祈りの幕が下りる時をネタバレ解説!映画のあらすじやラスト結末も【東野圭吾】

TVドラマ「新参者」の完結編として位置づけられている映画「祈りの幕が下りる時」はご覧になられましたか。映画「祈りの幕が下りる時」は、主演の阿部寛、若手俳優の溝端淳平、ヒロインの松嶋菜々子など豪華な出演陣に加え、本作で明かされる加賀恭一郎の謎も必見です。映画「祈りの幕が下りる時」の原作はガリレオシリーズでおなじみの東野圭吾です。そんな映画「祈りの幕が下りる時」のあらすじや結末をネタバレ解説します。あらすじ・結末を詳しく解説しますので、ネタバレNGの方はご注意ください。

祈りの幕が下りる時をネタバレ解説!映画のあらすじやラスト結末も【東野圭吾】のイメージ

目次

  1. 祈りの幕が下りる時のあらすじや結末をネタバレ解説!
  2. 祈りの幕が下りる時とは?
  3. 祈りの幕が下りる時の映画あらすじをネタバレ!
  4. 祈りの幕が下りる時の結末は?
  5. 祈りの幕が下りる時を解説!
  6. 祈りの幕が下りる時のキャスト一覧!
  7. 祈りの幕が下りる時の感想を紹介!
  8. 祈りの幕が下りる時の映画あらすじやラストのネタバレまとめ!

祈りの幕が下りる時のあらすじや結末をネタバレ解説!

TVドラマ「新参者」、映画「麒麟の翼」に続く東野圭吾の人気小説加賀恭一郎シリーズの完結編として映画化された「祈りの幕が下りる時」をご覧になったことはありますか。豪華な出演陣、結末まで息詰まる展開、美しい日本橋の街並みなど見どころはたくさんあります。映画「祈りの幕が下りる時」のあらすじや結末をネタバレ解説します。

映画『祈りの幕が下りる時』公式サイト

祈りの幕が下りる時とは?

2018年公開のミステリー!

映画「祈りの幕が下りる時」の基本的な情報をおさらいします。映画「祈りの幕が下りる時」は、2018年1月27日東宝系で公開されたミステリー映画です。監督は、ドラマ「下町ロケット」や「半沢直樹」、最近だと嵐の二宮和也主演の「ブラックペアン」で有名な福沢克雄監督です。興行収入は、15.9億円、上映時間は約120分の大作です。

原作は東野圭吾!

映画「祈りの幕が下りる時」の原作は、2013年に刊行された東野圭吾の同名小説「祈りの幕が下りる時」です。東野圭吾は、1985年のデビュー以来、「天空の蜂」「手紙」「幻夜」「容疑者Xの献身」など数々のベストセラー小説を世に送り出しています。

東野圭吾の本を読んだことがない人でも、綾瀬はるかが主演した「白夜行」や広末涼子が主演した「秘密」、福山雅治主演の「ガリレオ」シリーズの原作者といえばおわかりになるのではないでしょうか。加賀恭一郎が主人公の小説は、加賀が大学生の1986年「卒業」を始め、数多くあります。「祈りの幕が下りる時」は、加賀恭一郎が日本橋署の刑事として活躍する「新参者」シリーズの最終話という位置づけです。

東野圭吾 (@HIGASHINO_KEIGO) | Twitter

祈りの幕が下りる時の映画あらすじをネタバレ!

「新参者」主要登場人物のおさらい!

映画「祈りの幕が下りる時」のあらすじネタバレ解説に入る前に、登場する人物を簡単に紹介します。主人公の加賀恭一郎(かがきょういちろう)は、敏腕刑事ですが、ある事情から日本橋署の勤務に拘っています。仕事ばかりで家庭を省みない元刑事の父と確執がありましたが、父は既に亡くなっています。母は恭一郎が幼い頃に蒸発しています。加賀とコンビを組む松宮脩平(まつみやしゅうへい)は、警視庁捜査一課に努める刑事です。

松宮は加賀の従弟でもあり、「恭さん」と呼びます。水商売の母一人で厳しい生活を援助してくれた加賀の父を本当の父のように慕っています。物語にたびたび登場する金森登紀子は、加賀の父の最後を看取った看護師で、不仲な親子が歩み寄れるよう心を砕いてくれた人で、父の死後も加賀と連絡を取り合っています。加賀の父はが末期がんで数年前に死亡しています。次の章からお待ちかねのあらすじのネタバレ解説に入ります。

ネタバレ!あらすじ1回想 加賀恭一郎の母

映画「祈りの幕が下りる時」のあらすじネタバレ解説に入ります。映画「祈りの幕が下りる時」は、加賀恭一郎が10歳の時に失踪した母の遺品を受け取るために仙台を訪ねるところから始まります。加賀の母は、仙台でホステスとして生計を立てていましたが、突然亡くなります。突然、加賀宛に1通の手紙が届き、母の死を知らされます。差出人は、母が働いていたスナックのママ宮本康代でした。手紙を受けて、仙台へと向かったのです。

母は、家族について多く語らなかったので、すぐに連絡が取れず既に荼毘に付されていました。加賀は仙台での母の暮らしぶりを聞きますが、わかったことは母は海沿いのアパートに住んでいたこと、綿部俊一というスナックの客と付き合っていて、一緒に暮らしていたとのことでした。渡部俊一は、電力関係の仕事についており、度々遠くへ出かけていました。母の死後、一人息子の加賀の連絡先を告げた後、音信不通となっているのです。

綿部は写真一つ残しておらず、母と渡部の暮らしぶりは加賀にはわかりません。加賀恭一郎が、渡部の行きそうな場所を聞くと、日本橋によく出かけていたと言います。加賀は母が仙台でどのように暮らしていたのか、幸せだったのかを知りたくて綿部を調べますが、いまだに会うことは来ません。加賀が日本橋署にこだわるのは、綿部が頻繁に訪れてのが日本橋界隈であり、渡部との再会を諦められないからです。

ネタバレ!あらすじ2事件の始まり

映画「祈りの幕が下りる時」の事件の始まりは、葛飾区の小菅の荒川沿いのアパートで、死後3週間ほど経過した女性の腐乱死体が発見されたことです。鑑定の結果、死体は滋賀県で清掃会社の営業として働く押谷道子のものでした。部屋の借主は、越川睦夫という初老の男性でした。警察は越川が犯人の可能性が高いと捜索します。加賀の従弟の松宮脩平は、越川の部屋から奇妙な印象を受けます。あらすじのネタバレ解説は続きます。

ネタバレ!あらすじ3何もない部屋の謎!

8年も暮らしていたのに冷蔵庫一つない何もない部屋、食器も数個で、衣類もほとんどありません。そんな印象から松宮はホームレスのような夢も希望もない「その日暮らしの生活」であったのではないかと推測し、同じ時期に荒川の河川敷で首を絞められて、焼死体で発見されたホームレス殺人事件と結び付けます。越川の部屋にあった毛髪とホームレスのDNA鑑定を行いますが、結果は一致しません。

ネタバレ!あらすじ4美人演出家浅居博美とは?

被害者の押谷道子について調べたところ、滋賀県のとある介護ホームに収容されている身元不明の女性と会ってから急に、東京行きを決めたことが判明します。その女性は、押谷道子の旧友浅居博美の母でした。浅居博美は、女優を経て、演出家として名をあげ、明治座で「異聞・曽根崎心中」が公演中とのこと。芝居が好きな押谷は、母親のことを口実に演出家として有名になった浅居博美を明治座に訪ねたのではないかと推測します。

松宮が浅居博美を訪ねると、博美は押谷道子が突然訪ねて来て、母を引き取るよう言われたが、断ったことを証言します。特に疑わしいところはありません。浅居博美の証言では、押谷道子は初日公演のチケットを無心しますが、用意できないと断ったところその日のうちに滋賀へ帰ると言ったとのことでした。しかし、押谷道子はホテルを予約しており、帰れない事情ができたのではと警察は考えます。

松宮は、浅居博美の証言があまりにも明確であることに疑念を持ちます。帰りがけに、博美の事務所で松宮は従弟の加賀恭一郎と浅居博美が一緒に映る写真を見かけ、二人に何らかの繋がりがあることを知ります。あらすじのネタバレ解説はまだまだ続きます。

ネタバレ!あらすじ5加賀恭一郎と松宮

松宮は加賀を訪ね事件について話をします。加賀は何年か前に剣道教室で博美の劇団員を教えたこと、会ったばかりの加賀に対して博美は「私は殺人を起こしました」と堕胎の事実を伝え、心に傷を負っていたようだったと話します。DNAの不一致に関しては、犯人が証拠をすり替えた可能性を指摘し、越川とホームレスの焼死体のDNA鑑定をやり直すよう進言します。DNA鑑定をやり直すと、越川とホームレスのDNAは一致しました。

加賀は、非番を使って浅居博美の劇を明治座へ見に行きます。当日券が取れなかった加賀へ偶然会った浅居博美は、席を用意します。その後、日本橋でばったり加賀と会った松宮は、DNAが一致したことを伝えます。そこで越川の遺留品のカレンダーに日本橋界隈の橋の名前が書かれていたことを話すと、加賀の態度は急変し、カレンダーの内容を暗唱します。

「1月浅草橋、2月左衛門橋、3月西河岸橋、4月一石橋、5月柳橋、6月常盤橋、7月日本橋、8月江戸橋、9月鎧橋、10月茅場橋、11月湊橋、12月豊海橋。」加賀の母の遺品のカレンダーに、同じメモが残されていたのです。その筆跡は、加賀の母のものではありませんでした。加賀は、母の遺品のカレンダーの筆跡と越川の部屋に残されていたカレンダーの筆跡鑑定を依頼します。ネタバレは続きます。

ネタバレ!あらすじ6越川は綿部?

筆跡は一致し、越川と綿部が同一人物の可能性が出てきました。加賀も捜査本部に参加することが決まります。加賀と松宮は越川の似顔絵をもって、久しぶりに仙台の宮本を訪ねます。渡部の顔を確認するために、似顔絵を見せると、宮本は越川の似顔絵を綿部が年をとったら、こんな感じになるのではと指をさします。警察は、越川と綿部が同一人物であると断定します。

加賀の母の遺品にあった時刻表から、綿部が頻繁に女川の時刻表を確認していたことがわかります。警察は、綿部が勤務していたと思われる女川周辺のの電力関係の仕事の従事者を調べます。しかし、綿部を知っていそうな人物はなかなか見つからず、長老のもとへたどり着きますが、入院中で意識がなく確認することができません。あらすじのネタバレ解説もちょうど、半分がすぎました、まだまだ続きます。

ネタバレ!あらすじ7「12の橋」が示すものは?

加賀と松宮は、橋のメモが気になり、視点を変えるために橋を水上から眺めます。船の船頭に、7月日本橋で「橋洗い」というイベントがあることを知ります。2000人くらい集まるイベントで人に紛れて綿部が密会するには好都合であると橋洗いの写真を片っ端から確認します。すると、橋洗いの写真に浅居博美が写っているのを発見します。加賀は浅居博美の故郷の加賀へ聞き込みに向かいます。

同級生から聞いた浅居博美はあまり目立たず、父が借金を苦にして自殺し、いつの間にかいなくなったというものでした。越川の似顔絵を見せると、当時担任だった苗村に似ていると言い、苗村が蒸発したと聞きます。苗村の元妻によると、苗村は不倫の末、別れてくれと言われ、別れただけだと言います。別れが決定的になったのは、不倫相手に高価な十字架のネックレスをプレゼントしたことでした。

浅居博美の写真のネックレスから、その十字架のネックレスが苗村がクレジットカードで購入したことがわかり、苗村の交際相手が浅居博美であることが判明しました。苗村が、綿部ではないかと仮定した警察は再度、苗村の写真をもって仙台の宮本に確認をとりますが、全くの別人と言われ、捜査は振出しに戻ります。あらすじのネタバレ解説も核心に近づいてきました。

ネタバレ!あらすじ8亡き父の想い

久しぶりに加賀にあった看護師の金森は、加賀の父への無関心を責め、加賀の父の最期の様子を伝えます。加賀の父は、死ぬ最後まで、加賀に会おうとしませんでした。金森は、加賀の父と将棋の相手することを通じて、いろいろな話を聴きました。父は生前「死ぬことが楽しみで仕方がない。肉体は邪魔なだけだ、死ねばいつでも加賀のことを見ることができる。」と語ったのです。加賀は父の深い愛を知りました。

ネタバレ!あらすじ9第3の名前、横山一俊?

ここで、女川の原子力関係で働いていた人を探している捜査班から連絡が入り、原発労働者の長老が意識を取り戻し、越川のことを「横山一俊」であると証言したといいます。加賀は、綿部の名前が俊一だったことから、綿部の本名ではないかと感じ、住民票をあたるよう指示します。横山は名古屋市熱田の出身で離婚歴がありました。綿部と横山の接点はどこにあるのでしょうか。

亡くなった母と付き合っていた綿部が殺され、自分と面識がある浅居博美の知人が綿部の部屋で殺されたことから、加賀はこの事件が自分に深く関わっていると感じ、自分について調べます。そして、5年前自分に浅居博美が会いに来たのは偶然ではないと感じます。加賀は、看護師の金森を伴って、浅居博美の自宅を訪ねます。加賀は、浅居博美が自分に剣道の指導を依頼したのは、なぜかと聞きます。あらすじのネタバレ解説は続きます。

ネタバレ!あらすじ10加賀恭一郎VS浅居博美

綿部が母も知らなかった加賀の一人暮らしの住所を知っていたことに疑問を持ち、当時加賀の剣道大会優勝の記事を掲載した出版社へ確認します。加賀の住所を確認したのは、綿部ではなく博美でした。加賀は、浅居博美が自分の父と付き合っていた女の息子である加賀のことが知りたく、会いに来たのではないかと言います。「親は子のためなら、自分の存在を消すことでき。」という父の言葉を伝えます。ネタバレも核心に迫ってきました。

加賀恭一郎と浅居博美は合わせ鏡のようです。加賀は父と確執があり、母へ特別な思い入れがあります。反対に、浅居博美は、母と確執がありの、父への特別な感情があるのではないかと感じ、浅居博美の父が綿部ではないかと推測するのです。自分が母の交際相手の綿部を探したように、父の交際相手の息子である加賀がどんな人物か興味があり、接触してきたのではないかと推測したのです。

加賀と同行した金森は、密かに浅居博美の部屋で毛髪を採集します。捜査本部へ戻った加賀は、浅居博美の毛髪と越川の親子鑑定を提案します。その頃、浅居博美は母に会うべく滋賀へと向かう新幹線に乗っていました。母と会った博美は、母の借金がもとで父と自分に起こったことを許さないと言い、激情をぶつけます。鑑定の結果、綿部と浅居博美は親子関係であることがわかります。

ネタバレ!あらすじ11壮絶な人生

あらすじのネタバレは核心に迫ります。浅居博美父子人生は壮絶なものでした。浅居の父忠雄は、呉服屋を経営していましたが、妻が男に入れ込んで、金を持ち出し、父忠雄の名義で多額の借金を残して家を出ます。呉服屋には、毎日のように借金取りが訪れ、忠雄に暴力をふるいます。博美も借金のかたに、連れていかれそうになります。身の危険を感じた二人は、借金取りから逃れるため逃避行に出ます。お金がない二人は、転々とします。

能登半島で父は「今夜は贅沢をしよう」と食事をとります。そこで原発作業員の横山に出会います。原発作業所を渡り歩く横山に、忠雄は仕事を紹介してくるよう頼みますが、断られます。その夜、二人はホテルへ泊まります。父の財布に残金はなく、心配した博美は、お小遣いをくれるといった横山の元へ向かいます。横山は車へ博美を引っ張り込み、暴行しようとしますが、耐えられない博美は抵抗し、逆に横山を割り箸で刺殺します。

ネタバレ!あらすじ12最初の殺人

博美が横山を殺したことを知った忠雄は、自殺するつもりでしたが横山として生きていくと博美に告げます。横山の遺体を自分の代わりに崖から突き落とし、博美の罪を隠し、横山として原発作業所へ行くと言います。博美は施設に行き、お金に苦労せず好きなことをやって生きていくこと、友人の名前で手紙を書くと約束します。博美に父が自殺したと証言させるため、ホテルへ戻るよう言います。親子は、もう会うことができません。

横山として生活をする父は、人の目につかないよう静かに生活を送ります。女友達近藤今日子として、手紙を書く以外二人の接点はありません。その後、成人した浅居博美は女優となり、博美と浅居忠雄は、久しぶりに動物園で再会します。博美の初舞台が明治座でることを喜び、忠雄は「博美の姿が見られるから、いつか死んだら明治座にとりつこうかな。」と冗談を言います。その後、忠雄と博美はホテルで密会をするようになります。

ネタバレ!あらすじ13平穏を守るための殺人!

平穏な日々は長く続かず、博美と交際していた高校教師の苗村に忠雄の存在がばれてしまいます。忠雄は秘密を守るために苗村を殺害します。ホテルでの再会を諦め、日本橋周辺の12本の橋で密会することにします。月がわりで違う橋を密会場所に指定して、橋の上で電話越しに話すのです。明治座の舞台の初日に、忠雄は舞台を見に行きますが、そこで予期せぬ再会をします。

滋賀から上京した押谷道子でした。押谷は終演後、忠雄に声をかける姿が防犯カメラに残されていました。その後、忠雄は押谷をアパートの一室で絞殺します。加賀恭一郎は、舞台の千秋楽の日に明治座に浅居博美を訪ねます。

ネタバレ!あらすじ14なぜ最愛の父を殺したのか?

そこで、浅居博美は、加賀が事件についてばれていることを知り、なぜ博美が父に手をかけたか説明します。明治座で芝居が始まってから、浅居博美と忠雄はいつものように橋の上で、携帯電話を通じて会話をします。いつも渡すお金もいらないと言い、もう少し近くで博美を見たいと言います。浅居博美は、父の様子がいつもと違うことを感じます。それは、能登で心中を心に決めた父が見せた表情とよく似ていました。

ネタバレ!あらすじ15父の愛

悪い予感を感じた博美は父の後を追います。忠雄は、荒川沿いの河原のホームレスのビニールテントに向かい、灯油を頭からかぶります。父は、明治座で偶然再会した押谷を殺したこと、19年目前に苗村を殺したことを告白します。すべては博美の未来を守るためでした。「今度は私が、お父さんを守る」とう博美の声に忠雄は静かに首を振ります。

忠雄は、26年逃げ回り、隠れて生活を送ってきました。「もう疲れた、楽にしてほしい。」と言います。父は自ら灯油をかぶります。その時に頭に浮かんだのは逃避行の時に父がつぶやいた言葉でした。延暦寺のポスターを見て、僧侶が寺に火をつけ自決した史実に「よくそんなことができるよな。父ちゃんはほかの方法を選ぶ。焼け死ぬなんてぞっとする。」と。浅居博美は父を抱き締め、首を絞めて殺します。次は結末に入ります。

祈りの幕が下りる時の結末は?

映画「祈りの幕が下りる時」の結末についてネタバレ解説します。舞台の終幕を待って、浅居博美を警察が逮捕に向かいます。拍手が鳴りやまない中、連行される前に浅居博美は加賀に一通の手紙を渡します。それは、生前綿部から加賀宛に投函してほしいと頼まれたものでした。「加賀に会えて、あなたのような素晴らしい息子さんを持つお母さんと出合えて、父の人生の最期は幸せだった。」との言葉を残して博美は連行されていきます。

加賀は、最後、綿部からの手紙を受け取ります。そこに書かれていたことは、生前の母の様子でした。母は、家庭での確執でうつ病を発症していたようでした。ある日加賀を包丁で殺そうと思ったことに後悔し、そのことが怖く家を出たのです。綿部も加賀の家を訪問しましたが、父と加賀に会うことはできず、加賀が剣道の大会に入賞されたことを近所の人から知りました。

綿部が加賀の掲載された雑誌を母に渡すと、雑誌を胸に抱き締めました。しかし、自分には加賀の成長や活躍を見守る権利はないので雑誌を持つ資格はないと綿部へ返します。加賀は母に深く愛されていたことを知るのです。加賀は積年の謎が解け、新規一転警視庁捜査一課へ転属することが決まります。残り僅かの日本橋での日々を浜公園や水天宮などを楽しむのです。映画「祈りの幕が下りる時」の結末はいかがでしたでしょうか。

祈りの幕が下りる時を解説!

二つの謎を解説!

映画「祈りの幕が下りる時」のあらすじと結末のネタバレ解説はいかがでしたでしょうか。ここで、映画「祈りの幕が下りる時」のなかの謎を解説します。ネタバレになりますので、知りたくない方は、ご注意ください。映画「祈りの幕が下りる時」では、今回の事件の謎とシリーズを通じて加賀が追い求めている謎の二つが両方とも解決されます。それぞれ解説します。こちらもネタバレになりますのでご注意ください。

ネタバレ!映画「祈りの幕が下りる時」の謎!

映画「祈りの幕が下りる時」の最大の謎は、焼死体で発見された越川は一体誰で、押谷はなぜ殺されたかということです。越川は、加賀恭一郎の泣き母の恋人綿部でもあり、写真一つなくその正体は謎に包まれています。その正体は浅居博美の父、浅井忠雄でした。忠雄は、27年前に娘が犯した殺人を隠すため、自分は自殺したことにして被害者になり替わって、目立たないように疑われないように静かに暮らしていたのです。

ただ、娘の成功を楽しみに、息をひそめ暮らす浅居忠雄ですが、自殺した浅居忠雄が、生きていることを知った押谷のことを殺したのです。それはすべて娘の浅居博美のためでした。自殺するつもりが、結末で博美に首を絞められて最期を迎えます。

ネタバレ!シリーズを通しての謎!

映画「祈りの幕が下りる時」で明らかになる「新参者シリーズ」を通しての謎として、加賀恭一郎の16年前に亡くなった母についての謎があります。なぜ、母が失踪したのか、母は幸せだったのか。幼いときに蒸発してから、遺骨を引き取りに行くまで加賀は一度も母に会ったことがなく、便り一つありませんでした。加賀恭一郎は、なぜ家を出たのか、死の直前母は幸せだったのか、自分のことをどう思っていたのかが知りたかったのです。

その答えは、綿部が浅居博美に託した手紙で知ることができました。加賀の母は、不在がちな夫と親せきのことでうつ症状になっており、死ぬことを考えるようになりました。ある日、夫が何日も不在の間に、加賀に手をかけようとしたことを恐れ、出奔したのです。蒸発した後でも、加賀は母の愛情を感じることができ、母の晩年の生活も知ることができました。

また、看護師の金森から父の死に際しての加賀への思いを聞くことができ、父へのわだかまりも少しずつですが溶けつつあります。映画「祈りの幕が下りる時」で、加賀にとって、人生最大の謎が解け、日本橋署に拘る理由がなくなり、晴れて警視庁捜査1課へ異動することができることになったのです。以上、映画「祈りの幕が下りる時」の謎についてのネタバレ解説でした。

祈りの幕が下りる時のキャスト一覧!

阿部寛:加賀恭一郎役

映画「祈りの幕が下りる時」のキャストをご紹介します。主人公で日本橋署の刑事加賀恭一郎を演じるのは阿部寛です。阿部寛は、1964年生まれのモデル出身の俳優で、シリアスからコメディまでこなせる個性派俳優です。代表作は、「死刑台のエレベーター」「テルマエ・ロマエ」、「下町ロケット」など多数あります。2012年には「テルマエ・ロマエ」で日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞しています。

溝端淳平:松宮侑平役

映画「祈りの幕が下りる時」で加賀恭一郎の従弟で相棒を務める松宮侑平を演じるのは、1989年生まれ、ジュノンボーイ出身の俳優溝端淳平です。代表作はドラマ「花盛りの君たちへ」のようなイケメンを前面に出したコメディドラマから、近年は新参者シリーズのようにシリアスにもコメディにも幅広く活躍できる若手俳優の一人となっています。2010年に「赤い糸」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しています。

松嶋菜々子:浅居博美

「祈りの幕が下りる時」で謎のヒロイン浅居博美を演じるのは、松嶋菜々子です。1973年生まれのモデル出身女優で、ドラマ、映画で代表作は多数あります。近年は高視聴率をとった「家政婦のミタ」のほかに、NHK大河ドラマの「利家とまつ」や「やまとなでしこ」福山雅治と共演した「美女か野獣」などがあります。1999年に「リング」で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞しています。

謎の男?:小日向文世(こひなたふみよ)

映画「祈りの幕が下りる時」の隠れた主役は、浅居博美の父:浅居忠雄を演じる小日向文世です。浅居忠雄、綿部俊一、越川睦夫、(入れ替わった後の)横井一俊の4役を演じています。ドラマの名脇役というイメージが強く、木村拓哉主演の「HERO」、NHK朝ドラの「まれ」や映画「アウトレイジ」シリーズなど多数の出演作があります。小日向文世は、三谷幸喜の作品にも多数出演しています。

祈りの幕が下りる時の感想を紹介!

伏線が多い!

映画「祈りの幕が下りる時」の感想として目につくのが、伏線が多いというものです。冒頭の加賀恭一郎の母の遺品引き取りが、ストーリーとどう繋がってくるのか、松宮が浅居博美の事務所でみた加賀と博美の写真、博美のネックレスがどんな意味を持つのかなど、よく見ておかないと結末の謎解きの部分で解からなくなってしまいます。最初から結末まで気を抜けません。

究極の父子愛!

次に映画「祈りの幕が下りる時」を見た方の感想をまとめていきます。映画「祈りの幕が下りる時」を見た方の感想で多かったものが、娘のためならば、自分の人生を厭わない「究極の父子愛」の在り方に感動したという意見でした。

松嶋菜々子の演技力がすごい!

映画「祈りの幕が下りる時」の感想としてヒロインの松嶋菜々子を評価する意見が多いです。演技は勿論ですが、40歳を過ぎても変わらない美しさ、存在感などどれをとっても新参者シリーズの完結篇ヒロインとしてふさわしいキャスティングです。

涙なしには見られない!

映画「祈りの幕が下りる時」の感想として多かったものの一つに結末まで涙なしでは見られないというものがあります。14歳の浅居博美が殺人を犯し、父と最後に分かれるシーンを見て涙を流した方は多いのではないでしょうか。また、クライマックスの浅居博美が父に手をかけるシーンも静かな中に、悲しみが充ち溢れたものとなっています。結末まで涙なしに見られません。

祈りの幕が下りる時の映画あらすじやラストのネタバレまとめ!

最期に、映画「祈りの幕が下りる時」のあらすじとネタバレと感想のまとめをしますが、ボリュームが多いので別々にまとめます。

あらすじ・結末のまとめ!

映画「祈りの幕が下りる時」のあらすじは、東京の荒川沿いで発見された腐乱遺体は、話題の演出家浅居博美の旧友で、浅居博美の自殺した父が生きてることに気が付いたため、浅井博美の父によって殺されました。博美の父忠雄は、27年前に娘が犯した殺人を隠すために、被害者の男性に成りすましてひっそり生きてきたのです。そんな中、加賀の母と仙台で恋人になります。浅居忠雄は、27年間秘密を守るためだけに生きてきたのです。

最後はその罪のために焼身自殺を試みようとします。しかし、父の様子がおかしいと思った浅居博美は、こっそり父の後をつけ、全てを知った上で、自分の手で父を殺し、死にたいという父の希望を叶えます。浅居博美は、舞台の千秋楽の幕が閉じたとき、拍手にが鳴りやまない中警察に連行されます。最後に、加賀へ父からの手紙を渡します。そして父の人生の最期が幸せだったと加賀に言うのです。結末のまとめは以上になります。

映画「祈りの幕が下りる時」感想のまとめ

映画「祈りの幕が下りる時」の感想は、結末まで涙なしでは見られないという意見や父子愛がすごいという意見、また、伏線が多いので結末まで注意しなければわからなくなってしまうという意見やヒロインの松嶋菜々子が美しく演技が素晴らしいという意見がありました。以上、映画「祈りの幕が下りる時」に興味がある方は参考にしてください。

関連するまとめ

人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ