あなたには渡さないのあらすじ・最終回の結末ネタバレ！原作やその後を考察

「あなたには渡さない」はテレビ朝日系で2018年11月10日から12月22日まで放送された、ドロドロ愛憎劇が話題の土曜ナイトドラマです。木村佳乃演じる正妻の上島通子と、水野美紀が演じる愛人の矢作多衣の対決が最強だと大きな話題を呼びました。

連城三紀彦の小説「隠れ菊」を原作とし、現代版にリメイクされた「あなたには渡さない」のあらすじは、通子と多衣の毎回ドキドキの戦いが最後の結末まで見逃せない、ハラハラのストーリーとなっています。今回は、そんな「あなたには渡さない」のあらすじや最終回の結末までのネタバレ、原作やその後についてまとめて考察していきます。

「あなたには渡さない」は、2018年11月10日から12月22日まで、毎週土曜日の夜11時15分より放送されていたテレビ朝日系の土曜ナイトドラマです。主演は女優の木村佳乃。連城三紀彦の小説「隠れ菊」を原作に、木村佳乃演じる正妻の上島通子と、水野美紀が演じる愛人の矢作多衣の戦いを現代版にリメイクした、ドロドロの群像劇となっています。

まずここからは、「あなたには渡さない」のあらすじに欠かせない、主要なキャストをまとめて紹介していきます。

主役の上島通子（かみしまみちこ）を演じたのは、女優の木村佳乃です。通子は、有名料亭の「花ずみ」で板長を務める夫の旬平（萩原聖人）の妻で、専業主婦でした。お見合いで旬平に一目惚れし、結婚後の20年間をひたすら旬平に尽くして家庭を守る専業主婦として頑張っていた通子でしたが、姑が亡くなって一年後に、突然旬平の愛人だと名乗る矢萩多衣から、旬平との愛人関係を知らされてしまいます。

思わぬ旬平の裏切りにショックを受けつつも、持ち前の勝ち気で前向きな性格で、旬平との離婚後に自らが「花ずみ」の女将になる事を決心した通子は、多衣から離婚の条件に6000万円を奪い取り、新生「花ずみ」をオープンして再出発していきます。

正妻の通子に戦いを挑む愛人の矢萩多衣役を演じるのは、女優の水野美紀です。多衣は、金沢にある酒造会社の女社長です。旬平の取引先に当たる多衣は、仕事を通じて6年前に旬平と出会い、不倫関係に発展しました。旬平の母の死を機に、旬平を手に入れるべく、正妻の通子に離婚を迫って戦いを挑みます。

通子に離婚条件として6000万円用意するように言われた多衣は、ある方法で一晩でお金を作ります。元は旬平を取り合っていた通子との間には、様々な問題を乗り越えていくうちに、いつしか不思議な関係性が生まれて行き…。最後は穏やかな幸せを掴みます。

萩原聖人演じる上島旬平は、通子の夫です。父親が亡くなった後に母親の元で修行を積み、父の想いを継いで有名料亭の「花ずみ」で板長を務めていましたが、母が亡くなった後に傾いたお店の経営を立て直すことが出来ず、大きな負債を抱える事になってしまい…。

負債の火の粉から家族を守りたい一心で通子との離婚を選び、以前から関係のあった愛人の多衣の元へ走りますが、通子への想いも捨てきれず、葛藤を続けていました。

ここからは、通子と多衣のドロドロの戦いが見逃せない、「あなたには渡さない」のあらすじを、1話からまとめて紹介していきます。

有名料亭「花ずみ」の板長旬平の妻・通子（木村佳乃）は、夫とお見合い結婚して以来20年間、経営には一切かかわらずに専業主婦として生活してきました。結婚前にあいさつに来て以来、2度目に「花ずみ」を訪れた通子には、ある決心がありました。2日ほど前に旬平から金沢からの酒造の社長を迎えに行くように頼まれた通子は、目印にと、一本の菊を持って東京駅へ向かいました。

男性が現れると思い込んでいた通子でしたが、そこに現れたのは、着物姿で夫の愛人だと名乗る女・多衣（水野美紀）でした。通子をホテルのラウンジのお茶へと誘った多衣は、戸惑う通子を前にして、突然、亡くなった旬平の母との思い出を語り出しました。

予想外の出来事でひたすら困惑する通子を尻目に、多衣は、勝ち誇った顔で「わたくし、ご主人をいただきにまいりました」と旬平の署名入りの離婚届を突き付けるのでした。

金沢の多衣の元を訪れた通子は、夫・旬平との婚姻届を6000万円で多衣に買い取ってもらうことを提案します。その6000万円で新しい料亭「花ずみ」を始めると聞いた多衣は、女将を用立てる為に、このまま一晩、金沢でとどまって待って欲しいと旅館を紹介しました。しかし、なぜ多衣がそこに通子を泊まらせたかったかという多衣の思惑に気が付いた通子はこらえきれずに怒りに震え…。

翌日、通子を担保に6000万円を振り込むと確約した多衣は、更に旬平の母から預かったという帯を通子に手渡します。新生「花ずみ」の女将として働きだした通子の元には、からかいつつも優しく激励する笠井（田中哲司）が姿を見せるようになりました。

そんな笠井を複雑な面持ちで眺めていた旬平の前に多衣も現れ、四角関係の当事者が勢ぞろいしてしまい…。そこに、旬平のせいで追い出された前の板長・前田（柴俊夫）が現れ、味付けについて新生「花ずみ」に言いがかりをつけてきて…。

通子の頑張りのお陰で、なんとか立て直すことが出来て来た「花ずみ」。その頃、旬平と多衣の関係を聞いた通子は、改めて自身の旬平への未練に気が付いていました。大角六扇（横内正）からの電話で、「花ずみ」に次第に予約が入らなくなってきたのは、仲居の堀口八重（荻野目慶子）が関わっているせいだと知った通子。

八重は旬平の前の板長・前田秀治（柴俊夫）とデキているので、今後も注意した方が良いと大角からの忠告を受けました。にわかには信じられない通子でしたが、八重がライバル店のスパイではないかと疑い、旬平にも相談を持ち掛けます。

そんな通子の前に、先代板長の愛人だった鶴代（萬田久子）と多衣も現れ、女同士のバトルに発展することに…。更に追い打ちをかけるように、娘の優美（井本彩花）も多衣と面識があった事も発覚し、通子は更に困惑していくのでした。

少しずつ回復してきているものの、まだまだ厳しい状態が続いている「花ずみ」。そんな通子の元に、八重から電話が入りました。前田とも別れ、「勝浪」を辞めるつもりだと話す八重は、ライバル店の「勝浪」に入った注文を「花ずみ」に譲ると持ち掛けてきました。

思いがけず1000人分の弁当の注文が舞い込んできた「花ずみ」。人手が足りないから無理だと嘆く旬平に、通子は多衣にも手伝ってもらうつもりだと話します。そして迎えた仕込み当日、きびきび働いていた多衣の元に、急に血だらけの女性が舞い込んできて…。

通子は、嘘で固めた多衣への復讐の為、多衣を薪能を観るための一泊旅行に出かけました。しかし鑑賞中に、多衣は突然、慌てた様子で席を離れてしまいます。多衣を探していた通子は、少し離れた場所に離婚したはずの妻と一緒にいる笠井を見つけ、怒りに震えるのでした。

自身の思惑を確かめる為に、先に旅館に戻っていた多衣に向かって「脱ぎなさい」と告げる通子。この夜に、多衣が通子の為に用意した6000万円の出所が明らかになりました。全てを知った通子は、もう一つ気になっていた事実を確かめるために笠井の元へと向かいます。

後日、通子は、「花ずみ」の従業員や旬平に、驚きの決断を発表するのでした。それを聞いた旬平は予想外の行動をとり始め…。

突然姿を消した旬平。消えてから一年半が経とうとしていました。「花ずみ」の本店の調理は矢場（青柳翔）が務め、銀座店は多衣が女将として懸命に働いてくれたおかげで盛況となっていました。そんな多衣が体調を崩した際、自宅に送っていった通子は、多衣の部屋で偶然男物の下着を見つけました。これを機に、多衣が旬平の居場所を知っているのではないかと疑い始めます。

更に、多衣の体調変化から、通子は多衣の妊娠に気がつきました。そんな矢先、笠井から旬平の居場所を見つけたという電話が入ります。すぐに多衣に知らせに行った通子でしたが、多衣は予想外に「迷惑だ」と通子を突っぱねます。さらに後日、笠井の会社に贈収賄疑惑がかかっている事を知った通子は、思わず旬平が働いている定食屋の前を訪ねていました。

ここまで、頑なに今まで子供については口をつぐんでいた多衣でしたが、ようやく通子に妊娠の詳細について語り出すのでした。

ここからは、通子、多衣、笠井、旬平の四角関係がついに衝撃の結末を迎える、「あなたには渡さない」の最終回のあらすじをネタバレ紹介していきます。

旬平の失踪を始め、多衣の妊娠、更には笠井の収賄疑惑と、次から次へと問題が勃発し、身動きが取れなくなっていた通子。週刊誌に笠井の収賄事件には「花ずみ」も関わっているという記事が載った事により、「花ずみ」にも沢山の記者が押し寄せました。通子が受けた、割烹「花ずみ」常連の週刊誌記者の取材が仇となり、どんどん客足が遠のくようになってしまいます。

矢場（青柳翔）から多衣が姿を消したという連絡が入りました。多衣を探すため、矢場も「花ずみ」を去りました。経営が窮地に追いやられた通子は、ついに銀座店と板前の前田、仲居の八重までもを手放す事を決意します。「花ずみに必要な人は、誰一人手放したくない」と考えていたはずの通子の周りから、どんどん人が離れていき、気が付くと通子は一人になっていました。

「花ずみ」や子供達を守りたいと願う通子が最後に頼って電話をしたのは、やはり元夫である旬平でした。追い詰められていた通子は、妻、経営者という二つの立場から、ようやく素直に旬平を頼る事が出来るようになったのでした。

旬平に「花ずみに、戻って来てくれませんか。私と、こどもたちのところに」と頼んだ通子でしたが、今お世話になっている大衆食堂の死期が迫っている主人からお店を頼まれているので、義理があって戻る事は出来ないと断られてしまいます。

旬平に、「ずっと通子からのその言葉を待っていたが、もう遅すぎてすれ違いを戻せない」と言われた通子は、旬平の事はもう諦めて、今後は母子で頑張っていこうと決意しました。しかし、しばらくすると、恋人（前田亜季）に追い出された旬平が「花ずみ」に帰ってきました。初めて頭を下げた旬平を、通子はすぐに許すことに決めました。

旬平は、母親のキクは、通子の持つ「華」を恐れ、女将や経営者としての才覚や、前に進み続ける力に嫉妬していたのだと話しました。

矢場の子供を産むことを決意した多衣は、通子に笠井の釈放を伝えます。保釈の申請をしないはずの笠井が刑務所を出るのはおかしいとの多衣の話に不安を覚えた通子。笠井からの元気な電話も受け、安心していたはずだったのですが、その夜、通子はなぜか悪夢にうなされ、不安を覚えました。

「笠井さんのところに行ってこい。でないとお前は絶対後悔する」と、通子の背中を押した旬平。覚悟を決めた通子は、笠井の元へ走り出しました。

最終回まで毎回見逃せないハラハラの展開が続いていたドラマ「あなたには渡さない」でしたが、ドラマの原作となった「隠れ菊」のあらすじ結末はどのようになっているのでしょうか？ここからは、「あなたには渡さない」のあらすじや結末についてネタバレ紹介していきます。

「あなたには渡さない」の原作は、男女の壮絶な愛憎劇を描いた連城三紀彦の小説「隠れ菊」です。人気女優の観月ありさ主演などで、2019年現在までに2度ドラマ化もされています。

ここからは、ドラマとは少々異なる、「あなたには渡さない」の原作の最終回の結末をネタバレ紹介していきます。

多衣に要求した6000万円を元に新生「花ずみ」をオープンして商売人として生きていく事を決心した通子。社長の座を狙う専務の思惑に巻き込まれビル建設の汚職事件に関与してしまった笠井は、警察に逮捕されてしまいます。旬平と離婚した多衣は、矢場と関係を持ち、姿を消した後に妊娠が発覚、その後は母親としての新しい幸せを掴みました。

出所後の笠井から明るい電話を受けて一安心の通子でしたが、笠井が自殺を考えているのでは？と確信した旬平は、通子の背中を押して笠井の元へ行かせます。旬平への想いと葛藤し、笠井の元へ行くのは、命がけの浮気になるかもしれないと思案する通子でしたが、旬平は「これで自分の過去もチャラになる」と、迷うことなく通子を笠井の元へ送り出すのでした。

通子の帰りを待つ旬平の元へ電話が鳴ります。「そうか…」とつぶやく旬平と、止まらずに走り出す通子。原作の結末は、ここで終わりを迎えています。旬平の元へかかってきた電話の内容は、公開されていません。

原作でははっきりとしたラストが描かれていない「あなたには渡さない」。今回のドラマでの最終回のその後はどのようになっているのでしょうか？ここからは、「あなたには渡さない」のその後について検証していきます。

「あなたには渡さない」のドラマの最終回は、おおまかには原作の「隠れ菊」と同じ内容になっていましたが、原作には書かれていなかった笠井がビルの屋上にいて飛び降りようとしているシーンもありました。通子が走り出した後、旬平が誰かからの電話を受けて「そうか」と呟いたのが、恐らく笠井の訃報を伝える電話だったのではないかと推測されています。

笠井の訃報を知った通子が、旬平の元へ戻ったのかどうかは不明です。すれ違いの多かった旬平との結婚生活でしたが、通子を笠井の元へ送り出せた旬平との関係を築けた事こそ、今回の件をきっかけに、通子と旬平が本当の意味での夫婦になれた証だと言えるのではないでしょうか。

通子の人生での「花ずみ」や旬平と家族、多衣は、結婚後に手に入れた物でしたが、全て姑であるキクに奪われたものでもありました。様々な困難を乗り越え、自らの女将の才覚や諦めず進み続ける性質を活かした通子は、「花ずみ」や旬平、人生に必要な家族や仕事、友人をを取り戻すことが出来ました。通子が姑のキクに一番渡したくなかったのは、「自分の人生」そのものだったのかもしれません。

ここからは、衝撃的な最終回で話題となったかこ「あなたには渡さない」のドラマの感想や評価をまとめて紹介していきます。

「あなたには渡さない」のドラマを見た人の中には、最初から最後まで何を言っているのかわからず、まるで「あなたには解らない」だと言い現わす人もいました。

最終回からその後まで原作通りでどんでん返しが起こらないことに驚き、混乱した脚本家が、サジを投げたのでは？という声もありました。

意味深な笠井の姿と多衣の出産シーンを尻目に仰々しいナレーションでドラマを締めくくった「あなたには渡さない」。結末の意味がわからず混乱している視聴者に、間髪入れずに「最後までご覧いただき本当にありがとうございました」と切り捨てて締め切った潔さを支持する声もありました。

「あなたには渡さない」のドラマを見ていても、最終回の結末やその後の意味がわからなかった人がほとんどのようです。視聴者は、Twitterを通してわからない気持ちを分かち合って楽しんでいたようです。ドロドロの愛憎劇のはずの「あなたには渡さない」でしたが、あまりの訳の分からなさに、笑ってしまったという声も多く聞かれました。

一見、最後はみんなが幸せになるハッピーエンドかと思いきや、まさかの結末を迎えた「あなたには渡さない」のドラマ。その後の展開が気になって仕方ないという視聴者からは、続編を期待するという意見もありました。

最終回まで毎回意味の分からない展開が続いた「あなたには渡さない」のドラマでしたが、唯一、最初は般若のようだった多衣のその後が、穏やかな人生であるとわかった事だけが救いだったようです。憑き物が取れたような多衣の優しい笑顔にほっとしたという人が多かったです。

「あなたには渡さない」のドラマを1話から楽しみに見ていた人たちは、最終回の結末やその後がよくわからない展開に納得がいかないという方も多いようです。来週が最終回なのでは？とも思えるような中途半端な終わり方にモヤモヤして、憤りを隠せないというTwitterも多かったです。

最終回の最後に生まれた、多衣の子供が、笠井の生まれ変わりになるのか？と予想している方もいました。

笠井の遺書の内容や、通子が旬平のところに戻ったのか？というその後のあらすじが気になってモヤモヤしている人が多いようです。

謝った旬平を瞬時に許した通子でしたが、視聴者は旬平にぽ大きな疑問を抱いてモヤモヤしているようです。旬平が再度浮気して出ていくのでは？と、通子を心配する声もありました。

今回は、ドロドロの愛憎劇が話題となった土曜ドラマ「あなたには渡さない」の最終回までの結末のあらすじやその後、原作についてまとめて紹介してきました。正妻の通子と愛人の多衣、さらには旬平と笠井を巡る四角関係の結末は、原作同様にはっきりとした終わりが描かれず、その後の通子が気になってモヤモヤしたという声も多かったです。

一夜の過ちから始まった旬平と多衣の関係は、姑のキクの思惑により、通子への大きな試練となりましたが、最終的に、通子は自分を見失わず、「花ずみ」や旬平を取り戻し、「自分の人生」を守る事が出来ました。衝撃的な登場だった多衣も、実はキクに振り回された被害者の一人だったのかもしれません。

最終回まで怒涛の展開が続くドラマ「あなたには渡さない」。まだ見たことが無いという方も、未解決の最終回やその後が気になって仕方ないという方も、移り変わる通子の気持ちに注目しつつ、この機会に「あなたには渡さない」のドラマを見てみてはいかがでしょうか？通子、多衣、旬平、笠井のドロドロの四角関係から、今後も目が離せません。