストのあらすじです。治は学校に通うようになり、新たな知識を手に入れるようになりました。治と祥太は信代の所に会いに行きましたが、信代は祥太をりんと同じように誘拐した子供であることを祥太に伝えます。祥太は、治に自分を見捨てて逃げようとしたことを尋ねました。すると治は祥太に、俺はおじさんに戻る、と伝えました。万引き家族の解体の日でした。

りんの孤独

万引き家族のラストのあらすじになりますが、すると、祥太も自分はわざと捕まったことを、治に伝えました。じゅりは元の家族の元に戻されました。そうしてりんはまた虐待の被害者になってしまいます。りんは、治に発見されていた時のように外廊下の中、風景を寒そうに震えながら眺めていました。

万引き家族の豪華キャストを紹介!

この章では映画・万引き家族を彩る豪華なキャスティングをご紹介致します。新しい才能と言われる松岡茉優やリリー・フランキーや映画界の縁の下の力持ちと言われる樹木希林など幅広い人材に恵まれた映画・万引き家族の役者たちをご覧ください。

治役のキャストはリリー・フランキー

万引き家族の父、柴田治のキャストはリリー・フランキーになります。リリー・フランキーは1963年11月4日生まれ福岡県出身のイラストレーター・マルチタレントです。映画・ぐるりのこと。で2009年に第51回ブルーリボン賞を45歳の最高齢で受賞しています。是枝裕和監督の作品には今作品以外に、そして父になる、海街dairy、海よりもまだ深くに出演しています。

信代役はのキャストは安藤サクラ

万引き家族の母、柴田信代のキャストは安藤サクラになります。安藤サクラは1986年2月18日生まれの東京都出身の女優です。曾祖父は政治家の犬養毅、父は俳優の奥田瑛二、母はエッセイストの安藤和津、姉は映画監督の安藤桃子、夫は俳優の柄本佑になります。園子温監督の映画・愛のむきだしの演技で高い評価を受け、100円の恋では、第39年度日本アカデミー賞最優秀女優賞を受賞しています。

亜紀役のキャストは松岡茉優

万引き家族の娘、柴田亜紀のキャストは松岡茉優になります。松岡茉優は1996年2月16日生まれ東京都出身の女優です。2013年のNHK連続テレビ小説あまちゃんの埼玉県出身キャラクター入間しおりを演じてブレイクを果たしました。

大のモーニング娘。マニアであり、テレビドラマ「その『おこだわり』、私にもくれよ」ではモーニング娘。のライブに「まゆまゆ」としてサプライズで登場しています。2017年に上映された映画「勝手にふるえてろ」では映画初主演を果たしています。

祥太役のキャストは城桧吏

万引き家族の息子、柴田祥太のキャストは城桧吏(じょうかいり)になります。城桧吏(じょうかいり)は2006年9月6日生まれ東京都出身の俳優です。2017年に上映された映画「となりの怪物くん」の吉田優山の幼少期を演じています。2018年にはテレビドラマ「グッド・ドクター」にも出演をしています。EBiDANのユニット、スタメンKiDSのメンバーとしても活動をしています。

ゆり役のキャストは佐々木みゆ

万引き家族の娘、ゆりのキャストは佐々木みゆになります。佐々木みゆは2011年6月21日生まれの日本の子役です。映画では万引き家族が初の出演になります。他に「便利屋エレジー」の私設託児所「かんがる~」の児童を演じています。他にもCMやWEB動画にも出演しています。

初枝役のキャストは樹木希林

万引き家族の祖母、柴田初枝のキャストは樹木希林になります。樹木希林は1943年1月15日生まれ東京都出身の女優です。夫はロック歌手の内田裕也。娘はエッセイスト、女優の内田也哉子、義理の息子に本木雅弘がいます。数多くの映画に出演してきた立役者であり、2013年には第36回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞しました。その時に全身がんであることを告白しています。

以上の6人のキャストが一時的に疑似家族を演じるのが万引き家族の骨幹になります。万引き家族の特徴は、みな社会の底辺で生きていて、松岡茉優演じる亜紀以外は何らかの不正や犯罪に手を染めざるを得ない生活をしている人たちです。

万引き家族がカンヌ受賞!キャストの反応は?

第71回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞

映画・万引き家族は第71回カンヌ国際映画祭で最高賞であるパルムドール賞を受賞しました。日本人としては今村昌平監督作品「うなぎ」以来21年ぶりの快挙になります。映画「誰も知らない」では柳楽優弥がカンヌ国際映画祭の男優賞を受賞したり「そして父になる」では審査員賞を受賞しています。

リリー・フランキーのコメント

万引き家族の主演のリリー・フランキーは監督におめでとうと伝え、感動でじんましんが出たことを放されました。しかもじんましんが出たことは実話だったそうです。獲得することは信じていたそうですが、実際に形になると思っていないことが身体におこることが分かります。是枝裕和監督もとてもカッコよかったとリリー・フランキーは語っていました。

安藤サクラのコメント

万引き家族を演じた安藤サクラは喜びに喝さいを上げて、カンヌ国際映画祭という舞台が特別な瞬間であり、皆と時間を共有できる喜びを伝えました。最後には万歳と言いました。

松岡茉優のコメント

万引き家族を演じた松岡茉優は万引き家族という不正と犯罪によって彩られた家族がカンヌ国際映画祭に肯定されているようでとても嬉しいと周囲に伝えたそうです。彼女の女優人生にとって、それは思い出となり、何時までも愛しいものであることに変わりはないと思われます。

樹木希林のコメント

万引き家族を演じた樹木希林のコメントは、落語からの噺のようでした。飛行機の避雷針が雷を受けたそうですが、すると天井から色々と物が落ちてくる。「是枝さんもうくす玉が割れちゃったから賞はおしまい」だったはずが、めでたい。と自分たちの度重なる幸運をおもしろおかしく表現していました。

城桧吏のコメント

万引き家族の一人を演じた城桧吏のコメントは非常にシンプルな子供らしいものでした。丁寧な物言い、パルムドール賞を受賞できたのは是枝裕和監督や関係者たちであるという自覚を持った発言、監督と家族6人というたとえも上手く、自分の俳優人生の一生の思い出になったことも告げています。最後にありがとうございました、という挨拶の下りなども受賞コメントの手本のようです。

佐々木みゆのコメント

万引き家族を演じた佐々木みうのコメントは子供らしい、やったー、という快哉な叫びと、かんとくおめでとうございます、という労いの言葉でした。その後、はやくかぞくのみんなにあいたいです、と発言していましたが、この家族は映画・万引き家族の家族なのか、それとも実際の家族なのか、幾分分かりませんでした。

万引き家族の是枝裕和監督とは?おなじみのキャストなど

海外でも高い評価を受ける監督

万引き家族を製作した是枝裕和監督は日本の映画監督です。1962年6月6日生まれ、東京都練馬区出身です。もともとはドキュメンタリー番組を多く手掛けるドキュメンタリーディレクターとして活動をしていました。その仕事のなか「しかし…福祉切り捨ての時代に」によってギャラクシー賞優秀賞を受賞しています。

また、是枝裕和が3年前から密かに一人でホームビデオを片手に密着を続けていた長野県の小学校を舞台にしたドキュメンタリー番組「もう一つの教育~伊那小学校春組の記録~」の放送が決定しました。是枝裕和はこの作品ではATP賞を受賞しています。

幻の光

是枝裕和の映画監督第一作目は宮本輝原作の「幻の光」でした。この映画は第52回ヴェネチア映画祭で金のオゼッラ賞を受賞しています。夫の突然の自死からの回復を描いた物語で映像の美しさが際立っています。主演の江角マキコの映画デビュー作でもあり、女性の喪の作業(グリーフワーク)をテーマにしています。

ワンダフルライフ

「ワンダフルライフ」ではナント三大大陸映画祭でグランプリを受賞しています。死後の世界に旅立つ前の一週間に自分の大切な思い出を選べるという場所で物語が進んでいきます。記憶と記録の物語をテーマをドキュメンタリータッチで描いた静謐な映画です。主演にはARATAが担当しています。また伊勢谷友介が伊勢谷友介役で登場しています。

DISTANCE

「DISTANCE」はあるカルト教団「真理の箱舟」が無差別殺人を起こした3年後の加害者遺族の物語です。教団名からも実在の事件から物語を作っていることは分かります。加害者との距離感の取り方や、過去の事象をどの様に受け止めるか、という深刻な問題に向き合った意欲作です。

誰も知らない

「誰も知らない」は1988年に実際に起きた巣鴨子供置き去り事件を元に映像化した作品です。主演の柳楽優弥が史上最年少及び、日本人として第57年カンヌ国際映画祭の最優秀主演男優賞を受賞しました。柳楽優弥の演技の感性の鋭さに見る人は度肝を抜かれたそうです。是非とも一度は見てもらいたい作品です。

花よりもなほ

「花よりもなほ」は元禄15年の仇討ちを藩が奨励していたときの物語です。主人公は岡田准一。ある人情あふれる長屋に半年間も暮らすうちに「仇討ちをしない人生」のおかしみを知った主人公、宗佐衛門は果たして最後に仇討ちをするのでしょうか。それともしないのでしょうか。選択の自由を日本を舞台に描いています。

歩いても 歩いても

「歩いても 歩いても」は15年前に無くなった兄の「不在」をテーマに家族の在り方を描いた作品です。主演は阿部寛。この作品以後もダメな男役で幾度か是枝裕和監督作品に出演するようになります。存在しなくなった人間に対する距離の置き方が、監督デビュー作「幻の光」の直接的な表現からぼんやりと輪郭を描くよう成熟しているよう感じられます。

大丈夫であるように -Cocco 終らない旅-

「大丈夫であるように -Cocco 終らない旅-」は沖縄出身のシンガーソングライター、Coccoのライブや日常を描いたドキュメンタリーになります。Coccoというミュージシャンが何故唄を歌い続けるのか、その訴えの根源には何が存在するのか、をテーマにしています。Coccoの美しい歌も聞けます。

空気人形

「空気人形」カンヌ国際映画祭のある視点部門で上映されました。原作は業田良家の漫画「ゴーダ哲学堂 空気人形」を原作にした映画になります。ある日、空気人形(ラブドールの別名)が心を持ち、自ら行動を始めます。主演は韓国の女優、ぺ・ドゥナ。人間にとって心とは一体何を意味するのか、をテーマに哲学的でありながら叙情的に描いた作品です。是枝裕和監督の映画はどれも映像が美しいこともあり一見の価値があります。

奇跡

「奇跡」は子供たちの冒険旅行をテーマにした映画です。新しく開線された新幹線がすれ違う瞬間に願いを言えば叶うという伝説の為、二人の兄妹が旅にでる物語です。主演には漫才コンビの「まえだまえだ」が担当しています。音楽はロックバンドの「くるり」が担当しています。

そして父になる

「そして父になる」は子供の取り違えをテーマにした映画になります。この映画は第66回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品され、カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞しました。主演は日本のミュージシャンであり俳優の福山雅治になります。この映画でも主演はあまり良い父親とは言えない役を演じています。

海街diary

「海街diary」は吉田秋性の漫画を原作にした映画です。カンヌ国際映画祭コンペティションに正式出品されました。主演の4姉妹は其々綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが演じています。また第39回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞しています。13年間出会うことの無かった妹との出会うことにより、亡くなった父との和解へと物語が進んでいきます。当時17歳だった広瀬すずの清新な演技が光る作品です。

海よりもまだ深く

「海よりもまだ深く」は売れない小説家のさえない探偵稼業の日々を描いた作品です。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品作品です。かつて島尾敏雄賞を受賞した作家、篠田良多は15年の間売れることが無く、上手くいくことは無かった。子供ともうまくいかず、自分のことを振り返る日々を送る。物語というよりも丹念に描かれたラフスケッチをモチーフにした小品のような味わい深い映像作品です。

三度目の殺人

「三度目の殺人」はある殺人事件から司法や裁判所の求める正義をテーマにした映画です。ヴェネツィア映画祭コンペティション正式出品作品です。裁判を担当しながら、供述を二転三転をとしていく被告の姿を追いながら、真実とは何処にあるのか、をサスペンスフルに描いた作品です。被害者の娘を演じた広瀬すずの母を演じた斉藤由貴の鬼気迫る演技が素晴らしいです。彼女の演技を見るだけでも一見の価値があります。

リリー・フランキーがお気に入り?

是枝監督は今まで、福山雅治や阿部寛などいわゆるハンサムな男を主人公に映画を撮ってきましたが、今回の映画・万引き家族のリリー・フランキーは前述した二者に比べると、所謂一般的な二枚目ではありません。ただその役者としての才能は是枝裕和も「バケモノ」と絶賛していました。

そもそもリリー・フランキーをキャスティングした理由は「そして父になる」の時の電気店を営む父親のイメージがあったからだそうです。そしてそのイメージとは、人間の中にあるちょっとした悪い部分や、駄目な部分の表現力の高さがあったからだと是枝裕和はインタビューで語っています。

安藤サクラを起用した理由は思い出せない?

万引き家族の母・信代に安藤サクラを起用した理由については、思い出せない、と語っています。理由は是枝裕和の想像を超えて素晴らしかったからだそうです。そうしてもし、彼女じゃなければどうなっていのか、と、もしもの恐怖の物語が脳内を駆け巡るほど本当に素晴らしい、と絶賛しています。

樹木希林と松岡茉優は当て書きだった

万引き家族の初枝を演じた樹木希林に関しては、あらかじめ樹木希林が演じることを想定して書かれたので、樹木希林さんしか演じることができない、と是枝裕和は断言しています。実は松岡茉優が演じた亜紀も当初から松岡茉優が演じることを想定して当て書きされたものであり、松岡茉優に合わせて脚本を書き直していったそうです。

万引き家族のキャストについてまとめ

今回は万引き家族について、キャストから映画のあらすじまで、さらにカンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞した時のコメントも併せて書きました。万引き家族は、擬似家族の在り方から現在日本が抱える家族の問題まで深く切り込んだ作品であり、同時に映画としての面白さが盛り込まれた映画です。万引き家族を是非ともご覧ください。

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